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ここで生きる意味 「ゼロ・グラビティ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はゼロ・グラビティ(原題:GRAVITY)です。


個人的お気に入り度:9/10

一言感想:まさしく革新的な宇宙×3D映画!


あらすじ


そこは、地球から600キロ離れた宇宙空間ー
ライアン・ストーン(サンドラ・ブロック)、マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)、シャリフの3人の宇宙飛行士は、スペースシャトル「エクスプローラー」の船外活動をしていた。
ミッションの遂行途中、突如ヒューストンの管理センターから中止を告げられる。
ロシアの人工衛星が大破したときにできた破片がさらなる破片を生み、ライアンたちに襲いかかろうとしていたのだ。
シャリフは破片に衝突され死亡、ライアンも宇宙空間に投げ出されてしまう。
果たして、マットとライアンは生還できるのかー




超おすすめです!

本作のジャンルは「脱出サスペンス」です。
それだけなら、いままでもいくつもの作品が世に出ていますが、このゼロ・グラビティはひと味もふた味も違います。
何せ、主人公たちが「閉じ込められる」のは密室ではなく、広大な宇宙空間なのですから。
宇宙という場所そのものをサバイバルの舞台としたことだけでも、優れたアイディアでしょう。

この映画は観るものを圧倒する映像により、宇宙という舞台の魅力(その恐ろしさも)を教えてくれます。
予告編で観ることのできる、破片がぶつかり、人工衛星が粉々にくだける画だけでもすさまじいのですが、映像の素晴らしさはそこだけにとどまりません。
宇宙船の内部の描写もさることながら、宇宙空間から見える大きな地球の美しさも感服もの、そして終盤では・・・(ネタバレになるのでこれ以上は書きません)


圧巻なのは、カット割りが異常なまでに少ないことです。
つまり「画面の切り替わりがないまま、『長回し』でひとつのシーンを見せる」のです。
それは人工衛星が大破するシーンだけではなく、宇宙船の内部のシーンだけでもなく、役者の演技でも同様です。
オープニングでは、なんと12分にわたる長回しを見せてくれました。

アルフォンソ・キュアロン監督は傑作SF「トゥモロー・ワールド」でも長回しの映像を見せて観客の度肝を抜きましたが、本作ではその長回しの映像ばかりが惜しげもなく映し出されるのです。

あくまで描くのは主人公の周りの出来事のみであり、ほぼ実際の時間どおりに(数分カットされていることもありますが)展開することもよかったです。
このため、主人公の「気持ち」から離れることがないのです。
それは映画「フォーン・ブース」を思わせるものでした。

カメラ(=観客)はずっと主人公に寄り添うため、まるで一緒に宇宙遊泳をしているような錯覚さえ得ます。
登場人物との一体感があり、宇宙空間を漂うという疑似体験ができるのが、本作の最大の魅力でしょう。


そして、本作は3Dでこそ真価を発揮する映画です。
むやみに前面に飛び出すことはなく、ただひたすらに「空間(奥行き)」を感じさせる映像は、3Dでしか観ることのできないものです。
本国での3Dでの鑑賞率は「アバター」を超えているそうですし、ぜひ3D版をおすすめします。

音楽がこれまた素晴らしかったです。

Steven Price
900円
powered by yasuikamo

本作は宇宙空間を舞台としているので、効果音は「どこかにぶつかる音」「呼吸音」「通信音」くらいしかありません。
その代わりに、重低音が響く音楽で盛り上げてくれます。
宇宙船内で鳴る「音」と、宇宙空間での「無音」の対比も見事でした。

映画というよりも「体験」といったほうがふさわしい映像作品なので、なるべく優れた環境で観るべきです。
できれば音響設備のよい劇場で、IMAXで鑑賞できればなおよいでしょう。
この映画は、そのぶんの出費が無駄にならないまでの満足感を与えてくれます。


映像だけでなく、脚本と役者の演技も抜群に優れています
本作に出てくる登場人物はほぼ2人だけなのですが、これ以上なくドラマチックに仕上がっています。

主人公の医療技術者ライアン・ストーンを演じたサンドラ・ブロックは、本作でアカデミー賞の受賞が濃厚と噂されていますが、それに全く異論がありません。
本作のサンドラは、極限状態にいる心情だけでなく、脱出するまでの算段をたてる「勇気」でさえも完璧に表現しきっています。
自分がこの映画でもっとも感動したのは、宇宙の映像ではなく、サンドラ・ブロックの表情だったとさえ思いました。

彼女を支えるのは、もうひとりの主人公であるマット・コワルスキーです。
ジョージ・クルーニーが演じるマットは、大ベテランの宇宙飛行士であり、茶目っ気もある、ライアンにとっては頼れる上司です。

この2人がどのような人間ドラマを見せてくれるのかー
そこには、「生きる」ことへのメッセージも内包されています。
映像だけでなく、そのことにもぜひ注目してほしいと思います。


デートには大推薦できますし、「今までにない映像体験」を期待する人は女房を質に入れてでも観るべきです。
ただし、子どもには少しショッキング(グロテスク)なシーンがあるのでご注意ください。

幼いころ、宇宙に行きたい、宇宙飛行士になりたい、と思った方はきっと多いことでしょう。
この作品は、無重力の宇宙での冒険を体験させてくれます。
そんな「夢」を叶えるものが、映画という媒体で提供されたことが、嬉しくて仕方がありません。

予備知識がなくても問題ありませんが、登場人物の名前と、以下の用語を把握しておくとより楽しめるかもしれません。

ISS:国際宇宙ステーション
スペース・デブリ:字幕では「破片」と表示される
テザー推進:テザー(紐)を使って軌道を修正する方法
ソユーズ:数人乗りの宇宙船
ケープカナベラル:アメリカのロケット打ち上げ基地
ソロフィエフ:ロシアの宇宙飛行士で、宇宙遊泳の記録保持者
マルディグラ:謝肉祭の最終日

スペース・デブリのことを知るためには、デブリの回収作業員を描いた漫画「プラネテスアニメ版もあり)」に触れてみるのがいいでしょう。

それ以外では、「3Dで、大画面で観ろ!」とだけ頭に置いておけばそれでじゅうぶんです。
アトラクション的な要素にとどまらず、映画としての完成度も高い傑作です。

91分という短い上映時間ですが、瞬きすることも惜しいと思える素晴らしい映像ばかりでした。
ぜひ、劇場で堪能してください。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2013-12-13 : 映画感想 : コメント : 16 : トラックバック : 1
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

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