シリアスさ皆無のバカ映画「バットマン オリジナル・ムービー」完全ネタバレ感想
重圧でシリアスなヒーロー映画が好きなら義務として観ろと言えるほどの面白い作品でした。
本日はそんなシリアスなバットマンしか知らない人が観たら本気で驚くようなバカ映画「バットマン オリジナル・ムービー」を紹介します。
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個人的お気に入り度:5/10
一言感想:ノーラン版しか知らない人には気絶もののバカ映画
あらすじ
バットマンとその相棒のロビンがグダグダしながら敵と戦う話。
これは実はドラマシリーズの映画版です。
制作されたのはなんと1966年。およそ50年前からバットマンの実写映画があったということも驚きですね。
とりあえず今作の感想を言うと本気でしょぼい。
セットはちゃちだし、コスチュームはダサいし、ストーリーはグッダグダだし、何よりあほらしい。
これはバットマンの名を借りた一大コメディ映画なのです。
なにせ、映画のはじめにこう表示されるのですから。

「荒唐無稽の楽しさ、バカバカしさを愛する人に捧ぐ」
自分からバカ映画であることを明かす始末。
じつにいさぎよいですね。
そんな映画ではありますが、わりと万人が楽しめる内容に仕上がっています。
ノーラン版のバットマン3部作に登場したキャラも出てくるので、その姿には意外性があります。
バットマンと敵側の視点が交互に描かれるので、お互いの思惑のギャップにどうしても笑ってしまうのです。
子どもでも面白く観られる作品だと思います。
テンポの良い会話の応酬を楽しむ作品なので、日本語吹き替えで見るとより楽しめるでしょう。
興味がある方は他のバットマン映画との「違い」を確かめるのもまた一興かと。
結構オススメですよ。
以下、ストーリーと作中のシーンを最初から最後までネタバレです↓めっちゃ長いよ
正体のわからない船が出現したとの知らせを受けたバットマンと、その相棒ロビンは、早速「バットコプター」で海上へと向かいます。
海上についたバットマンは・・・
バットコプターからはしごを出そうとする・・・・って名前が「バットはしご」ってダサっ!
そこを「バットラダー」にしないあたり、字幕を作った人のセンスが垣間見えます。<まじでただのはしごです
しかしロビンは下ろしすぎちゃうので・・・<海にぽちゃん
あーあー。<足に何かが・・・
?<サメです
あ、あの・・サメなのはわかるのですが、どう見ても作り物です。
そんなバットマンに、相棒のロビンはサメ撃退用のスプレーを渡す!<プシュー
で、わりと効いてサメは落ちるのだけど・・・
何故か大爆発。
実はこれは悪の集団がバットマンを倒すためにサメの中に爆薬を仕込んでいたのです。
その悪の集団の正体が明かされるのですが・・・<「ペンギン」
<「ジョーカー」
<「ナゾラー」
<「キャットウーマン」
濃い・・・濃すぎるよ。
そう、この映画の敵はこの4人なのです。
巨悪4人が共闘・・・考えるだけでワクワクしますね(そうか?)
キャットウーマンの素性も「ダークナイトライジング」とはだいぶ違っていますね。<やあ、キャットウーマン
<ビシッとビンタ!
<人前で名前呼ぶんじゃないよ!
今作のキャットウーマンは部下には恵まれてなさそうですね。
ジョーカーはこんなキャラです。<まあまあ、みんな仲良く手をつないで!
<感電
まあ、あんま変わってないよね。
また、ジョーカーが船長にあったときは・・・<肌がやけに白いけど、潮焼けしないの?
それどう見てもメイクだろ!不審に思え。
ちなみにこの「変な格好なのに捕まらない理由」は、後に「ここに住む人たちは飲んだくれで正常な判断ができないから」というトンデモ理論が持ち出されます。
で、バットマンとロビンは再び海上に赴き、はじめにあった船が罠であることに気づくのですが・・・
そこに何故か可愛らしいおもちゃが登場!
それは悪の4人衆が乗っている潜水艦の潜望鏡なのでした。全くカモフラージュできていない。
なんとか2人は魚雷の攻撃を退けるのですが・・・<ナゾナゾだ!ふざけるな!
ナゾラーは何故かなぞなぞを2人に出すのでした。
ちなみにこの答えは「キャットウーマン」でした。
ていうかあんたらの仲間にキャットウーマンがいることはバレバレだよ?なぞなぞ出す意味あんの?
その後、悪の4人衆はブルース・ウェインを誘拐しようという作戦に乗り出します(そうするとバットマンが現れると思っているから)。
ブルースの正体がバットマンだと知らないんですよね、バカだね。
キャットウーマンはブルースに色仕掛けを行います。
そして悪の一団はそのスキに誘拐をしかける!<誘拐しに来たぜ!
なんで全員で来るねん。不意打ちしないのだったら色仕掛けの意味もないだろ。
その後はブルースは脱出を図ります。
その時敵の一人が・・・<箱の上に転ぶ
<その箱はビックリ箱だった
<飛んでいます
<海に落ちると爆発する
これはジョーカーの罠。容赦ねえなあ。
ペンギンは自身の発明を披露します<部下に撃つと
<塩になります(ていうか謎の粉末?)
何故塩になるかと言えば「一瞬のうちに体中の水分が抜ける」銃だからだそう。
水分が抜けるってレベルじゃないだろ。
ちなみにこの部下は死んだわけではなく、あとで水をかけると元に戻ります(アホだろ)
そして、バットマンは悪の一団が置いていあった爆弾を見つけます。<「シュー」と音を出している
すげーわかりやすいデザインですね。<人のいるところで爆発するといけないので、逃げます
<海に投げようとするけど・・・
<そこにはカップルが
<やっぱりやめた!
なんかバットマンが可愛いので萌えました。
で、この爆弾をどうやって回避したのかというと・・・<このパイプの中に入れたよ!
パイプでできた筒の中に入れたから助かったよって・・・この直前のシーンで思い切り爆風が飛びまくって爆発してた気がするんですけど?
その後は「ペンギン」に「バットカー」をわざと盗ませてアジトを突き止めたりするけど・・・<めっちゃ走る
移動の手段がなくなったため走ったりします。
悪の4人衆は・・・<何故か色付きの塩
さっきのペンギンの発明品でお偉いさんがたを塩にします。
ていうかなんでそんなカラフルなの?
そして戦いの舞台は再び海へ!<わかりやすいエフェクト
敵の潜水艦を攻撃したエフェクトがしょぼかったり・・・<どんな音?
肉弾戦になれば、何故か擬音が表示されます。<ナゾラーがバットマンを掴み、ジョーカーが殴ろうとする!
<でも後ろのナゾラーが落ちる
「ダークナイト」とは違い、ジョーカーにはカリスマ性のかけらもありませんね。
キャットウーマンは、バットマンを後ろから突き落とします。<ドーン!
こんなキャットウーマンは見たくなかったよ・・・
その後、バットマンはキャットウーマンの正体が中盤に色仕掛けをしていた女性(ベタ惚れ)と知るのですが、その表情がこちら。<めっちゃ素の顔
あっはっは。ショックだったんだね。
最後は塩にされたお偉いさん方をもとに戻します。<試験管に入れています
しかし元に戻ったお偉いさん方は、集められていた塩がアクシデントにより混ざってしまっていたので、それぞれが違った言語を話すというバベられた状態になってしまうのでした。
これにバットマンは
ことばが混じっている→心がつながり合っている→これでいい、これは人類の貢献だよ!
と無理やり納得し、去るのでした。
完
いやいやいや!、お偉いさん方をちゃんともとに戻せよ!
最後に「まあいいや」みたいな選択をとった本作のバットマンはひでーな。
「ダークナイト」のラストはああだったなのになあ・・・
そんなわけで完全ネタバレで紹介した「バットマン オリジナルムービー」いかがだったでしょうか。
最後に「お前が言うな」ということばがこれ以上なく似合うシーンでお別れしましょう。<あいつら4人とも格好がまともじゃないよ!
お前らも負けず劣らず変だよ。
歴代バットマンを語るときに、外されないところもスゴイとこです。
これはこれで、”あり”なんすよね
実にばかばかしい作中映画なのですが、それを思い出してしまいました。
> 塩
元ネタは旧約聖書「創世記」にある塩の柱ではないかと。
しかし、これが公式でアリならば、某アーンイヤーンマンもアリなんじゃないかと思えてきました。
バットマンファンにとっても「外せない作品」であるというのは嬉しいですね。
シオンソルト
> 桂正和の漫画『電影少女』に「ばっとマン」という映画(もちろん『バットマン』がモデル)が登場します。コウモリでは無く野球のバット。
> 実にばかばかしい作中映画なのですが、それを思い出してしまいました。
たしか読んだことがあるような・・・桂正和さんはアメコミが大好きで、サム・ライミ監督が漫画「ZETMAN」の帯の推薦文を書いたことがありましたね。
> > 塩
> 元ネタは旧約聖書「創世記」にある塩の柱ではないかと。
> しかし、これが公式でアリならば、某アーンイヤーンマンもアリなんじゃないかと思えてきました。
やっぱり塩なのか・・・
アーンイヤーンマンは許されないと思いますよwコスチュームとか。