ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

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2013年映画ベスト20

好きでしょうがない、今年劇場公開された映画のランキングベスト20です。


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2013-12-31 : いろいろコラム : コメント : 11 : トラックバック : 0
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2013年映画ワースト10

今年に劇場公開された映画のランキングワースト10です。

*好きな作品があったらごめんなさい
*けなしているように見えますが、一応愛を持ってイジっているつもりです。
*「劇場版 SPEC~結(クローズ)~ 爻(コウ)ノ篇」「劇場版ATARU The First Love & The Last Kill」「ダイアナ」などの香ばしい作品は観ていないのでご了承ください。たぶん観てたら入ってただろうな。

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2013-12-30 : いろいろコラム : コメント : 9 : トラックバック : 0
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反乱のきざし 映画版「ハンガー・ゲーム2」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はハンガー・ゲーム2(原題: The Hunger Games: Catching Fire)です。
*以下、あらすじから前作のネタバレがあるのでご注意を


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:これはゲームじゃない、サバイバルだ(←作中の台詞)


あらすじ


ハンガー・ゲームとは、独立国家・パネムが主催する12の地区から代表者を選び、死ぬまで闘わせる残酷な大会だった。
前回のゲームに勝利したカットニス・エヴァディーン(ジェニファー・ローレンス)とピータ・メラーク(ジョシュ・ハッチャーソン)は国民のアイドル的存在となり、凱旋ツアーとして各地区をまわっていた。
そんな矢先、25年ごとに開かれる特別なハンガー・ゲームが行われようとしていた。
スノー大統領(ドナルド・サザーランド)は歴代の優勝者たちをゲームに参加させ、反乱分子をたきつける存在であったカットニスを抹殺しようとしていたのだ。




全米で大ヒットを記録した、同名のヤング・アダルト小説を原作とした映画の第二弾です。

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前作が面白くなかったので全然期待していなかったのですが、いやいやいや、今回は意外なほど(失礼)面白かったです。
バトルロワイヤル」の模倣だとさんざん言われている本作ですが、この第2作目では独自の進化を見せてくれました。

前作と今作の共通事項として、ゲームがはじまる前の描写に多く時間を裂き、そのゲーム以前の描写こそが面白いことがあります。
前作で面白かったのは「スポンサーに媚を売る」ことだったのですが、今回でスポットライトがあたっているのは「三角関係」と「反乱」です。

主人公のカットニスは故郷に想い人がいるのですが、もともと興味のなかった(泣)青年とともにゲームに優勝してしまったために、国民のアイドルとして恋人同士を演じなくてはなりません。
カットニスはPTSDにも悩まされており、ゲームに生き残ったからといって悠々自適とはいかないのです。

そして、暴虐の限りをつくす政府に向けての「民衆の反乱」のきざしが見えてきます。
その民衆の希望となったのが、前作で政府に立ち向かい、ゲームをコントロールまでしたカットニスです。

ゲームがはじまる前にこの過程をじっくり描き、そこには充分に伏線も張られているので決して無駄なものではありません。
この心理描写を大切にした描写こそが面白いというのは、賞賛すべきことでしょう。
前作から引き継がれたキャラクターがさらに魅力的に思える「成長」も描かれており、人間ドラマとして存分に楽しむことができました。


肝心のゲーム内容も、前作よりかなり面白くなっています。
ハンガー・ゲームは代表者同士の殺し合いがメインかと思っていましたが、今回は様相が変わっています。
プレイヤー同士ではなく、プレイヤーとゲーム主催者との闘いという色が濃くなっているのです。

前作では中途半端にゲーム主催者がしかけたトラップが出てきたことにがっかりしていましたが、今回はふっきれたようにトラップだらけです。おかげで敵はあんまり攻撃してきませんw

この思い切った転換はよかったと思います。
今回は「どう相手を殺すか」ではなく、「どう生き残るか」という戦いであり、サバイバルなのです。
トラップをかわすための「秘密」も盛り込まれており、推理要素も含んだ内容はとても楽しむことができました。

前作のレーティングはPG12指定でしたが、今回はなんとG(全年齢)指定です。
「殺し合い」という過激な要素はかなり薄味なので、お子様もさほど問題なく観れるでしょう。
反面、互いに殺し合う凄惨なゲームを期待していた人は、今回もがっかりしてしまうこと必死です。

生き残るために「背後を気にする」「交代で夜の敵を警戒する」というシーンがあったのもよかったです。
いや、これ当たり前のことなんだけど、前作でガン無視していましたもの・・・


難点は、3部作の中継ぎにあたる物語であるために中途半端さが否めないこと、ゲームの展開に強引さを感じることです。
原作から端折られた要素もあるようですが、上映時間が2時間半近いのも欠点でしょう。

また、一見しただけでは理解しがたい展開が、その謎を明かさないままに次々と出てくるので「えっ?」と戸惑いがちです。
これらのほとんどは後にその意味が明かされるので、後に「そういう意味だったのか!」と驚けるのですが、やや不親切に感じるのかもしれません。

前作でも思ったことですが、独裁国家・パネムの人々が「三つ指を掲げる」ことの意味を作中で説明してほしかったですね。

よく掲げられる三つ指<ふつうに説明なく出てきます

この三本指は「愛する誰かに感謝と賞賛を表し、別れを告げるしぐさ」なのですが、さも観客がすでに意味を知っているかのように出てくるので、ここでも戸惑ってしまいます。


しかし、それらの欠点を補ってあまりある魅力があるシリーズになったと確信しました。
トワイライト」と同じく、「全米では大ヒットだけど、日本での人気はイマイチ」な作品ですが、この出来であれば「もう2つくらいつきあってやるか(最終作は2部作)」と期待が持てるのではないでしょうか。

前作ですでに脱落した方には積極的にはすすめませんが、好きだった方はぜひ劇場へ。
もちろん前作の鑑賞を前提とした展開が多いので、観てからの鑑賞をおすすめします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-29 : 映画感想 : コメント : 13 : トラックバック : 0
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与えられた役割以上に 映画「プレーンズ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はプレーンズです。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:それぞれの「仕事」があるんだよなあ


あらすじ



農薬散布機のダスティは、世界で一番速いレーサーになることを夢見ていた。
しかし、フォークリフトのドッティは「あなたはレース用ではないのよ」と言い張るばかりだった。
しかもダスティには弱点があった。彼は高所恐怖症だったのだ。




3DCGアニメ「カーズ」のスピンオフ作品です。

ラリー・ザ・ケーブル・ガイ
1373円
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カーズを手がけたのはピクサー・アニメーション・スタジオでしたが、本作はディズニー・スタジオが製作を担当しています。

本作のコンセプトは「カーズの世界観で、飛行機を主人公にする」というものです。
もともとはオリジナルビデオ作品として発売される予定でしたが、劇場用作品として公開されることになったようです。
そのため、あまり気合いが入った内容ではないだろうと高をくくっていましたが・・・いやいや、思いのほか楽しむことができました。


本作で描かれるのは「自分にもできる」と、夢を叶える自信をつける過程です。
主人公のダスティはレース用に生まれた飛行機ではありませんが、自分の力を信じて世界一周レースに挑もうとします。
「お前にはできっこない」と言われようが、「今の居場所に落ち着け」と言われようが、自分のやりたいことをする姿には、大人こそが勇気づけられるのではないでしょうか。

ある意味「敷かれたレールの上を進む人生なんてまっぴらなんだ!」「転職しようかな・・・」と思っている人たちの背中を押してくれる(しまう)作品です。
ほかにも本作には「仕事」に関するエピソードがあるのですが、それを言うとネタバレになってしまうので↓に書くことにしましょう。

今年の3Dアニメ作品「シュガー・ラッシュ」「モンスターズ・ユニバーシティ」も大人に標準を合わせた「仕事」というテーマがありましたが、本作でもほんの少しだけ描かれているのです。
アニメ映画は多くが「子ども向け」ですが、このように「大人にも楽しめる」要素もあるのは、とても喜ばしいことだと思います。


物語の大半を占めるのはレースシーンです。
各チェックポイントごとに特徴があり、過酷な環境を進み、つぎつぎと脱落者が現れ、レース参加者は予期しないトラブルに見舞われていきます。
これは漫画の「スティール・ボール・ラン」を思わせるもので、わくわくしながら観ることができました。
伏線も充分に仕込まれていますし、驚ける展開も用意されており、手堅いつくりになっている作品と言えます。

予想外によかったのが、音楽でした。

Various Artists
1191円
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作中には各国の代表となる飛行機が登場し、それぞれの「テーマ曲」っぽいものが流れます。
個人的にはメキシコと日本の「らしさ」が大好きでした。


難点は、やはり目新しさがないことです。
「落ちこぼれが奮闘して夢をつかむ」という物語は今までいくつも作られてきていますし、主人公の周りの人間(?)関係も「カーズ」と大差がないものでした。
これは、よく言えば安心して観られるということでもあるので、お子様が観るぶんにはマイナスにはならないでしょう。
作中でそのありがちなプロットを皮肉る台詞があったのもよかったです。

また、カーズの登場人物が出てくるなどのファンサービスがないのも残念でした。

各エピソードにはあまりボリュームがないですし、過去のピクサー映画の名作と比べるとやや物足りないのも事実ですので、大推薦とまでは言えません。

しかし、安定して楽しめるファミリー・ムービーとして選択肢に入れてよいと思います。
カーズが好きな人だけでなく、夢に向かって突き進む作品を観たい方はぜひ映画館へ。
飛行シーンは「永遠の0」と同じく躍動感があったので、3Dで観るのもおすすめです。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-28 : 映画感想 : コメント : 3 : トラックバック : 0
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2013年漫画ベスト20

2013年の漫画ベスト20です。
*このブログのメインは映画レビューです
*このブログは読者の需要に沿った内容を書くと言ったな、あれは嘘だ


↓ではスタート

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ジャンル : アニメ・コミック

2013-12-26 : いろいろコラム : コメント : 5 : トラックバック : 0
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むしろワースト 映画「バッドサンタ」ネタバレなし感想+お気に入りシーン

メリー!クリスマース!カップル爆発しろ
よーし、今日はみんなの幸せをねがって、とってもハートフルなクリスマス映画を紹介するぞ☆(死んだ目で)
その映画の名前は「バッドサンタ」(製作:2003年)です。

ビリー・ボブ・ソーントン
3990円
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個人的お気に入り度:7/10

一言感想:主人公が史上最悪にゲスなサンタ映画


あらすじ


中年男性のウィリー(ビリー・ボブ・ソーントン)は不幸な人生を送ってきていた。
彼はクリスマスの時期にデパートでサンタの格好をして子どもの相手をしていたが、その勤務態度は最低最悪。長年の相棒もほとほと愛想がついていた。
しかも、ウィリーの本当の生業は「金庫破り」の泥棒だったのだ。
ウィリーはひょんなことからいじめられっ子の子どもと出会い、彼の家に居候をさせてもらおうとするのだが・・・




はい、すみません、嘘ついていました。
この映画はあんまりハートフルじゃありません。むしろハートフルボッコです。

この映画の第一印象を言うのであれば、とにかく「ヒドい」です。
なにがって、主人公の男のクズっぷりです。

こいつはサンタのかっこうをしてデパートで働いていまですが、その勤務態度はほめられたものではない・・・どころか、これ以上なく最低です。
しかも、その正体は金庫破りをする泥棒なのです。

さんたさんのおしごと<サンタさんはこんなことしないよ!

ほかにもアル中だわ、女性と所かまわずセックスするわで、そのゲスさは他を寄せ付けない勢いです。
間違っても子どもに見せてはいけません。
レーティングはPG12指定となっていますが、R15+でもいいんじゃないでしょうか。
「子ども向けっぽくも見えるけど、中身は下品&ゲス」という印象は、今年の大ヒット作である「テッド」を思わせました。

映画を観慣れている方であれば、このあらすじを聞いて「ふーん、ゲス男がいじめられっ子の少年と交流して改心する物語なんだね」と思うところでしょう。
しかし、ぜーんぜんそうなりません。

改心するのかな?と思わせぶりなところもありますが、ただひたすらに主人公のクズ描写を見せつけるのでびっくりしました。
クズの性格はなかなか治らず、クズのまま話は進んでいきます(むしろクズさはエスカレートしていきました)。
「テッド」のゲスさなんて、こいつに比べたら可愛いものです。

この「子どもの夢を打ち砕きまくるサンタ」像こそがこの映画の面白いところでもあります。
主人公はゲス野郎ですが、そうなったのはひどい人生を歩んできたことが理由です。
これは人生の酸いも甘いも知った大人にこそ染み入る内容でしょう。

主人公はサンタのかっこうをしていますが、当然本物のサンタじゃありません。
その「ニセモノ」であることも、重要な意味を持っています。

いじめられっ子の子どもはなぜその「ニセモノ」のサンタと仲良くしようとしたのか、子どもは後半にニセモノサンタに何と言ったのか、主人公が最後に選択したものとは何か・・・それを考えてみると、なかなかに奥深い物語でもあります。

差別を皮肉ったブラックジョークがあり、物語の大半はダメ人間の日常を淡々と描くシーンなので、スカッとさわやかなコメディを求める人には向きません。
しかし、「テッド」が好きな方、人生に嫌なことがあった大人には是非ともおすすめしたい内容です。

注意点は、主人公はゲス野郎のくせにけっこうモテるので、寂しい男子がクリスマスに観ちゃうとより悶々としちゃうかもしれないことですね。
それでも、「クリスマスに幸せそうな映画を観てられっかよ!」と思うひねくれ者はぜひレンタル店へ。

以下は内容がちょっとだけネタバレ↓ 予備知識をあまり入れずに観たい方はご注意を

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テーマ : 映画レビュー
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2013-12-24 : 旧作映画紹介 : コメント : 1 : トラックバック : 0
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予告編詐欺映画?「ウォーキングウィズダイナソー」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はウォーキング with ダイナソーです。


個人的お気に入り度:5/10

一言感想:ノリ軽いなあ・・・


あらすじ


そこは、7千万年前の白亜紀後期のアラスカ。
パキリノサウルスのパッチはひょんなことから巣からはなれ、ちょっぴりの冒険を経験する。
寒波が訪れたとき、パキリノサウルスの群れは大移動をする。それはパッチの長い冒険になった。




同名のBBCによるドキュメント番組の映画化作品です。

15855円
powered by yasuikamo

今回の映画版の予告編を観て、「壮大なドキュメンタリー」を想像する方が多いと思います。
「未体験の感動」というふれこみで、「ゼロ・グラビティ」のような革新的な内容を期待した人も多いでしょう。
しかし、本編の雰囲気は予告編と全く異なります

まず、恐竜は(吹き替え版だと)日本語でしゃべります。
そしてキャラクターたちはアメリカンなジョークを入れまくります

具体的にどういうジョークかと言えば、
よかれと思った行動が裏目に出て仲間がひどいめにある→仲間「まったくうれしいね!どうもありがとう!(皮肉)」
全編こんな感じなのです。しかもだいたいスベります。

ナレーションはネイチャー・ドキュメンタリーのような静かなものではなく、マシンガントークに近いものでした。
その語り部となるのが、お調子者の鳥のキャラクターです。

おしゃべりな鳥、アレックス<おしゃべりな鳥、アレックス

こいつどこかで見たことあるなあ・・・というデジャヴを感じていましたが、それはおそらくディズニー映画のアラジンに出てくるイアーゴのせいでしょう。

うざいイアーゴ<こいつ好きだったなあ

さすがに性格はイアーゴよりもいいやつでしたが、それなりにウザさを感じざるを得ませんでした。

本当にびっくりしました。
最新のフルCGにより作られた恐竜の姿を観る大真面目な内容かと思いきや、実はコメディタッチで、ほのぼのした雰囲気に溢れているのです。
予告編でも、公式ページの紹介でも、その他の宣伝でも「ギャグが満載」な印象なんて全くなかったではありませんか。


その「予告編詐欺」を知ってから観るのであれば、そこそこ以上には楽しめる内容です。

多種多様な恐竜が次々と出てくるのはワクワクしますし、ストーリーもシンプルながら上手くまとまっています。
映像は奇麗ですし、3Dを意識した画もふんだんです。
上映時間は88分とコンパクトですし、テンポもよいのでお子様が退屈することはあまりないでしょう。


でも・・・やっぱり大人には物足りません。
かつて恐竜が好きだった(今でも大好きな)大人もたくさんいらっしゃると思うのですが、本編は恐竜の素晴らしさよりも「お子様向け」なギャグを描くことばかりに傾倒しているとしか思えないのです。

吹き替え版の声優にもちょっと不満があります。
主人公の恐竜を演じた木梨憲武さんは感情表現は上手いのですが、「子ども」の主人公にはあまり合っていないように思いますし、前述の鳥のアレックスを演じた中村悠一さんの声質と若干かぶっています。
もう少し、配役に気を使ってほしかったですね。
鈴木福君の恐竜紹介のナレーションはめっちゃ可愛かったです。

恐竜それぞれの特徴をいかした展開が少なかったことも、ちょっぴり残念でした。
福君のナレーションも「草食か肉食か雑食か」と「名前の由来」だけで、あまり知識欲を満たしてはくれないのです。


この映画で恐竜への興味が出てきたか・・・と言えば微妙かもしれませんが、本作は制作者からの「恐竜のことを知ってほしい」というメッセージが込められています。
それは、確かに尊いものでした。

大人だけの鑑賞はおすすめしませんが、家族で観るのであればじゅうぶん満足できるのではないでしょうか。
恐竜に興味が出てきた子どもにこそ、おすすめです。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-22 : 映画感想 : コメント : 4 : トラックバック : 0
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青春映画だけど・・・?「かしこい狗は、吠えずに笑う」ネタバレなし感想+お気に入りシーン

これからリバイバル上映が行われる映画かしこい狗は、吠えずに笑うを紹介します。

かしこいいぬ


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:自主制作映画の域を超えている面白さ!


あらすじ


女子高生の熊田美沙(mimpi*β)は自分の容姿にコンプレックスを持っていた。
彼女はひょんなことことから清瀬イズミ(岡村いずみ)と交流するようになる。
友情を育んでいく美沙とイズミだったが、予想もしない事態が起きてしまい・・・




本作は「自主制作映画」です。
制作費は150万円ほどで、役者は(こう言っては失礼ですが)ほぼ無名の方です。
それなのに、ずば抜けた面白さがあります。

その理由の一つが「予想を裏切る展開」があることでしょう。
一見すると「女の子2人によるステキな青春映画」に思われるかもしれませんが、本編はそんな甘っちょろいものではありません。

この驚ける展開こそがキモであるので、ネタバレなしで魅力を紹介するのは難しいものがあります。
レーティングは定められていませんがPG12指定がふさわしい描写もふんだんなので、ある程度人を選ぶ作品でしょう。

しかし、「自主制作であるのにすごい映画だ!」とだけは言えます。
本作はそれだけを念頭に置き、観てみるのがいいのではないでしょうか。

役者も素晴らしいです。
主人公を演じていたmimpi*βさんは撮影当時25歳だったそうですが、しっかり「野暮ったい女子高生」に見えます。
主人公の「親友」を演じていた岡村いずみさんはめちゃくちゃ可愛いです。

可愛いけれど<可愛い

美少女好きの紳士の方にとっても、魅力のある映画に違いありません。

映画というのは不思議なものです。
お金をかけなくても、知っている役者が出ていなくても、こんなにも面白い作品がつくれるのですから。

岩井俊二作品が好きであれば、より気に入るのではないでしょうか。
映画が好きであればあるほど、この映画の素晴らしさに気づけるはずです。

最後に一つ。
本作は「色」が重要なファクターとして機能しています。
鏡に映ったその「色」などの意味を、じっくり考えてみると楽しめるかもしれませんよ。

エンドロール後にもおまけがあるので、最後まで観ましょう!

現在上映中の映画館↓
【富山】フォルツァ総曲輪  2013年12月21日(土曜)〜12月27日(金曜)
これから上映する映画館↓
【東京】下高井戸シネマ 2013年12月23日(月曜)〜12月28日(土曜)
【松山】シネマルナティック 2014年1月3日(金曜)〜1月10日(土曜)
【東京】キネマ大森  2014年1月4日(土曜)〜1月10日(金曜)

以下は中盤〜終盤の展開がちょっとネタバレ↓
これを読むと興味がでてくるかもしれませんが、本作は予備知識がないほうが楽しめる映画であると思います。
できれば以下も知らずに観てほしいです。

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2013-12-21 : 旧作映画紹介 : コメント : 3 : トラックバック : 0
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嘘を愛する理由 映画版「カノジョは嘘を愛しすぎてる」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はカノジョは嘘を愛しすぎてるです。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:少女漫画の映画化作品として最高峰!


あらすじ


サウンドクリエイターの小笠原秋(佐藤健)は人気バンド「CRUDE PLAY」に楽曲を提供していたが、ビジネス優先の音楽業界に嫌気がさしていた。
そんな折、秋は自分が口ずさんでいた曲を聞いていた女子高生・小枝理子(大原櫻子)に一目惚れをされる。
理子は歌を愛する女の子で、プロデューサーの高樹(反町隆史)は彼女のバンドをデビューさせようとするのだが・・・




これは面白い!おすすめです!
いつもだったら鼻で笑うような内容(←失礼)なのですが、とことんツボを押さえた出来で存分に楽しむことができました。

原作は青木琴美による同名の少女漫画です。

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自分は原作を未読だったのですが、映画を観るだけでも「これは少女漫画だ」と思える作風に仕上がっていました。

具体的に言えば、イケメンがイケメンすぎる台詞を吐きます。
イケメンたちが主人公の女の子を「僕のものだ」と取り合おうとします。
イケメンが主人公だけに弱みを見せて「守ってあげたい」と思わせます。

もうキュンキュンくるシーンのオンパレードで、ニヤニヤしながら観ることができました。
女の子にモテたい男子は、これを観て研究すればいいんじゃないかと思います(成功するかは別問題だけど)。

これらの描写は成熟した大人なら「ないない」と笑うところかもしれませんが、これでいいんじゃないでしょうか。
映画というのはときには「理想」を描き、「夢」を見せてくれる媒体です。
イケメンと素敵な恋に落ちるという女の子の夢を叶えているという点だけでも、この映画は成功していると思います。


本作で描かれているテーマは、恋愛以外にももうひとつあります。
それは「売れているクリエイターの苦悩」です。

これだけだと「なんだよその贅沢な悩み」と思われるかもしれませんが、その苦悩の理由はとても親近感がわく、共感できるものでした。
そこで見えてくるのは、近年の音楽業界の変貌、音楽を仕事にしていきたい人々の想いです。

今の世の中は、スマートフォンを少し操作するだけで音楽が手に入り、いつでも聞けるという「手軽さ」があります。
主人公の秋(佐藤健)は「それが悪いという訳じゃないけど、ただ消費をされていく商品のように感じてしまうんだ」と語ります。

音楽が手軽になっただけ、「商品」扱いされてしまうー
それは確かに音楽を生業としている人にとっては、避けようのない事実なのかもしれません。

主人公が抱える悩みは、それだけではありません。
その理由は、ぜひ映画を観て確認してほしいと思います。


音楽業界の裏側を覗けるだけでも面白いのですが、作中の楽曲の出来も抜群に優れています
楽曲を担当した岩崎太整さん(プロデューサーは亀田誠治さん)はドラマをはじめ、映画「SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」でも提供をしており、その手腕はさすがというほかありません。

作中に登場するバンドの「CRUDE PLAY」と「MUSH&Co.」は、作品とリンクするように現実でもデビューをしています。

CRUDE PLAY
1180円
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MUSH&Co.
1012円
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どちらも大ヒットしても納得できるクオリティでした。
これは、岩井俊二監督作品に登場した架空のバンドである「リリィ・シュシュ」「YEN TOWN BAND」が、同じく現実でもデビューしたことを彷彿とさせます。

そして、観た方のほぼ全員が思うであろうことは、ヒロインの大原櫻子の歌唱力でしょう。
彼女は5000人のオーディションから勝ち上がった新人であり、歌唱力こそが配役につながったそうです。

そのちょっと舌足らずなしゃべりかたも可愛いですし、彼女が「やっと」歌うシーンには鳥肌が立ちました。
これからの活躍も期待できる、大正解と思える采配でした。

小泉徳宏監督は、同じく音楽を題材とした映画「タイヨウのうた」でも、当時からシンガーソングライターとして活躍していたYUIを主演女優として迎えていました。

YUI
4239円
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音楽こそが主役となっている映画で、歌声こそを大事にした配役をしていることは、何よりも賞賛すべきことなのではないでしょうか。


脚本、音楽、役者の演技だけでなく、画づくりも実に魅力的でした。
本作ではいろいろなシーンで「光」が強調されています。

これもまた岩井俊二作品を彷彿とさせるもので、回想シーンでのきらびやかな日常や、主人公の心変わりを見事に表現しきっています。
これから観る人は、ぜひその「光」にも注目してほしいと思いました。


いやあ、ほんっとうに映画って観なければわからないものです。
同じく音楽を題材とした「NANA -ナナ- 」はあまり好きではなかったですし、本作も「どうせ都合の良いように作られている浅い内容なんだな」と思い込んでいました(←超失礼)。

しかし、脚本の出来、音楽へ込められた制作者の想いは「本物」です。
「カノジョは嘘を愛しすぎてる」という思わせぶりなタイトルの意味もちゃんとありますし、少女漫画の「浅さ」を笑ってしまう人にこそおすすめしたいと思えました。

そうそう、実は作中に少女漫画チックな展開をイジるシーンもあります。
秀作「サニー 永遠の仲間たち」も韓流ドラマによくある展開をイジっていましたが、それに通ずる面白さです。
主人公のもとへバンドのメンバーが迎えにくるシーンだけでも爆笑ものでした。

デートには大推薦です。
佐藤健のイケメンっぷりを堪能したい女の子は、絶対に劇場で観るべきです。
男子にとっても、大原櫻子の可憐さを観るだけでも価値のある一本でしょう。

エンドロール後にもおまけがあるので、最後まで観ましょう!

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-20 : 映画感想 : コメント : 5 : トラックバック : 0
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お知らせ

いつも、ご訪問ありがとうございます。

3ヶ月前に、自分の重すぎる身の上話をして申し訳ありませんでした。

これを書いていいのか、ブログに載せるなどおこがましいことではないのか、と悩んだ末に投稿しましたが、本当に書いてよかったです。

たくさんのコメントをいただき、とても励みになりました。
拍手でコメントをくださった方に返信できていなくてごめんなさい。
ひとつひとつ、大切に読ませていただきました。


さてこのたび、ありがたいことに東京で就職が決まりました。
(業種や会社名などは秘密にしておきます)

早くも来年1月頭から働くことになりました。

ど田舎から右も左もわからない東京に引っ越す時点で不安ばかりです。
悪い人に騙されないように気をつけます。
寂しいと思うので、映画のことが話せる友達がほしいです。
でもなんとか、やっていこうと思います。

いやーしかし、これからはマイナーな映画が劇場で観れるのが嬉しいなあ。
仕事をしっかりこなし、このブログもその合間に続けていきたいと思います。


このブログを読み続けていただき(はじめて見てくださった方も)、本当にありがとうございます。
今の自分があるのは、みなさまのおかげです。
これからも、よろしくお願いします。

ヒナタカ
2013-12-18 : 日記 : コメント : 23 : トラックバック : 0
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必要な人「武士の献立」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は武士の献立です。


個人的お気に入り度:4/10

一言感想:献立を考えて欲しかったな・・・


あらすじ


春(上戸彩)は幼いころから食いしん坊であったが、たぐいまれな料理の才があった。
ある日春は加賀藩で料理方を務める舟木伝内(西田敏行)にその腕前を見込まれ、息子の安信(高良健吾)への嫁にもらいたいと懇願される。
しかし春はその気の強さから、「出戻り」をした身であり、安信が4つも年下ということからも、その結婚には乗り気ではなかった。
一方、安信は元々剣術の道に進もうとしていたのだが、兄の急死により渋々家を継ぐことになった身の上だった。
そのため、安信の料理の腕は人並み以下だったのだ。




物語上のつながりはありませんが、同じく江戸時代の加賀藩の武士を描いていた「武士の家計簿」の続編にあたる作品です。

個人的に、武士の家計簿は不満の多い作品でした。
その理由は、「主題となるはずの家計簿に関わる展開が少なく、悲劇的な物語の割合が多すぎる」ということです。

タイトルに冠していることに焦点を当ててほしいというのは、作品に触れる方の多くが願うことでしょう。
それに応えていない内容であったので、とても残念に思ってしまったのです。


この「武士の献立」も、同じ不満が出てきてしまっています。
予告編などでは「夫婦が手を取り合い、夫が立派な『包丁侍』を目指すコメディ」を思わせますが、実際は政治色の強い悲劇こそが作品の中心に居座っているのです。

その悲劇とは加賀騒動によるものです。
この要素が出てくるたびに「夫が料理人として頑張る」という話がどこかに消え失せてしまうため、夫婦の物語としても、料理人としての物語としても、楽しめなくなってしまいます。

もちろん加賀事件を描いた理由もちゃんとあります。
しかし、ただただ「期待をしていた主題の魅力を削いでしまう」というデメリットばかりを感じてしまいました。

そのため、本作の「料理」の要素は中途半端に終わっています。
青年の料理人としての成長は「薄味」に感じる程度にしか語られません。
驚いたことに、作中にタイトルにあるはずの「献立」を考えるシーンはほぼ皆無です。

せめて、「おいしそう」と思わせるシーンがあれば良かったのですが、作中では料理そのものがあまりクローズアップされていなかったため、そうは思えませんでした。
様々な要素を詰め込みすぎたために、要であるはずの料理や献立の要素の魅力がなくなっているのは、かなり致命的なのではないでしょうか。

加賀騒動の話においても、「対決」や「決戦」など、盛り上がるであろう部分を省略している(ように思える)のも気になります。
これでは、退屈してしまうのも仕方がないのではないでしょうか。


一本の映画としては、決して出来の悪い作品ではありません。

時代劇に初めて本格的に出演した高良健吾は優しくも不器用な青年を好演していますし、上戸彩も「姉さん女房」の雰囲気にとても合っています。
人間関係は充分に描かれていますし、夫婦が手を取り合いながら成長をしていく描写も、料理をつくるシーンも、確かにあります。

しかし、それらの魅力を押しつぶしてしまうほどに悲劇的な要素が強すぎるため、どうしても「思っていた映画と違う」という不満が先に出てきてしまうのです。
どうあっても、この点だけは受け入れることはできませんでした。


また、Charaによる主題歌はミスマッチに感じる人が多いのかもしれません。
<『武士の献立』×主題歌Chara「恋文」コラボ映像 - YouTube>
エンディングのために編曲されていたためか、自分はそこまで非難するほどでもないと感じました。

繰り返しになりますが、「夫婦が手を取り合い、夫が立派な『包丁侍』を目指すコメディ」はあまり期待できません。
本作はむしろ「ドロドロした人間関係が描かれるシリアルな時代劇」と言ってもよいでしょう。

後者を期待すれば、楽しめるのかもしれません。
でも、やはり多くの方が期待するのは・・・前者のような気がします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-17 : 映画感想 : コメント : 4 : トラックバック : 0
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もはやあらすじ?とにかく長いライトノベルのタイトルトップ10

現在公開中の映画「ゼロ・グラビティ」の評判の高さは並々ならぬもので、RottenTomatoesで97%みんなのシネマレビューで8点超えなど、驚異的な数字をたたき出しています。

否定的な意見を聞くことが少ない本作ですが、ただ1点のみ、観た方の多くが不満を漏らすものがあります。
それは「ゼロ・グラビティ」という邦題です。

原題の「GRAVITY(重力)」はシンプルながら、とても意味のある、映画を観てこそわかる素晴らしいタイトルです。
一応邦題も「無重力」の舞台を表しているのですが、物語の本質を捉えずに「ゼロ」を付け加えてしまったことは、確かに非難の対象になることのなのかもしれません。

とにかく、作品のタイトルは作品の主題をも伝える、とても重要なものであるでしょう。
本日はただただ内容の説明をしてインパクトを求めたため、タイトルがやたらと長くなったライトノベルトップ10をご紹介します。

ライトノベル・・・小説の分類名。明確な定義はないが、読みやすい文体、アニメ絵の表紙のものがそう呼ばれやすい。

(注意事項)
・あきらかにライトノベルのジャンルからはずれるものは除外します。たとえば「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」は選定しません。
・漫画やアニメが原作となっている作品は除外します。たとえば「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」は選定しません。
・漢字やひらがなの区別はなく、すべて1文字ずつ数えます
・「!」「?」などの記号、句読点やかぎかっこなども1文字として数えます
・サブタイトルと思われるものは文字数として数えません。たとえば「見習い神官レベル ~でも最凶の嫁がいる~」の後半部分の文字数はカウントしません。
・同じ文字数のライトノベルが複数あったため、9位から紹介しています(選んだのは10冊)。
以下はアニメっぽい萌え絵の表紙ばかりなので、学校や職場で見るといろいろ誤解を生みます。

ではスタート↓

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2013-12-15 : いろいろコラム : コメント : 4 : トラックバック : 0
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ここで生きる意味 「ゼロ・グラビティ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はゼロ・グラビティ(原題:GRAVITY)です。


個人的お気に入り度:9/10

一言感想:まさしく革新的な宇宙×3D映画!


あらすじ


そこは、地球から600キロ離れた宇宙空間ー
ライアン・ストーン(サンドラ・ブロック)、マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)、シャリフの3人の宇宙飛行士は、スペースシャトル「エクスプローラー」の船外活動をしていた。
ミッションの遂行途中、突如ヒューストンの管理センターから中止を告げられる。
ロシアの人工衛星が大破したときにできた破片がさらなる破片を生み、ライアンたちに襲いかかろうとしていたのだ。
シャリフは破片に衝突され死亡、ライアンも宇宙空間に投げ出されてしまう。
果たして、マットとライアンは生還できるのかー




超おすすめです!

本作のジャンルは「脱出サスペンス」です。
それだけなら、いままでもいくつもの作品が世に出ていますが、このゼロ・グラビティはひと味もふた味も違います。
何せ、主人公たちが「閉じ込められる」のは密室ではなく、広大な宇宙空間なのですから。
宇宙という場所そのものをサバイバルの舞台としたことだけでも、優れたアイディアでしょう。

この映画は観るものを圧倒する映像により、宇宙という舞台の魅力(その恐ろしさも)を教えてくれます。
予告編で観ることのできる、破片がぶつかり、人工衛星が粉々にくだける画だけでもすさまじいのですが、映像の素晴らしさはそこだけにとどまりません。
宇宙船の内部の描写もさることながら、宇宙空間から見える大きな地球の美しさも感服もの、そして終盤では・・・(ネタバレになるのでこれ以上は書きません)


圧巻なのは、カット割りが異常なまでに少ないことです。
つまり「画面の切り替わりがないまま、『長回し』でひとつのシーンを見せる」のです。
それは人工衛星が大破するシーンだけではなく、宇宙船の内部のシーンだけでもなく、役者の演技でも同様です。
オープニングでは、なんと12分にわたる長回しを見せてくれました。

アルフォンソ・キュアロン監督は傑作SF「トゥモロー・ワールド」でも長回しの映像を見せて観客の度肝を抜きましたが、本作ではその長回しの映像ばかりが惜しげもなく映し出されるのです。

あくまで描くのは主人公の周りの出来事のみであり、ほぼ実際の時間どおりに(数分カットされていることもありますが)展開することもよかったです。
このため、主人公の「気持ち」から離れることがないのです。
それは映画「フォーン・ブース」を思わせるものでした。

カメラ(=観客)はずっと主人公に寄り添うため、まるで一緒に宇宙遊泳をしているような錯覚さえ得ます。
登場人物との一体感があり、宇宙空間を漂うという疑似体験ができるのが、本作の最大の魅力でしょう。


そして、本作は3Dでこそ真価を発揮する映画です。
むやみに前面に飛び出すことはなく、ただひたすらに「空間(奥行き)」を感じさせる映像は、3Dでしか観ることのできないものです。
本国での3Dでの鑑賞率は「アバター」を超えているそうですし、ぜひ3D版をおすすめします。

音楽がこれまた素晴らしかったです。

Steven Price
900円
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本作は宇宙空間を舞台としているので、効果音は「どこかにぶつかる音」「呼吸音」「通信音」くらいしかありません。
その代わりに、重低音が響く音楽で盛り上げてくれます。
宇宙船内で鳴る「音」と、宇宙空間での「無音」の対比も見事でした。

映画というよりも「体験」といったほうがふさわしい映像作品なので、なるべく優れた環境で観るべきです。
できれば音響設備のよい劇場で、IMAXで鑑賞できればなおよいでしょう。
この映画は、そのぶんの出費が無駄にならないまでの満足感を与えてくれます。


映像だけでなく、脚本と役者の演技も抜群に優れています
本作に出てくる登場人物はほぼ2人だけなのですが、これ以上なくドラマチックに仕上がっています。

主人公の医療技術者ライアン・ストーンを演じたサンドラ・ブロックは、本作でアカデミー賞の受賞が濃厚と噂されていますが、それに全く異論がありません。
本作のサンドラは、極限状態にいる心情だけでなく、脱出するまでの算段をたてる「勇気」でさえも完璧に表現しきっています。
自分がこの映画でもっとも感動したのは、宇宙の映像ではなく、サンドラ・ブロックの表情だったとさえ思いました。

彼女を支えるのは、もうひとりの主人公であるマット・コワルスキーです。
ジョージ・クルーニーが演じるマットは、大ベテランの宇宙飛行士であり、茶目っ気もある、ライアンにとっては頼れる上司です。

この2人がどのような人間ドラマを見せてくれるのかー
そこには、「生きる」ことへのメッセージも内包されています。
映像だけでなく、そのことにもぜひ注目してほしいと思います。


デートには大推薦できますし、「今までにない映像体験」を期待する人は女房を質に入れてでも観るべきです。
ただし、子どもには少しショッキング(グロテスク)なシーンがあるのでご注意ください。

幼いころ、宇宙に行きたい、宇宙飛行士になりたい、と思った方はきっと多いことでしょう。
この作品は、無重力の宇宙での冒険を体験させてくれます。
そんな「夢」を叶えるものが、映画という媒体で提供されたことが、嬉しくて仕方がありません。

予備知識がなくても問題ありませんが、登場人物の名前と、以下の用語を把握しておくとより楽しめるかもしれません。

ISS:国際宇宙ステーション
スペース・デブリ:字幕では「破片」と表示される
テザー推進:テザー(紐)を使って軌道を修正する方法
ソユーズ:数人乗りの宇宙船
ケープカナベラル:アメリカのロケット打ち上げ基地
ソロフィエフ:ロシアの宇宙飛行士で、宇宙遊泳の記録保持者
マルディグラ:謝肉祭の最終日

スペース・デブリのことを知るためには、デブリの回収作業員を描いた漫画「プラネテスアニメ版もあり)」に触れてみるのがいいでしょう。

それ以外では、「3Dで、大画面で観ろ!」とだけ頭に置いておけばそれでじゅうぶんです。
アトラクション的な要素にとどまらず、映画としての完成度も高い傑作です。

91分という短い上映時間ですが、瞬きすることも惜しいと思える素晴らしい映像ばかりでした。
ぜひ、劇場で堪能してください。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-13 : 映画感想 : コメント : 16 : トラックバック : 1
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手に入れた美と失ったもの 映画版「利休にたずねよ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は利休にたずねよです。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:特殊な構成と、後半の雰囲気は賛否ありそう


あらすじ


利休(市川海老蔵)は嵐の日に切腹をしようとしていた。
「別れに嵐はつきもの」と言う利休に寄り添う妻の宗恩(中谷美紀)は「あなたは茶の一杯に精進してきたのに・・・」という無念を口をする。
物語は利休のこれまでの行動をたどり、切腹に至るまでの謎を解き明かしていく。





実在の茶人である千利休を主人公にした映画であり、直木賞を受賞した同名小説を原作とした映画です。

山本 兼一
880円
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本作は一見すると伝記映画のようですが、少しずつ謎を解き明かしていくミステリーの要素もあります

その謎とは、利休という人物そのものです。
物語は利休の切腹の日からはじまり、いったん時代がさかのぼり、徐々にその切腹の日に近づいていくという構成がとられています
つまり、切腹の日→二十一年前→十二年前→・・・・と、徐々にあらかじめ知らされている「死」へと近づいていくのです。

切腹する寸前の利休はもの静かで、感情移入の余地を許さないまでに人間味が感じられません。
なぜそのような人物になったのか?
この映画は、いくつもの「物」「ことば」を先に提示しておき、後にその「答え」を教えてくれるのです。

本作の時系列のずらし方を観て、「メメント」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
およそ時代劇とは思えない構成は、よく言えば挑戦的、悪く言えばとっつきづらいものでしょう。
個人的には「メメント」と同等なまでに意味のある、賞賛すべき構成であると思いました。


豪華なキャストも魅力のひとつでしょう。
利休を演じた市川海老蔵は役作りにあたり茶道に勤しんでおり、清閑なたたずまいの新たな利休を見せてくれました。
テキーラを灰皿に茶を椀に注ぐ所作だけでもさすがの貫禄です。
「この映画は海老蔵ありき」と言いきっていいほどに、文句のない役柄でした。

また、映画「清須会議」と時代背景が被っているのも面白いです。
織田信長亡き後の利権争いをしていること、豊臣秀吉が権力を握るための算段をしていることが共通しています。
キャストも伊勢谷友介中谷美紀が両者で出演しており、違った「顔」を見せてくれるのが嬉しかったです。

個人的なMVPだったのは、豊臣秀吉を演じた大森南朋でした。
陽気でありながらも、嫌らしさが垣間見える秀吉のキャラクターは、清須会議の大泉洋に匹敵(あるいはそれ以上)するほどにはまっていました。


難点もあります。
本作はとても落ち着いた「静」の印象が強いのですが、終盤に少しこの「静」を打ち破る展開があるのです。
この展開も大いに意味があることなのですが、どちらかと言えば「今までのいい雰囲気が壊れてしまった」とネガティブな捉え方をされやすいものであるように感じました。

「間」をとても大切にしている作品なので(茶道の所作など)、少し退屈に感じてしまうところがあるかもしれません。
展開そのものよりも、役者の演技や台詞のひとつひとつを楽しむべき映画なのでしょう。

利休にまつわるエピソードがあまり語られていないのも賛否がある点かもしれません。
有名な黄金の茶室はごくわずかにしか触れられませんし、宗恩が後妻であることや「おさん」が先妻の子であることなどは作中で示されていません。
これは作品を引き締めるために余計な描写を省いたと肯定的に捉えることもできますが、利休をよく知っている方には物足りない点であるでしょう。

また、本作の否定的な意見には利休の「凄さ」が伝わりにくいというものもあったのですが、作中にはちゃんとその力を示す描写はあります。
しかし直接的な描写ではないため、利休の魅力がわからないと感じる方が多いのもやむを得ません。

朝鮮と日本の関係において、史実とは異なる(やや日本が悪と捉えられてしまう)描きかたをされているのも、人によっては不愉快に思うところでしょう。


本作は「はっきり」登場人物の想いや考えを台詞に出すことがほとんどありません。
なぜその行動をしたのか、その行動の意味は何であるのかなど、観る人によって様々な疑問が生まれ、想像することのできる優れた映画です。
そのぶん敷居が高い作品ではありますが、単なるエンターテイメントで終わらない、奥が深い内容を求める方におすすめします。

本作のテーマにあるのは「美の追求であり」であり、探るのはその美の根源となる事実です。
利休が思う美は、肯定すべきものか、それとも理解できないことなのかー
それは、観る方それぞれが考えるべきことです。

また、タイトルは「たずねよ」とひらがなになっています。
そこには「疑問を訊く」という意味である「尋」の字、「会うためにその人のいる所に行く」という意味の「訪」の字のどちらもあてはまるのではないでしょうか。
映画を観ると、利休に(どちらの意味でも)たずねたくなってしまうかもしれません。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-11 : 映画感想 : コメント : 6 : トラックバック : 1
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むしろ共闘 映画「ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIEです。


個人的お気に入り度:5/10

一言感想:キャラの掛け合いは最高に楽しいけど・・・


あらすじ


ルパン三世は「チェリーサファイア」と呼ばれる宝石を盗み出し、謎の男アラン・スミシーの取引に応じようとする。
同じ頃、超人気アイドルのエミリオが来日しており、探偵の毛利小五郎はエミリオのとある依頼を受ける。
コナンはエミリオのボディガードとして雇われていた次元大介と接触するのだが・・・




2009年3月27日に放送されたTVスペシャル版(以下、前作)に続く、ルパン三世名探偵コナンのコラボレーション作品です。

ルパン三世:栗田貫一
1582円
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本作の売りは、絶大な人気を誇る2つのコンテンツが一度に楽しめるということです。
ルパン三世のファンである大人にも、名探偵コナンに憧れる子どもにも楽しめるというファミリー層に向けた企画は、大ヒットすることが約束されたようなものです。
出版社も原作者も異なる2つの作品のコラボ企画を推進し、実現したプロデューサーのアイディアと手腕は並々ならぬものでしょう。

この映画版では、前作よりもアクションが派手になり、ボリューム感たっぷりに仕上がっています。

特筆すべきは、おなじみのキャラクターがまんべんなく活躍することです。
前作では名探偵コナン側の登場人物の多くが活躍していませんでしたが、今回はごり押しとも言えるほどにコナン側のキャラが登場し、動き回ります。

「あのキャラの活躍が観たい!」という要望に応えたつくりは、多くの方に受け入れられるでしょう。
約一名、悲惨すぎる扱いのキャラもいましたが・・・それが誰なのかはぜひ観てご確認ください。


しかし、本作は欠点が多い作品でもあります。
その欠点のひとつが、物語が複雑であることです。

物語には以下の要素が絡み合っています。
①ダイヤを狙う謎の男の取引
②脅迫文を届けられたカリスマアイドルの苦悩
③ダイヤを盗むルパン一味の行動
④ルパンを追うコナンたちの行動
⑤警察(銭形警部、コナンに登場する日本の警察)たちの行動
これらが平行して展開するために、一貫性に乏しく、欲張りすぎな印象を受けます。

これはルパン、コナンの両方のキャラクターを活躍させたいがための弊害でしょう。
様々な場所にいるキャラを行動させるためには、多くの事件を盛り込むしかなく、その結果が散漫な印象につながったのではないでしょうか。
本作は小さなお子様も多く観ると思うのですが、そうした層にも楽しめる物語になっていないのは残念でした。

また、本作には犯人を突き止めたり、謎を解き明かすといった「推理」の要素も期待しない方がよいでしょう。
本作に推理シーンはあるにはあるのですが、「説明されるだけ」になっており、驚きが少ない印象でした。

そして最大の欠点が、前作を観ていないと理解できない展開があることです。
本作は完全な「続きもの」であり、ルパン一味とコナンがすでに出会っていることを前提とした台詞や展開、果ては前作にのみ登場したキャラの名前が出てきます。
それだけだったらよかったのですが、前作を観ていないとクライマックスが意味不明なのは、明らかにやりすぎなのではないでしょうか。
自分は3年前に前作を観たっきりで、その「設定」を覚えていなかったため、クライマックスの展開は頭に「?」が出てくるばかりでした。

「2」などとナンバリングしたタイトルであるならまだ納得はできます。
しかし、子ども連れられてはじめて「ルパンVSコナン」に触れる大人も多いはずです。
いままでの劇場版のコナンとルパンは毎回設定がリセットされていたので、シリーズになじみがある方も戸惑うのではないでしょうか。

本作では、はじめに「ルパン」「コナン」それぞれの概要を簡潔に説明してくれるのですが、肝心の前作の内容は全く説明されていないのも気になります。
一見さんにわかりやすい説明をしているのに、一見さんには展開が理解できないというのは明らかに矛盾しています。

前作は公開日の前日にしっかりと再放送されていましたし、子どもがお父さんお母さんに「こういうことなんだよ!」と説明するというコミュニケーションができる利点があるのかもしれませんが・・・やはり不親切に感じてしまいます。
大筋の物語は、前作を観ていなくても楽しめるのですけどね。


そんなわけで物語のほうは不満が多いのですが、この映画は楽しく観れてしまいます。
なぜかと言えば、キャラの掛け合いが楽しすぎるからです。

コナンとルパンが共闘し(実はあんまり対決してない)、少年探偵団がルパンの一味と出会い、灰原哀峰不二子と一緒にお風呂に入ってればそれだけで面白いし、笑えます。
この「よく知っている、異なる世界観のキャラが接触する」というギャップこそが本作最大の魅力であると断言してよいでしょう。

最高なのは、コナンと次元大介の掛け合いです。
この2人は前作でも「親子」の関係を装っていましたが、その会話の面白さは前作をはるかに超えています。

また、スタッフがルパンを本当に愛していることがわかる「小ネタ」が数多く登場することも嬉しかったです。
ルパン三世の「お約束」のシーンにはニヤニヤが止まりませんでした。

実はルパン三世が劇場でかかるのは、「DEAD OR ALIVE」以来16年ぶりのことです。
TVスペシャルもよいのですが、劇場版のルパン単独の新作も観たくなりました(ただし実写版以外で)。

おなじみのキャラの活躍&掛け合いを期待する人には大推薦できる作品です。
お正月映画としてのチョイスとしては、間違いのない一本と言えます。
なるべく前作から間を置かずに観たほうが、より楽しめるでしょう。


それにしても・・・仕方のないことではありますが、こうした知名度のあるコンテンツばかりにお客が集まり、その他のスクリーンがガラガラになってしまうのは寂しく感じます。

一度人気が出たコンテンツは様々なメディアミックスがされますが、人気が出ずに忘れ去られるもののほうが圧倒的に多くあります。
たとえば、原作以外にメディアミックスがなかった「虹色ほたる~永遠の夏休み~」や、劇場オリジナル作品だった「ももへの手紙」といった劇場用アニメ作品は、残念ながら興行成績は芳しくありませんでした。

ブランドがないと観られることが少ないということは、クリエイターにとっても危惧すべき問題なのではないでしょうか。
マイナーな作品が好きな自分は、年末に公開されるアニメ映画「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」を応援したいと思います。


最後に豆知識をひとつ。
本作にはアラン・スミシーというキャラクターが登場するのですが、これは映画監督が自身の名を出したくないときに「偽名」として使っていたものなのです。
参考→<アラン・スミシー - wikipedeia>
そりゃあ「クライシス2050」という超駄作映画をつくったりしたら偽名も使いたくもなるよなあ・・・としみじみ思います。

本作の悪役であるアラン・スミシーが、なぜその名前を使うのか?
それは、ぜひご覧になったあとで考えてみてください。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-09 : 映画感想 : コメント : 19 : トラックバック : 0
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侍の忠義 映画「47RONIN ローニン」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は47RONINです。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:武士道ありまくりファンタジー


あらすじ


大石(真田広之)率いる赤穂の侍たちは、吉良(浅野忠信)と悪女・ミヅキ(菊地凛子)のたくらみによって主君を殺され、城を追い出され浪人の身へと堕ちてしまう。
1年ののち牢から出された大石は、はぐれ者の青年・カイ(キアヌ・リーヴス)のもとへとかけつけ、吉良に仇討ちををする計画をたてるのだが・・・




脚本を担当しているのが「スノーホワイト」「ドライヴ」のホセイン・アミニということで全く期待していませんでしたが・・・いやいや、思いのほか楽しむことができました。

本作のモチーフとなっているのは忠臣蔵です。
47という数字は赤穂浪士である四十七士がもととなっていますし、大石内蔵助吉良家などの人名も登場します。
さらには忠臣蔵で最も有名な元禄赤穂事件も本作で描かれることになります。

具体的にどういうかたちで忠臣蔵の展開が登場するかは、ぜひ映画を観て確認していただきたいところです。
忠臣蔵をより知っているほど、「こう来たか!」と驚けるのではないでしょうか。まあ、実際はもとの忠臣蔵がほとんど関係なくなっていって脱力するかもしれませんが。


本作は日本を舞台にしながらも、ファンタジー要素が大いに入っています。
妖術といったことばや架空の人物が出てきますし、ときには「ロード・オブ・ザ・リング」のような画が出てきます。
日本と言う舞台に物の怪が登場する画を見て「もののけ姫」を連想する方も多いことでしょう。

ここは「こんなの忠臣蔵とは認めないぞ!」「忠臣蔵がなんでファンタジーになるんだよ!」などと怒らずに、「こんな変な忠臣蔵もアリだなあ」と思わなければ損です。
広い心を持てば、きっと楽しむことができるでしょう。


難点は、目新しさがあまりないことです。
画は前述のとおりいままでのファンタジー映画で観たようなものが多くありますし、仲間を集めて敵に一矢報いるという物語も「七人の侍」「十三人の刺客」などで描かれたことです(ついでに菊千代っぽいキャラもいます)。

CGで作られた化け物や舞台も、予告編で観た以上の驚きは感じられません。
これまでにファンタジー映画は量産されてきているので、これからはもっと革新的な、誰も観たことのないような画が求められるのかもしれません。

しかし、この映画ならでは特徴もあります。
それは「武士道」に最大級のリスペクトを捧げていることです。

日本の武士は忠義を尽くし、ときには死をいとわない覚悟も見せます。
その価値観は日本の武士ならではのものであり、本作はそれを物語の大きなファクターとしているのです。
ラスト サムライ」で描かれたような(外国人から見た)武士の姿が気に入った方であれば、本作の登場人物の行動と覚悟に、きっと感銘を受けることと思います。


豪華キャストも魅力のひとつで、キアヌ・リーブス真田広之浅野忠信など国際的に活躍する俳優が多く出演しています。
真田広之は「ウルヴァリン:SAMURAI」ではかなり残念な役柄でしたが、今回は大活躍するのでファンも溜飲を下げることができるでしょう。

本作がハリウッドデビューとなる柴咲コウ、悪女を演じた菊地凛子もさすがの存在感でした。
赤西仁の活躍を期待する方も多いでしょうが、出番は少なめで感情表現が乏しい役なので、ちょっと肩すかしに感じるかもしれません。

ちなみに日本語吹き替え版は、主要な登場人物はキアヌを除き役者本人が吹き替えています
日本を舞台としている映画ですので、吹き替え版で観た方がより違和感なく、集中して観ることができるのではないでしょうか。

2Dで観ましたが、それほど3Dで観たいと思える画はなかったので、本作は色鮮やかな世界観を堪能できる2Dのほうがよいかもしれません。
劇場によってはリピーター割引をしているところもあるので、2D字幕、2D吹き替え、3D字幕、3D吹き替えというすべてのバージョンを網羅しやすいですよ(そんな人はいない)。


ちなみに、本作はときおり重大なツッコミどころが顔を出します。
これも含めて楽しんでしまうのがよいでしょう。
本作は大真面目な作風ですが、ちょっとトホホなところがあるのもまた愛らしくあります。
「スノーホワイト」のツッコミどころは許せませんでしたが、これくらいなら許容範囲です。

それほど完成度が高い訳ではありませんが、平均点以上は楽しめる娯楽映画です。
忠臣蔵を知らなくても楽しめますし、一滴も血が出ないのでお子様でも安心でしょう(ただし首が斬られる描写があるのでご注意を)。
キル・ビル」のようなトンデモ・ジャパンを期待する方にもおすすめです。

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2013-12-07 : 映画感想 : コメント : 5 : トラックバック : 0
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予想していなかった最期 映画「RED レッドリターンズ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はREDリターンズ(原題:RED 2)です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:すぐ内容を忘れる映画だわ(いい意味で)


あらすじ


ブルースウィリスやその他豪華キャストが世界を飛び回って核爆弾を探したり殺されかける話。




同名のアメリカンコミックを原作としたお気楽アクション・コメディ映画「RED」の続編です。

ブルース・ウィリス
1382円
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この映画は、お年を召した大スターがアクションしていれば万事OKというわかりやすいコンセプトになっています。

大御所ブルース・ウィリス(58歳)は主人公としてしっかり活躍していますし、ヘレン・ミレン(68歳)、ジョン・マルコヴィッチ(59歳)もさすがの貫禄を見せます。
新たなメンバーとしてアンソニー・ホプキンス(75歳)、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(44歳)、さらにはイ・ビョンホン(43歳)までもが出演します。

メンツを見ると、キャサリンとビョンホン様が若すぎに思えるくらいですね。

面白いのが、豪華キャストが今までの作品のパロディを見せることです。
ヘレン・ミレン様はアノ役で、アンソニー・ホプキンスはアノ役で有名ですものね。
この2人は「ヒッチコック」で夫婦役として共演していました。

そんなキャストの中で、多くの方がMVPとしてあげると思われるのが、ブルース・ウィリスの恋人役を演じたメアリー=ルイーズ・パーカー(49歳)でしょう。

メアリールイズ<すでにキュート

詳細は↓のネタバレに書きますが、とりあえず言えるのは死ぬほど可愛いです
49歳なのに少女のように無邪気で、焼きもちを焼いて、ときには危険な行動をして困らせるという萌えキャラっぷりでした。
熟女ファンはハァハァできること必死なので、とりあえずスクリーンで観ましょう。

あとイ・ビョンホン様はこれ見よがしに脱ぐ(いつものことです)ので、それを期待する淑女の方もぜひどうぞ。


難点はマジでストーリーがどうでもいいことですね。
世界中を飛び回ってアクションをしている印象しかなく、そこには深みは全くありません。
この手の映画にそんな深みなんてむしろ邪魔なのはわかりますが、展開はダイナミズムに乏しいと言わざるを得ません。
もはや「豪華キャストを動かすために物語が存在している」という印象でした。いや、いいんですけどね。

また、わりと一般人がバンバン殺されまくります。
血が出るシーンはほぼ皆無なので子どもでも観れるとは思いますが、作中に死人があふれかえっているために笑いにくく感じる方もいると思います。
ツッコミどころもそれなりにあるので、広い心を持って観たほうがよいでしょう。


とにかく、楽しいポップコーン・ムービーを期待する人におすすめします。
ストーリーなんてどうでもいい!おじちゃんおばちゃんたちがかっこうよければそれでいい!な作風はとても潔く、安心して観れるでしょう。
キャッチコピーの「若造に世界が救えるか!」というのも素晴らしいセンスだと思います。

前作の内容が忘却の彼方だったのですが、全く問題なく観ることができました。
今回もたぶんすぐに忘れます。
でも、この映画はそれでいいんじゃないでしょうか。
高級感があるフランス料理をいつも食べたいわけじゃなく、たまにはカップラーメンを食べたいですものね。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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2013-12-05 : 映画感想 : コメント : 7 : トラックバック : 0
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ヒロインのほうが鈍感なラブコメ漫画「実は私は」レビュー

インターネット社会である昨今では、有名人による作品の評価・コメントが宣伝として効果的に働いています。
映画のホームページやチラシには必ずと言っていいほど有名人のレビューが載っていますし、タレントのローラが最近観た映画に「サイタマノラッパー」をあげたこともありました。
著名な方にはプライベートでも良い作品をどんどん紹介して、マイナーな作品をもっと盛り上げてほしいですね。

さて、本日は有名人がtwitterでリツイートしたことで話題になった漫画作品をご紹介します。
その漫画のタイトルは「実は私は」、リツイートしたのはトム・クルーズです。

増田 英二
440円
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去る2013年7月、トム様が突然「この漫画はここで試し読みできるよ」という内容を、自身のフォロワー(読んでいる人)に紹介したのです。

実は、来年公開のトム様主演映画「Edge of Tomorrow」の原作者が日本人の小説家である桜坂洋であり、彼がこの「実は私は」をツイッターでおすすめしていたのです。
トム様は「僕の映画の原作者がおすすめしていたから、みんな読んでみて」というつもりでリツイートしたのでしょうね。おかげでamazonでは在庫切れの状態が続いていたようです。
参考→<トム・クルーズ、漫画「実は私は」を突然RT : J-CASTニュース>

(追記)Edge of tomorrowは「All You Need Is Kill」という原作のタイトルで漫画化もされるそうです。

そんな誰もが予想もしなかった宣伝方法で話題になった本作ですが、漫画そのものもとても面白く、確かな人気を(マイナー漫画好きの間で)誇るようになりました。

内容を紹介してみましょう。
本作の主人公・黒峰は嘘がつけない真人間で、それをしょっちゅう友達にいじられています。

あなざる 実は私は<ババ抜き中です

↓以下少しネタバレ注意

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テーマ : アニメ・コミック
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2013-12-03 : いろいろコラム : コメント : 0 : トラックバック : 0
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<2016年下半期>
『聲(こえ)の形』
『スーサイド・スクワッド』
『キング・オブ・エジプト』(吹き替え版)
『君の名は。』
『ゴーストバスターズ(2016)』
『シン・ゴジラ』
『ファインディング・ドリー』

<2016年上半期>
『葛城事件』
『TOO YOUNG TO DIE!』
『貞子 vs 伽椰子』
『ヒメアノ~ル』
『デッドプール』
『アイアムアヒーロー』
『ズートピア』
『クレしん ユメミーワールド』
『バットマン vs スーパーマン』
『ドラえもん 新・日本誕生』
『X-ミッション』
『オデッセイ』

<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『アメリカン・スナイパー』

<2014年下半期>
『ベイマックス』
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『MONSTERZ』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』

<2011年上半期公開>
『ブラック・スワン』
『八日目の蝉』
『手塚治虫のブッダ』
『わたしを離さないで』
『パラノーマル・アクティビティ2』

<2010年公開作品>
『ソウ ザ・ファイナル3D』
『リミット』

<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

守銭奴すぎるバンナムの課金ゲーム

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