ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

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怪獣映画であり反戦映画 初代「ゴジラ(1954)」ネタバレなし感想+お気に入りシーン

前回の「機動警察パトレイバー」に引き続き、映画「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロ監督が敬愛する作品をご紹介します。
それは「怪獣映画」の元祖であり頂点、シリーズ第1作目の「ゴジラ」(制作:1954年)です。

宝田明
2980円
powered by yasuikamo

個人的お気に入り度:9/10

一言感想:これが60年前の映画って・・・


あらすじ


太平洋沖で漁船が次々に沈没するという事故が起こり、船の遭難地点に近い島でも家屋が崩壊する。
生物学者の山根(志村喬)は島へ調査に出かけ、そこで伝説として語られていた怪獣「ゴジラ」を目撃する。




これはすごい!
この作品がなぜ大絶賛され、長年神格化されているかがわかりました。
自分が子供の頃に見た「ゴジラ」は「ほかの怪獣と戦う人間にとってイイヤツ」な印象だったのですが、この初代のゴジラは全く違います。

ゴジラはただ街を破壊し、容赦なく人を殺します。
そして人間の所業により生み出された存在です。
ゴジラは恐怖の対象であり、人類の破壊の歴史そのものでもあるのです。

本作が生み出されたのはなんとおよそ60年も前のこと。太平洋戦争が終結してから10年とたっていません。
破壊がもたらす悲劇がしっかりと描かれており、当時の人にとっては辛く苦しい戦争のことを思い返すものだったでしょう。

この作品は現代にも通じるメッセージ性を持っています。
放射能の危険性を案じるシーンは福島の原発事故を思わせますし、破壊(戦争)は人類の歴史上幾度も繰り返されていたことです。
「水爆」という話題が出くるのはビキニ環礁と核実験が行われていたことの非難の意味も込められているのでしょう。
それを「怪獣」という存在を利用して表現しきってしまうのです。

演出も文句のつけようがなく、白黒で撮られた画やミニチュアで撮られたセットも効果的で、娯楽映画としても先が気になる展開が続く・・・と隙のない完成度を誇っています。

そして人間ドラマとしても面白いです。
科学者として、人として良心の呵責があるがゆえの決断には心揺さぶられました。

日本のゴジラシリーズは徐々に人気が右肩下がりになり、現在は続編が作られていません。
この先もこの初代のようなスピリットを持った作品は生まれてこないのでしょう。

ハリウッド版「GODZILLA」なんて初代のメッセージ性なんてガン無視でしたからね(別物としては好きだけど)
ちなみにハリウッド版新作「GODZILLA」が2014年に公開が控えています。色んな意味で期待しています。

とにかく、「ゴジラ」は白黒の古臭い映画だと思って敬遠してしまうのはあまりにもったいない名作です。
当時の人々の「熱量」を感じられるはずです。

以下、中盤までのシーンが少しネタバレ↓ 未見の方は要注意

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2013-07-29 : 旧作映画紹介 : コメント : 7 : トラックバック : 0
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ロボットがあんまり活躍しない? 映画「機動警察パトレイバー THE MOVIE1&2」ネタバレなし感想+お気に入りシーン

8月9日に映画「パシフィック・リム」が公開されます。
秀作「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督の最新作ということだけでわくわくが止まりません。

そしてこの映画は、日本人にとって必見と言える要素があります。
それは菊地凛子や芦田愛菜が出演しているということだけではありません。監督は日本の特撮やアニメが大好きなのです。
「パシフィック・リム」に登場する敵の名前が「Kaiju(怪獣)」というだけでも、そのリスペクト具合がわかるでしょう。
ヘルボーイ ゴールデン・アーミー」にも「もののけ姫」「ルパン三世 カリオストロの城」っぽいシーンがあったもんなあ・・・本国での興行成績が芳しくないのは残念ですが、ぜひとも日本のオタクたちを引き込んでヒットしてほしいところです。

前置きが長くなりましたが、本日はそんなギルトモ・デル・トロ監督が「最高だね!」と絶賛しているアニメ作品「機動警察パトレイバー」(制作:1989年)をご紹介します。

冨永みーな
5368円
powered by yasuikamo

個人的お気に入り度:7/10

一言感想:こんなに硬派とは思わなんだ


あらすじ


「レイバー」とはロボット技術を応用した歩行式の作業機械であり、警察にはレイバー専門の部署「特車二課」が設けられらた。そしてその特車二課の者たちが乗るのがパトロール・レイバー、通称「パトレイバー」である。
ある日、レイバーが暴走する事故が続発する。疑われたのはレイバーに組み込まれたOSの誤作動だった。
特車二課の遊馬(あすま)、泉、後藤は真相の究明に当たるべく行動するのだが・・・




「機動警察パトレイバー」とはアニメ、漫画、小説でメディアミックスがされている作品です。
この映画版は押井守監督の代表作であり、国内外で根強い人気を誇っています。

自分は勝手に「ロボットが荒唐無稽なアクションをしまくって悪い奴をやっつける!」というイメージを持っていましたが、全然違いました

本作ではことばだけで状況を説明するシーンが多く、会話シーンが7割くらいを占めます
そしてアクションよりも「黒幕はどこにいる?」「敵のねらいはなんだ?」ということを追い求めるサスペンスとしての要素が強いのです。

会話だらけで退屈するかといえばそんなことはなく、登場人物の鋭い推理、理路整然としたその内容に引き込まれます(若干無理があるのもあるけど)。
これこそ哲学的かつ小難しく、そして奥深くて面白い、押井守イズムなのだと思います。

この映画が作られたのは1989年ですが、OSコンピュータウイルスなどの、時代の流れをいち早く物語に取り入れていることも面白いです。
「レイバー」はOSで制御されており、暴走をしてしまうレイバーは全て同種のOSのものだった・・・というところから推理をはじめるのは、当時としては斬新だったのではないでしょうか。

世界観も面白いです。
東京は地球温暖化により海面が上昇し、沈みかけています。
そのためにバビロンプロジェクトという東京湾全体を埋め立てて土地を作るという大プロジェクトがなされているのです。

巨大なロボットが出てくる点では近未来の印象を受けますが、作品の舞台は1990年第後半から2000年第前半になっています。
映画が作られてからわずか10年ほどの未来を描いているために、作中では携帯電話が登場せず(「2」には話題として出てくる)、VHSが映像の媒体として重宝され、昭和の香りを残した町並みも登場したりします。
まるで現代のパラレル・ワールドのような舞台を観るだけでも楽しめるでしょう。

↓以下は作中のシーンがほんの少しだけネタバレ、「2」も微ネタバレで紹介してみます。

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2013-07-26 : 旧作映画紹介 : コメント : 5 : トラックバック : 0
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タイム・トラベルへの道はあるか 映画「ドニー・ダーコ」ネタバレなし感想+お気に入りシーン

現在レンタル中の映画「LOOPER/ルーパー」は観ましたか?
時間軸を入れ替えた、まさに「ループしている」構造が魅力的な映画でした。
本日はその「ルーパー」「バタフライ・エフェクト」のように、時空を超えた物語が紡がれる映画「ドニー・ダーコ」(制作:2001年)をご紹介します。

ジェイク・ギレンホール
3450円
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個人的お気に入り度:7/10

一言感想:どういうことなの・・・(ラストシーンを見て)


あらすじ


高校生のドニー・ダーコ(ジェイク・ギレンホール)は、夢遊病により家の外で眠りから覚める生活を送っていた。
ある日ドニーは聞きなれない声で家の外に呼ばれる。
そこには「銀色のうさぎ」がいて、ドニーは「世界の終わりまであと28日6時間42分12秒だ」と告げられるのだった・・・




「ドニー・ダーコ」とは主人公の名で、作中に「アメコミのヒーローみたいね」と言われるほどの奇妙な名前です。
ドニーはある日正体不明のうさぎから「世界の終わる時間」を聞かされ、ときに悩み、ときに恋をして、ときに危険な行動をする・・・というのが基本のプロットです。

この映画は「メメント」のような「リバース・ムービー」の代表と言われています。
自分はこの作品を、主人公が世界の崩壊を防ぐために過去にさかのぼって回避をしようとするSFなのかな?と思っていましたが、全然違いました

本作は何度も過去に戻ったりするバリバリのタイム・トラベルものではなく、青春映画の要素が強い作品なのです。
主人公ドニーは思春期特有の精神的な病に冒されており、度々見る「銀色のうさぎ」もセラピストには幻覚であると片付けられます。
しかしドニーはそのうさぎが現れるときに「取り返しのつかない」事件を起こしてしまうのです。

うさぎは異形の者のようでも、鏡に映ったドニー自身のようでもあります。

なぜうさぎは彼の前に現れるのか?
なぜ主人公は反社会的な行動をするのか?
なぜ世界が終わりを迎えるのか?
どうしてこの作品が「リバース・ムービー」であるのか?

それらの疑問は最後に明かされたり、明かされなかったりします
決して結末をあーだこーだと説明せず、観る人それぞれに解釈をもたせたラストは、大いに話題を呼んだことが頷けるものでした。

映画の大半を占めるのは、思春期の少年少女がうだうだ悩んだり反抗期っぽく行動したりする描写なので、SFサスペンスの面白さを期待すると肩すかしでしょう。

しかし自分は大いに気に入りました。
そんな主人公の悩みや犯行だけでなく、どうでもよさそうな会話の中にもラストに向けての伏線が隠れていたりするのです。
2度、3度見直すたびに発見がある、通好みの映画と言えます。

もうひとつ素晴らしいのは音楽。
Tears for FearsやJoy Divisionなどの80年代のニューウェーブ・ミュージックがふんだんに使われているのですが、その歌詞が本編の内容にシンクロしていたりもするのです。
ときどき響き渡る重低音はデヴィッド・リンチ監督作を思わせる不気味さで、緊張を高めてくれます。
ていうかサントラが2万円を軽く超える価格で取引されているのに驚きました。
ファンも多い作品なので、DVDの再販、Blu-ray版の発売も期待したいところです。

ちなみに主人公役のジェイク・ギレンホールは傑作SFサスペンス「ミッション:8ミニッツ」でも主演を務めています。
どちらの主人公も時空を超えた戦いをしていました。これには運命めいたものを感じます。

前述の「ルーパー」「バタフライエフェクト」が好きな人に特におすすめです。

以下、序盤のシーンが少しネタバレ↓ ラストについては書いていません。

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2013-07-25 : 旧作映画紹介 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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まさかの宇宙で大暴れ「ジェイソンX」ネタバレなし感想+お気に入りシーン

ホラー映画の殺人鬼と言えば何を思い浮かべるでしょうか。
多くの人はそう聞かれると真っ先に「13日の金曜日」シリーズのジェイソン・ボーヒーズを思い浮かべるのではないでしょうか。

本日はそんなジェイソンが大活躍をする超おバカホラー映画「ジェイソンX」(制作:2001年)をご紹介します。

ケイン・ホッダー
1980円
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個人的お気に入り度:6/10

一言感想:宇宙船に運んじゃだめだろ・・・


あらすじ


宇宙船でいろんな人がぶっ殺されます。




「X」とギリシャ数字が割り当てられているように、本作はシリーズの記念すべき10作目にあたります。

ジェイソンといえば湖畔のそばにいて若い男女を血祭りにあげるイメージだと思うんですが、本作は違います。
なにせ本作では、ジェイソンが宇宙に行くのですから。

これは13日の金曜日シリーズです*これは「13日の金曜日」シリーズです

作品の舞台は西暦2455年。ジャンルはSFホラーです。
そしてほぼ宇宙船の中だけで話が進むのです。

あらすじを言えば
ジェイソンが冷凍保存される

400年後に解凍される

貴重なサンプルなので宇宙船に運ぼう

案の定ジェイソン大暴れであら大変
という大変シンプルで頭が悪い発想です。よくこんな企画が通りましたね。
展開に飽きそうになったらエロやグロ描写もほどよく入れとけって感じなので、B級ホラーファンは観ておいて損はないでしょう。

そしてこの映画の最大の特徴は、その設定のバカバカしさに比例するようにかなり笑えることです。
なんていうかもはや製作者も狙ってコメディにしているという印象です。
人がポンポン殺されるせいもあり緊張感がありません。
そんなわけで本作は全然怖くないです。まあ、こんな設定で怖がれってほうが無理だけど。

不死身のジェイソンがキャッハウフフと楽しそうに人を殺すのを観たい悪趣味な方は是非レンタル店へ。
恐怖感がほとんどない作品ですが、冷凍保存のシーンで涼しくなれるので暑い夏にもぴったりですよ?(疑問形)

余談ですが、「ジェイソンの武器はチェンソー」というのは誤解です。ジェイソンはチェンソーを使いません。彼の武器はナタです。
これは「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスのイメージとごっちゃになったせいなのです。
この「ジェイソンX」だけ観ると、ジェイソンのさらなる誤解を与えてしまうことでしょう。

以下は序盤~中盤の個人的に好きな場面がネタバレ↓ ちょっとだけPG12レベルのエロ画像があるので学校や職場では見ないように!

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2013-07-19 : 旧作映画紹介 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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「課長島耕作」で描かれたミニシアターの未来が切ない件

ちかごろ首都圏にあるミニシアターが相次いで閉館しています。
シアターN渋谷」に「銀座テアトルシネマ」などなど・・・・観る人が少なくなったとはいえ、寂しさを感じます。

これはたくさんのスクリーンを共有するシネマコンプレックスが普及したためでもあります。
大衆向けの映画で、大きな利益を得るためには仕方がないところもあるのでしょう。

しかしその昔(1990年代前半)、「今後はミニシアターが日本で普及するはずだ!」と主張していた漫画がありました。
それは「課長 島耕作」です。

↓以下は少しだけ漫画の内容がネタバレしているので注意

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2013-07-18 : いろいろコラム : コメント : 4 : トラックバック : 0
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恋は盲目じゃない? 「箱入り息子の恋」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

遅ればせながら、映画箱入り息子の恋を劇場で観ました。

星野源
3918円
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個人的お気に入り度:8/10

一言感想:本気で応援したくなる恋だった!

あらすじ


市役所に務める健太郎(星野源)は、これまでの35年の人生で一度も女性と付き合った経験がなかった。
未だに実家に暮らし、趣味は貯金とTVゲーム、友達づきあいもないという健太郎のために、父(平泉成)と母(森山良子)は親同士が子どもに代わって相手と合う「代理見合い」に出席する。
一方健太郎は、雨宿りをしていた盲目の女性・菜穂子(夏帆)に出会うのだが・・・




ものすんごくよかった!
心の底から応援したくなる、素晴らしい恋愛映画でした。

本作で紡がれるのは、35歳のイケていない男が、はじめて恋をした盲目の女性のために奮闘するという物語です。
もうこの設定だけで心がわしづかみなのですが、その設定が無理にならない役者の演技が本当に素晴らしいです。

星野源さんが演じる、不器用で挙動不審な主人公はもう完璧です。
夏帆さん演じる盲目の女性は台詞がなくても、その表情や仕草だけで雄弁にその心情を語ります。
さらに主人公の両親に平泉成と森山良子、ヒロインの両親に大杉漣と黒木瞳という豪華なキャスティングがなされています。
役者のファンにとっても必見の映画といえます。

主人公は、いつも筆記用具をきちんと同じ場所にそろえる「緊張面さ」、ご飯の前は執拗なまでに手を洗うという「潔癖性」を見せつけます。
その他のやりとりもみると、彼は軽い自閉症の傾向があったのではないかと思われます。

決まりきった仕事しかしない、休日は家でゲームばかりする、予定外のことに上手く対応できない・・・そんな主人公が恋をして、そのことに全力投球する姿は、それだけで感動を呼ぶのです。

シナリオのほうはリアリティを追求するというよりも少しだけファンタジー風味で、後半の展開は賛否両論だと思います。
でも自分は気に入りました。ほんの少し現実離れしたとしても、自分も恋をしたいと思わせる力がある映画だと感じたからです。

ちなみに市井昌秀監督は「無防備」というR18+指定の映画を撮った方ということもあり、本作もG(全年齢指定)としてはちょっとアダルトなシーンもあったりします。
しかし、いやらしさを全く感じない、美しいシーンに仕上がっています。
性描写に抵抗がある方でも、問題なく見ることができるのではないでしょうか。ぜひその「触れあう」描写に注目してみてください。

恋は盲目」とは言いますが、本作ではヒロインが視覚障害者だったからでこそこの恋が発展した、というのも面白いです。
序盤のお見合い場面で、主人公が「見えているもの」のことを問いかける場面は観る人の心に訴える力があります。

本作は障害者だけでなく、様々な欠点を持つ方にとって、とても勇気が出る内容です。
ちょっと残酷な視点を持ちながらも、優しい目線で不器用な人たちを見つめている本作が大好きです。
笑えて泣ける恋愛映画を観たい方すべてにおすすめします。

↓以下は結末も含めて思い切りネタバレ、未見の方は絶対に読まないでください。本作を見ている人は少ないと思いますが、ラストについては書きたかったので。野暮なつっこみもあります。

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2013-07-14 : 旧作映画紹介 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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もはや別ゲー 映画「サイレントヒル2:リベレーション3D」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はサイレントヒル:リベレーション3Dです。


個人的お気に入り度:4/10

一言感想:展開適当すぎ

あらすじ


18歳の誕生日を間近に控えたヘザー(アデレイド・クレメンス)は、父親(ショーン・ビーン)と共に引越しを繰り返す毎日を送っていた。
彼女は毎晩悪夢にうなされていた。その悪夢の舞台は「サイレントヒル」という見知らぬ街だった・・・




2006年に公開された映画「サイレントヒル」の続編です。

ラダ・ミッチェル
1953円
powered by yasuikamo

7年もたっての続編ですが、仕切り直しということは全くなく、物語は完全な続きものとなっています。

そして本作の原作はテレビゲームです。
今回の映画のモチーフとなっているのは「サイレントヒル3」で、ゲームと同じ名前のキャラクターが登場します。

しかし映画とゲームは全くの別物で、ストーリーは独立しています。
ゲームを知らなくても映画は十分に楽しめるでしょうが、ゲームをプレイしていればおなじみのモンスターの姿によりワクワクできます。

前作はゲームを忠実に再現した世界観、未知のモンスターによる恐怖がしっかり描かれており、「ゲームの映画化」としてかなりの秀作でした。
前作で残された「謎」の解明を含め、本作を楽しみにしていた人はきっと多いことでしょう。

しかし・・・今回の映画には「あんまりだ」ということばばかりが出てきます。
お話の方がいくらなんでもひどすぎるのです。
問題点を以下にあげます。

①展開がご都合主義
主人公のいるところには都合よくモンスターが!→でも主人公は逃げれるといった適当な展開が続くので全然ハラハラしません。「なんでそんな展開になるの?」と思うシーンばかりです。

②話に矛盾点がある
いろいろよくわからないアイテムやセリフが登場するのですが、作中でその設定がよくわからないうちに変わっていたりします。滅茶苦茶です。

③設定しゃべりすぎ
作中の設定をセリフで説明しているところが多すぎます。それでいて矛盾があるのですから始末に負えません。

④原作の雰囲気と違いすぎ
原作ゲームは暗くて静かな雰囲気の中、異形の怪物がうごめく・・・という作風だったのですが、今回はアクションが大盤振る舞いの「バイオハザード」に近い作風になっています。
まあこれは「別物」と考えれば問題なく楽しめるのですが、ゲームが好きだった人にとっては「否」をつきつけるポイントでしょう。何が出てくるのかわからない雰囲気の中、「ラジオ」のノイズを頼りに進むのが原作の面白さだったと思うのだけど・・・ちなみに「SILENT HILL: THE ARCADE」も似た雰囲気です。
こうなったのはゲームの大ファンだった前作の監督クリストフ・ガンズが降板したせいもあるのでしょう。
「でっかい音で驚かせる」のはあまり芸がないと思うんだけどな・・・
自分はゲーム版「3」はプレイしていないのですが、そのキャラの扱いもひどいものだとちょっと検索しただけでもわかりました。

⑤物語が薄っぺらい
これが一番の問題。思わせぶりなセリフがあっても特に意味がなくなってたりする上に、展開そのものがやっつけ仕事にしか思えません。
前作に感じた奥深さは微塵も期待しないほうがいいでしょう。

そんな感じで、総じて意味不明です

えーと、いいところもありますよ。
とにかく音楽とビジュアルは素晴らしいです

音楽を手がけたのはゲーム版も手がけている山岡晃さんで、ときに物哀しく、ときに激しさを増す音楽はとても映画のシーンにマッチしています。

サウンドトラック(サントラ)
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画作りも美しく、錆び付いた「闇の世界」の造形には一見の価値があります。
CGも惜しげも無く使われており、安っぽさを感じません。

そしてモンスターのアイディアも面白いです。
そのほとんどはゲームからのモンスターの出演ではありますが、独自のアイディアもあり、派手に動き回る怪物たちのアクションはかなり楽しめました。
3Dもそこそこ効果的に使われています。

また本作はPG12指定ですが、かなりグロテスクなシーンが多いのでR15+指定と思ったほうがいいです。
原作ゲームはそこまで人体破壊のシーンはなかったのに、ちょっとやりすぎ感もあります。前作のPG12指定も甘かったよなあ・・・

ちなみにゲームシリーズのほうも、今では海外に主導権を握られてしまい、売上もその評価も右肩下がりになってます。さらに「Silent Hill: Homecoming」が日本未発売になっていたりと、シリーズの存続自体が危ぶまれているのです。
この時期に公開される映画版の出来がこれでは・・・なんとも不遇なシリーズです。

トータルではお話のほうがあんまりな出来なので、全くもっておすすめできません。
どこか荘厳な雰囲気があった前作と比して、ただのおばけ屋敷型ホラーになってしまったのは残念です。

前作を観ていない人にはわかりにくいところもあるし、前作を観ていたら「前作で築き上げたものがこんなオチかよ」とがっかりすると思います。つまりどっちもだめです。

まあ、観ている間はめっちゃ楽しかったんですけど・・・
展開の無茶さを楽しめるC級ホラー映画ファンにとってはむしろ必見かもしれません。
ラストバトルの意味不明さは失笑を通り越して爆笑モンでしたから。

↓以下は結末も含めて思い切り意味不明な展開がネタバレ 前作のラストもネタバレしているので注意 グロテスクなモンスターの画像もあります。

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2013-07-13 : 映画感想 : コメント : 9 : トラックバック : 0
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夏だ!チェンソーだ! オリジナル版「悪魔のいけにえ」ネタバレなし感想+秀逸なカメラワーク

今週末7月13日より、映画「3D飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」が3週間限定で公開されます。
まあなんていうか、邦題がすごいですよね。なぜそんなB級チックなんだよと(個人的には好きですけど)。
そんなわけで本日は伝説的A級ホラー、シリーズ第一作「悪魔のいけにえ」(原題:The Texas Chain Saw Massacre)(制作:1974年)をご紹介します。

マリリン・バーンズ
3718円
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個人的お気に入り度:8/10

一言感想:ひたすら暑くていい意味で不快

あらすじ


若者たちがチェンソーでぶっ殺されます。




ホラー映画の金字塔と言われる作品であり、ホラーのジャンルではみんなのシネマレビューで歴代15位と高い評価を得ている作品です。

驚くべきなのは、これが40年前の映画だということ。
他の追随を許さない恐怖演出は、映画ならではの芸術とも評されています。
ホラー映画が好きなら一度は見ていて損はないでしょう。

しかしデートにおすすめかと言われると、これが全くおすすめできません。
なぜなら、この映画に感じる一番の感情は(個人的に)「不快」だったからです。
「怖い」というよりも「こんなもん観たくない!」という嫌悪感を催すつくりで、人によっては辟易してしまうでしょう。

不快な理由はあの殺人鬼「レザーフェイス」の気持ち悪さだけではありません。
作中の舞台はホラーらしからぬ晴天が映える真昼間なのですが、とにかく暑苦しいのです。
テキサスの茹だるような夏の暑さ、血の匂いが画面が伝わってくるようです。

荒々しい画面も非常に効果的ですが、これは低予算だったために良質のフィルムが手に入らなかったためでもあります。
そんな当時の事情さえもプラスに働く本作は、伝説とされるにふさわしい存在だと思います。

本作の魅力はいろいろ語り尽くされているとは思いますが、あえてひとつ言うならカメラワークが素晴らしいです。
そのテクニックは観客の心理をついた「やめてくれ~」と言わせるもので、この後のホラーに多大な影響を与えたことが頷ける面白さでした。

ストーリー性はほとんどないので、映画に物語やメッセージを求める人には向きません。
しかし、嫌な気分になれるホラーとして「悪魔のいけにえ」はかなりおすすめです。

ちなみに血がドバっと出るシーンはそのほとんどが隠れて見えないのですが、「見えない」からでこその恐怖もあったりします。
直接の残虐描写がほとんどないとはいえ、お子様には見せませんように。

↓以下ははじめに殺されるシーン&中盤の展開シーンがわりとネタバレ ラストの展開にも少し触れているので、未見の方は要注意

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2013-07-11 : 旧作映画紹介 : コメント : 5 : トラックバック : 0
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変わらないで待っている 映画「劇場版 銀魂 完結編」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は劇場版銀魂完結篇 万事屋よ永遠なれです。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:
さすがディオッ!


あらすじ


坂田銀時はわけのわからないまま、突如5年後の世界にタイムスリップしてしまう。
その時代では銀時自身は死んでおり、万事屋のメンバーの神楽や新八も変貌を遂げていた・・・




あまりに作中で登場するネタが危険すぎて、ヒロインに無理やりズキュゥゥンとキスをするディオに憧れるチンピラ2人のような気分になっていしまいました。

銀魂(ぎんたま)」とは天下の少年ジャンプで連載されている漫画作品で、本作は地上波で放送されていたアニメ版の完結編と銘打たれています。
この作品の特徴は時代劇なんだかSFなんだかよくわからない世界観、子どもには若干見せたくない下品なギャグ、メタネタ、ごく少数の人にしかわからないニッチなネタなどがあります。

下ネタがいかに多いかは、「銀魂」というタイトルの時点でわかるでしょう。まるで金t(自粛)
そのネタの数々は本当にひどくて(褒め言葉)、怒られるか怒られないかのギリギリのところを狙っています。つーか怒られます。
なにせ、ジブリに下ネタをぶっ込んでくるんですからその覚悟と度胸は並大抵ものはないでしょう。

他にもおっさんにしかわからないネタ、さらには映画ファンに向けたネタなどもあります。
これはもう劇場で観てこそ楽しめる素晴らしいネタです。
内容を言うと微妙にネタバレしてしまうのでとりあえず言わないでおきますが、なんのネタかを知りたい方は<こちら>をクリックしてください。
コレが大活躍をする時点で、前代未聞の映画だよ・・・
本作は時間に遅れてくることなく、予告編の段階から早めに席についておくほうがよいでしょう。

なぜ主人公の坂田銀時が5年後の世界にタイムスリップをしたのかを探る物語としても、5年間で変貌を遂げた登場人物を観るファンムービーとしても秀逸です。
一部の登場人物は5年の間に本当に何があったのかわからない変わり方をしている者もおり、それがまた笑わせてくれます。
ちなみに物語を考えたのは原作者自身。映画のために週刊連載と並行しながら300ページのネームを描いたというのだから驚きです。

「銀魂」のファンには必見と言える完成度であり、アツい展開が盛り沢山なので大プッシュでおすすめです。

そして「銀魂」になじみのない方でも楽しめます。
ファンにおなじみの登場人物が活躍する内容なので、キャラクターを知っていたほうがより楽しめるのですが、物語はこの1本でキレイに完結していますので問題ないでしょう。
自分は原作を10巻ぐらいまでしか読んでおらず、アニメ版も2、3回観ていたくらいなのですが、それでもすごく楽しかったです。

そして上記のアレにうんざりしている映画ファンの方にも超オススメです。アレへの不満を全部ぶちまけてくれるのでwこれだけでもうお腹いっぱいでした。
思えば前作「劇場版 銀魂 新訳紅桜篇」でも(ネタバレ反転→)「北野武監督の『キッズ・リターン』の最後のセリフ」という映画好きにしかわからないネタをぶっ込んできたりしています。
映画が好きな方が制作に関わっているんだろうなあ・・・

ちょっと「泣かせ」に走っていたり、タイムスリップものとしてはツッコミどころしかないのは気になりますが、些細な問題です。
子どもに見せたくない危険な下ネタはありますが、それほどどぎついものではないですし、家族やデートでも大いに楽しめるでしょう。
笑って泣けるアニメを期待する人は、是非劇場へ!

↓以下は結末やネタを含めて盛大にネタバレ 鑑賞後にご覧下さい 途中まで劇中のネタのみ書いています。

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2013-07-09 : 映画感想 : コメント : 15 : トラックバック : 0
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個性という武器 「モンスターズ・ユニバーシティ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はモンスターズ・ユニバーシティです。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:子を持つ親にこそ観て欲しい!


あらすじ


マイクは幼いころに「怖がらせ屋」の会社「モンスターズ・インク」の仕事を見学し、怖がらせ屋になることを決意する。
晴れて怖がらせ屋の名門校「モンスターズ・ユニバーシティ」に入学したマイクは人一倍努力を重ねるのだが、同じ学部のサリーは努力をせずとも皆に認められる存在だった。
対立するマイクとサリーは期末試験の際にとんでもない失敗をしてしまい、「怖がらせ学部」を追放されてしまう。
失意に沈むマイクだったが、彼はチラシで見た「怖がらせ大会」のことを思い出す。
マイクは大会で優勝した暁には、怖がらせ学部へ戻してくれるように学長に頼むのだが・・・




めちゃくちゃよかった!オススメです!
もう子どもならずとも大人も是非観てください。

本作は2001年に制作された傑作アニメ映画「モンスターズ・インク」の前日譚になっています。

ジョン・グッドマン
3669円
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前作は完璧と言える素敵なラストで幕引きをしたので、それよりも前の時代を描くことは必然だったでしょう。
大好きだったキャラクターを12年の時を経て観ることができて、本当に嬉しく思います。

物語は完璧に独立しているので本作だけでも十分楽しめることができますし、これを観たあとは「インク」がまた観たくなるはずです。
その理由のひとつが、「マイク」と「サリー」が弱点も多い人物として描かれていることです。

マイクとサリー<マイク(左)とサリー(右)

マイクの性格は「インク」ではお調子者のエンターテイナーでしたが、本作では真面目な努力家になっています。
本質はそんなに変わっていませんが、行動力がありすぎて少々危なかっしいです。

サリーは「インク」ではかなり内気ながらも心優しいイイやつな印象でしたが、本作ではうぬぼれ屋で親の七光りなイヤなやつとして登場します。

彼らがどのように「インク」のような出来たオトナへと成長をしていくのか?そんなところも見所になっているのです。


そして素晴らしいのはその物語。
本作のテーマは「叶えたい夢」という普遍的なものですが、それをひとつの映画の中で描ききるのは難しいことでしょう。
下手をすれば「夢はいつかきっと叶う」という説得力のない、陳腐なものになってしまうかもしれません。

しかしこの「モンスターズ・ユニバーシティ」はそうではありません。
「夢」というものの厳しさをしっかりと描き、綺麗事で終わらせず、なおかつ子どもに伝えたいメッセージが内包されています

たとえば本作のマイクは「怖がらせ屋」に憧れて人一倍努力を重ねるのですが、人からは「怖くない」と言われ、そもそもの「才能」について否定をされるのです。
一方では才能だけで評価をされ続けたサリーの行動や、マイクの出した結論―それはきっと観る人の心の琴線に触れるはずです。


本作の舞台は大学なのですが、日本の大学とはちょっと違った趣が見れるのも面白いです。
日本の大学は「入るのが難しく、卒業するのは簡単」なイメージですが、本作の「怖がらせ学部」は「めちゃくちゃ卒業するのが大変」です。
他にもグループで行われるパーティや寮の相部屋など、文化の違いを観るということだけでも楽しめるでしょう。


難点は、前作にあったような奇想天外なアクションシーンの印象が薄く、子どもにとってはあまりワクワクしないように感じることでしょうか。
本作のキャラクター像の奥深さは子どもにはわからないでしょう。
細かな描写の意味に気づくことができ、子どもにそれを教えてあげられる大人にこそ観てほしい作品だと思います

だって作中に仕事に困って大学に入った社会人学生がいたり、進路について悩んでいたり、大学でハブられるグループがあったりするんだもの・・・そんな大人への視線を決して忘れないピクサー作品が自分は大好きです。

余談ですが、7月12日まで「チビっこマイクの先生は誰だ?キャンペーン」が行われています。
自分は「ヒント」の動画で誰かわかりました。
あのバラエティ番組で大活躍のあの人だよね。ぜひ皆さんも正解を考えてみてください。

柳原可奈子さんでした。

同時上映の「ブルーアンブレラ」も、可愛い傘のキャラクターが素敵な内容でした。

3Dが効果的だったシーンはあまりなかったので、本作は2Dで十分でしょう。
そしてエンドロール後にもおまけがあるので最後まで観ましょう!

以下は結末も含めて思い切りネタバレです。鑑賞後にご覧下さい↓

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ジャンル : 映画

2013-07-07 : 映画感想 : コメント : 9 : トラックバック : 0
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善と悪の存在意義を模索する映画「アンブレイカブル」ネタバレなし感想+作中の理論

現在、M・ナイト・シャマラン監督の最新作「アフターアース」が劇場公開中です。
この映画は評判が悪く、Yahoo!映画rottentomatoesなどでとにかく平均点が低くなっています。個人的には好きな映画なんだけどな・・・
よくよく思えば、シャマラン監督作品は今までも賛否両論のものが多くあるので、いつものことだよねとも思います。
本日はかわいそうなシャマラン監督を持ち上げるため、監督4作目である「アンブレイカブル」(制作:2000年)をご紹介します。

ブルース・ウィリス
1475円
powered by yasuikamo

個人的お気に入り度:7/10

一言感想:いろいろと悲しいな・・・


あらすじ


デイヴィッド(ブルース・ウィルス)は病院で目覚める。
彼は医師から自身が列車事故に巻き込まれたと、そして唯一の生存者であると聞かされる。
なぜ彼は、かすり傷ひとつ負わず事故から生還したのだろうか・・・
ある日デイヴィッドはプライスという男(サミュエル・L・ジャクソン)が残したメモを見て、彼に話を聞きに行く。




えー本作がどれくらい賛否両論かと言うと、こんな感じです。

アンブレイカブル 点数みんなのシネマレビューより

うん、見事に評価が分かれているね。
海外では高評価の作品ですが、日本では酷評が多い作品でした。

なぜ観る人でこうも評価が違うのか・・・・それは「善と悪」というものの価値観を持っているかどうかが鍵であると思います。
本作はアメリカン・コミックのヒーローを題材とし、「人が生きる価値」についてを論じる哲学的な内容なのです。

善と悪の戦いを描く<こんな感じでアメコミが引用されます

基本的にアメコミのストーリーは勧善懲悪で、善と悪がはっきりしているものです。
本作はそんなアメコミの定番の設定を、巧みに物語に取り入れています。

これはアメコミになじみのない日本人にはピンとこないでしょう。
悪と善で二元論で分けること自体嫌う人もいるでしょうし、登場人物の持つ価値観が受け入れられない人はつまらない作品に映ると思います。
少なくとも単純明快な娯楽作品を好む方や、あっと驚くトリックがあるサスペンスを期待する方は避けたほうが無難でしょう。


でも自分は大いに気に入りました。
主人公がなぜ列車事故から生き残ったのか、謎の男・プライスの目的は何であるのか。
そこには理由があるのです。

デートで観ると「え、なにこれ、言ってること意味不明なんですけど」と相方に酷評されそうなので、一人で観ることをおすすめします。
登場人物の想いをいろいろ考えてみると、楽しめる作品です。

以下はほんのちょっとだけネタバレ↓ 未見でも問題ないとは思いますが、終盤の展開もぼやかして触れているので、予備知識を入れたくない方はお控えください。

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2013-07-05 : 旧作映画紹介 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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きみに会うために 「言の葉の庭」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

6月29日から一般の流通でもDVD&ブルーレイが発売された言の葉の庭を観ました。

入野自由
4500円
powered by yasuikamo
*レンタルは7月12日から開始です。

個人的お気に入り度:7/10

一言感想:「雨」だけで終わらないアニメーション


あらすじ


15歳の高校生・タカオは、雨が降るといつも学校をさぼって、公園で靴のスケッチを描いていた。
ある日、タカオはいつもの場所でとある女性と出会う。
彼女は昼間から酒を飲み、タカオと同じように仕事をさぼっていると言った。
タカオはしだいにその女性に惹かれていくが・・・




ほしのこえ」「秒速5センチメートル」の新海誠監督最新作です。

映画のソフト化というものは、通常は劇場公開から半年~1年弱を経てされるものです。
しかし、本作は公開された劇場のその場でソフトが買えていたりもしました
さらに公開日の5月31日から1ヶ月もたたないうちに、一般の流通でも買えるようになっているのです。
この売り方は観る側としてはメリットが大きいので、良い戦略であると思います。

早くソフト化がなされた理由を考えるならば、「劇場で味わった感動をすぐに自宅でも楽しんでほしい」のほかにもうひとつあると思います。
それは、「今のこの季節にこそこの映画を観てほしい」ということです。

本作は「雨」のイメージがとても強く、なんと作中の8割が雨のシーンで構成されています
こう言うと「梅雨の季節なのか、7~8月に見ちゃうとちょっと損だなあ」と思ってしまうかもしれませんが、そうでもありません。
本作には梅雨があけたあとの描写もあり、それが重要なファクターとして機能しているのです。

この映画はむしろ梅雨の季節が終わったあとに見るのもよいと思います。
あんなにじめじめ~として鬱陶しくて嫌だった梅雨が、作中の素敵なシーンを観ることで、なんとも愛おしく感じるかもしれません。今これ書いている時点では早く梅雨あけろと思うけど。

そして作品の最大の魅力と言ってもいいのが、そのアニメーションで描かれた「雨」の描写の美しさです。
作中に出てくる公園は新宿御苑をモデルとしているのですが、その風景は雨の表現もあいまって、ため息が出るほど綺麗です。

地面や水溜りに水滴が跳ね返る様子、CGを駆使して俯瞰図に奥行を持たせるなど、映像だけで楽しませる力があります。
こうしたファンタジー色の少ないアニメ作品だと「アニメでやる意味はあるのか」と問われることも多いのですが、本作は写実的ながらも、アニメでしかできない美しさを表現していると言っていいでしょう。

ストーリーもシンプルながらよかったです。
ヒロインは昼間っから酒を飲んでいる不思議ちゃんとして登場するのですが、実はある秘密を抱えた女性です。
彼女が主人公にあまり自分のことを「しゃべらない」こと、数少ないことばの端々に感じる「悩み」には意味があります。

この登場人物たちの悩みと成長は普遍的なもので、多くの人の共感を呼ぶでしょう。
上映時間はたったの46分ですし、「オタクっぽい」と敬遠せず、アニメになじみのない方にも観てほしい作品だと思います。

難点はナレーションで語ってしまう場面が多く、観客に想像の余地を持たせていないことでしょうか。
背景の美しさだけなく、細かい動作も気配りがされている作品だったので、ちょっともったいなく思います。

もうひとつ残念なのが、本作と同時上映されていた「だれかのまなざし」がソフト版に未収録であることです。
7分の短編ながらとても評判がよい作品なので、観れないのは悔しいところです。
そのうち「ピクサー・ショート・フィルム」のようにまとめて販売されるのでしょうか。それっていつになるのかなあ・・・

エンドロールのあとにも1シーンあるので、お見逃しなく。

以下、結末も含めて思い切りネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-07-04 : 旧作映画紹介 : コメント : 4 : トラックバック : 0
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<2016年下半期>
『聲(こえ)の形』
『スーサイド・スクワッド』
『キング・オブ・エジプト』(吹き替え版)
『君の名は。』
『ゴーストバスターズ(2016)』
『シン・ゴジラ』
『ファインディング・ドリー』

<2016年上半期>
『葛城事件』
『TOO YOUNG TO DIE!』
『貞子 vs 伽椰子』
『ヒメアノ~ル』
『デッドプール』
『アイアムアヒーロー』
『ズートピア』
『クレしん ユメミーワールド』
『バットマン vs スーパーマン』
『ドラえもん 新・日本誕生』
『X-ミッション』
『オデッセイ』

<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『アメリカン・スナイパー』

<2014年下半期>
『ベイマックス』
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『MONSTERZ』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』

<2011年上半期公開>
『ブラック・スワン』
『八日目の蝉』
『手塚治虫のブッダ』
『わたしを離さないで』
『パラノーマル・アクティビティ2』

<2010年公開作品>
『ソウ ザ・ファイナル3D』
『リミット』

<そのほか>
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