ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

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いい意味でのアメリカ万歳映画「キャプテンアメリカ」ネタバレなし感想+お気に入りシーン

DVDで観た「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」の感想です。

クリス・エヴァンス
3585円
評価平均:
powered by yasuikamo
本当のヒーローって、どういうものだろう??
流石、ジョー・ジョンストン!
素晴らしい作品



個人的お気に入り度:6/10

一言感想:もやしっ子の憧れ映画


あらすじ


1942年。
ナチスの将校であるヨハン・シュミット(ヒューゴ・ウィーヴィング)は、強大なパワーを持つ「コズミック・キューブ」を手にする。

一方、強い愛国心を持つ青年スティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)はその身体の恵まれなさから軍の試験に落ちてしまう。
そんなとき、アースキン博士はスティーブの強い意志を知り、彼にチャンスを与える。
「超人血清」なるものを打ち、彼を「スーパーソルジャー」として活躍させようと言うのだ。





全然期待せずに観たのですが、これは結構楽しめました。
まず「もやしっ子がひょんなことからムキムキの筋肉マッチョになる」というプロットが大好きです。

ひょろっひょろに生まれた男の子は、こういうの夢に思ったことがあると思うのですよ。
言わば「オタクでいけてない男の子がロボットと協力して世界を救う」というトランスフォーマーのような、ダメな子応援ムービーの筋肉バージョンと言えばわかりやすいかと思います。

さらに素敵なのが、この映画の主人公はトランスフォーマーやスパイダーマンのような棚ボタでこの能力を手に入れたのではないこと。
彼は身体はひ弱でも、機転のきいた行動や勇敢さがあってこそ、それが認められヒーローになれる切符を手にしたのです。

主人公が手に入れかったものを、他のすぐれた能力と努力で手に入れる。
「いじめられていたけど勉強を頑張ったおかげで見返すことができる」というような夢のある話に思えるのです。


そしてキャプテンアメリカというヒーローには、多くの特徴があります。

彼は「多くの人の助けがある」ヒーローでもあります。
アイアンマンのようにその存在を公言しており、それが彼の強みにもなっているのです。

またキャプテンアメリカは何ら特殊能力を持ちません。
彼の武器は銃と、その硬い盾のみ。
盾を時には防具に、時にはブーメランのような武器としても使うのです。

そして友情にも熱い。
でも女性にはいままで縁がなかっただけにだらしないと、なんとも人間的な魅力もあるのです。
女性にモテる理由が、ムキムキマッチョになったからでなく、彼の人間性によるものだってところも大好きです。

ものすごく古くから描かれているヒーローなのですが、「アメコミと言えばスパイダーマン」な自分には、この主人公は新鮮に思えました。


ちなみに日本での評判は芳しくない本作ですが、アメリカ本国では評判はかなり高くなっています

その理由はアメリカのナチスに対する批判の描写などにもあると思うのですが、やっぱりタイトル通りの「アメリカ万歳!」な作風は受け入れられやすかったのだと思います。
かといって「インデペンデンス・デイ」のように全部を肯定的に描くのではなく、きちんと「アメリカの悪い面」を描いているのも好感度大です。


そしてこの映画は今年8月公開のアベンジャーズに続きます。
ハルク、アイアンマン、マイティ・ソーが登場するこの映画が楽しみです。

でも映画を観る前は、「キャプテンアメリカって、他のヒーローと活躍している時期が違うじゃん、一緒に活躍するってどういうこと?」と思っていました。
他のヒーローが活躍するのは現代なのですが、キャプテンアメリカの世界はナチスドイツの圧政があった時代に設定されているのです。

でもこれも納得できるようにしてくれました。
ベタと言えばベタな「つなげ方」なんですが、決して嫌いじゃないです。

見る理由は「アベンジャーズの予習に」でも何でもかまいません。
アメコミヒーローが好きならなかなかオススメの一品ですよ。


以下は結末には触れていませんが、突っ込みどころなど作中のシーンが少しだけネタバレしているので注意↓

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テーマ : 映画
ジャンル : 映画

2012-02-29 : 旧作映画紹介 : コメント : 0 : トラックバック : 1
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全てにおいてネタ豊富 漫画「百姓貴族」2巻レビュー

今日は漫画感想です。
お百姓さんの生活&実態のあんなことやことやこんなことを知れるエッセイコミック、「百姓貴族」2巻が発売されました。

荒川 弘
714円
評価平均:
powered by yasuikamo
作物を大切に食べたくなる、農業エッセイ漫画第2巻
農業コワイ
穿ってもよし穿たなくてもよし


いやーすごいですね。
この漫画は農家に関する珍エピソードをとにかく紹介しまくるスタンスなのですが、その全てが滑り知らずです。


例をあげてみましょう。
農家に生まれた子どもは、動物(家畜)に囲まれた生活を送っているので、クリスマスプレゼントがこうなります。

百姓1

トラウマになるわ
*近所の鶏屋さんがくれたプレゼントです。


作者のお父さんの行動はいつも常識はずれです。

百姓3
「いい所連れて行ってやるつって家畜処理場に連れてくる親父ですよ?」

うわあ。こりゃあタフな子どもに育つね(棒読み)。




とまあ、全編こんな感じなのですが、2巻になってから新しい要素もあります。


百姓2
「北海道はソ連(現・ロシア)の領土になっていたのかもしれない!」

もし北海道がロシアの領土だったらどうなっていたか?とIF形式で歴史を教えてくれたりします。
*ちなみにこの話のラストにはプーチンが登場するので消されないか心配になります



百姓4
「小柄な牛(0.5トン)を使ってシミュレートしてみましょう!」

もし牛を四畳半の部屋の中で飼おうとするとどうなるか?(飼わねーよ)を教えてくれます。

などなど、バリエーション豊かで全てが楽しくって仕方がありません。

これが描けるのも、作者の豊富な知識と経験の賜物なのでしょう。
きちんと事実の裏付けがされているため、トンデモな話題にも信ぴょう性が感じられるのです。


またカバー裏には「『百姓』というタイトルをよくつけれましたね」という話題があって、これも興味深いものでした。
百姓は差別用語と捉えられることも多いのでしょうが、実際本人たちの中には気にせず使っている人もいるし、言葉刈りももすぎれば逆に差別になるのではないか、とも思えるのです。


ちょっと気になったのは、作中「信用は築くのが難しく、崩すのは容易い」という台詞があったこと。
今作には時代を反映したTPP放射能汚染の話題はありませんでしたが、この台詞はそれに対しての意見のようにも感じられます。
*コメントで教えていただきましたが、この台詞があるコマをよく見ると・・・わりと直接的にメッセージが書かれていました。


とにかく、難しいことを考えずとも最高に面白いエッセイコミックです。
1巻を読んでいなくても十分楽しめます。

ただし、今回は痛い話題(牛の角切り)や、下ネタ(エリートの牛が擬牝台で子種を提供する過程)など、若干読者を選ぶ要素もありますので注意してお読みください。

北海道の開拓の歴史も知れますので、単純に楽しむだけでなく勉強目的でもオススメです。
読んだ後はじゃがいもを大切に食べたくなることうけあいですよ。


そうそう、この本を開くとはじめに
誰かこの親父をハリウッドに連れて行け!
という意味不明な標語(?)が目に飛び込んでくるのですが、これが読んでみると実に納得ですので、是非ご覧あれ。

ていうかあの映画の、あの超有名なシーンを実際にやってのけた人が存在するなんて信じられません。
この漫画の真の主人公は間違いなく親父さんです(エッセイだけど)。


こちらでも冒頭が読めます↓
月刊Wingsから荒川弘「百姓貴族」など話題作を集めたWingsセレクションを配信中 - ニコニコ静画(電子書籍)

テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

2012-02-27 : いろいろコラム : コメント : 2 : トラックバック : 0
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邦題詐欺だけど面白い!「ミケランジェロの暗号」ネタバレなし紹介+お気に入りシーン

DVDで観た映画「ミケランジェロの暗号」(原題:Mein Bester Feind)の感想です。

モーリッツ・ブライプトロイ
3061円
評価平均:
powered by yasuikamo



個人的お気に入り度:7/10

一言感想:コメディじゃん、これ


あらすじ


1938年のウィーン。
画商カウフマンの息子・ヴィクトルは、親友のルディに貴重なミケランジェロの絵画の隠し場所を教える。
しかしルディはナチスの一員であり、自らの出世のため軍に密告してしまう。
軍は絵を奪い、ヴィクトルとその両親は収容所へと送られた。

しかし、軍が奪い取った絵は贋作(偽物)であるとわかる。
ヴィクトルはそのさなか、母を救い出すためある駆け引きに乗り出す。





「ミケランジェロの暗号」なんて大仰なタイトルを聞くと「ダ・ヴィンチ・コード」みたいなサスペンス映画を予想してしまいますよね(自分がそうでした)。
↑の画像を見ても、お堅い戦争ものっぽい印象を受けますよね。


それを踏まえて、製作国(オーストリア)の公式ホームページのTOP画像をご覧ください。

ミケランジェロ0


・・・・何か雰囲気違くね


そう、この映画は重圧な映画なふりをして、実はコメディ映画なのです

コメディ映画といってもギャグ一辺倒ではなく、落ち着いた雰囲気の中に大人向けのウィットの効いたシーンがいくつかある塩梅です。
ときにはサスペンスシーンでハラハラし、ときには登場人物に感情移入をしてしまう、まっとうな娯楽作品になっています。

ナチス・ドイツの圧政があった時代の物語ですが、このあたりの歴史を知らないと楽しみにくいかと言えばそんなこともありません。
*もちろんSSヒムラームッソリーニなど、用語&人物を知っていたほうがより楽しめます。

それはメインのストーリーが簡潔でわかりやすく、かといって単純すぎでもない、絶妙なバランスで作られているからです。
そして観ていて頬が緩んでしまう愉快なシーンも満載で飽きさせません。
映画ファンにこそオススメしたい、隠れた良作と言えそうです。


ていうか邦題の「ミケランジェロの暗号」はひどくって、そんなもんは作中に登場しません
いや「ミケランジェロの絵」「暗号」はそれぞれ別の場所で出てくるんですけど・・・何故くっつけた。
そのタイトルは誤解しか生まないって。

原題は「My Best Enemy」を意味しています。直訳すれば「私の最良の敵」といったところ。
これはラストまで観てみると、とても味のあるタイトルだと思います。

あらすじどおり、主人公の友人は裏切り、ナチスに売ってしまうという最低な人間です。
これが何故「最良の敵」となるのか。
是非ご覧になって確認していただきたいです。


はじめの15分くらいは話が進まなくてタルく感じたり、ミステリー部分が大したことなかったりするので手放しでは絶賛しませんが、そこを乗り切ってしまえば本当に面白い映画です。

クスクス笑って、最後には晴れやかな気持ちになる映画を観たい方にオススメです。

以下は結末に触れていませんが、作中のシーンが少しだけネタバレしているので未見の方は要注意↓

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2012-02-26 : 旧作映画紹介 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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みんな、がんばれ「ヒミズ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

遅ればせながら、映画「ヒミズ」を劇場で観ました。

ヒミズ




個人的お気に入り度:8/10

一言感想:いままでにない、感動


あらすじ


中学生の住田祐一(染谷将太)の夢は「普通に生きること」だった。

彼の住む貸しボート屋の近くには、震災で職を失った元社長の夜野正造(渡辺哲)をはじめとするホームレスが住み着き、女子中学生の茶沢景子(二階堂ふみ)は毎日ことあるごとに住田を追い回していた。

住田の父は乱暴をはたらき、母は彼を捨てて出て行ってしまう。
借金取りがボート屋におとずれると、その男は「お前の父親が600万の借金を背負っている」と告げた。
激昂してかかる住田だったが、返り討ちにあってしまう。
そして彼の向かう未来は・・・




園子温監督最新作であり、氏の映画の中では最もメジャーに公開されている作品です。

しかし、これはものすごく好みが分かれる映画でもあります。
園子温監督の作風を知らない方にはかなりキツいんじゃないでしょうか。

登場人物に「普通」の人はほとんどいません。
泥沼にはまり、ことあるごとにむせび、叫びまくる主人公の少年が最もまともと感じるほどです。
その中でもヒロインの女子中学生がかなりエキセントリックで、人によってはどん引きレベルだと思います。

展開もリアリティを追求しておらず、現実的に考えればありえないシーンに辟易してしまう人もいるかもしれません。

そして暴力、暴力、暴力。
この映画には人が殴られるシーンがとにかく多い。
これだけでこの映画が受け入れられない人もいるでしょう。

でもこの映画が自分は大好きです。
何より、この映画のメッセージはかなりストレートで、「どん詰まり」の人生を応援してくれるのです

主人公の中学生が絶望したとき、彼を追い回すヒロインはなんと言ったのか。
その一言一言が胸に刺さります。

自分が流した涙に驚きました。
この映画で溢れたのは、「悲しい」とも、「嬉しい」とも違う、ひとことでは表現できない感情でした

結末にも賛否はあると思いますが、自分はこの結末で、本当によかったと思います。


原作は「行け!稲中卓球部」で知られる古谷実の漫画です。

古谷 実
1250円
評価平均:
powered by yasuikamo

自分はこの原作は未読でしたが、ストーリーや登場人物の設定には大きな差異があるようです。

また、この映画には被災地である宮城県石巻市の映像が使われています。
映画を観るまでは「震災の映像が必要なのか」とも思っていたのですが、これも良い方向に働いていたと思います。
もしかすると、震災がなければこのラストにはならなかったのでは・・・とも思えるし、メッセージがより明確に伝わる役目を果たしています。

これには否定的な意見もありますし、前述のとおり暴力的な描写が多いので気軽にはおすすめできませんが、震災で傷ついた地域の方にも是非観て欲しいと思えました。


これから公開する地域も多いので、是非劇場で、この感動を体験して欲しいです。
園子温監督作品を知ってから観ることをオススメします。


以下は結末を含めて激しくネタバレです 未見の方は読まない様にお願いします↓

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2012-02-24 : 旧作映画紹介 : コメント : 1 : トラックバック : 1
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映画監督特集「アンドリュー・ニコル」

映画「TIME/タイム」があまりにつまらなかったので、今までのアンドリュー・ニコル作品は面白かったんだよ!とアピールしてみます。


「ガタカ」
ジュード・ロウ
1859円
評価平均:
powered by yasuikamo
ブルーレイ画質のみを評価
夢に向かって、一生懸命に生きる主人公に心が惹かれます。
不条理、しかし美しい(2層 AVC TrueHD5.1ch)

名作。人生を変えてしまうほどのメッセージ性を持っています
遺伝子操作で優秀な子どもが生まれ、寿命すら判明してしまう時代に、主人公は「能力の劣る」人間として生まれます。
その主人公が持つ夢は宇宙飛行士。世間的には「絶対に無理」と言われていることに、決してあきらめない姿が感動を呼びます。
ラストシーンの素晴らしさは言葉では言い表せません。



「シモーヌ」
アル・パチーノ
780円
評価平均:
powered by yasuikamo
大いなるジレンマ
最高の風刺劇。
ここまでウソつき通してみたい

世間の評価はあまり高くないけど、かなり好きな作品。
内容は「落ち目の映画監督がひょんなことで使い出したCGの女優が大ブレイクしちゃった」というもの。
しょぼくれた役を演じるアルパチーノが魅力的です。
クスクス笑えるコメディであり、なんでもかんでも「CG頼り」な映像業界の警鐘でもあるのかも。
現実でもAKB48が似たようなことをしてます



「ロード・オブ・ウォー」
ニコラス・ケイジ
2910円
評価平均:
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シュールでリアリスティックな面白み
偏見なき武器商人の自己矛盾
GUNが趣味の人も、反戦主義者も、右も左も、必ず観るべし

地味にR15+指定作品。
「弾丸の一生」を捉えたオープニングだけでも観る価値があります。
重い題材で鑑賞後は割と落ち込みますが、世界にある「銃」がどうして流通しているか、「死の商人」の内面を知りたい方にオススメです。



「トゥルーマン・ショー」
ジム・キャリー
991円
評価平均:
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映画館で続けて2度見ました。
最高です
たった一人の「マトリックス」

アンドリュー・ニコルは脚本担当。
主人公の置かれた状況は想像すればするほどグロテスク(映像的な意味でなく、精神的に)。
今考えている世界も、実は・・・と考えると・・・ねえ。
コメディっぽく描かれているところもありますが、全然笑えなかった。下手なホラーよりも恐ろしい作品です。



「ターミナル」
トム・ハンクス
1100円
評価平均:
powered by yasuikamo
心温まる♪
もっと感動させて
面白かったです!

アンドリュー・ニコルは原案担当。
アメリカに入国することも、帰ることもできないという理不尽な状況に置かれた男の物語です。
彼と周りの人の、「待つ」ことの価値観を描きます。
空耳が有名すぎて観てるときは気になって仕方がなかったのもいい思い出。





こうしてみると「抑圧された世界で生きる主人公がアイデンティティを確立していく」という内容が多いですね。
世界に対して真正面から立ち向かい、一貫した信念を持つ主人公像が大好きです。

「タイム」も中盤まではそうなんですが・・・なんですかね、最後にはヤケクソになったんですかね?(超失礼)

次回作の「ザ・ホスト(小説)」の映画版に期待しています。

テーマ : 映画
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2012-02-23 : いろいろコラム : コメント : 0 : トラックバック : 0
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悪い噂でも超前向き「小悪魔は何故モテる!?」ネタバレなし感想+お気に入りシーン

(映画ファン限定で)話題になっている「小悪魔は何故モテる!?」(原題:easy A)をDVDで観ました。

エマ・ストーン
2185円
評価平均:
powered by yasuikamo
エマ・ストーン女史、会心のスマッシュヒットを見逃すな!
意外に早かった国内DVD化に、まずは拍手!
辛い時はユーモアで乗り切れ!


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:すげーポジティブね


あらすじ


高校生のオリーヴ(エマ・ストーン)は軽い気持ちから友人に「大学生の男と初体験をすませた」と嘘をつく。
その噂はあっという間に広まり、尾ひれがつき、彼女は「誰とでも寝る女」として有名になってしまう。
さらにゲイの疑惑がある少年のブランドルから「偽装エッチ」をしてくれと提案され・・・





日本ではDVDスルー作品でしたが、Rotten Tomatoesなどの高評価で少しだけ話題になっていた本作。
観てみると実に楽しかったです!

噂のせいでビッ〇のレッテルを貼られてしまうという話であり、当然のごとく性にまつわる話が数多くありますが、下品さや深刻さはあまり感じません。
主人公はずぶずぶと泥沼にはまっていくのだけど、すごく前向きなのです。

この映画で思い出したのが、女子高生が妊娠してしまうという内容の「JUNO」です。

エレン・ペイジ
745円
評価平均:
powered by yasuikamo
風船みたいになったって・・・。
“リアルさ”を大事にした製作者のチームワークが生んだ快作
なんというか非常に前向きな10代のプレママ

この映画も重い問題があるにも関わらず、主人公はサバサバしていているんですよね。
あっけらかんとして嫌悪感なく観れる「軽さ」はこの作品の長所でしょう。

誤解を恐れずに言うと、今作は教育上も大変よろしい映画だと思います。

性の話題に過敏な高校生活で、軽い気持ちでついた過激な嘘がどうなるのか?上手い生き方って?・・ということを如実に教えてくれます。

また、「うわさが広まる」描写が面白いです。
それはスピード感のある映像だけでなく、スマートフォンや「動画の生放送」などの昨今のインターネット文化が関連しているからです。

情報社会において、噂が広まり、固定化されることの恐ろしさ。
またその対処法を教えてくれるのです。

高校生の恋愛に興味がない人には向きませんが、是非十代の人にも観てほしい秀作だと思います。

ちなみに主演のエマ・ストーンは今年公開の映画「アメイジング・スパイダーマン」にも出演しており、これからも注目されるべき若手女優です。
この作品でも実に魅力的なキャラを演じていました。


また邦題はかなり残念な感じですが、原題は「easy A」とシンプル。
このAはadulteressを意味し、日本語で言えば姦婦(かんぷ)です。
この「タイトルは一見清潔だけど、実は・・・」なところも大好きです。

また脚本は小説の緋文字の影響を受けており、作品にもそのことが示唆されています。
少しだけ「不貞」に関する歴史のことも登場するので、アメリカの(性)文化を知りたい方にもオススメです。

以下は結末に触れていませんが、少しだけ内容がネタバレしているので未見の方は要注意↓

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2012-02-21 : 旧作映画紹介 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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うるさい理由「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はものすごくうるさくて、ありえないほど近いです。


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:喪失を抱えた少年の冒険物語


あらすじ


オスカー(トーマス・ホーン)は、2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件により父親(トム・ハンクス)を失っていた。

ある日オスカーは父親の部屋で、青い瓶に入っていた1本の鍵を見つける。
鍵屋に持って行くが、それが何の鍵かはわからなかった。しかし鍵屋の店主は鍵の入っていた封筒に書かれた「ブラック」という名前を指し示てくれる。
オスカーは電話帳で「ブラック」さんを調べ、鍵穴を探す旅に出かける。





リトル・ダンサー」「愛を読むひと」のスティーブン・ダルドリー監督最新作です。

アメリカ同時多発テロ事件を題材とした映画には「ワールド・トレード・センター」「ユナイテッド93」「華氏 911」などがあります。
その中でも、事件そのものではなく、「残された」人の内面を描いた映画に「再会の街で」があります。

アダム・サンドラー
991円
評価平均:
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ゆっくりでいいから回復していこうよ、という希望
裁判長がいい
思い出すこと。忘れること。

この映画も「再開の街で」と同じく、「大切な人を失った者の再生」を描いたヒューマンドラマだと思っていましたが、実際はそれ以外の要素もありました。

「この鍵は誰のもの?」「なんの鍵なのか?」というミステリー要素を含んでいるのです。
そして映画の世界は少年の家族だけにとどまりません。
彼は様々な家族、人間と出会い、成長していくのです。

この映画の優れた点は、(9・11で)家族を失った人以外にも、メッセージが向けられていることです。
終盤、主人公は出会った人たちになんと言ったのか、母親は息子をどう思っていたのか。
その行動に感動できる方はきっと多いと思います。


テーマがすばらしいだけに絶賛したい気持ちは大きいのですが、気になった点もあります。

まずひとつに、主人公の少年を不快に思う方も多いのでは?と思えたこと。
彼はアスペルガー症候群の傾向があると作品で示されていますが、詳細は語られません。

この障がいのことを知らないと、少年は感謝や謝罪をほとんど述べることなく、ただわめきちらし、多くの人を振り回している、というふうにも捉えられるかもしれません。

そのため、是非アスペルガー症候群のことを知ってから、映画を観てほしいと思います。


またこの映画はしょっちゅう「テロが起こる当日」「1年後」と時間軸が前後します。
後半では全く気になりませんでしたが、前半はこれの連続で、話の流れもゆっくりなので観ていて少々疲れてしまいます。


その描写に抵抗がなければ、是非おすすめしたい映画です。
日本でも東日本大震災が起き、多くの方が喪失を抱えた世の中ではこのメッセージはより響くことでしょう。


原作はジョナサン・サフラン・フォアによる小説で、フィクションです。

ジョナサン・サフラン・フォア
2415円
評価平均:
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ドレスデン、広島、WTC、そして東北大震災…。それでも人々は震える足で大地に立つ。
息子を持つ父親の立場
喪が明けるまでの長い長い彷徨の物語

911のことだけでなく、アメリカの風土を知っておくとより楽しめるでしょう。
冒頭の「セントラル・パーク」や、主人公が叫ぶ「フォートグリーンブルックリンの地区のひとつ)」はその最たるものです。


オスカー少年を演じた「トーマス・ホーン」もすごい!
演技は初挑戦でも、クイズ大会で優勝したほどの実力を持つ彼。この映画ではこれ以上のないはまり役でした。


以下、ネタバレです 結末について書いているので鑑賞後にご覧ください↓

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2012-02-18 : 映画感想 : コメント : 6 : トラックバック : 0
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ガタカの監督、超凡打 映画「TIME/タイム」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はTIME/タイム(原題:IN TIME)です。


個人的お気に入り度:3/10

一言感想:勝手にやってろよ(主人公に対して)


あらすじ


近未来。世界中の人間は25歳で成長が止まっていた。
しかもこの世界の通貨は「時間」であった。
ここでは「時間持ち」は悠然と生き、貧しき者は若くして死んでしまうのだ。

スラム街で暮らすウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)はギャングから富裕層の人間を救い、彼からある真実を告げられる。




*メタメタに悪く書いているので、この映画が好きな人にはごめんなさい。

ガタカ」「ロード・オブ・ウォー」のアンドリュー・ニコル監督最新作です。

「ガタカ」がマイフェイバレットムービーのひとつなだけに大いに期待して観たのですが、こりゃ一体なんじゃいな。
ツッコミどころが満載、アクションが煮え切らない、投げやりなシナリオなど全てが2流以下の出来でがっかりしました。

どこがどうつまらないかはネタバレで詳しく書くとして、とりあえず言えるのは主人公に全然共感できない
ものすごく行動がアグレッシブで「勝手」なのです。序盤はまだいいとして中盤からはちょっとひどすぎるぞ。

この映画のアイディアはとってもいいと思うんです。
提示されるルールはこんな感じ。
①25歳になると腕に「残り時間を示す時計」があらわれ、成長が止まる
②「時間」が通貨のかわりになっており、時価も変動する
③「時間」はお互いの腕を近づけることで自由に分け合うことができる

これらは序盤のサスペンスには生かせていますが、それも「時間切れ」という1点のみ。
「時間の価値観」というテーマを描くことにも十分に生かせているとは言い難いです。

しかも後半はその世界設定と関係ないことを主人公たちが繰り返すのです。

だいたい、この作品は主人公が「巨悪に立ち向かう」「この世界が何故つくられたのかを突き止める」というストーリーかと思っていたんです。
でも映画ではそれは投げっぱなしです。

チマチマとSFらしさが皆無なことをしまくる主人公に軽く絶望できますので、SFファンの方にもオススメしづらいです。


なんでこんなことになったんでしょうか・・・設定とテーマを語ることだけを考えて、あとはどーでもよさげさなシナリオはどうにも評価のしようがないです。
しかもこの映画のオチだとそのテーマすら否定している気がします。

大好きなアンドリュー・ニコル監督作品がこのようになって残念な気持ちでいっぱいです。
このガッカリ感は昨年の凡作「アジャストメント」と似た感じ。
ご覧になる際は「おとぼけ失笑サスペンス」を観るつもりでそうぞ。


あ、よかったところもありますよ。
それはアマンダ・サイフリッドさんのドレス姿がめちゃくちゃ可愛いことです。


以下、容赦なくネタバレです↓

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2012-02-17 : 映画感想 : コメント : 28 : トラックバック : 0
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制約だらけでも面白い映画「127時間」ネタバレなし紹介+気になったシーン

いまさらですが、劇場で見逃していた「127時間」をDVDで観ました

ジェームズ・フランコ
2600円
評価平均:
powered by yasuikamo
他人ごとではない
最後が良かった。
生きるとは美しい...



個人的お気に入り度:8/10

一言感想:監督ならではのハイセンスなシチュエーション・ドラマ


あらすじ


アーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)は、キャニオンランズ国立公園へと向かう。
道中、道に迷っていた女性2人と出会い、アーロンはガイドを買って出る。

2人と別れたあとアーロンは1人探索を続けるが、誤って岩とともに渓谷に落ち、腕を挟まれて身動きがとれなくなってしまう。





ダニー・ボイル監督好きにはたまらない作品でした。

この作品の長所は、監督ならでは格好いい映像と、小気味いい演出です。
それはミュージック・ビデオのようにスタイリッシュで、かといってクドくもなっていません。
映像だけで大いに楽しめるのです。

この映画は実話をもととしているので、問答無用で「主人公が助かる」ということがネタバレしています。
さらに映画の登場人物は、(冒頭に登場する女性などはいますが)ほぼ1人のみ。
話の筋が固定化されているので、映画ならでは味付けをすることが難しいのです。

それなのに全編、飽きることがありません。

それはこの映像だけではなく、あらゆる方面から「主人公」の内面を描いているからだと思います。
悲愴感漂う演出だけでなく、ときにはコミカルに、ときには人生への想いを喚起させる。
ダニー・ボイル監督の手腕に感服しました。

音楽も素晴らしかったですね。

567円
評価平均:
powered by yasuikamo
ダニー・ボイル監督の選曲センス!
素晴らしいけれど・・・

個人的にはlovely dayの使い方が好きでした。
映像とのシンクロ率がかなりのもので、ラストシーンでの高揚感は半端なかったです。


正直、観るときは主人公の見る「妄想」の描写に少々うっとおしさを感じていたのですが、これもラストには意味のあるものになっています。
これだけシンプルなストーリーなのに、脚本もすごく気が効いているんですよね。

作中かなり痛いシーンがあるのでお子様には薦めませんが、それが大丈夫な方には是非観てもらいたい秀作です。
オススメ!

以下は結末には触れていませんが、作中のシーンが少しだけネタバレしていますので未見の方は要注意↓

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2012-02-14 : 旧作映画紹介 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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幸福な『終活』「エンディングノート」ネタバレなし紹介+ネタバレレビュー

遅ればせながら、映画エンディングノートの感想です。

ending.jpg



個人的お気に入り度:7/10

一言感想:あまりに幸せそうすぎて・・・


あらすじ


サラリーマンの砂田知昭は、ある日ガン告知を受ける。
死ぬにまでに綴るのは「エンディングノート」。

エンディングノートとは、遺書よりもフランクで、法的効力を持たない覚え書きのようなもの。
彼にとって、それは人生最期の一大プロジェクトだった。

娘の砂田麻美は、その姿をカメラに収め続ける。





素晴らしい映画です。

監督は是枝裕和さんに師事した方で、この作品がデビュー作。それなのに、隙のない構成力で魅せてくれます。

映画のジャンルはドキュメンタリーですが、ほかの作品とは一線を画しています。
それは「どこにでもある男性の最期を看取る」というその題材。

ドキュメンタリーといえば「プロジェクトX」のような革新的な題材や、社会問題を取り扱ったものを想像するのですが、今作はそういった壮大さは皆無です。
主人公の砂田知昭さんは、(失礼ではありますがあえて)平凡な男性。
エンディングノートをつくることを「一大プロジェクト」と銘打ってはいますが、すごーく個人的で、小さな世界(家族)の中で行われているものなのです。

そんな映画なのに面白いんです。

それは一人の男性の人生がギュッとこの短い上映時間の中に詰まっているから

たとえ平凡でも、他人の人生をのぞき見て、その幸福な最期を見ることに多幸感を感じるのです。


この映画の長所でもあり、また短所であるのが、この映画に登場する家族があまりに幸せすぎることです

主人公の砂田知昭さんは家族だけでなく多くの人に愛され、子どもは社会的に成功し、孫にも囲まれています。
最も悲しい場面ですら、(個人的には)大したことではありませんでした。
この映画には「苦悩」「挫折」が欠落していると言っても過言ではありません。

人によっては感情移入しにくいでしょうし、自分のようなひねくれものにはちょっと「スパイス」が欲しいと思ってしまうのです。

でもこの映画はこれでよかったのだと思います。
監督が撮りたかったのは、幸せな父親の姿だったんだな、と映画を観終わって思うことができたからです。

最後の「一言」も心地よい余韻。
ハナレグミによる音楽も素晴らしい。
そして家族の想いに感動できます。

あらゆる年代の方におすすめです。


以下は作中のセリフと展開がネタバレしているので、映画をご覧になった方だけお読みください↓

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2012-02-13 : 旧作映画紹介 : コメント : 5 : トラックバック : 0
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彼女の理由「ドラゴンタトゥーの女」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はドラゴン・タトゥーの女(2011年制作 デヴィッド・フィンチャー監督のUS版)です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:複雑だけどフィンチャー節全開ミステリー


あらすじ


新聞記者のミカエル(ダニエル・クレイヴ)は実業家・ヴェンネルストレムの不正を報道したが、敗訴してしまう。
そのとき、大企業グループの前会長のヘンリック・ヴァンゲルがミカエルにとある調査を依頼する。
それは40年前に忽然と姿を消した少女・ハリエットの謎を解いて欲しいというものだった。
解決すればヴェンネルストレムの有罪の証拠を与えるいう条件で、ミカエルは依頼を引き受ける

一方、顔にピアスを開け、ドラゴンの刺青を持つ女・リスベット(ルーニー・マーラ)は優秀な調査員として能力を発揮していた。
しかし後見人が脳出血で倒れてしまい、彼女は窮地に立たされることになる。





ファイト・クラブ」「ソーシャル・ネットワーク」のデヴィッド・フィンチャー監督最新作です。
原作は世界的ベストセラー小説「ミレニアム」。この映画はその3部作の1作目にあたります。

映画化されたのは初めてではなく、「ミレニアム ドラゴンタトゥーの女」という名で劇場公開されています。

ミカエル・ニクヴィスト
2926円
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*製作国はスウェーデン。こちらも3部作で完結しています。
自分は原作もこちらの映画も観たことがなかったので、新鮮な気持ちで映画を観ることができました。


さて、原作付きの映画のストーリーにあれこう言うのも野暮なのでしょうが・・・はじめのほうは物語になかなか入り込むことができませんでした。
それは
登場人物がものすごく多く、名前が覚えにくい
②男主人公とドラゴンタトゥーの女がなかなか接触しない
ということが主だった理由です。


①に関してですが、ただ多いだけではありません。

原作がスウェーデン産なので、聞き覚えのない名前があると「誰だっけ?」となりがちです。
パッとあげるだけでもブルムクヴィスト(男主人公の姓)やらヴァンゲルやらヴェンネルストレムやら。
一回聞いた(字幕で見た)だけでは覚えにくいでしょう。

さらに表舞台にはなかなか現れず、そのほとんどがセリフだけで説明されるキャラも多いのです。
映画の中で動きを見せる登場人物はわずかです。
人数が多いことは「誰が少女・ハリエットを殺した?」というミステリー部分にもほぼ影響はありませんでした。
第2部で活躍するキャラも多いのでしょうが、もう少し整理してもよかったのでは・・・と思わずにはいられません。

また、映画の容疑者は「大企業グループの一族」という「犬神家の一族」のような設定。
おかげで「この人は誰のきょうだいだっけ」「孫だっけ」と余計に混乱することに・・・まあそこまで考える必要はないのかもしれませんが。

この点で誰でもおすすめできるミステリーではないように思えるのは少々残念です。
*家系図はこちらを参考にしてください→にわか映画ファンの駄目な日常  ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女


②は登場人物の多さと同じく、原作に準拠したものなのですが・・・本当男主人公と女主人公が接触するまでの時間が長いのです。

さらにこの間の「ドラゴンタトゥーの女」がわのストーリーはこの映画の主となるミステリー部分と関係があまりないのです。
私生活とそのキャラクターを描くために必要なものなのですが、このコンビの活躍を期待していた自分にはやきもきする展開ではありました。

総上映時間が2時間半を超えているため、全体のボリュームからすれば気にならなくはなるとは思います。


そんな不満はあるのですが、デヴィッド・フィンチャー監督ファンとしては大いに楽しめた作品でもあります。
演出に派手さはあまりなく、淡々と物語は進みます。
それでも引き込まれるのは、何故?と考えると、音楽のセンスと映像のリズム、何気ない台詞に隠されたキャラクターの心情がしっかり描かれているからでしょう。
あとからジワジワと「効いてくる」職人芸のように感じるのです。


その音楽なんですが、まずオープニング&特報で使われている「移民の歌(immigrant song)」がまず最高です!
もとはレッド・ツェッペリンの曲で、プロレスラーのブルーザー・ブロディが入場曲としても使っていたので、知っている方も多いでしょう。
この歌に合わせて流れる「リスベット(ドラゴンタトゥーの女)の悪夢」の映像が格好よすぎて、ここだけで劇場で見れてよかったと思うほど。
そのオープニングは<こちら>でも観ることができますが、是非初見は劇場で体験して欲しいです。

Soundtrack
1601円
評価平均:
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ミステリアス...
洗練されたダークサイド
これは凄い!!

*サントラはなんと3枚組
本編に使われる音楽も、決してうるさすぎることなく、映画の雰囲気にとてもマッチしていたと思います。


映画ファン、原作ファンには十分におすすめできます。
デヴィッド・フィンチャー作品が好きなら是が非でも観るべきです。
でも映画をあまり見慣れない人や、デートのチョイスにするのにはおすすめしません

それは前述の登場人物が多いことによる話の複雑さだけではなく、性描写が強烈であることが理由。
R15+指定なので警戒はできますが、いままでのフィンチャー作品の中(暴力的な映画も多い)でもかなりキツめです。ご覧の際はご注意を。


最後にひとつ。
ネットで調べて知ったことなのですが、この映画の「真相」はほんの少しだけ原作小説ともスウェーデン映画版とも異なっています
原作を読んでいる人にも納得できる変更点だと思います。自分は気に入りました。


以下、登場人物の描写およびネタバレです 結末に触れているので鑑賞後にご覧ください↓

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2012-02-10 : 映画感想 : コメント : 8 : トラックバック : 0
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度を超えた悪趣味「ムカデ人間」ネタバレなし紹介+ネタバレレビュー

悪趣味な映画っていいよね!と思いつつDVDで「ムカデ人間」を観ました。

ディーター・ラーザー
2926円
評価平均:
powered by yasuikamo
三位一体となったペット人間の異様な光景。
トホホ映画ではなかった
ハイター博士の魅力



個人的お気に入り度:0/10

一言感想:敬意を持って最低!


あらすじ


シャム双生児分離手術の専門医・ハイター博士には夢があった。
それは人間を数珠つなぎにする「ムカデ人間」をつくること(なんでそんな夢もつねん)。
2人の女性がハイターの家にたどり着き、悪魔の所業がはじまる・・・





あまりに魅力的な予告編につられて観てしまいましたが、見事に返り討ちにあいました。
本当良い子は観ちゃだめ

いやあこれはあかんですよ。
ファイナルデスティネーションシリーズが大好きという自分でもこれはキツいです。
なんつーか人間としての尊厳が試される勢いです。
あらすじどおり、ハイター博士(ていうか製作者)の発想の根本が狂っているので、人に薦めたくありませんし、観たこと自体を人に言いたくありません。

もっとトホホ感やB級映画っぽいバカバカしさを期待していたのですが、それよりも目の前の光景が本当観ていてしんどくて、楽しむ余裕がないのです。
あっけらかんとしたグロ映画の「ピラニア」なんかは大好きなのですが、これは長尺で辛いシーンを流し続けるので・・・。

とにかく、この「ムカデ人間」の度を超えた悪趣味さと、犠牲者3人があまりにかわいそうすぎるのがキツいんです。
観ている間ずっとゲンナリでしたよ・・・本当。

直接的なグロ描写や下ネタはそんなにないのですが、後半のウ〇〇ネタはもうオエーって感じでトラウマになります。
作中「殺して!」と登場人物が叫ぶシーンがあるのですが、こんな目にあうなら死んだほうがましですよ、本当。


でも、ホラー映画としては出来はいいです。
(限度を超えまくった)狂気を持った博士の恐怖や、逃亡のはらはら感、ホラー映画のツボを押さえた演出&カメラワークはなかなかのものです。


もうひとつ、この映画のいいところは出演している日本人・北村昭博名セリフの数々です。
関西弁で「死ねこりゃあ!外せこらあ!」と言葉が通じないのに飛び出る罵声はかなり笑えます。まあそれも映画が進行するにつれてどんどん笑えなくなってくるのだけど・・・

あ、そうそう今作は日本語吹き替え版のハイター博士役は若本規夫さんで、これがかなりはまっているので観る際は一度聞いてみることをオススメします。


設定で「釣る」カルトホラーだとしても超えちゃあいけないもんがあるでしょうという見本です。
でも相当な精神力を養えるので、15歳以上でホラー映画が好きな方は観てもいいんじゃないでしょうか。
ちなみにこの映画は3部作の1作目で、続編はさらにグレードアップしているそうですが、自分はもうこの1作でお腹いっぱいです。やっぱ観るなよ


以下、ストーリーを最初から最後までネタバレ(というか日本人の名言集)↓

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2012-02-07 : 旧作映画紹介 : コメント : 8 : トラックバック : 0
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ギブミー上映時間・・「ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

お久しぶりです。今日の映画感想はベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵です。


個人的お気に入り度:5/10

一言感想:十分面白いけど中途半端じゃね・・・


あらすじ


主人公ガッツは、その強さから「鷹の団」と呼ばれる傭兵団の団長・グリフィスに目を留められる。
ガッツはグリフィスと決闘し、破れ、しぶしぶ鷹の団の一員となる。
やがてガッツは団の「斬り込み隊長」となるまでに成長をしていく。




国内外で根強い人気を持つ「ベルセルク」のアニメ映画版です。

「壮大なドラマが繰り広げられる漫画のアニメ映画化」「3部作の第1作」と聞くと、愚作「手塚治虫のブッダ」を思い出すのでちょっと嫌なんですが、今作は原作の重要なシーンを丁寧にアニメ化されている印象でした。

アニメ化されたのは今回が初めてではなく、「剣風伝奇ベルセルク」という名で深夜アニメとして放映されていました。

林 延年
19248円
評価平均:
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予告が素晴らしい
テンションが違う
やっぱ好きです

こちらの作品も、今回の映画版も原作漫画の中で最も人気の高い「黄金時代編」(単行本だと3巻から)をもととしています。
これは物語全体の基盤となる話なのでここをアニメ化するのは当然といえそう。
個人的にはほかの場面もアニメで観たかった気もしますけどね。


今作の感想を簡潔に言うと、「ファン向け映画としてはいいできだけど、いくらなんでも短すぎ」ということ。
そもそもの上映時間がたった80分の上、そのうちエンドロールが9分間もあります(まじ)。

オープニングや次回の予告編もあるし、公式で冒頭10分を無料配信しているので、実際に映画館のみで本編を楽しめるのは1時間ほどになります。

これだけで2時間超えの映画を観慣れている自分にとっては物足りないです。
しかも致命的なことに話としてもかなり中途半端なところで終わります
せめて話としてまとまりがあるところで終わってくれればよかったのですが・・・後味も悪く、満足感を得ることはできませんでした。

さらにキャラ描写も薄い
表面的にキャラ付けをされ、台詞を喋らせているだけで、登場人物の変化がわかるようなシーンが圧倒的に足りていないように思うのです。
サクサク話が進むぶんだけ、登場人物の葛藤や苦悩が描かれていないように思えるのは残念です。

せっかく3つにわけて公開しているのですから、もう+20分の上映時間or見せ場が欲しかったというのが正直なとろころです。
2作目からは100分超えになるようですが



さて上映時間には苦言を呈しましたが、作品自体は非常によくできていたと思います。

今作は3DのCGをアニメに融合しており、大胆な構図の戦闘シーンは迫力があります。
冒頭のシーンがカクカクして見えたり(わりとキツい)、3Dでつくられた場面とそうではない部分に若干の違和感を感じ得なくもないですが・・・中盤以降は気にならなくなりました。

なんと言ってもファンにとって漫画のシーンの再現度はかなりのもの
少々原作の絵の「泥臭さ」が足りないような気もしますが、許容範囲。
スタッフは本当に原作をリスペクトしていることがよくわかります。


そんでびっくりしたのは原作の持ち味でもある残虐なシーンがしっかり出てきたこと。
普通に血が飛び散るし首はもげます。
なんでこれがG(全年齢)指定なのかさっぱりわかりません
(追記)2作目はPG12指定だそうです。

原作漫画は開始1ページ目からアダルトな描写があるし、少なくともPG-12指定にして警戒させたほうがいいと思うのだけどなあ・・・。まあ親子連れで観るような作品でもありませんが。


ともかく過度な期待は禁物ですが、十分に楽しめるアニメ作品です。
原作漫画を読んでいなくても話はわかりやすいので、ベルセルクを知らない方でも劇場で観る価値はあると思います。
そこそこオススメです。


以下、ネタバレです↓結末に触れまくっています

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2012-02-05 : 映画感想 : コメント : 6 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』

<2011年上半期公開>
『ブラック・スワン』
『八日目の蝉』
『手塚治虫のブッダ』
『わたしを離さないで』
『パラノーマル・アクティビティ2』

<2010年公開作品>
『ソウ ザ・ファイナル3D』
『リミット』

<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

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