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みんなどこかで生きている 映画「東京難民」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は東京難民です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:闇金ウシジマ君4連発


あらすじ


大学生の時枝修(中村蒼)は、突如学校から除籍を言い渡される。実家の父親が何の連絡もなしに蒸発し、授業料が未払いとなっていたのだ。
家賃も払えずアパートを追い出された彼は、ネットカフェで宿泊しながら日払いのアルバイトで過ごす。
それは、転落人生のはじまりにしかすぎなかった。




福澤徹三による同名小説の映画化作品です。

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テーマとなっているのは、格差社会の実態です。
ネットカフェ難民はもちろん、貧困ビジネスホームレスなど、次々の社会の「底辺」の部分に触れていくのです。
聞いているだけでどんよりと暗い気持ちになってしまうことばばかりですが、とにかく立て続けにこの描写が続くことこそが、映画の魅力になっています。

主人公は粗野で愚鈍なところもありますが、普通の大学生です。
彼はちょっとしたきっかけで、運が悪さもありずるずると転落していきます。
下手なホラー映画よりも、恐怖を感じられるでしょう。

この映画は若い方にこそ観てほしい作品であると思います。
R15+は高校生をターゲットにしているためでもあるそうですし、社会の「落とし穴」を知るきっかけになるのですから。
一度「落とし穴」に入ると、簡単には出て来れないことを充分に教えてくれます。
自分の人生に危機感を持ち、社会問題を考えるきっかけになる本作は、きっと糧になるはずです。

また、主演の中村蒼の熱演、大塚千弘の脱ぎっぷりはファンなら必見と言えるでしょう。
井上順が意外な役として登場しており、こちらはファンであればあるほど驚けるはずです。


ただ、本作には「自分もこうなってしまうかも」というリアリティをあまり感じませんでした。

その理由のひとつが、いくらなんでも早く転落し過ぎであることです。
主人公が変えた職業は6つ、エピソードを分割しようとすれば4つ、それを半年間で経験するという内容です。
闇金ウシジマくんのエピソード4つを半年間で一人でこなす主人公、と言えばわかりやすいでしょうか。

主人公が必要以上に「甘い」性格であることも気になります。
こうは普通はしないであろう行動もするし、考えが極端なところもありました。
なぜ生活保護を受けないのか?という点に一応のソリューションを用意していたのはよかったのですが、主人公の気持ちに共感できないところは少なくなかったです。

おかげで、「さすがにここまでにはならないだろ〜」と思ってしまいます。
これでは映画を観る若者は絵空事のように感じて、「自分は大丈夫だな」と安心してしまうのではないでしょうか。

映画の構成上仕方の無いところもありますが、もっとゾッとさせてほしかったというのが正直なところです。
それぞれのエピソードはリサーチが充分になされた「本当に存在する世界」であり、恐ろしいものなのですけどね。

また、エピソードの細かい部分に違和感を覚えることが多くありました。
自分が一番とまどったのはクライマックスで、感動するはずの場面ですさまじい居心地の悪さを感じました。
もっとほかの描き方があったはずだと思わずにはいられません。


作り手の「貧しい人が救われてほしい」という願いが込められた映画です。
転がり落ちすぎにもほどがある人生の描写も、そうなってしまう可能性がある社会を知ってほしいという結果です。

強者がもっと強く、弱者がもっと弱くなることは社会の常なのでしょう。
それを少しでも無くすために社会保障や各種対策がなされているのですが、まだまだ充分ではありません。

社会だけでなく、その人自身の「選択」と「努力」も重要です。
それが間違っていなければ、貧困への道から脱却することも不可能ではないのではないでしょうか。

そして、人は優しさを持っています。
弱肉強食な面を持っていても、どこか困った人を放っておけない心を持った方が多いはずです。
もう少しだけでもそれが行動に現れ、弱い方に手を差し伸べることができれば、救われる人も多いのではないでしょうか。

この映画を観て、多くの方がそうした意識を持つことを願ってやみません。
身近な日本社会にある貧困について考えたい方におすすめします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2014-03-01 : 映画感想 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

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