FC2ブログ
ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

その人生のままで 映画「怪しい彼女」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は怪しい彼女(原題:수상한 그녀、英題:Miss Granny)です。


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:若いばかりが、華じゃない


あらすじ


70歳のマルスン(ナ・ムニ)は、口が悪いが憎めない性格の持ち主。彼女はその息子(ソン・ドンイル)を国立大学の教授になるまでに女手一つで育て上げた苦労人だった。
ある日、マルスンは写真館で遺影のつもりで写真を撮るのだが……写真を撮り終えると、なんとマルスンは20歳の自分(シム・ウンギョン)に戻っていた!




トガニ 幼き瞳の告発」のファン・ドンヒョク監督最新作です。

本作の物語は、70歳のおばあちゃんがある日突然20歳に若返っちゃうというものです。
ビッグ」が12歳の少年が30歳になっちゃったギャップをギャグとして描いたように、本作では“年齢の違い”によるギャグがふんだんに盛り込まれています。
主人公は見た目は20歳なのに、やたら性格がキツくて、おせっかいで、そこかしらに人生の厚みを感じまくるのです。
周りはかわいい女の子と思って接しているのに、中身は毒舌のおばあちゃん(根は優しい)。そこから来る登場人物の戸惑いや驚きにクスクス笑わせてもらいました。

観た人すべてが思うのは、その“見た目はハタチ、中身はばばあ”を演じたシム・ウンギョンの芸達者っぷりでしょう。
彼女は「サニー 永遠の仲間たち」や「王になった男」になった男でも、その存在感を見せつけていました。

怪しい3<「サニー」では幽霊が憑依した演技をするちょっとアレな女の子
怪しい2<「王になった男」ではおしとやかな侍女
怪しい6<「怪しい彼女」では……

うん、いい感じに残念な美人(ほめことば)になっていて素敵ですね。これからの活躍にも大期待です。


本作は、音楽の魅力もとっても大きくなっています。
シム・ウンギョンは吹き替えを使わずに、自身で歌のトレーニングを積んだうえで歌唱を披露しています。
しかも、歌詞は物語と絶妙にシンクロしています。
これは今年の秀作「チョコレートドーナツ」を思わせるものでした。

ちなみに、アイドルグループのリーダーであるB1A4のジニョンが重要な役として出演するばかりでなく、作中の楽曲の作詞を手がけていたりします。
イケメン&韓流好きなおばさまはキュンキュンくること必死でしょう。


本作でモチーフになっているのは傑作「ローマの休日」です。

オードリー・ヘップバーン
433円
powered by yasuikamo

主人公が20歳になったきっかけはオードリー・ヘップバーンの写真でしたし、その後の展開も思い切りパロディにしちゃっています。
本作ではちゃんと恋愛要素もあるので、かつてオードリーに自分を重ね合わせた乙女の方にとっても満足できる内容でしょう。

“主人公が家族と接するけど、家族は主人公が誰かがわからない”という点では「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「青天の霹靂」を思わせました。

本作では、かつての貧しかった韓国の事情を物語に取り入れていることも巧みです。
主人公は悪態をつきまくってはいるけど、それは辛い時代を生き、苦労を重ねたからでこその“親心”によるものでもあるのでしょう。
※当時の韓国の事情はこちらを参照↓
<マルスンさんが若かりしあの頃 公式サイトのコラム>

自分は、この意地悪ばあさん(見た目ハタチ)のことが嫌いになれず……いや、むしろ大好きになってしまいました。

ただ、物語を思い返すと、「サニー」や「トガニ」ほどの完成度だとは思いませんでした。
ほんの少しだけ物語に違和感を覚えるという“ひっかかり”の数が多く、中盤は少々間延びを感じ、ラストに至る展開もいまひとつ乗り切れなかったのです。
「細かいことを気にするな」と言われればそれまでなのですが、これはちょっと許容範囲を超えていました。
テーマの描き方、伏線のいくつかが本当に上手かっただけに、これは悔やまれます。
本作は、あまり物語の整合性などは考えず(もともと荒唐無稽な話ですし)に観たほうが楽しめるのかもしれません。

しかし、本作は観る人を選びません。
ほんの少し下ネタはありますが、どぎついものではありません。
主人公の破天荒なキャラの魅力はどの世代の人も分け隔てなく通じるものでしょう。
テンポもよく、小難しさは皆無。なにより見ていて楽しいのでデートでも家族とでも大推薦できます。

また、本作には“老い”というテーマも内包しています。
そこを明るいギャグとして描き、ときには“重い”話題を盛り込んでいるのも本作の魅力のひとつ。
コメディだけでなく、きちんと社会派の要素も取り入れているのです。ここは「トガニ」の監督らしさを感じました。

こうした作品を観ると、韓流ブームがどうとかよりも、優れた作品をつぎつぎ生み出している韓国の映画界は侮れないと改めて思いました。
とにかく楽しく、おおいに笑えるコメディ映画を期待する方は、ぜひ劇場へ。
エンドロール後にとあるメッセージがあるので、できれば最後まで観ることをおすすめします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

続きを読む

スポンサーサイト



テーマ : 興行収入ランキング
ジャンル : 映画

2014-07-13 : 映画感想 : コメント : 5 : トラックバック : 0
Pagetop




ホーム

最新の記事

最近のおすすめ映画

sully ポスター
イーストウッド、真骨頂
こえのかたちぽすたー
生きてくれて、ありがとう
怒り映画ポスター
信じていいのか

広告(同じウィンドウで開きます)


Twitter...

反響のあったorおすすめ記事

<初めて来られた方へ(ブログの説明)>
<著者プロフィール>
こちらでも記事を執筆中↓
<ヒナタカ | シネマズ by 松竹>

ご連絡の際は、以下のメールアドレスまでお願いします(☆を@に変えてください)
hinataku64_ibook☆icloud.com

2015年ベスト映画20
2015年ワースト映画10

2014年映画ベスト20
2014年映画ワースト10

2013年映画ベスト20
2013年映画ワースト10

2012年 映画ベスト20
2012年 映画ワースト10

2011年 映画ベスト20
2011年 映画ワースト10

映画パロディAVタイトルベスト10
映画邦題ベスト10&ワースト10
Yahoo!映画のステマ評価ワースト5
レビューサイト「Filmarks」の優れた点&ちょっと微妙なところ
剛力彩芽のゴリ押しっぷり
真のレゴムービーの日本版予告編


<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

検索フォーム

FC2カウンター

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
未設定
--位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
未設定
--位
アクセスランキングを見る>>

カレンダー

プルダウン 降順 昇順 年別

06月 | 2014年07月 | 08月
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -


ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR