FC2ブログ
ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

それで許してくれるの? 映画「謝罪の王様」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は謝罪の王様です。


個人的お気に入り度:5/10

一言感想:謝ってもダメなこともあるよね・・・


あらすじ


黒島譲(阿部サダヲ)は、謝罪で物事を解決する「東京謝罪センター」の所長だった。
黒島のもとに、ヤクザの車に追突事故を起こし、賠償金を請求されていた帰国子女・典子(井上真央)がやってくる。
典子は黒田に助けられたことをきっかけにセンターのアシスタントとなり、2人はセクハラで訴えられた下着メーカー社員の沼田(岡田将生)、息子が暴力事件を起こしてしまった大物俳優の南部(高橋克実)、とある外交問題を起こしてしまった映画プロデューサー・和田(荒川良々)など、さまざまな人々の問題の解決に乗り出すのだが・・・




舞妓Haaaan!!!」「なくもんか」に続く、水田伸生監督×宮藤官九郎脚本×阿部サダヲ主演という布陣で制作された映画です。

宮藤官九郎は先日最終回を迎えたばかりの超人気ドラマ「あまちゃん」でも脚本を担当していました。
このドラマ終了と共に公開するタイミングが実に上手いと思います。
豪華なキャスティングも含めて、多くの方が注目している作品でしょう。

そして宮藤官九郎のファンにとって、この作品は納得の仕上がりなのではないでしょうか。
徹頭徹尾、宮藤官九郎らしいギャグとクセが満載なのですから。

映画に登場するのは、架空の職業である「謝罪師」です。
その名のとおり、謝罪で物事を解決するというのがこの仕事の目的で、その破天荒な行動がギャグになっているのです。
しかもギャグになっているだけでなく、そこには明確なメッセージ性もあります。
描かれているのは「謝罪」という行為の美徳です。

「謝る」ということは日本人の特性のひとつで、欧米諸国からみると異様に映ることがことが多いようです。
その理由のひとつが、「謝ってしまうと非を認めたことになり、裁判のときに不利になってしまうことが多いから」というものです。
近年では「アイム・ソーリー・ルール」というものがアメリカの多くの州で規定されており、少しづつ謝ることも多くなっていったようです。
しかし、簡単に謝ることに抵抗を覚える方もまだまだ多いことでしょう。

そして謝ることを躊躇してしまう人にとって、この映画は痛快に思えるのではないでしょうか。
作中で提示される「謝りたい人が謝れば、世界はもっと平和になれる」というまるで絵空事のような台詞が、本当にそうであると思わせる力がこの作品にはあります。
「謝罪」というある意味デリケートな行動を破天荒なコメディにしてしまい、さらに人に謝りたいという想いを起こさせてくれるのが、この映画の最も優れた点でしょう。

この映画の特徴を一言で表すなら「極端」です。
作中に出てくる謝罪には中途半端なのは存在せず、「謝罪がオーバーすぎてギャグになっている」「謝罪が失礼すぎてギャグになっている」のほぼ2択しか存在しません。

この描写こそが作品の面白さでもあるのですが、諸刃の剣でもあります。
なにせ言い換えれば「謝っているのにふざけている」という映像を延々と見せられるのですから。
もちろんそのムカツキ具合も作中で存分にツッこまれています。
しかし、これを笑って許せるか、許せないかで、本作を楽しめるか否かの「ふるい」にかけられると思います。
予告編で岡田将生が壁ドンしながら言っている「なんか・・・しゃーせんでした」が笑えない方は素直に観るのをやめたほうがいいかもしれません。

もうひとつの特徴としてあるのは、伏線がものすごく多く使われている作品だということです。
物語は6つのストーリーが次々と展開するオムニバス形式になっているのですが、これらは完全に独立しているわけではなく、どこかでそれぞれに影響を与えています。
さらに時系列をずらした構成により、そのつながりがよくわかるのです。

その伏線はほぼすべてがバカバカしい(褒めことば)のですが、とあることばや行動が「そういう意味だったのか!」と気づくことができる気持ちよさがあります。
映画の脚本には伏線があってこそ!と思っている方にとって、この映画はより面白く観れるでしょう。

個人的にものすごく残念だったこともあります。
作中で提示されているテーマはとても志が高いものなのですが、その主張と矛盾してしまっている展開があったのです。
謝罪で物事を解決していくのは痛快なのだけど、いくつかの場所で「それでいいの?」と思ってしまうモヤモヤが残ってしまいました。

明らかに謝っても許されないこともあるような?それで許していいのか?と少し現実的に考えてしまったところもありました。
作中には「セクハラ」「暴行事件」など、現実で多くの方が苦しんでいる案件もあるので、不愉快に感じてしまう方も多いと思います。
まあこれは映画なので、リアリティなんか気にしない!とにかく楽しければ良い!というニュアンスで観ることをおすすめします。

余談ですが、漫画の「どげせん」の作者が本作を盗作であると訴えたことも話題になりました。

RIN
620円
powered by yasuikamo

自分もこの漫画を読んでいたのですが、映画を観てみるとこの2つはあんまり似ていませんでした。

「どげせん」はマジでほぼ土下座だけで物事を解決する内容(笑)で、主人公は高校の教員という設定です。
「謝罪の王様」は土下座だけを解決の方法としていませんし、登場人物や物語にもちゃんと独創性があります。
後に作者がパクっていませんと謝罪してなによりです。
また、「どげせん」も十分どうかしている(褒めことば)作品ですが、土下座で超常現象が起きるという内容の漫画「謝男(シャーマン)」も存在しています。
土下座ってすごいんですね(違った方向に)。

ともかく、「謝罪の王様」は謝罪をエンターテイメントとして魅せることに抵抗がない方には存分におすすめできる内容です。
でも、宮藤官九郎のおフザけ具合が許せない方は避けたほうが吉です。
中学生円山」に比べれば下ネタは少なめですが、小学生レベルの下ネタがしつこいほど繰り返されることもあるので、これも苦手な方はご注意を。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

続きを読む

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2013-10-03 : 映画感想 : コメント : 10 : トラックバック : 0
Pagetop




ホーム

最新の記事

最近のおすすめ映画

sully ポスター
イーストウッド、真骨頂
こえのかたちぽすたー
生きてくれて、ありがとう
怒り映画ポスター
信じていいのか

広告(同じウィンドウで開きます)


Twitter...

反響のあったorおすすめ記事

<初めて来られた方へ(ブログの説明)>
<著者プロフィール>
こちらでも記事を執筆中↓
<ヒナタカ | シネマズ by 松竹>

ご連絡の際は、以下のメールアドレスまでお願いします(☆を@に変えてください)
hinataku64_ibook☆icloud.com

2015年ベスト映画20
2015年ワースト映画10

2014年映画ベスト20
2014年映画ワースト10

2013年映画ベスト20
2013年映画ワースト10

2012年 映画ベスト20
2012年 映画ワースト10

2011年 映画ベスト20
2011年 映画ワースト10

映画パロディAVタイトルベスト10
映画邦題ベスト10&ワースト10
Yahoo!映画のステマ評価ワースト5
レビューサイト「Filmarks」の優れた点&ちょっと微妙なところ
剛力彩芽のゴリ押しっぷり
真のレゴムービーの日本版予告編


<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

検索フォーム

FC2カウンター

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
未設定
--位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
未設定
--位
アクセスランキングを見る>>

カレンダー

プルダウン 降順 昇順 年別

09月 | 2013年10月 | 11月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR