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ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

『ズートピア』のソフト版がついに発売!&さらに気づいた盲点の記事を書いたよ!&民朗さんのラジオ評論ベスト10

8月24日(水)はあの大傑作『ズートピア』のソフト版の発売日ですよ!


未公開シーンのほか豪華特典盛りだくさんということで、一家に一本、全人類が必携と言えるでしょう(ダイレクトマーケティング)。



さてさて、発売を記念して、シネマズ by 松竹で以下の記事を書きました↓
<遂にDVD発売!『ズートピア』じっくり観てほしい細かすぎる5つの盲点! | シネマズ by 松竹>
※2ページ目からはネタバレ注意、3ページに至ってはオチまで書いているのでマジで注意!

※本レビューといままでに書いた記事一覧はこちら↓
『ズートピア』差別と偏見を描いた大傑作の理由を全力であげてやる(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

ついでなので、記事にちょっと補足。
ヒッピーっぽいヤクのヤックスが、ジュディに向かって「クッキーは買わないよ!」と言っているのはどういう意味なのかなあ……と思って調べてみたのですが、これはアメリカのガールスカウトがクッキーを売る活動をしていることが元ネタなんですね。
これは、小さくてかわいいジュディを、ガールスカウトの女の子と勘違いした(またはからかった)シーンなんですね(ジュディはそういう見た目で判断されることを嫌っているんだけど)。


※こちらの動画でもそのシーンが観られます。


※特典の未公開シーンのひとつが公開!

そして、『シン・ゴジラ』といい本作といい、スタッフが本気で世界観と設定を作り上げ、計算され尽くした脚本があってこそ、「何度観ても楽しめる」作品が生まれるんだな・・・と改めて感慨深くなりました。

ヌートリアを写り込ませて何度も観るたびに発見があるようにしよーぜとほざいた映画とは志から違うわけですよ!(いまだにコイツに対しては憎しみが消えません)
ヒーローマニア -生活- DVDマニアック・エディション<設定は大好きだし、期待した映画だったんだけど・・・。


さてさて、今回の記事の項目「3.ライオンハート市長とベルウェザー副市長にはモデルがいた?」については、じつはあるお方に許可をいただき、その評論を大いに(←ここ重要)参考にさせていただきました

そのお方とは「民朗」さん。映画はもちろん政治や音楽にめっぽう詳しく、そのラジオ評論は自分の見識がいかに浅いかを思い知らされる、素晴らしいものばかりなのですよ!

観たままホラーショー<こちらのブログでラジオ評論されています。

※大いに参考(というより引用レベル)にしたのはこちらのラジオ評です↓
第82回映画批評 『ズートピア』にはディズニー・スタジオの「実力」と「限界」を同時に感じる: ホラーショー!民朗の観たまま映画批評
(アメリカの共和党と共産党についても踏み込んで解説されているので、よく聴いておくように!)

※ちなみに、記事ではこちらのハッシュタグからの情報も参考にしています。どちらも超楽しいよ↓
ハッシュタグ #ズートピア版細かすぎて伝わらない萌え選手権
ハッシュタグ #ズートピアで学ぶ英語と文化


せっかくですので、ここからまったく頼まれていないのに、(ズートピアを除いた)個人的な歴代「聴いてよかった、素晴らしき民朗さんの映画評論ベスト10」をあげます!

以下の評論はその映画を観てからだとめっちゃ楽しめるよ!


10位  『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』 自尊心という名の毒
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) [Blu-ray]
作中に登場する『愛について語るときに我々の語ること』を絡めた批評。さらに作品の奥行きがわかります。
最後のほうに自分の意見を引用してくださってありがとうございまーす!過去には『アシュラ』を「ヒナタカさんが紹介されていたから観ようと思った」と言ってくれてうれしかったなあ。
あと、民朗さんは本題に入る前に、そのほかの映画も短く評論しているのですが、ここでの『ジュピター』評もめっちゃ共感しました。笑いの方向に。


9位 『天空の蜂』 名作小説のメルトダウン
天空の蜂 [DVD]
酷評ですが、「原作のエッセンスはちゃんと拾ってんじゃん」と褒めてもいます。
堤幸彦の演出がいかにアレかを具体的に言ってくれているので、とってもストレス解消できるよ!


8位 『インヒアレント・ヴァイス』を観る前に ― トマス・ピンチョンとPTAの関係性
インヒアレント・ヴァイス [DVD]
『インヒアレント・ヴァイス』そのものではなく、その原作者のトマス・ピンチョンって何者?ということを解説しています。
民朗さんの説明自体はめっちゃわかりやすいんだけど、聴いたところで「なるほど、わからん」になる。文学にエントロピーを取り入れたってどういうことなの・・・。
あと、その著書は文庫で出ている『競売ナンバー49の叫び』以外、3千円、4千円代の価格が当たり前になっていてマジで手が出ません。


7位 『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』はオリジナルの見事なアップデート版!
映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生 [DVD]
これはもう内容そのものよりも、自分の感想とカブりすぎてビビった。ていうか民朗さん自身もヤバイってつぶやいていたもう結婚しなきゃいけないな。
評論の内容は、自分が触れていないところも隅々まで手が届いております。


6位 『くちびるに歌を』 誰がために歌うのか
くちびるに歌を DVD 通常版
吹奏楽経験者であり、現在進行形でもジャズバンド活動をしている民朗さん「ならでは」の評。
オールタイムベスト級の作品ということも相まって、アツさがにじみ出ております。
自分も『自閉症の僕が跳びはねる理由』が大好きです。多くの人に一度は読んでほしいな。
民朗さんには、ぜひ同じ三木孝浩監督作品である『青空エール』も評してほしいです。


5位  『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』 原作への❝愛❞と❝理解❞は似ている様で違うんだ!
I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]
もうね、これはスヌーピーおよび『ピーナッツ』ってどんなんなの?っていう初心者から超おすすめできる評論です。
映画ファンから超嫌われていた『STAND BY ME ドラえもん』との比較も完璧。
キャラクターの魅力から何から何まで全方位的に解説されているので、ぜひ。
あと、自分も「ペパーミント・パティ」というキャラが『ピーナッツ』でいちばん大好きなので、カブったときはうれしかったです。


4位 『インサイド・ヘッド』は『トイ・ストーリー』の正当後継作品だ!
インサイド・ヘッド (字幕版)
「職場の仲間とどうやって仕事をしていくか」を描いているという評論が完璧!「膝を打つ思い」というのはこういうことを言うんだ!
「カナシミ」の存在意義についてもきっちり評していることがいいなあ・・・民朗さんのやさしい人柄が表れています。


3位  『ウエスト・サイド物語』を音楽と共に延々と語る1時間
ウエスト・サイド物語 [DVD]
「音楽映画ベストオブベスト」に挙げた作品を、トランペットとピアノを片手に批評する斬新すぎる批評。
でも専門的になりすぎずすげえわかりやすい!音楽についてまったく知らない方、『ウエスト・サイド物語』を知らない方もぜひ!
前半はいいところで切れるので、そのまま記事のリンク先から後編も続けてお聴きください。


2位  『寄生獣』 逆襲の山崎貴
寄生獣 DVD 通常版
何より聴いて欲しいのは、民朗さんにとって、原作漫画がとても大切な作品になった、その理由。
これを話すかどうかをかなり悩まれたそうですが、自分は心の底から言ってくれてよかったと思いました。そういう暗い気持ちは、多くの人が抱えているはずだから。
あと、山崎貴監督は映画秘宝(雑誌)の取材に対してそんなリアクションしていたのかと驚いたな〜けっこうノリのいい人かも。


1位  『サウルの息子』は強制収容所の地獄を“地獄のまま”見せつける
サウルの息子 [DVD]
これはもう、主人公の行動はそういうことかーーーーーーーー!!!!!!!!!!と大・納・得!!!!したので、映画を観た方は全員聴け!義務だ!
映画評を聴いて(読んで)うれしくなるのは、その映画が訴えていることが、パッと明るくなるように「見える」こと。その醍醐味を味わえるでしょう。
民朗さんがアウシュヴィッツに訪れたときの写真とともにお聴きください。


そんなわけで『ズートピア』をほっぽいて、民朗さんのすんばらしさを紹介しましたが、そんぐらいおもしろいので聴けこのやろう。

あとはラジオでない漫画評もおもしろいですよ。本当自分と好みがダダかぶりだなあ↓
大してヒーローに詳しくない人間による『僕のヒーローアカデミア』紹介
アニメ放送記念? いま一度『僕のヒーローアカデミア』の主人公・緑谷出久を読み解く
全ての“ものがたり”への讃歌 漫画『月光条例』の紹介
まあまあ音楽に詳しい人間による『四月は君の嘘』紹介

そんな自分も、初期のころの評論を全然聴いていないことに気づいた(ひどい)ので、これから聴きますよ!

※ちなみに自分も駄作をいっしょに語っていたりします↓
ヒナタカさんと送る観たまま映画批評:後編 『信長協奏曲(コンツェルト)』

※あと、みんなが気になるのはこの映画の評だよね。こちらも大好きですよ↓
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は現代に甦った『網走番外地』だ!

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2016-08-23 : 旧作映画紹介 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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『COP CAR コップ・カー』ケヴィン・ベーコン萌え映画(ネタバレなし感想+カワイイシーンベスト3)

劇場で観たのに感想を書くタイミングを逃していたCOP CAR コップ・カーのレンタル&販売が8月2日より開始されていたので紹介します!

※「キラキラベーコンステッカー」のデザインが超ステキなんですけど!

個人的お気に入り度:8/10

一言感想:あらかわいい

あらすじ


クソガキどもが警察車両をパクったので、そこはかとなくクズな警官のケヴィン・ベーコンが追いかけます。




えーとすみません、紹介すると言っておいて、あらすじの通り超絶シンプルな内容のため、とくに書くことはありません

(1)上映時間は88分と超コンパクト
(2)単純明快なハラハラドキドキのサスペンス映画
(3)PG12指定でちょっとバイオレンス、放送禁止用語が出てくるシーンもあり
(4)coco 映画レビューで91%などかなり高評価
(5)子どもたちがかわいい
(6)ケヴィン・ベーコンはもっとかわいい

お伝えしたいことは以上となっております。
とくに(6)はヤバイよ!「ふつうにケヴィン・ベーコンが好き」な自分でさえ萌え萌えだったんだから、ファンであればもうビチョ濡れになるんじゃないでしょうか(下品な表現)。

こう見えてお間抜けなキャラのケヴィンベーコンだよ!<こう見えてドジっ子です。

監督のジョン・ワッツが本作の高評価を受けて、2017年夏に日本公開予定の『スパイダーマン:ホームカミング』を担当することになって嬉しい限り。
こういう低予算出身の監督が、ビッグバジェットの映画も手がけることになるアメリカンドリームはさらに増えるといいですね(例:ジュラシック・ワールド)。

あと、あらすじにはクソガキと書いてしまいましたが、実際の彼らは「悪ぶれることに憧れる少年」であって、そんなにクソでもないです。

コップ・カーいい子達?<じつはいい子たち?

冒頭でこの子たちがする「卑猥な言葉を言いまくるゲーム」では、彼らが閉鎖的な田舎で育ったため、ストレスを発散する場所がない、という状況を示しているようにも思えるのです。
この冒頭のゲームにより、彼らが警察車両をパクっておおはしゃぎするのも、なんとなく納得できるようになっているのがいいですね。

あとは、ケヴィン・ベーコンファンは女房を質に入れてでも観て、単純にハラハラしたい人にも超オススメってことで。ぜひレンタル店へ。

以下、ケヴィン・ベーコンに萌えたシーンベスト3です 当然大いにネタバレです↓

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2016-08-05 : 旧作映画紹介 : コメント : 3 : トラックバック : 0
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『貞子vs伽椰子』はコミュニケーションの問題を鋭く描いた人間ドラマだった(超ネタバレ感想)

もうみんな『貞子 vs 伽椰子』は観たかな?
え?まだだって?あんな人類の宝を観ないなんてもったいないぞ★(いや本当に)


レビューはこちら↓
『貞子vs伽椰子』最強ギャグホラー映画がここに誕生!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

さてさて、じつは本作をもう一度鑑賞してきましてね。
一度目の鑑賞のときには「二大ホラーキャラがバトる!ギャハハハハハー!」「最後に◯◯!腹痛えーー!」という短絡的な印象っばかりでしたが、今回はまったく違う感想になりましてね。
これは単なるホラー映画でもお祭り映画でもない、コミュニケーションの問題を鋭く描いた人間ドラマであると思ったのですよ(本気)。
いや、マジでこれは脚本がよくできています。

あとね、やっぱりこれ怖いなあと。
1度目はネタ部分のおかげであまり考えていなかったのですが、じわじわくるホラー演出は洗練されているし、「あ、これどう考えても終わったわ」という絶望を与えてくれるのがじつにうまいんですね。
あんまりホラーが得意でない大学生の妹を無理やりいっしょに鑑賞させたのですが、マジで怖かったようでごめんよー!

映画は最低でも2回観なければ、作品を真に理解したことにならないと改めて思った次第です。
(たとえば、『PAN ネバーランド、夢のはじまり』は1回目の鑑賞では敵キャラの本当の気持ちに気づけなかった)

そんなわけで、以下からは『貞子 vs 伽倻子』がどのようにコミュニケーションの問題を描いていたかを解説します。
今回はあの衝撃のオチまで全部ネタバレしているので、ぜったいに映画を観ていない方は読まないでください↓
しかも最後の最後に白石晃士監督の『ある優しき殺人者の記録』のオチのネタバレもあります(事前に警告あり)

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2016-07-04 : 旧作映画紹介 : コメント : 7 : トラックバック : 0
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『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』が大傑作の理由を6000文字以上で解説する(ネタバレ全開レビュー)

※5月10日追記:さらに、さまざまな意見を受けて追記しています!ありがとうございます!

いきなりですが、ふたつ謝らせてください。
以前、現在公開中の『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』について、「児童虐待がテーマだ!」と断言していたのです。

<『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』は児童虐待がテーマの大傑作!(ネタバレなし感想)>


しかし、厚生労働省による児童虐待は、以下のように定義されていました。

身体的虐待:殴る、蹴るなど
性的虐待:子どもへの性的行為など
ネグレクト:食事を与えない、ひどく不潔にするなど
心理的虐待:言葉による脅し、無視など

『クレしん ユメミーワールド』で描かれたことはこの4つのどれにも当てはまらないので、厳密な意味では児童虐待ではなかったのです。
お詫びして訂正いたします。
タイトルは変えていませんが、文は修正を加えています。
(ただ、たとえ定義になくても、本作で描かれたことは立派な虐待である、とも自分は思います)


もうひとつは……本作を2回観ると、さらに本作が綿密な計算のもとに脚本が作られていたのか、大傑作であったのかを思い知らされたので、お気に入り度を9点→10点に変えさせてください
意見がブレることが多いブログですみません。

あとね、これから本作を観る方はエンドロールの映像に超・超・超注目してください
1回目の鑑賞では気付かなかったことがあり、また泣けて仕方がなかったのです。

また、本作のゲストキャラクターの苗字「貫庭玉(ぬばたま)」は「夢」や「月」にかかる枕詞だったりもしました。
こうした小ネタもしっかりしていますね。


そんなわけで以下からはネタバレ全開で本作がなぜ大傑作であるかを解説します。
未見の方はぜったいに読まないで!お願いだから!↓

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2016-04-26 : 旧作映画紹介 : コメント : 16 : トラックバック : 0
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dtvドラマ『テラフォーマーズ 新たなる希望』は林遣都と菅谷哲也ファンにとって必見作!

いろんな意味で話題沸騰の、4月29日(金・祝)公開の映画『テラフォーマーズ』。その前日譚となるドラマ『新たなる希望』がdtvで公開されていたので観てみました。

テラフォーマーズ新たなる希望

※dtvとは……映像配信サービス。映画、ドラマ、ライブ映像、マンガなどの豊富なジャンルがスマートフォン、PC、TVで楽しめる。お試し初回31日間は無料だよ!

以前紹介した『アイアムアヒーロー はじまりの日』でも思ったのですが、こうした「劇場公開前のドラマ」は、2時間という映画の枠では収まらなかった原作マンガの魅力を補完できる内容である、と強く感じました。

その補完された魅力とは、ミッションに赴く者みんなが、いわゆる人生の負け組であるということ。
『テラフォーマーズ』の原作マンガでは、みんな一様に金がなく、火星への派遣ミッションに参加する理由は「金のため」であるという描写があるのです。


単純に貧乏というわけではありません。
金がない理由は、それぞれの国での事情、過去に犯してしまった過ちなど、さまざまです。
彼らはかなりの「後ろめたさ」や「深刻な過去」を持っているのです。

スクリーンにかじりついて観る映画で、これらの描写をひとつずつ描いてしまうと冗長になってしまうでしょう。
しかし、前日譚となるこうしたドラマでその要素を落とし込むことで、結果的に映画の上映時間はタイトに引き締まり、かつ原作マンガの魅力を取りこぼすこともない。
これには、マーケティング(宣伝)上の戦略というよりも、確かな原作への敬意が見えるのです。


本作『新たなる希望』でおもしろいのは、火星へ赴く者たちを「選定」していくというプロット。
彼らはもともと人生の負け組なのに、さらにこのミッションでもふるいにかけられて脱落していくのです。

この選定試験で敗れた者は、負け組中の負け組。
彼らが抱えた理由は「なんとかして救われてほしい」と願いたくなる深刻なものであるのに、運命は彼らを容赦なく突き落とすのです。

残酷な物語ではありますが、本作を観ておくと、映画で「火星のミッションに行けた者」がどれだけの覚悟を持っていたか、そしてどれだけの人間の「犠牲」の元でここに訪れたか。
それがわかるのではないでしょうか。

タイトルは『新たなる希望』というスター・ウォーズっぽいものだけど、実際は絶望的な物語。しかし、最後には逆説的に適したタイトルである、と思えるのも見事です。


ただ……その意義と精神性は素晴らしいのですが、作品としておもしろいかと問われると、この『新たなる希望』はイマイチです。
厳しかったのが、悪い邦画特有の「気持ちをベラベラしゃべって訴える」シーンが多かったこと。
あまりに演劇的で不自然、記号的な描写になっており、感情移入が妨げられるのです。

そもそも、限られた場所で訓練をしたり、登場人物がケンカをして自滅していくような内容です。
モンスターが登場したりするギミック、難解なテストをされるという要素もありませんし、登場人物の行動理由が理解し難いところもある。
サスペンスとしては、どうにも歯切れが悪く感じてしまいました。


ただ、それでも本作をオススメしたいのは、林遣都菅谷哲也いうイケメンの演技がすんばらしかったから。
彼らはかなーりイヤな奴、というかイケメンが台無しなクズ演技をしているんですよ。

林遣都1st写真集「Clear」(DVD付) (Angel works) TERRACE HOUSE PREMIUM テラスハウス プレミアム※彼らは普段はイケメンです。

林さんの人を見下した態度、菅谷さんの「グェッハッッハ」な笑い方には感動させられました。
これ女性ファンが減るかもしれないけど、自分はむしろファンになったよ!
さらに熟年肉体派の伊藤英明VS若手肉体派の菅谷哲也のバトルが観られるのですからたまりません。


残念なのが、この林遣都さんと菅谷哲也さんのふたりが、映画『テラフォーマーズ』本編に出演されていないということ。

本編では小栗旬や山下智久などの超豪華な俳優が勢ぞろいしており、そこにこのふたりが出演できなかったということは、ドラマ『新たなる希望』で参加者が脱落していく内容とシンクロしているかのようです。
彼らの俳優としての魂が感じられ、なんとも胸が熱くなりました。

※参考↓
『テラフォーマーズ/新たなる希望』、菅谷哲也インタビュー「僕が変形したい虫は…」 | シネマズ by 松竹


↓視聴、情報はこちらで
<テラフォーマーズ_新たなる希望特集|動画を見るならdTV【お試し無料】>

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2016-04-23 : 旧作映画紹介 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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『仮面ライダー1号』「いのちはだいじに」にある論理的矛盾がある映画(ネタバレなし感想+怒りのネタバレツッコミレビュー)

ちょっと遅れましたが、今日の映画感想は仮面ライダー1号です。


個人的お気に入り度:2/10

一言感想:本郷猛 is DEAD.

あらすじ


藤岡弘、(70歳)が説得力皆無の説教をしたうえJKとデートする話。



※今回の記事は特撮もの、仮面ライダーに詳しくない筆者が書いています。そしてメタメタに酷評です。ファンの方ごめんなさい。

東映の特撮シリーズ『仮面ライダー』。その最初期にあたる「1号」が復活を果たした最新作です。


劇中には「1号」だけでなく、最新作である『仮面ライダーゴースト』のキャラクターも登場しています。
かつて特撮に夢中になったお父さん世代と、いまテレビで観ているお子さんの両方をターゲットとしていると言っていいでしょう。いい戦略だと思います。


さてさて、往年の仮面ライダーファンから大いに賛否両論を浴びている本作。実際に観てみると魂を抜かれてしまいそうな珍作でした。
いや・・・もう珍作という言葉だけでは足りない、気持ち悪い作品と言い切ってしまってもいいです(好きな方、ごめんなさい)。

おもな問題点は以下のふたつです。
(1)ヒロインの年齢設定がおかしい
(2)「生命」にまつわる説教にまるで説得力がない

(1)→本作でヒロインを演じているのがリアルJK(女子高生)の岡本夏美なんですよ。
で、本作で藤岡弘、(以降句読点省略)を演じる本郷猛は、彼女を「(かつて世話になった男の)孫」的な立場で守るかな〜と思っていたら、なんとお互いが「たけし」「まゆ」と名前で呼び合うことになります。
そしてリアル70歳と17歳のカップルがウフフアハハとイチャイチャするという展開に。地獄か。悪いけどロリコンジジイにしか見えないぞ。
いや、現実の加藤茶・綾菜夫婦は過剰にバッシングを浴びすぎていて同情してしまうし、そういう年の差カップルに偏見を持つのは間違いだとわかっているのですが……仮面ライダーでこれをやってしまうのは愚策でしょう。

(2)→本作では本郷猛は「生命をだいじに!超だいじに!それをなぜかと考えるのは宿題な!」と説教をするんですけど、この後の展開が生命を冒涜しているのでマジで腹が立ちました。
この説教には論理的矛盾がある・・・というか「何言ってんだこいつ」「意味不明」レベルです。

もうね、石ノ森章太郎の原作マンガくらいでしか本郷猛を知らない自分が言うのは間違っているのは重々承知ですが、こんなの本郷猛だと認められないよね。
ていうか、作中でほとんど演技らしい演技をしていなかったので、「特撮ヒーローの主人公」ではなく、ただの藤岡弘本人にしか見えなかったんだけど(以下はもう役名ではなく藤岡弘で書きます)。
インタビューで藤岡弘は「本郷猛は私自身。だから演じる必要はない」って答えているし……。


いいところはあるんです。
いくつかカッチョイイ画はありますし、多めのカット割りからなるアクションシーンも迫力十分、テンポがいいので上映時間中はひとまず飽きませんでした。

ゴツめになったライダースーツのデザインも好きですし、藤岡弘が老体に鞭打ちアクションをしている(スーツアクターはベテランの岡元次郎さん)など、仮面ライダーファンにはそれだけでたまらない要素もあるんです。

【DVD付き/映画パンフレット】仮面ライダー1号 仮面ライダー45周年記念超大作 (映画チラシ2種付 )<このデザインは大好き

だけど、(1)と(2)という二大珍作要素のおかげで、すべてが見事に台無しなんですよ。
主人公とヒロインのことが1ミリたりとも好きになれない時点でどうしようもないんですよ。

いかに藤岡弘が熱いアクションをしようが「ぜんぜんコイツのことが好きになれん」「お前の言っていることはさっぱりわからん」と思わせてしまうので、映画全体が冷め切ってしまった印象でした。
言い換えれば、脚本と設定以外は本当にいい仕事をされています。

「いまのヒーローと往年のヒーローが共闘!」という作品には『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIEという秀作もあったのになあ……。

スタッフの中にはこのどうかしている脚本と設定にストップをかける人はいなかったのか?と思うところですが、作中の登場人物がまっとうなツッコミをしているあたり、現場でも「おかしいけどなんとかこのまま続けよう」的な空気があったんじゃないかと邪推してしまいます。

結論としては、中盤の藤岡弘とJKがウッフアハハする地獄、いろいろと間違っている「いのちはだいじに」の説教シーンで、スタンド能力かなんかで感覚をシャットアウトできる方のみにおすすめします(無理だけど)。
アクションはいいですよ、アクションは。あと役者も(とくに大杉漣)。

以下、結末も含めてネタバレです↓ あまりにムカついたので容赦無くツッコミを入れます。

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2016-04-13 : 旧作映画紹介 : コメント : 6 : トラックバック : 0
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dtvで観ることができる『アイアムアヒーロー はじまりの日』が良作POVホラーだったという話

4月23日(土)より公開される映画『アイアムアヒーロー』。じつはその前日譚となるドラマ『はじまりの日』がdtvで4月9日より配信されています。

アイアムアヒーローはじまりの日

dtvとは……映像配信サービス。映画、ドラマ、ライブ映像、マンガなどの豊富なジャンルがスマートフォン、PC、TVで楽しめる。お試し初回31日間は無料だよ!

こうした公開前に前日譚となるドラマを展開するということは、過去にも『悪の教典』『クロユリ団地』、最近では『進撃の巨人』『黒崎くんの言いなりになんてならない』でもありましたね。

こうしたドラマ版は、いまやスマホやPCで簡単にワンクリックで鑑賞できる時代。
劇場で観る映画への盛り上がりのため、それに関した特別なドラマを観るということも、作品の楽しみかたのひとつなのです。


さてさて、この『はじまりの日』を観てみて驚きました。だってPOV(Point Of View 主観視点)のホラーだったのですから。

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※POVホラーの例

また、「この映像は後ほど見つかった映像資料である」と初めに説明されるので、ファウンド・フッテージ(埋もれた映像という設定のフィクション作品)でもあるのです。
以下、内容を解説してみます。


〜『はじまりの日』は原作マンガにあった「日常の崩壊」の魅力を補完している〜

なぜ『はじまりの日』がPOV作品になっているのか?と言えば
(1)映画『アイアムアヒーロー』の本編がゾンビにより世界が崩壊した後の出来事だから
(2)その「日常の崩壊」を描くために、人々の生活に根ざした記録映像という設定にした
(3)低予算で製作できるから
というのがおもな理由なのでしょう。
※正確には本作に登場するのはゾンビではなく、ZQN(ゾキュン)という化け物。感染するにつれて言語や行動に異常が生じていくのも特徴です。


(1)および(2)についてちょっと説明します。
じつは、『アイアムアヒーロー』の原作マンガは、はじめの1巻は丸ごと「日常がゾンビに侵食されつつある」という、おとなしくも、おぞましい描写が続いています。

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平たく言えば、原作マンガでは物語の序盤でほとんどゾンビが出てこないわけです。
こう聞くと退屈な描写に聞こえるかもしれませんが、その「底知れない不安感」は、原作マンガの大きな魅力だったのです。

しかし、原作をそのまま映画化すると、原作の序盤の「何も起こらないけど不安に感じる」という描写は退屈に感じてしまうでしょうし、2時間という尺ではとても収まりません。

(映画本編をまだ観ていないので断定できないのですが)おそらく映画版は、原作マンガの魅力でもあった「何も起こらないけど不安に感じる」という描写を、エンターテインメントに特化するために少なくしているでしょう。
劇場というハコで映えるアクション映画としては、これは仕方がないことです。

ともすれば、「世界が終わる寸前の日常(の崩壊)」を描いたこの『はじまりの日』は、原作マンガの魅力を補完してるともとれるのです。
ここには、確かな「映画の前のドラマ化」の意義を感じたのです。


〜原作マンガにない魅力をも描いている〜

『はじまりの日』では、病院、公園、テレビニュース……あらゆるものが恐怖に侵食されていく様子がまざまざと映し出していきます。
原作マンガにもそれに似たような描写はあったのですが、(映画本編で活躍する)看護師がいる病院のエピソードは『はじまりの日』オリジナルのものです
(しかも原作者の花澤健吾さんが監修を務めています)

原作マンガの藪(本名は小田つぐみ)看護師はひょうひょうとして力強い女性でしたが、この『はじまりの日』ではそれなりの気弱さも見せているということがまた魅力的。
しかも長澤まさみさんがめっちゃかわいい(ここ重要)。
原作の小田つぐみというキャラが好きだったという方、長澤まさみのファンにもおすすめなのです。

あと、ローカル番組の「バスアイドル」として山崎紘菜さんが出演されているのもいいですね。こっちもめっちゃかわいいですよ。

注目女優・山崎紘菜さんにインタビュー 『dTV』オリジナルドラマ『アイアムアヒーロー はじまりの日』が本日より配信スタート | ガジェット通信


〜ぶっちゃけ作品の質としてはどうなの?〜

作品のランタイムは1時間と少々ですが、さまざまな場所での恐怖映像を展開することで、飽きないように工夫されています。
ついでにゾンビ映画につきもののグロ描写もしっかりあります。
ゾンビ映画でうれしいお約束である「籠城」のシーンももちろんあります。
終盤には予想をいい意味で裏切る展開も用意されています。

「なんでTV局のディレクターがひとりで取材に来ているの?」「子役の演技がちょっと不安定」「どう見ても背景が合成じゃん」などのツッコミどころもありますが、全体的には十分に恐怖演出がよくできているPOV作品でした。
(正直、アイドルがきゃっきゃと自撮りをするシーンなどはめちゃくちゃ退屈でしたが・・・)
何より、ゾンビの役者たちの演技が相当エゲツなかったので、この手の低予算ホラー映画が大好きな自分としては満足できたのです。

とくに恐ろしかったのは、「ひとりで公園に犬の散歩に来た男性がスマホで撮った映像」でしょうか。
この「視界が限定していること」「肝心なところは見せない」ことで、ここまで恐怖感が煽られるのですね。

「映画と同じ世界観で起こった、別の事件」を、POVホラー作品として垣間見ることができることが『はじまりの日』の大きな魅力といえるでしょう。
(長澤まさみさんも「ひとつの作品をいろんな角度から見られることがおもしろい」とコメントしています)

ちなみに本作の監督は、『放送禁止』シリーズの長江俊和さんだったりするのです。

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長江監督であれば、このクオリティーは納得。POVホラーファンにも、映画『アイアムアヒーロー』をより楽しみたい人にも、オススメですよ。

『はじまりの日』の鑑賞はこちらで↓
アイアムアヒーロー特集|動画を見るならdTV【お試し無料】

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2016-04-09 : 旧作映画紹介 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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映画版『僕だけがいない街』原作マンガとアニメからいかに改悪されたかを語ってやる(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

だいぶ遅れてしまいましたが、今日の映画感想は僕だけがいない街です。


個人的お気に入り度:4/10

一言感想:バカなの?(終盤の展開とセリフに対して)

あらすじ


ピザ屋のアルバイトをしながらマンガを描いていた29歳の藤沼悟(藤原竜也)は、事件や事故が起こる前に時間が戻る「再上映(リバイバル)」という能力を持っていた。
悟はある事件をきっかけに小学生時代に戻り、児童連続誘拐殺人事件の真相に迫っていく。




三部けいによる同名マンガの実写映画化作品です。

僕だけがいない街 (1) (カドカワコミックス・エース)
三部 けい
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原作は、ミステリー、ジュブナイルもの、タイムループ(SF)作品を融合させたエンターテインメント性と、理路整然とした語り口に夢中になれる傑作でした。

アニメ版も、優れた演出と、原作に則した丁寧な話運びが高く評価されている作品でした。

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自分は原作マンガを第7巻まで、アニメは最終話(12話)までを観ました(原作マンガの最終巻は4月26日発売です)。

そのうえで今回の映画を観た感想は……端的に言えば映画ならではの演出は素晴らしい!だけど、終盤の展開にはガッカリだよ!ということです。


原作とアニメでは、主人公のナレーションがとても多くなっています。
(これは「小学生の主人公が大人の思考をしている」「よりストーリーがわかりやすくなる」ということで決して悪いところではありません)

ところが、映画では主人公のナレーションが必要最低限にまで減少しています
ナレーションは2、3箇所のみで、過度に「語り過ぎない」ようになっていたのです。

これは英断でしょう。
実写映画では役者の演技や、細やかな演出で「語らなくてもわかる」という要素があるのですから、ナレーションで説明するのは野暮になってしまうところもあります。
映画版『僕だけがいない街』は、文字量の多い原作の内容をうまく汲み取って、「語り過ぎない」ように調整しているのです。

そして、誰しもが思うであろう子役の演技の素晴らしさ
中川翼鈴木梨央も大人顔負けの名演技をみせているので、ここだけでも映画版を観る価値があるはずです。

僕だけがいない街子役ふたり

さらには、原作には存在しなかった細かい描写も増えています
ほんのちょっぴりの追加ではありますが、より登場人物の気持ちが伝わるようになっていました。

平川雄一朗監督の『ROOKIES -卒業-』や『ツナグ』などのフィルモグラフィには1ミリたりとも惹かれない(好きな方ごめんなさい)のですが、今回に限っては本当によい演出をされたのではないでしょうか。

あ、あとクズじゃない藤原竜也が観られるのも貴重ですね。最近の彼はクズ役が定着しすぎていたもんなあ……。
石田ゆり子(46歳)が「若づくりすぎてお姉さんにしか見えない母親」を演じているのもいいですね。


そんなわけで、原作ファンとしては序盤~中盤は大いに感動していたのですが……終盤はどうしてこうなった
詳しく言うとネタバレになってしまうから↓に書きますが、これでは明らかに物語のつじつまが合わなくなってしまっています。

原作はあらゆるところに矛盾が生じないよう、緻密に計算された作品だったはずです。
(原作では主人公の年齢に誤りがありましたが、後の版では修正されるなど、矛盾点がないように徹底されています)

世にあるタイムリープもののSFも、荒唐無稽にみえても、どこかに破綻が生じないように精密に作られているものです。
でも、この映画の終盤の展開は「あそこがおかしい」「こことここがつながらない」といくつでも文句が出てきてしまいます。
こんなことなら、原作から変えなくていいのに……。

映画オリジナルのセリフもひどく陳腐なものもあったしなあ……。


そんなわけで、原作を読んでいないSF(タイムリープもの)ファンにとっては雑な作品に思えてしまうでしょうし、原作ファンにとっては変更点を大いに不満に感じてしまうでしょう。

それでも、「原作やアニメのほうがおもしろいから、こんな映画は観なくていい!」とはなりません。
なぜなら、前述したように実写映画ならではの「語り過ぎない」演出、追加された細やかな描写、子役の演技という魅力が確かにあるからです。
女の子が見せた涙には、こっちまでもらい泣きしそうになってしまいました。

なお、『僕だけがいない街』で扱っているのは児童連続誘拐殺人事件です(日本中を震撼させた宮崎勤の事件を反映しているところもあるのでしょう)。
単なる娯楽に留まらず、「児童を救うにはどうすればよいか」という気づきも与えてくれることは、本作の大きな意義と言えます。


『僕だけがいない街』は、原作、アニメ、映画版、それぞれに違った魅力のある作品です
「どこが違うのか」を人に聞くのもいいですが、ぜひご自身で「違い」を確認してほしいです。
はっと気づけることが、きっとあるはずです。


以下、映画版の結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓
原作マンガ、アニメ、映画における「大局的な違い」に触れています。原作とアニメに触れていない方のために、詳細な違いは書いていませんが、人によってはネタバレと言えるかもしれないのでご注意を。

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2016-04-06 : 旧作映画紹介 : コメント : 6 : トラックバック : 0
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『花とアリス殺人事件』は『リップヴァンウィンクルの花嫁』が合わなかった方にこそ観てほしいという話(+道満晴明先生のマンガ版レビュー)

リップヴァンウィンクルの花嫁』は、
絶賛の声が相次ぎ
パンフレット(Amazonでは値段が高騰)は売り切れ続出、
評判のよさを聞きつけた映画ファンが押し寄せて満席の回もあるなど、
各地で話題沸騰でうれしい限りですね。

公開館数が現在わずか24館であるため、中には車で片道3時かけて観に行った方(コメント参照)もいるのですが、満足されたようで何よりです。


さてさて、ここでひとつ苦言を呈しておきたいです。

お前らが!
『リップヴァンウィンクルの花嫁』を話題にするのはもちろんいいんだけど!
岩井俊二監督の前作『花とアリス殺人事件』(2015年公開)をなぜ観ていないんだよと!

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本作は岩井俊二監督がはじめて手がけたアニメ作品で、名作『花とアリス』の前日譚です。
この時点で映画ファンも、アニメファンも全員観るはずだよね☆と思っていたのですが、この映画のよさを語り合ったことは皆無でした(みんな観ていないから)。

なんでだよ!「ガルパンはいいぞ」と言いつつ何回も同じアニメを観に行くくらいだったら、こっちも観ろよ!(※ガルパンもいい作品だったので好きです)。

なんでアニメファンも『花とアリス殺人事件』を観ないんだ。萌え萌えな女の子がいないからか
いや、だったら『花とアリス殺人事件』こそ、岩井監督のロリコン趣味が出まくっている素晴らしい萌えアニメだと思うんだけどなあ。


なお、『リップヴァンウィンクルの花嫁』は個人的に邦画史上類をみない大傑作だと思っているのですが、“合わない”人もいます。
なぜなら主人公が精神的に弱すぎるから。
この主人公に感情移入できない、しかもとことん彼女をとことん痛めつける物語に拒否反応を覚える方は多いのです。

※合わなかった人の例(若干ネタバレ注意)↓
「リップヴァンウィンクルの花嫁」感想-この世界は優しい : 頭の中もハッピーな人

しかし、『花とアリス殺人事件』は主人公のアリスと花の両方が「強い」のです。言い換えれば「傍若無人」です。
主人公ふたりは問題を自分で解決しようとするし、ときには他人の意見を聞こうともせずに自分を押し通す。『リップヴァンウィンクルの花嫁』の主人公とは、真逆のような性格なのです。

なにせ、本作のキャッチコピーはこうなのですから。

史上最強のひきこもり、花。
史上最強の転校生、アリス。
二人が出会ったとき、世界で一番小さな殺人事件が起こった。


ね、『リップヴァンウィンクルの花嫁』の弱々しさ、はかなさなんてちっとも感じないでしょう。

岩井俊二監督作品はわりと好き嫌いが分かれる傾向にあるのですが、『花とアリス殺人事件』はその中ではかなり万人向けの部類です。
『花とアリス』を観ていなくても楽しめますし、まあなんだ、観ろよ


そういや2015年には『百日紅~Miss HOKUSAI~』という、これまたぜんぜん観られていない秀作アニメがあったなあ。
こちらも年間ベスト級に大好きな作品なので、いや、もうほら、観ようぜ(しつこい)。

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<閑話休題>



さてさて、前置きが長くなりましたが、『花とアリス殺人事件』はマンガ版もオススメしておきたいです。

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本の帯には、こう書かれています。

thIMG_0093.jpg

岩井監督も黙認!? わりと自由なコミカライズ!

うん、まあ、内容は「わりと」どころか最大限に自由になっていました

↓以下はマンガの内容紹介

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2016-04-05 : 旧作映画紹介 : コメント : 4 : トラックバック : 0
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『セーラー服と機関銃 -卒業-』はなぜ特大ヒットを記録し、かつ大傑作だったのか!?映画の魅力を徹底解説!

セーラー服と機関銃 -卒業-』は超大ヒット中、そして大傑作中の大傑作でしたね!
興行収入は3週連続で第1位、早くも30億円を突破し、このままなら実写日本映画の第1位を狙えそうなくらいです!

古くからの角川映画のリスペクトに溢れ、なおかつ現代の観客に伝わるキャッチーさも忘れてはいない。
撮影もテクニカルで、すべてのシーンが繋がっていく伏線の妙もあって、ギャグシーンにゲラゲラ笑って、クライマックスは緊張感に溢れ、ラストは爽快感に満ちている!
こんな作品を観れて幸せ……しあ…えぐっ、うぐ……ぐっ……うっぐ……











シリーズ生きる-特別編- ストリートファイターII 土下座ストラップ [3.春麗](単品)
すみません、たったの5、6行しかウソをつけませんでした
※この記事を書いているのは4月1日です。

だって4行目を書いたときに涙が出てきたもん(実話)。
自分はウソをつけない性格なんだなと思い知りましたよ。
ウソをつき続けてきた代表・小保方晴子、佐村河内守、佐野研二郎は本当にすごいと思う。


<仕切り直し>


実際の『セーラー服と機関銃 -卒業-』は気の毒なくらいコケています。そして凄まじい駄作です。

どれだけコケているかというと、
・公開規模は全国238スクリーンと少なくはない
・初登場12位、初日の興収はわずか3000万円足らず
・2週目は先週比で21.5%で推移
3週目でTOHOシネマズ日本橋、川崎での上映が消える
・最終的な興行は1億届くかどうかも微妙

すごいよね。
ここからは、なぜ本作が大コケしたかを考えてみます。

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2016-04-01 : 旧作映画紹介 : コメント : 5 : トラックバック : 0
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剛力彩芽のゴリ押しっぷり
真のレゴムービーの日本版予告編


<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

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