夢をあきらめる理由「ボクたちの交換日記」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー
今日の映画感想は「ボクたちの交換日記」です。
個人的お気に入り度:6/10
一言感想:欠点は多いけど、内村さんらしくて好き
あらすじ
お笑いコンビ・房総スイマーズの田中(伊藤淳史)と甲本(小出恵介)は、互いの気持ちを伝えるために交換日記をつけはじめる。
はじめは交換日記を煩わしく思う田中だったが、続けるうちに自分の想いを甲本に告げるようになっていく。
なかなか売れないふたりだったが、彼らに大ステージで名を売るチャンスが訪れる。
「ピーナッツ」に続く、内村光良監督作品です。
映画オリジナル作品だった「ピーナッツ」と違い、本作は鈴木おさむの小説を原作としています。
お笑い芸人を描いたこの作品を、本業がお笑い芸人である内村さんが監督したことは、この原作にとっても幸運であったと思います。
個人的な思い入れになりますが、自分はお笑い芸人としての内村光良さんが大好きです。
子どものころからかれこれ20年以上もウッチャンナンチャンのコンビの番組を見てきました。
さらに大好きになったのは「笑う犬の冒険」という番組の1コーナー「Milky Video Channel」でした。
このコーナーでは内村さんの好きな映画についてわりと好き勝手に語っており、内村さんが映画が好きな気持ちがものすごく伝わってくる、映画好きにとってはたまらないコーナーでした。
このコーナーで「ルパン三世 カリオストロの城」「家族ゲーム」「ベンハー」の1シーンの物まねをされたときはゲラゲラ笑ったものです。
内村さんはもともと映画監督を志して映画学校に入学をしていたので、お笑いのを経験を経て映画監督になられたことが、いちファンとして本当にうれしく思います。
そして内村さんの人間性も大好きです。
いつもニコニコしている表情からはやさしさがみてとれますし、
後輩の面倒見もとてもよく、
バカルディをさまぁ~ずに、海砂利水魚をくりぃむしちゅーに改名してしまったことで責任を感じていたり、本当によい人なんだなあ、といろんなエピソードや番組を見て思うからです。
そして今回のこの映画も、内村さんならではの優しさに溢れていました。
この映画の売れないお笑い芸人に向けられている視線は、とても暖かいものです。
それは内村さん自身が、いままでも後輩の売れない芸人を観てきていたからでしょう。
ますますこの映画を撮るのは内村さんにうってつけだと思えるのですが、公式ページで内村さんは「お笑い芸人の話をお笑い芸人である自分が描くことにためらいがある」と言っています。
辛い現実をたくさん見ていた内村さんだからこそ、抵抗を感じたのでしょう。
自分はこの映画で内村さんのことがもっと大好きになりました。
正直に感想を言うと、本作は映画としては決して上手いとは思えません。
理由のひとつが「登場人物が自分の気持ちや作品のテーマをベラベラとしゃべってしまう」ことです。
邦画特有のこういう特徴は、自分は好きではありません。
何気ない台詞でも、役者の表情だけでも、テーマや気持ちを語ることはできます。
それができてこその映画作品だと思うのです。
本作が説明台詞っぽくなっているのは、主人公2人が自分の気持ちを綴る「交換日記」とアイテムがあるためでもあります。
しかし本作には交換日記の文面以外にも大仰な台詞が多く、どうにも入り込めないところがありました。
加えて画づくりや話運びも「テレビドラマらしさ」を感じてしまい、劇場というハコで観ることの利点があまりないようにも思えました。
物語においても、甲本(小出恵介)がいくらなんでもイヤなやつすぎることがとても気になります。
ネタづくりまでがんばっているイイやつの相方・田中(伊藤淳史)に対して、彼は何もしていなさすぎです。
このダメダメぶり、甘やかされぶりも最終的には作品には必要なものだとわかるのですが、そこに行き着くまではかなりイライラしてしまいました。
また、作中での時間経過が大きいので、メイクや髪の工夫で登場人物たちが老けて見えるような工夫がほしかったところです。
どの時代でも登場人物の年齢が同じに見えてしまうのはもったいなく思います。
欠点の多い作品ではありますが、テーマはとても尊く、ストレートに伝わってくるものです。
夢を追いかけていた人、今も夢を追い続けていた人、夢をあきらめた人に、この映画はきっと励みになるはずです。
それだけでこの映画のことが好きになれましたし、映画監督しての内村さんも応援したくなりました。
ファンキーモンキーベイビーズの主題歌「サヨナラじゃない」もとてもよかったです。
お笑い芸人に興味がなくても、夢にくすぶっている若者のドラマを観たい方にはぜひおすすめします。
前半はクスクス笑え、後半はしんみり感動できますよ。
以下、結末も含めて盛大にネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓
個人的お気に入り度:6/10
一言感想:欠点は多いけど、内村さんらしくて好き
あらすじ
お笑いコンビ・房総スイマーズの田中(伊藤淳史)と甲本(小出恵介)は、互いの気持ちを伝えるために交換日記をつけはじめる。
はじめは交換日記を煩わしく思う田中だったが、続けるうちに自分の想いを甲本に告げるようになっていく。
なかなか売れないふたりだったが、彼らに大ステージで名を売るチャンスが訪れる。
「ピーナッツ」に続く、内村光良監督作品です。
映画オリジナル作品だった「ピーナッツ」と違い、本作は鈴木おさむの小説を原作としています。
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お笑い芸人を描いたこの作品を、本業がお笑い芸人である内村さんが監督したことは、この原作にとっても幸運であったと思います。
個人的な思い入れになりますが、自分はお笑い芸人としての内村光良さんが大好きです。
子どものころからかれこれ20年以上もウッチャンナンチャンのコンビの番組を見てきました。
さらに大好きになったのは「笑う犬の冒険」という番組の1コーナー「Milky Video Channel」でした。
このコーナーでは内村さんの好きな映画についてわりと好き勝手に語っており、内村さんが映画が好きな気持ちがものすごく伝わってくる、映画好きにとってはたまらないコーナーでした。
このコーナーで「ルパン三世 カリオストロの城」「家族ゲーム」「ベンハー」の1シーンの物まねをされたときはゲラゲラ笑ったものです。
内村さんはもともと映画監督を志して映画学校に入学をしていたので、お笑いのを経験を経て映画監督になられたことが、いちファンとして本当にうれしく思います。
そして内村さんの人間性も大好きです。
いつもニコニコしている表情からはやさしさがみてとれますし、
後輩の面倒見もとてもよく、
バカルディをさまぁ~ずに、海砂利水魚をくりぃむしちゅーに改名してしまったことで責任を感じていたり、本当によい人なんだなあ、といろんなエピソードや番組を見て思うからです。
そして今回のこの映画も、内村さんならではの優しさに溢れていました。
この映画の売れないお笑い芸人に向けられている視線は、とても暖かいものです。
それは内村さん自身が、いままでも後輩の売れない芸人を観てきていたからでしょう。
ますますこの映画を撮るのは内村さんにうってつけだと思えるのですが、公式ページで内村さんは「お笑い芸人の話をお笑い芸人である自分が描くことにためらいがある」と言っています。
辛い現実をたくさん見ていた内村さんだからこそ、抵抗を感じたのでしょう。
自分はこの映画で内村さんのことがもっと大好きになりました。
正直に感想を言うと、本作は映画としては決して上手いとは思えません。
理由のひとつが「登場人物が自分の気持ちや作品のテーマをベラベラとしゃべってしまう」ことです。
邦画特有のこういう特徴は、自分は好きではありません。
何気ない台詞でも、役者の表情だけでも、テーマや気持ちを語ることはできます。
それができてこその映画作品だと思うのです。
本作が説明台詞っぽくなっているのは、主人公2人が自分の気持ちを綴る「交換日記」とアイテムがあるためでもあります。
しかし本作には交換日記の文面以外にも大仰な台詞が多く、どうにも入り込めないところがありました。
加えて画づくりや話運びも「テレビドラマらしさ」を感じてしまい、劇場というハコで観ることの利点があまりないようにも思えました。
物語においても、甲本(小出恵介)がいくらなんでもイヤなやつすぎることがとても気になります。
ネタづくりまでがんばっているイイやつの相方・田中(伊藤淳史)に対して、彼は何もしていなさすぎです。
このダメダメぶり、甘やかされぶりも最終的には作品には必要なものだとわかるのですが、そこに行き着くまではかなりイライラしてしまいました。
また、作中での時間経過が大きいので、メイクや髪の工夫で登場人物たちが老けて見えるような工夫がほしかったところです。
どの時代でも登場人物の年齢が同じに見えてしまうのはもったいなく思います。
欠点の多い作品ではありますが、テーマはとても尊く、ストレートに伝わってくるものです。
夢を追いかけていた人、今も夢を追い続けていた人、夢をあきらめた人に、この映画はきっと励みになるはずです。
それだけでこの映画のことが好きになれましたし、映画監督しての内村さんも応援したくなりました。
ファンキーモンキーベイビーズの主題歌「サヨナラじゃない」もとてもよかったです。
お笑い芸人に興味がなくても、夢にくすぶっている若者のドラマを観たい方にはぜひおすすめします。
前半はクスクス笑え、後半はしんみり感動できますよ。
以下、結末も含めて盛大にネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓