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君はきっとそこにいる 映画「her/世界でひとつの彼女」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はher/世界でひとつの彼女(原題:her)です。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:恋は“主観”でいいのかも


あらすじ


そう遠くない未来のロサンゼルス。代筆ライターのセオドア(ホアキン・フェニックス)は長年連れ添った妻のキャサリン(ルーニー・マーラ)と別れ、満たされない毎日を送っていた。
そんな折、セオドアは人工知能型OSのサマンサ(スカーレット・ヨハンソン)と出会う。セオドアは、次第に“声”だけの彼女に夢中になっていく……




マルコヴィッチの穴」「かいじゅうたちのいるところ」のスパイク・ジョーンズ監督最新作です。

本作のジャンルはSFであり、このうえない純愛が描かれたラブストーリーでもあります。

妻とわかれ、傷心中の主人公が見つけたのは、100万人のプログラマーにより構築された人格の集合体であるOSのサマンサでした。
“彼女”は声だけでの存在で、肉体はなく、人間ではありません。
それでも、主人公は彼女に恋をしてしまいます。

この設定を聞いて、「コンピューターに恋するなんておかしい」と思うかもしれません。
しかし、きっと映画を観ると、恋をするのも無理はないと、主人公に感情移入をしてしまうでしょう。

なにせ、このサマンサは主人公のことを全部わかってくれます。
ジョークも気が効いています。
落ち込んだときにはこれ以上のないなぐさめかたをしてくれます。
気が利いていてメールのチェックもしてくれます。
かと言って主人公を全肯定するわけでもなく、ときにはプンスカ怒ります。
さらに声はザ・セクシーなスカーレット・ヨハンソンです。

世の中に2次元美少女に理想を求めるオタク男子(偏見)はたくさんいますが、本作で描かれる女の子は視覚で認知することすらできません。
それなのに、サマンサはこれ以上なく、魅力的で、聡明な理想の彼女なのです。
ある意味で、究極の萌え形態なのではないでしょうか。

現実でもiphoneの「Siri」などは音声認識で答えてくれたりしますし、このような未来も本当にいつか訪れるのかもしれません。


この物語のミソは、いかに彼女が人間らしくても、けっきょくはプログラムの集合にすぎない、という“引っかかり”があることです。
彼女はやさしい→それもプログラムされたこと
彼女は学習し成長する→それもプログラムされたこと
彼女はこちらの感情を察してくれる→それもプログラムされたこと
と、考えると、どこかむなしさを感じざるを得ないのです。

しかし、人間の考えはどうなのでしょうか。
人間の感情は複雑で、他人には計り知れないものとはいえ、それだって脳の電気信号により生じている“複雑なプログラム”と考えても相違ないのではないでしょうか。

人間とコンピューターに違いがあるのか?
コンピュターに恋をするなどあり得ないことなのか?
本作では、そんな哲学的なテーマも描れているのです。


この作品で自分が何よりも秀逸だと感じたのが、“性”が重要なファクターとして働いていることです。
当たり前ですが、コンピュターはセックスをしません。
子孫を残すという繁殖行為ならともかく、快楽を得るためのセックスなど、コンピューターにとっては到底“理解”できないことでしょう。

しかし、肉体を持たないサマンサは主人公とのセックスに興味を持ちはじめます。
その行為によりサマンサは何を得るのかー?
そこも見所になっているのです。

おかげで本作にはPG12指定ではちょっと甘いと思わせるエロ描写がふんだん。お子様の鑑賞はおすすめできません。


音楽がこれまたすばらしかったですね。

450円
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近未来のオシャレな雰囲気に、カレンOの歌声が絶妙にマッチしていました。


難点は、会話劇が中心のために、劇的な展開を求める方にはちょっと眠くなってしまう怖れがあることでしょうか。
2時間6分の上映時間のほとんどを、“愛”に関する哲学的な考察に費やしていると言っても過言ではありません。
しかし、何気ない台詞や展開にとても深い意味が隠されている作品です。
台詞をよく追い、考えながら映画を観たほうがよいでしょう。

万人向けではありませんが、素敵な恋物語を観たい方、SF作品にある哲学的な考察が好きな方には大プッシュでおすすめします。
渇き。」でヘトヘトになった心も、ほっこりと癒してくれるでしょう。かなりオススメです。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2014-07-01 : 映画感想 : コメント : 7 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
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『極道大戦争』
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『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
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『チョコレートドーナツ』
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『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

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