短気は損気 映画「トランスフォーマー4/ロストエイジ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー
今日の映画感想は「トランスフォーマー/ロストエイジ」(原題:Transformers: Age of Extinction)です。
個人的お気に入り度:5/10
一言感想:中国、お金出しすぎ
あらすじ
いいろぼっとと、わるいろぼっとがたたかいます。
ハリウッドを代表する底抜け映画監督マイケル・ベイ監督最新作にして、基本的に破壊とアクションしかない(褒めています)「トランスフォーマー」の第4作目です。
前作の感想はコチラ→大味どころかゴリ押し「トランスフォーマー3/ダークサイド・ムーン」
えっと、本作の感想ね、えーとね、破壊とアクションがすごくてね、あとはぜんぶどうでもいいの。おしまい。
……いや本当にそのくらい中身のない映画なんだもの。
一応オートボット(いいロボット)たちが救ったはずの人間たちに追いつめられるという悲劇や、発明家の父親とティーンエイジャーの娘との確執など、本筋となりそうなストーリーもあるにはあるのですが、けっきょくアクションばっかに始終して、何のために闘っているのかもよくわからなくなります。
キーとなるアイテム“シード”の設定なんか、描写が雑すぎてぜんぜん頭に入ってきません。
でもマイケルさんの映画にそこを求めている人はほぼ皆無だと思いますので、これで大正解でしょう。
ドカーン!バキバキ!ドガシャーン!なアクションがあればそれでいい、正しい男の子向けムービーです。
さて、本作ですげえ目につきまくるのはプロダクトプレイスメント(作品中の企業広告)の多さです。
具体的に言うと、周りがぶっ壊れまくりなアクションシーンのつぎに、登場人物が企業の飲み物をおいしそうにゴクゴク飲むの。
いままでの「トランスフォーマー」シリーズもプロダクトプレイスメントは多かったのですが、画面に映り込む程度だったのでそこまでは気になりませんでした。
でも、本作はすげえ強引で、あまりに露骨です。
なんでこんなことになってんの、と調べてみたら中国がものごっそいお金を出していたからなのですね(そりゃそうだ)。
作中で中国が舞台になる理由も強引でした。
このへんは町山智浩さんの批評を聞くとすごくわかりやすいのでぜひどうぞ(微ネタバレ注意)↓
町山智浩が映画『トランスフォーマー/ロストエイジ』を語る(YouTube)
町山智浩が語る トランスフォーマー/ロストエイジが映画界に与えた衝撃(内容書き起こし)
しかも、(自分は気づかなかったのですが)オレオのロゴが入ったディセプティコン(悪いロボット)までもが登場しています。
これはオレオと本作のコラボCMをしていたことに関係しています。
このCMの内容も強引すぎるだろ……プロダクトプレイスメントを作中の設定にうまく当てはめた「TIGER&BUNNY」を見習ってほしいですね。
このプロダクトプレイスメントがいいか悪いかと言えば、個人的にはそこかしらにお金のにおいを感じるのでちょっとイヤです。
でも映画製作にかかる莫大な費用(本作の制作費は200億円)を考えれば、致し方のないところもあるのでしょう。
↓のような、作品の雰囲気をぶちこわしているのは論外ですが……
プロダクトプレイスメント | 破壊屋
本作の上映時間が2時間45分とべらぼうに長いのは、この企業のCMを入れないといけなかったことにも関係してそうです。
頭が悪い映画なのは重々承知していましたが、本作の台詞の品のなさはすごく気になりました。
味方のロボットも含めて「I'm gonna kill you!(ぶっ殺してやる)」など知性のカケラも感じさせず、作中ではそのことをギャグとして描いている始末。まあマイケル・ベイだからしかたないか(投げやり)。
※オートボットたちの口が悪いのはアニメ版からだとコメントをいただきました
あ、もちろんツッコミどころも満載です。
作中のマイケル節溢れるギャグは総じてスベり気味でしたが、5分に1回くらい訪れるツッコミどころにはゲラゲラ笑わせてもらいました。
すばらしいのは、本作から登場する「ダイノボット(グリムロック)」の格好よさ。
もともとのフィギュアからかなり造形が洗練されていました。
<before
<after
また、キャストも一新され、本作1本だけで話はまとまっているので今作から観ても十分楽しめます。
てか、いまままでのシリーズとだいたい内容はおんなじ(よくわからない戦闘しまくっている)なので、本作から観たほうが新鮮味があるくらいです。
把握しておけばいいのは、
・トランスフォーマー(ロボット)には、オートボット(いい集団)と、ディセプティコン(悪い集団)がいること
・前作でオートボットのリーダーであるオプティマスプライムが、ディセプティコンのリーダーであるメガトロンを倒したこと
そして、以下のトランスフォーマーたちの名前くらいでしょう。
<オプティマスプライム:日本での名称はコンボイ。オートボットのリーダー。
<バンブルビー:子どもっぽい性格。カーステレオを利用してしゃべる。
<ドリフト:侍っぽい造形。オプティマスを「Sensei(先生)」と呼ぶ
<クロスへアーズ:2丁拳銃で闘う。空中戦が得意。
<ハウンド:フィギュアではこんな見た目だけど、映画ではひげ面の太ったおじさんに。
<ロックダウン:オートボットにもディセプティコンのどちらにも属さない賞金稼ぎ
<スティンガー:人造トランスフォーマーのプロトタイプ。その造形の基本となったのはバンブルビー。
<ガルバトロン:スティンガーと同じく、人間の企業「KSI」が造ったトランスフォーマー
う〜んかっこういいですね。これが大スクリーンでガチャガチャと闘うだけで大満足してしまうというもの。よけいにストーリーがどうでもよくなります。
イマジン・ドラゴンズによる主題歌もかっこうよかったですね。
どうせならより大きい映画館で、よりよい環境で観ましょう。
「食らえこの野郎」な、満腹になればそれでOKな極厚ステーキみたいな内容なので、3D料金も上乗せしてしまって楽しんじゃったほうがいいです。
吹き替え版でオプティマスプライムの玄田哲章の渋い声やヒロインの中川翔子のかわいい声を堪能するのもありですが、原語ではドリフトの声を渡辺謙が担当しているの字幕版を選択してみるのもいいかもいいでしょう。
(マイナビニュースでは渡辺謙が吹き替え版も務めているとされていますが、どうやらこれは誤りで、実際は水内清光のようです)
余談ですが、ファミコンで発売されたゲーム「トランスフォーマー コンボイの謎」がリメイクされ、しかもアップルから審査落ちをくらって、さらにはTVアニメ化するという香ばしいニュースが届きました。
映画公開のタイミングに合わせてきたのはわかりますが、オリジナル版はマジでク○ゲーなのでオススメはしません↓
ゲームカタログ - トランスフォーマー コンボイの謎
【日本語字幕】AVGNがコンボイの謎を遊ぶ(Ep72) - YouTube(動画中、赤と青の激しい点滅があるので注意)
本作を観る前にはきちんとトイレもすませ、相変わらずのドッシャンバキバキドカーン!を楽しみましょう、オススメです!
以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓
個人的お気に入り度:5/10
一言感想:中国、お金出しすぎ
あらすじ
いいろぼっとと、わるいろぼっとがたたかいます。
ハリウッドを代表する底抜け映画監督マイケル・ベイ監督最新作にして、基本的に破壊とアクションしかない(褒めています)「トランスフォーマー」の第4作目です。
前作の感想はコチラ→大味どころかゴリ押し「トランスフォーマー3/ダークサイド・ムーン」
シャイア・ラブーフ 6181円 powered by yasuikamo |
えっと、本作の感想ね、えーとね、破壊とアクションがすごくてね、あとはぜんぶどうでもいいの。おしまい。
……いや本当にそのくらい中身のない映画なんだもの。
一応オートボット(いいロボット)たちが救ったはずの人間たちに追いつめられるという悲劇や、発明家の父親とティーンエイジャーの娘との確執など、本筋となりそうなストーリーもあるにはあるのですが、けっきょくアクションばっかに始終して、何のために闘っているのかもよくわからなくなります。
キーとなるアイテム“シード”の設定なんか、描写が雑すぎてぜんぜん頭に入ってきません。
でもマイケルさんの映画にそこを求めている人はほぼ皆無だと思いますので、これで大正解でしょう。
ドカーン!バキバキ!ドガシャーン!なアクションがあればそれでいい、正しい男の子向けムービーです。
さて、本作ですげえ目につきまくるのはプロダクトプレイスメント(作品中の企業広告)の多さです。
具体的に言うと、周りがぶっ壊れまくりなアクションシーンのつぎに、登場人物が企業の飲み物をおいしそうにゴクゴク飲むの。
いままでの「トランスフォーマー」シリーズもプロダクトプレイスメントは多かったのですが、画面に映り込む程度だったのでそこまでは気になりませんでした。
でも、本作はすげえ強引で、あまりに露骨です。
なんでこんなことになってんの、と調べてみたら中国がものごっそいお金を出していたからなのですね(そりゃそうだ)。
作中で中国が舞台になる理由も強引でした。
このへんは町山智浩さんの批評を聞くとすごくわかりやすいのでぜひどうぞ(微ネタバレ注意)↓
町山智浩が映画『トランスフォーマー/ロストエイジ』を語る(YouTube)
町山智浩が語る トランスフォーマー/ロストエイジが映画界に与えた衝撃(内容書き起こし)
しかも、(自分は気づかなかったのですが)オレオのロゴが入ったディセプティコン(悪いロボット)までもが登場しています。
これはオレオと本作のコラボCMをしていたことに関係しています。
このCMの内容も強引すぎるだろ……プロダクトプレイスメントを作中の設定にうまく当てはめた「TIGER&BUNNY」を見習ってほしいですね。
このプロダクトプレイスメントがいいか悪いかと言えば、個人的にはそこかしらにお金のにおいを感じるのでちょっとイヤです。
でも映画製作にかかる莫大な費用(本作の制作費は200億円)を考えれば、致し方のないところもあるのでしょう。
↓のような、作品の雰囲気をぶちこわしているのは論外ですが……
プロダクトプレイスメント | 破壊屋
本作の上映時間が2時間45分とべらぼうに長いのは、この企業のCMを入れないといけなかったことにも関係してそうです。
頭が悪い映画なのは重々承知していましたが、本作の台詞の品のなさはすごく気になりました。
味方のロボットも含めて「I'm gonna kill you!(ぶっ殺してやる)」など知性のカケラも感じさせず、作中ではそのことをギャグとして描いている始末。まあマイケル・ベイだからしかたないか(投げやり)。
※オートボットたちの口が悪いのはアニメ版からだとコメントをいただきました
あ、もちろんツッコミどころも満載です。
作中のマイケル節溢れるギャグは総じてスベり気味でしたが、5分に1回くらい訪れるツッコミどころにはゲラゲラ笑わせてもらいました。
すばらしいのは、本作から登場する「ダイノボット(グリムロック)」の格好よさ。
もともとのフィギュアからかなり造形が洗練されていました。
<before
<after
また、キャストも一新され、本作1本だけで話はまとまっているので今作から観ても十分楽しめます。
てか、いまままでのシリーズとだいたい内容はおんなじ(よくわからない戦闘しまくっている)なので、本作から観たほうが新鮮味があるくらいです。
把握しておけばいいのは、
・トランスフォーマー(ロボット)には、オートボット(いい集団)と、ディセプティコン(悪い集団)がいること
・前作でオートボットのリーダーであるオプティマスプライムが、ディセプティコンのリーダーであるメガトロンを倒したこと
そして、以下のトランスフォーマーたちの名前くらいでしょう。
<オプティマスプライム:日本での名称はコンボイ。オートボットのリーダー。
<バンブルビー:子どもっぽい性格。カーステレオを利用してしゃべる。
<ドリフト:侍っぽい造形。オプティマスを「Sensei(先生)」と呼ぶ
<クロスへアーズ:2丁拳銃で闘う。空中戦が得意。
<ハウンド:フィギュアではこんな見た目だけど、映画ではひげ面の太ったおじさんに。
<ロックダウン:オートボットにもディセプティコンのどちらにも属さない賞金稼ぎ
<スティンガー:人造トランスフォーマーのプロトタイプ。その造形の基本となったのはバンブルビー。
<ガルバトロン:スティンガーと同じく、人間の企業「KSI」が造ったトランスフォーマー
う〜んかっこういいですね。これが大スクリーンでガチャガチャと闘うだけで大満足してしまうというもの。よけいにストーリーがどうでもよくなります。
イマジン・ドラゴンズによる主題歌もかっこうよかったですね。
どうせならより大きい映画館で、よりよい環境で観ましょう。
「食らえこの野郎」な、満腹になればそれでOKな極厚ステーキみたいな内容なので、3D料金も上乗せしてしまって楽しんじゃったほうがいいです。
吹き替え版でオプティマスプライムの玄田哲章の渋い声やヒロインの中川翔子のかわいい声を堪能するのもありですが、原語ではドリフトの声を渡辺謙が担当しているの字幕版を選択してみるのもいいかもいいでしょう。
(マイナビニュースでは渡辺謙が吹き替え版も務めているとされていますが、どうやらこれは誤りで、実際は水内清光のようです)
余談ですが、ファミコンで発売されたゲーム「トランスフォーマー コンボイの謎」がリメイクされ、しかもアップルから審査落ちをくらって、さらにはTVアニメ化するという香ばしいニュースが届きました。
映画公開のタイミングに合わせてきたのはわかりますが、オリジナル版はマジでク○ゲーなのでオススメはしません↓
ゲームカタログ - トランスフォーマー コンボイの謎
【日本語字幕】AVGNがコンボイの謎を遊ぶ(Ep72) - YouTube(動画中、赤と青の激しい点滅があるので注意)
本作を観る前にはきちんとトイレもすませ、相変わらずのドッシャンバキバキドカーン!を楽しみましょう、オススメです!
以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓