一番悲しいヒーローかも・・・「インクレディブル・ハルク」ネタバレなし感想+お気に入りシーン
出てくるヒーローは「アイアンマン」「マイティ・ソー」「キャプテン・アメリカ」それに「ハルク」。
ほかにもアイアンマン2に登場していた「ブラック・ウィドウ」、マイティ・ソーに少しだけ登場した「ホークアイ」もいます。
自分はこのうち「ハルク」だけ全く知らなかったので、予習がてら「インクレディブル・ハルク」を観てみました。
ティム・ロス 1498円 powered by yasuikamo |
個人的お気に入り度:4/10
一言感想:話は正直薄っぺらい・・・
あらすじ
ブルース・バナー博士(エドワード・ノートン)は緑色の巨人ハルクに変身する能力を隠し、ブラジルで生活する日々を送っていた。
彼は自らの肉体を使って実験を行っていたのだが、失敗し、軍から追われる身となっていたのだ。
ある日、ブルースは勤め先のジュース工場で不意に手を切ってしまい、血液が混入したジュースが出荷されてしまう。
軍はブルースのいる工場の場所を突き止め、精鋭部隊を送り込むのだが・・・
前作に「ハルク」があるのですが、これがコケた&評判がすこぶる悪かったために、本作は仕切りなおしたリブート作品となっています。
本作は導入部分でサラッとハルクが生まれた経緯を紹介するので、初見のかたはやや不親切さを感じると思います。
あえて「皆が知っていること」は避けている印象ですが、そのぶん人間ドラマとハルクのアクションをじっくり描いているともとれます。
最低限の説明はされるので、「アベンジャーズ」の予習には十分でしょう。
ただ本作の主演がエドワード・ノートンであるのに対し、アベンジャーズではマーク・ラファロとなっているので、その点では違和感があるかもしれません。
しかしこの映画、個人的にはあまり面白いとは思えませんでした。
もともとハルクは実験の失敗により生み出された悲しきモンスターであり、それを捕らえようとする軍も決して「悪」とはいえません。
単なる勧善懲悪ものでないことは「ハルク」の魅力ひとつだと思いますが、そのぶんヒーローものとしての高揚感が薄く思えるのです。
本作ではそこを危惧してかちゃんと悪役も登場するのですが、それは終盤になってからのことで少々唐突感が否めず、どうにも盛り上がりません。
致命的なのは「怒るとハルクに変身する」という設定なのに、「怒り」という感情が見えにくいこと。
前作の反省をいかしてテンポのよいアクション映画にするねらいもよくわかるのですが、もう少し主人公の内面を描いてほしかった、というのが本音です。
そんなわけで「アベンジャーズの前フリ」としてもあんまりオススメしませんが、ハルクというキャラを知りたい方は観てみるのもいいでしょう。
破壊しまくりな戦闘シーンは、そこそこ以上に楽しめますよ。
以下、作中の良シーン&珍シーンが少しだけネタバレです↓
主人公は潜伏先のリオデジャネイロで合気道を習っているのですが・・・
そのときの師匠を演じているのがヒクソン・グレイシーです。
この後、謎のビンタを繰り出します。
「ハルクの血が入ったジュースを飲んでしまうおじいさん」を演じるのは・・・
原作者のスタン・リー。
「アメイジング・スパイダーマン」でもカメオ出演していましたね。
変身後の主人公の姿を描いているのが面白いですね。
<やべ、ズリ落ちちゃう
巨大な化物に変身したためにパンツ(ズボン)がボロボロになり、手で押さえながら歩かないといけなくなります。
<小銭をください・・・
主人公はそこで物乞いをします。
<もっと伸びるのない?
なけなしのお金を手に入れた彼は、すぐに「伸びるパンツ」を買うのだった!
他にも「変身すると裸になってしまうので、貴重品(データ)は事前に飲み込んでおく」というシーンもあります。
こういう「変身したあとはどうしているの?」という疑問に答えてくれる細かい描写は、本作の優れた点だと思います。
本作の主人公の喜怒哀楽が見えないのは残念な点ではありますが、これにも理由があります。
ヒロインは乱暴な運転をするタクシーの運転手にブチ切れるのですが・・・
<怒りを静めるいい方法があるよ
本人はいたって冷静。普段から「怒りを抑えている」ために根暗なキャラになっているんだろうなあ・・・
「怪物に変身してしまうために、追われる身になる」という設定だけですでに悲しいのですが、もっと切ないシーンがあります。
主人公とヒロインはベッドに倒れこむのですが・・・
心拍数があがりすぎてしまうとハルクに変身してしまうので、セックスできないのだった!
あの、泣いていいよ。
ラストバトルには妙なツッコミどころがある。
敵の攻撃により、ヒロインの乗るヘリが燃えあがってしまうのですが・・・
<めっちゃ燃えてる
そこでハルクのとった行動がこれ。
<手で「パン!」
「猫だまし」っぽく手をたたくと・・・
<消えた
風圧で一発で鎮火。うそやん。
むしろ空気入って燃え広がりそうなもんだけどなあ・・・
ちなみにその後、ハルクは「『ハルクスマッシュ』という必殺技で勝利をしてしまう」という大味っぷりを見せてくれます。
本作では「怪物に変身しても、完全に制御できないわけではなく、ある程度は意思疎通もできる」という描写もありました。
またこの映画では描かれませんでしたが、主人公は幼いころに虐待を受け、さらに母親を父親に殺されてしまうという壮絶な経験もしたそうです(原作にもその設定がある)。
性格が内向的なのは、そのことも理由なのでしょう。
彼が「アベンジャーズ」とどういう活躍をするのか、パンツは進化しているのか、今から楽しみに待とうと思います。
「ハルク・・・スマッシュ!!」は一緒に見ていた母も大爆笑してましたww
たしかにハルクをよく知らない自分にとってはいきなり?ってなってしまいました。
アベンジャーズに向けての伏線が何個か敷いてあったのでアベンジャーズが楽しみです^^
ちゃんとアベンジャーズでも「変身後に裸になっているハルク」が見れますよ。