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神はいない 映画「脳男」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は脳男です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:脚本の上手さと生田斗真にシビレた!


あらすじ


街では残忍な爆破事件が多発し、精神科医・鷲谷真梨子(松雪泰子)の目の前でも爆破事件が起きてしまう。
刑事の茶屋(江口洋介)は捜査を続けるうちに鈴木一郎と名乗る男(生田斗真)に出会い、男は爆破事件の犯人と見なされ、精神鑑定を受ける。
担当医となった鷲谷は、男が高い知能をもつ反面、感情が欠落している「脳男」であることを知る。




江戸川乱歩賞を受賞した首藤瓜於による小説を原作とした映画です。

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コミカライズもされている人気作で、出版されたのはなんと2000年。
実に13年の時を経ての映画化で、映像化を待ち望んでいたファンにとっては「やっと」のことであったでしょう。

高い知能を持つ男が登場し、(爆弾)犯人を追う物語と聞いて、自分は「羊たちの沈黙」のようなサスペンスを想像していましたが、実際は違いました。
本作は「天才と一般人のコンビが犯罪に立ち向かう」のではなく、「ひとりの男の謎を追い求める」物語なのです。

「脳男」はあまりに特異で、魅力的なキャラクターです。
映画版では説明が省かれていましたが、原作で彼は精神科医に自閉症でありサヴァン症候群であると思われていました。

しかし脳男はただそれだけではありません。「生まれつき感情がない」のです。
感情とは情動であり、人が生きていくのに必要な「要求」ともとれます。
感情が欠落している彼がどうやって生きてきて、どう行動するのか。その描写が作品の最大の魅力になっています。

脳男役の生田斗真が(体格も含めて)素晴らしく、見事にこのキャラクターを演じていました。
染谷将太二階堂ふみという「ヒミズ」コンビも抜群の存在感なので、役者のファンにも嬉しい作品でしょう。

この作品で自分は大傑作「ダークナイト」を思い出しました。
脳男はダークヒーローそのものですし、爆弾犯の狂気はジョーカーをも思わせます。
パクった上に絶望的につまらないワイルド7とは格が違います。


ただし本作は脳男の内面の描写が強調されているためか、犯人を追い詰めるようなサスペンスとしては面白くありません。
エピソードのバランスはお世辞にもいいとは言えないですし、展開につっこみたい部分もありますし、会話シーンがやや多く中だるみ感も否めません。

個人的に好きではなかったのが、日本映画にありがちな仰々しいセリフや演出が多いこと。
大声で作品のテーマや伝えたいことを懇切丁寧に教えてくれるのですが、あまりに「TVドラマっぽい」です。
もっと映画ならではの繊細な描写が欲しかったです。

原作にないシーンの追加、原作で印象的だったシーンの削除、設定の変更も多いので、小説のファンには納得のいかないところも多いかもしれません。

それでも素晴らしかったのは、主人公の女性精神科医とその患者の描写。
原作とは全く違う描写ですが、このエピソードは原作を超えていました
伏線の貼り方が抜群に上手く、真相に気づいたときには脚本の上手さに唸ってしまいました。
終わり方も原作と全く違うのですが、これも自分は映画版のほうが気に入りました。

テーマ曲にキング・クリムゾンの楽曲「21世紀のスキッツォイド・マン」を選んだセンスもよかったです。
<King Crimson - 21st Century Schizoid Man Including Mirrors (studio version) - YouTube>
歴史的な傑作と語られているファーストアルバム「クリムゾン・キングの宮殿」に収録されており、2004年にCDはリマスターされています。

とにかく不満はあるものの、日本映画でこれほどの硬派な作品を観られて嬉しかったです。
PG12指定だけあって、残酷なシーンや性的な話題もあるのでその点だけはご注意を。オススメします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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テーマ : 映画
ジャンル : 映画

2013-02-10 : 映画感想 : コメント : 13 : トラックバック : 1
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
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『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
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