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映画を愛した人へ「ヒューゴの不思議な発明」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はヒューゴの不思議な発明(原題:HUGO)です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:映画ファンのためのセミ・ファンタジー


あらすじ


主人公の少年・ヒューゴは駅にある巨大な時計の中で暮らしていた。
彼は盗みを働きつつ時計の時間の管理をしていたが、おもちゃ屋の店主に捕まってしまう。
店主は彼から一冊の本を奪う。そこにはヒューゴが大切にしている、からくり人形のスケッチがあった。





タクシードライバー」「シャッター アイランド」のマーティン・スコセッシ監督の最新作です。

まずはじめに重要なことをひとつ。
それは、この映画は「ハリー・ポッター」のような魔法や怪物が出てくるようなファンタジー映画とは全く異なることです。

この作品は「ファンタジー映画」として宣伝されており、予告編の冒頭でも「巨匠が送る、初の3Dファンタジー」と謳われています。

しかし、実際の映画の主題は人間ドラマです
演出上や、作中に登場するアイテムにはファンタジックな表現はありますが、ストーリーそのものには一般的なファンタジー要素は皆無と言っても過言ではありません。
人生の辛苦を味わってきた、大人向けの仕上がりになっているのです。

では何故この作品が「ファンタジー」として扱われているのでしょうか。
それは、ある実在の有名人の人生を彩ることにあると思うのです。

その人物は映画の歴史に深く関わっています(名前を出してしまうと、ネタバレになってしまうので後に書きます)。
観る前は映画の誕生の歴史を知っているとより楽しめるでしょう。
以下のリンクなどを参考にしてみるのもよいかと思われます。
<映画誕生の歴史><世界映画史>

つまりこの作品は、映画を愛した人、その歴史をよく知っている人にこそ響く映画なのです。


しかし、前述のようなファンタジーを期待して、「思っていた映画と違う!」と感じる人も多いと思います。
少なくとも、不思議な冒険譚が観たいであろうお子さまには退屈であるでしょう。

映画は「明るく楽しい内容が観たい」「荒唐無稽なアクションが観たい」など、作品が持つ特徴を観る人が知り、選び、その要求に応えてくれるものだと思っています。
しかしこの宣伝では「ファンタジー映画」を期待して観に来ている人を、悪い意味で裏切っているようにも思えるのです。


邦題にも違和感があります。
主人公の少年は「不思議な発明」なんてことはしていないのですから。

ちなみにこの邦題はブライアン・セルズニックによる原作小説からのものです。

ブライアン セルズニック
1000円
評価平均:
powered by yasuikamo

*英題もしっかりと「The Invention of Hugo Cabret」となっています。

映画の原題は「HUGO」と主人公の名前のみ。
おそらく映画版は先入観を抱かせないために「HUGO」という名前だけにしたのだと思います。
そのままではぱっとしないタイトルのため、日本では原作のものをあてたのでしょう。

宣伝や邦題のおかげで誤解を生んでしまうのは、やや残念に感じます。


この映画でうれしいのは、映画や芸術を愛する人へのメッセージが込められていて、ラストにはそのカタルシスを存分に感じられることです。

登場人物のちょっとしたエピソードで、その人となりがわかるのも面白い。
ヒューマン・ドラマとして隙のないつくりになっているのです。


この映画は「スーパー8」のような、古き良き映画に思いを馳せることもテーマにあるのだと思います。
4月からも「アーティスト」というサイレント映画が公開されていますし、最近は懐古的な映画作品が増えつつあるのかもしれません。
ヒューゴの不思議な鍵や、アーティストがアカデミー賞を受賞したのは、こうした描写が、映画を愛する人たちのの琴線に触れたことにもあるのでしょう。


普通のファンタジーとは異なる、という意味で↑の一言感想には「セミ・ファンタジー」と書きました(勝手に作った造語です)。

この作品は、実在の人物を、時には史実にどおりに、時には脚色して表現します。
それを「巨大な時計」「からくり人形(自動人形)」「ハート型の鍵」などのアイテムが存在する映画の舞台を通じて描くことは、これも一種のファンタジーであるのです。


また、「主人公が父親を亡くしている」「『鍵』というアイテムが重要になる」という点で、本作は「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」に似ています。
見比べてみても面白いでしょう。


自分は2Dで観たのですが、それでも美しい映画の舞台を存分に楽しむことができました。
*監督の意向からすれば3Dの意味は存分にあるので、3Dを絶賛する意見も参考にして選んでみてください。

大人のみでの鑑賞をオススメします。

以下、ネタバレです 結末に触れていますので鑑賞後にご覧ください↓

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テーマ : 映画
ジャンル : 映画

2012-03-02 : 映画感想 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
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『極道大戦争』
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『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
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<2014年下半期>
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『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
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<2014年上半期>
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『LIFE!』
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<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
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『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
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