ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-------- : スポンサー広告 :
Pagetop

神話に隠された英雄 映画「ヘラクレス」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はヘラクレス(2014)です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:魅力=「300」+「七人の侍」+ロック様ハアハア


あらすじ


ロック様が「あ”あー!」と雄叫びをあげて仲間といっしょに敵をぶっ殺す話。




えー予告編でどうせKI・N・NI・KUムキムキの男が闘うだけの偏差値の低い映画なんだろうと思ったあなた、まったくその通りです。期待どおりですね。
本作が描いているのはギリシア神話に登場する半神半人の英雄・ヘラクレス。これまでも数多くの映画が作られていたので、一部をちょっと振り返ってみましょう。

・「SF超人ヘラクレス(アドベンチャー・オブ・ヒーロー)」(1970)
  シュワちゃんの幻のデビュー作

・「ヘラクレス」(1997)
<たぶんいちばん有名なディズニーアニメ

・「ヘラクレス 選ばれし勇者の伝説」(2005)
<“12の試練”を全部描いたために上映時間は2時間48分に

そして……恐ろしいことに2014年には、ほかにも2本ヘラクレスを題材とした映画が作られています。

・「ザ・ヘラクレス
<「ダイ・ハード2」のレニー・ハーリン監督作品だけど、批評家からは不評

・「ヘラクレス~帝国の侵略~
アルバトロスフィルムらしいタイトルとキャッチコピーをパクって便乗するスタイル

神話という題材はアクション映画との相性がよく、企画が通りやすいところもあるのでしょうね(その企画が期間を開けずに被っちゃっているのが気の毒ですが)。

さて、本作「ヘラクレス」はこれらのヘラクレス映画とは差別化を図ったと言える内容になっています。
特徴的なのが、主演にドウェイン・ジョンソン(ザ・ロック)を迎えてザ・筋肉映画であることを全面に押し出したこと、そしてヘラクレスがファンタジックな神様の能力を使わないことです。

主人公の武器は重そうなこん棒で、味方の兵士に剣や盾での闘いの方法を教えています。アクションはほぼすべて肉弾戦です。これ本当にヘラクレスかよ。

雄叫び<あまりに雄々しいヘラクレス

ここで「おもてたんとちがう」「あんまり神話っぽくなくてがっかり」と思う方もいるでしょうが、自分はこの人間臭いヘラクレスという主人公の描きかたがこの映画でいちばんのお気に入りだったりします。
「いままでのヘラクレス像を思い切って変える」ということはチャレンジングですし、このことが物語で深い意味を持つようになっています。
決してバカ映画なだけで終わっていないメッセージ性、サプライズとカタルシスがあるのは、評価すべきポイントでしょう。

まあ、そのバカ映画以外のポイントは作品のエッセンス程度のもので、基本的にバカ映画であることを存分に楽しむべき内容です。
ロック様の溢れんばかりのカリスマ性と盛り上がりまくりの筋肉を観るだけでハアハアできますし、「300(スリーハンドレッド)」のような大乱闘あり、「七人の侍」のような仲間との共闘あり、とサービス精神は満載です。
しかも、上映時間は100分を切るというお手軽さもあります。サクッと筋肉アクションを観たい方には大プッシュでおすすめできる内容でしょう。

欠点はキャラクターの魅力に欠けること。敵味方のキャラクターをサラッと描きすぎたために、そこには“深み”はありません。
イアン・マクシェーン演じる“予言者”なんて、キャラづけがチープすぎてうっとうしいレベルでした(笑)
このぐらいの筋肉アクション映画であれば、これはこれでよい塩梅だとも思うのですけどね。

また、公式ページのキャスト紹介でロック様を大プッシュするあまり、ほかのキャストが名前すら書かれていない(役名のみ)のはどうなんでしょうか。
キャッチにある「本物のアクションは、俺様(ヘラクレス=ロック様)一人で十分だ」というのも何か違う気が……ほかのキャストもしっかりとアクションしていましたし、物語上でもヘラクレスに仲間がいることは大きな意味を持っていたのですから。
キャストの名前が気になる方は、Yahoo!映画などで確認しましょう。

けっこう人が死んでいるはずの戦闘が多いのですが、血が出るシーンはほとんどありません。
レーティングに気を使った結果なのでしょうが、個人的には「300」のように血がブシュブシュ、首や腕がもんげーな悪趣味映画のほうが好みですね。

スカッとする筋肉アクション映画、ロック様の魅力を堪能したい方は絶対に映画館で観ましょう。
2Dで観ましたが、3Dが生かされてそうな画もそれなりにあったので、お好みで選びましょう。当然、おすすめです。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

続きを読む

スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

2014-10-26 : 映画感想 : コメント : 6 : トラックバック : 0
Pagetop

知英(ジヨン)のゴリ押しはもうこれっきりにしてほしいという話

1〜2年くらい前まで、剛力彩芽のゴリ押しっぷりがネット上で大バッシングを受けていました。
しかし、最近の剛力さんは「清須会議」「L♡DK」の役がハマっていましたし、「X-MEN: フューチャー&パスト」の吹き替えで演技力の向上が評価されるなど、批判をはねのける成長が見られています。
そのゴリ押しの配役もだいぶ沈静化したかのように思っていて、内心ほっとしていました。

しかし……ここにきてまたもゴリ押しの波がやってきました。
それは韓国出身の女優・知英(ジヨン)
彼女が映画初出演にして、実写映画版「暗殺教室」のセクシーな殺し屋“ビッチ先生”を演じるというのです。

<漫画    <実写

↓これを知ったときの自分の気持ち

続きを読む

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

2014-10-23 : いろいろコラム : コメント : 7 : トラックバック : 0
Pagetop

愛なんてない 映画「ニンフォマニアック Vol.1」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はニンフォマニアック Vol.1です(遅れました)。


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:意外と笑える(ドン引きしながら)


あらすじ


行き倒れていた女性・ジョー(シャルロット・ゲンズブール)は、初老の男セリグマン(ステラン・スカルスガルド)に拾われ、自分の生涯を語り始める。
その昔、ジョー(ステイシー・マーティン)は15歳のときにバイク好きの青年ジェローム(シャイア・ラブーフ)に処女を奪われる。
やがて印刷会社に就職したジョーは、そこでジェロームと再会するのだが……。




※このブログは18禁ではないですが、映画が描いている内容はそりゃあもう性的なので未成年者の方はなるべく読まないでね!
※vol.2の感想は<コチラ>

メランコリア」「アンチクライスト」のラース・フォン・トリアー監督最新作です。
タイトルの意味は“色情欲”。
少女時代からセックスに溺れた女性の姿を描く、「Vol.2」と合わせて4時間を超える大作となっています。

トリアー監督の特徴と言えばとりあえず女性をいじめぬくスタイルで、だいたいの作品で女性が(主に性的に)ヒドい目に合います。
ダンサー・イン・ザ・ダーク」はその最たるもので、ハッピーな映画が好きな人から死ぬほど嫌われているのも致し方ないでしょう。

でも自分はトリアー監督の作品が大好きです。
それは登場人物たちが、ふつうの人が思う“幸せ”とは違うものを目指しているように思えるからです。

幸せというのは主観的なものであり、ほかの人から見れば「それって絶対に不幸じゃん……」と思っても、本人からしてみれば違うこともあるのではないでしょうか。
本作「ニンフォマニアックVol1」でもそれは同様で、最初から最後まで「愛なんていらねえ、セックスがあればいいんだ」という女性の姿を描いているのです。
……いやあ幸せとはとても思えませんね(←客観的考えかた)

また、本作は意外と笑える作品になっています。
その理由のひとつが、主人公の行動がいちいち“例え”られること。

本作のプロットは、男が主人公の話す過去の物語を聞いていくという「アマデウス」スタイルです。
男はさぞかし破天荒すぎる女性の性遍歴を聞いてドン引きするかと思いきや意外とノリノリで聞いていて、哲学的な例えで彼女の物語を解釈しようとするのです。
その例えは納得できそうで、おいおいとツッコミたくなるところもあったりして……そのバリエーションの多さも楽しむべきでしょう。

また、あまりエロを期待して観る作品ではないと思います。
確かに性描写はR18+指定納得の過激さなんですが、それほど男性の性的興奮を呼び起こすような撮られかたをしていないように思いました。
メインとなるのはひとりの女性の人生であり、哲学的な考察。誰かの“生きかた”についてあれこれと考えてみたい人にこそ、おすすめと言えます。

余談ですが、公式サイトのキャラクターのページ(←クリック注意)もヤバいですよねえ……
登場人物がみんな裸でエクスタシーな表情を浮かべているのは想定の範囲内ですが、下までスクロールしていくと白目を剥いているおじいちゃんまでいますから。このページでなんとなく笑えたら、本編でも笑えると思います。

難点は哲学的な考察が多いので、劇的な展開を求める人にとっては退屈に感じてしまうかもしれないこと。
特殊な“愛”の形を描いているという点も含めて、意外と「her/世界でひとつの彼女」にも似ている作品かもしれません。
あとは映画がいいところで終わってしまうのも寂しいですね。「Vol.2」の公開は11月1日からなので、「Vol1」と同時に公開しているときに立て続けに観てみるのもアリかもしれません。

映画というのは多種多様な人生を切り取って見せてくれるものであり、楽しいだけでなく、恐怖、悲劇、絶望なども描ける媒体です。
本作のように、セックスばかりしていてどんどん身を滅ぼしていく(ように見える)女性の悲劇(?)を描いている映画も、ある意味では貴重ですし、観る価値は確かにあるはずです。

描写は確かにえぐ〜いものばかりですが、トリアー監督作品の中ではこれでもけっこうとっつきやすいほうだと思います(笑えるし)。
それでも上級者向けであることは間違いないので、「ダンサー〜」か「ドッグヴィル」で、トリアー監督のアクの強さを知ってから観ることをおすすめします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

続きを読む

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

2014-10-21 : 映画感想 : コメント : 1 : トラックバック : 0
Pagetop

幸せのための方法 映画版「近キョリ恋愛」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は近キョリ恋愛です。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:描いているのは、恋愛だけじゃない


あらすじ


クールな女子高生の枢木ゆに(小松菜奈)は成績トップクラスの超優等生だが、唯一英語だけが苦手科目だった。
彼女は英語教師の櫻井ハルカ(山下智久)から、毎日放課後に特別補習を受けることになる。
ハルカの毒舌にイライラを募らせるゆにだったが、次第にその気持ちは別のものへと変わっていき……




どうしよう……ものすごくおもしろかった………

えー、「映画は観てみるまではわからない」ということはよーく承知していたつもりでしたが、もう本当にそのとおりというか、観たくないとか言ってごめんなさいというか、本当ごめんなさい(2回)。

予告編や公式サイトにある「史上最強のツンデレ教師☆」という文句からウンザリしていたし、「教卓の下のキス」は失笑するしかないシチュエーションだし、どう考えてもデストロイだろーと思っていましたが、大きな誤解でした。
本作は少女漫画のおもしろさを保ちつつ、大人になるためのメッセージが込められた人生讃歌になっていたのです。

少女漫画のおもしろさというのは、いわゆる胸キュンです。
イケメンにすごくかっこういいことを言われてキャーキャー女の子が騒ぐあのノリです。
そこはちゃんとツボを抑えてるうえに山ピーが主演であるので、女の子たちは大満足できることでしょう。
個人的にはここはギャグとして大いに笑うことができました。

感動したのは、このイケメンの行動がちゃんとしっぺ返しを受けていることです。
だいたいの物語が「教師と生徒の恋愛」です。当然世間では許されることではありません。
そのことで山ピーは本気で悩んだりぶん殴られたりするので、イケメン嫌いな男子にとっても溜飲を下げられるのではないのでしょうか
決して※ただしイケメンに限るだけで終わっていないのです。

あとわりとびっくりしたのですが、山ピーはそんなにツンデレでもなかったです。
前半はまあまあツンツンしていましたが、後半はめっちゃ素直でした。
まあこれは原作がそういう設定だし、お客を呼ぶ宣伝文句としては正しいのでしょう。

むしろツンデレなのは、クールでなかなか表情を見せない主人公のほうですね(クーデレと言ったほうが正しい?)
彼女は「イケメンにただ好かれるだけ」の女の子ではありません。
恋を知って傷ついているし、その傷を知ってこその努力をしようとします。
主人公を演じていたのが「渇き。」の小松菜奈なので、その印象のままだったらどうしよう……と思っていたのですが、ちゃんとふつうの女子高生に見えて安心しました。
どちらのキャラクターも、映画を観ればきっと好きになることができるでしょう。

また、少女漫画ならではのありえねーシチュエーションに説得力を持たせていることもよかったです。
ちゃんと周りが主人公たちの行動を見て、現実味のあるリアクションや行動をしてくれるんですよね。
まあそれでもツッコミどころはあるんですが、そこは大目に見るべきでしょう。

とにかく、脚本が優れているんです。
登場人物の想いは複雑に交差して大きな“うねり”を起こしています。
何気ないセリフが、見事に伏線として生きています。
脚本を担当したまなべゆきこさんは、本作と同じく熊澤尚人監督とコンビを組んだ「ジンクス!!!」でも高い評価を得ていたので、その作品群をもっともっと追いかけたくなりました。

自分は原作漫画を読んだことがなかったのですが、どうやら映画では設定がかなり変わっているようです。

powered by yasuikamo

<こちらで試し読みができます>
阿部顕嵐主演のスピンオフドラマ「近キョリ恋愛 ~Season Zero~」も放送されていました。
同じようなシチュエーションであっても、そこに至るまでの過程はぜんぜん違うようです。
あくまで映画は「クールな女子高生と教師が、補習を続けるうちに惹かれ合っていく」という設定を借りているのでしょう。

このことも、自分はよかったのではないかと思います。
原作に登場しない新井浩文演じる教員は作品には不可欠なものとなっていますし、「教師と生徒の恋愛」の困難さをしっかり物語の主軸に置くことで、多くの人が共感できるドラマがしっかりと構築されていました。

本作に込められたメッセージは、将来のある若者にこそ観てほしいと思えるものでした。
教育上にもいい内容であると断言できます(教師と生徒の恋愛というタブーなものを描いているのにも関わらず!)
ちなみに、作中ではキスをするもののセックスに関する話題は皆無ですので、お子さんにも安心です。
恋空」のようにセックス→妊娠→何も考えずに出産という心底子どもに読ませたくないケータイ小説とは天と地ほどの違いがありました。

それにしても……こういう優れた作品はもっともっと多くの人に観てほしいものですが、明らかにターゲットが絞られすぎている映画ですよね。見事に女性しか観に来ません(当たり前)。
ネット上にある感想も「山ピーがチョーかっこよかった!」「もう胸キュン死しそう!」という偏差値の低そうなものばかりですので参考にならないですし、Yahoo!映画にはステマが溢れかえっているので信用できません。
ここでオススメしても、本当におもしろそうと思ってくれるのか不安でしかたがありません。

同じようなジャンルでは「カノジョは嘘を愛しすぎてる」「L♡DK」もいい作品でしたし、いち映画ファンとしてはこういう“観そうもない作品がじつはおもしろい”ことを発見できるのはうれしいことです。

作中では、2回ほどホロリときてしまいました。
役者の演技だけでわかりそうなところもわざわざセリフで表現してしまったり、山ピーは何をやっても山ピーにしか見えないという欠点もありましたが、些細な問題です。
冗談抜きで、すべての人におすすめします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

続きを読む

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

2014-10-17 : 映画感想 : コメント : 5 : トラックバック : 0
Pagetop

アメリカという場所で 映画「荒野はつらいよ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は荒野はつらいよ~アリゾナより愛をこめて~(原題:A Million Ways to Die in the West)です。


個人的お気に入り度:5/10

一言感想:意外といい話(オタク男子にとって)


あらすじ


1882年のアリゾナ、冴えない羊飼いのアルバート(セス・マクファーレン)はガールフレンドのルイーズ(アマンダ・セイフライド)に愛想をつかされてしまう。
ある日、街に美女のアナ(シャーリーズ・セロン)がやってきて、アルバートは巻き込まれた店のケンカから彼女を救うのだが……




日本でも大ヒットを遂げた「テッド」のセス・マクファーレン監督最新作です。
セス監督は本作の主演も務めており(テッドのときも声を当てていたけど)、シャーリーズ・セロンリーアム・ニーソンアマンダ・セイフライドといったスターを招いています。

つまり、セス監督は“「テッド」が大ヒットしたことをいいことに好き放題やっている”わけで……
フィフス・エレメント」や「エンジェル ウォーズ」のように、富と名声を得た監督が自分の好きな映画を作った“俺様ムービー”と考えて差し支えないかもしれません。

セス監督の持ち味と言えばR15+指定大納得の、お下劣なギャグをとにかく詰め込む「数撃ちゃ当たる」スタイルです。
「テッド」ではいくつか笑えるシーンがあったのですが……すみません、本作のお下劣ギャグはほとんど笑えませんでした。

なんて言うか、う○こ、ち○こ、顔○、○ェラとか言う単語を並べて用意して「さあ笑え」というのはあまりに底が浅いのではないでしょうか。
「テッド」のときはそういうお下劣単語を、見た目がかわいいクマのぬいぐるみが言うギャップが笑えたわけで、今作のようにただ人間が言うだけではオエー気持ちわりーで終わってしまいます。

また、パーキンソン病や人が死ぬシーン、幼少時の性的虐待までもをギャグとして描いているのも気に入りません。
本作ではパーキンソン病の話題を「リハビリ中」と訳していましたし、不謹慎で笑えないというのは多くの方が思うことでしょう。
「テッド」でもパーキンソン病の話題で批判を浴びていたのですから、学んでほしいのものです。

反面、「テッド」で乱発されていたマニアックなネタは少なめです。
これはハマれば(わずかな人にとっては)おもしろいものなので、ちょっと寂しいですね。

そんなわけで本作のギャグシーンは好きにはなれませんでしたが、意外や意外、本筋の物語がかなりおもしろかったです。
かなりまともな、ギーク(オタク)の成長物語になっているんですよね。

主人公は満足がいく人生を送れておらず、自分に自信がない。
そんなときに美女が表れて、自分を励ましてくれて、困難に立ち向かう勇気をくれる―
世のオタク男子の理想とも言える関係がそこにはありました。

で、このわりとよくできた物語のテンポを止めてしまう下ネタが入るので、むしろ「下ネタいらねえ」な気持ちにもなってきました。
いや、この映画に下ネタがないならないで、寂しい気もするんですが……(それを期待して観たところもあるし)。

あと邦題がガチで残念なことになっていますが、原題は「A Million Ways to Die in the West(西部で死ぬ方法は100万通りある)」で、映画の舞台である1980年当時の環境の悪さを皮肉るものになっています。
病気が蔓延し、労働者は体を酷使し、一歩外に出ればすぐにでも死ぬ可能性がある。
主人公はそんな世界で生きて、ナレーションでは「生まれる時代と場所を間違えた男」と紹介されます。
主人公はまるで「西部のひどい時代にタイムスリップした」人物のようです。
このおかげで主人公に感情移入しやすくなっているのは、じつに上手いものでした。

シャーリーズ・セロンにいろいろと手ほどきされるという点が本作の最大の魅力であり(断言)、それを期待するなら大満足ができる作品でしょう。
予告編でも“いい女”と紹介されていましたが、実際の彼女のいい女度は「STAND BY ME ドラえもん」のしずちゃんに匹敵するレベルでした。
西部劇へのリスペクト(+ちょっとおちゃらけ)もちゃんとあるので、往年の西部劇ファンにとっても見所がありますよ。

ちなみにこの映画にはライアン・レイノルズユアン・マクレガーもカメオ出演していたらしいのですが、自分はぜんぜん見つけられませんでした。これから観る人はぜひ探してみましょう。
本作には、さらに驚けるゲスト出演者がいるのですが……こちらは秘密にしておきましょう。映画ファンであれば、うれしいことは間違いありませんよ。

言うまでもないですが、お下劣ギャグが受け入れられない人にはまったくもっておすすめいたしません。
エンドロール後にもおまけがあるので、途中でお帰りなきよう。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

続きを読む

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

2014-10-15 : 映画感想 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop

最高の瞬間 映画「ジャージー・ボーイズ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

遅ればせながら、今日の映画感想はジャージー・ボーイズです。


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:青春の愛おしさに溢れている


あらすじ


ニュージャージー州の貧しい町で生まれ育った4人の若者たちは、世界に名を馳せるミュージシャンになろうとしていた。
“天使の歌声”を持つフランキー・ヴァリ(ジョン・ロイド・ヤング)を筆頭に、彼らはバンド「フォー・シーズンズ」を結成する。
しかし、その栄光の裏にはとある秘密があって……




チェンジリング」「グラン・トリノ」のクリント・イーストウッド監督最新作にして、実在の音楽グループのフォー・シーズンズを題材とした作品です。

本作は同名のミュージカルを原作としていて、主演のジョン・ロイド・ヤングはミュージカル版でも主役のフランキー・ヴァリを演じていました。
フランキーを含めたフォー・シーズンズのメンバーの歌と演奏は、“吹き替え”をしていません。
彼らが奏でる楽曲の数々は、本物そのままのクオリティー。音楽が好きな人にとっては、これだけで観る価値がある作品です。
サウンドトラックは、もはや映画を観た人にとって必携でしょう。

1200円
powered by yasuikamo

客を呼び込むための有名な俳優を使うのではなく、あくまで楽曲のすばらしさを追求した配役がされていることだけでも、この映画が大好きになりました。
それは「まったくの無名だった若者の成功物語」とシンクロしています。
とにかく利益優先、事務所のゴリ押しばかりの日本の映画界にも見習ってほしいものです。

あ、そうそう、キャストの中でいちばん有名なクリストファー・ウォーケンものすんごくかわいいです。
口ではなんだかんだ言いつつもフォー・シーズンズをやさしく見守っているところとか、ツンデレおじいちゃんの魅力を堪能できて幸せでした。

有名な楽曲の数々が魅力的な作品ですが、若者たちの青春ドラマとしても奥深く仕上がっています。
イーストウッド監督は「この作品をミュージカルだと思っていない。作品のテーマはあくまで4人の男の物語で、たまたま彼らが音楽を選んだだけだ」と語っています。
若者たちの栄光と挫折、彼らの欠点を含めた愛おしさを描くイーストウッド監督の“らしさ”に溢れていました。

本作はじつは本国ではあまり評判がよくなく、興行成績もいまいちぱっとしていません。
しかし、日本では大絶賛を持って迎えられており、2週連続興行成績7位と上映館数の少なさに比べれば十分なヒットをしています。
これは日本でも有名な楽曲がたくさん登場したこと、物語にある“事情”が日本人の心を捉えたからなのかもしれませんね。
「仕事と家庭の両立が難しい」なんて(世界共通ではあるだけだろうけど)日本人の多くが抱えている悩みでしょうから。

欠点は、個人的には作中の借金がらみのエピソードにやや違和感を覚えてしまったところ、主役の4人のうちMichael Lomenda(ニック・マッシ役)とErich Bergen(ボブ・ゴーディオ役)の見た目がわりと似ているための混乱してしまったことくらいです。

「ジャージー・ボーイズって誰?」と思っている人たちにとっても「え?あの曲ってこの人たちが作っていたの?」と驚ける楽しみかたがあるでしょう(自分がそうでした)。
これは、有名なアーティストが過去に作り出した、すばらしい楽曲の数々を知る機会でもあります。
老若男女を問わず、おすすめします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

続きを読む

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

2014-10-12 : 旧作映画紹介 : コメント : 4 : トラックバック : 0
Pagetop

すばらしき1日 映画「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はアバウト・タイム〜愛おしい時間について〜(遅れてすみません)です。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:観たあとは、これからの1日が変わる


あらすじ


コーンウォールに住む青年ティム(ドーナル・グリーソン)は、両親と妹、そして伯父の5人家族で、海辺でピクニックを楽しみ、週末は野外映画上映を楽しむなどの幸せな日々を過ごしていた。
ティムが21歳の誕生日を迎えたとき、彼は父(ビル・ナイ)から一族にタイムトラベル能力があることを知らされるのだが……




超おすすめします!
すばらしいタイムトラベル映画であり、爽やかな人間讃歌でした。

個人的に好き好きでしょうがなかったのが、主人公がタイムトラベルを使う理由です。
そこには恐ろしい陰謀もありませんし、「自分という存在が消えてしまうかも?」と言ったような危機もありません。
ただただ「これから彼女と仲よくなりたい」や、「親しい人を幸せにしたい」など、ものすんごくこじんまりとしたものなのです。

このタイムトラベルを“お手軽に使っている”という点は「時をかける少女」を思いださせてくれました。

仲里依紗
3709円
powered by yasuikamo

この“自分もタイムトラベルの能力を手にしたらこういうことをするかも”と思わせてくれる“身近さ”のおかげで、とても主人公に感情移入しやすくなっています。

思えば、タイムトラベルものでは、過去に戻ったことにより「しっぺ返し」を受けるという作品が多くあります。
バタフライ・エフェクト」やはその最たるもので、「恋はデジャ・ブ」はタイムループがむしろ忌むべきものになっていますし、「ドラえもん」でさえ過去に戻ることの危険性を描いています。

ところが、本作でははとことんタイムトラベルによりとことんハッピーになることばかりを描いています。
これがものすごく気持ちよくて、そのために工夫に工夫を重ねる主人公を応援したくなるのです。

とは言え、人生の幸せな部分だけを描くのではなく、しっかりとビターな面も描いています。
幸せ:それ以外=9:1くらいの割合の作品であったのが、新鮮に思えました。


また、登場人物に明確な悪意を持つ者がいないというのもいいですね。
誰かが不幸になるのも、いろいろな歯車が狂ってしまった結果なのですよね。
主人公は、その歯車の噛み合わせがよりよくなるように、みんなが幸せになれるように組み立ててくれる。これがなんとも気持ちいいのです。ときどきイヤなヤツに対しては辛辣なことをしていた気もするけど。


そして、根底にあるメッセージがすばらしすぎます。
タイムトラベルが題材の映画ながら、本作は過去には戻れず、同じような日々を生きる人みんなにエールを送っているのです。

「今日は最低の日だった」「あの頃に戻って人生をやり直したい」と思っているはきっと多いでしょう。
この映画は、そうしたネガティブな考えを変えてしまうほどの説得力を持っています(みんながほしがっているのに手に入られない、タイムトラベルの能力を描いているのにも関わらず!)
それだけで、すべての人に観てほしい作品でした。


そうそう、コメディ映画としてもかなりおもしろいです。
その半分くらいがG(全年齢)で許されるくらいのソフトな下ネタなのですが、そのほとんどがスベリ知らずでクスクス、彼女との“初夜”のシーンにはゲラゲラ笑いました。

これはキャラクターがみんな立っているおかげ。
ちょっとギーク(オタク)っぽさもあるドーナル・グリーソン演じる主人公、レイチェル・マクアダムス演じる少し変わっている彼女、リディア・ウィルソンのおしゃまな妹、そしてビル・ナイ演じるお父さん……すべてが愛おしくてしかたがありませんでした。


ここまで絶賛してきましたが、本作には明確な弱点があります。
それは肝心のタイムトラベルの能力の設定がアバウトであることです。
後半のとある展開には多くの人が首をかしげるでしょうし、ラストに至るまでの話の流れも納得いかない人はとことん納得できないでしょう。

これは主人公が「暗いところで念じると過去に戻れる」という点だけが描かれ、そのほかの“制約”がまったくわからないからです。
たとえば、「何回でも同じ時間軸に戻れるのか」「過去に戻ったとき、もとの時間すぐに帰って来れるのか」という疑問があやふやなままです。
SFの設定に論理性を求める方にとっては、これはかなり気になるのではないでしょうか。

しかし、本作においてはこれも致命的な欠点にはなっていません。
なぜなら、本作が主題に置いているのはタイムトラベルではなく、「人間の生きかた」であり、人間讃歌であるのですから。
主人公にとって、タイムトラベルは幸せになるための単なる手段。大切なことは“その先”にあるのです。

また、設定がアバウトとは言いましたが、裏を返せば自分であれこれ設定を考えてみるとおもしろいということでもあります。
単に“能力が適当すぎるじゃん!”で終わらせるのではなく、いっしょに観た友だちとあれこれ語り合うと二度楽しめるのではないでしょうか。


本作を監督したのは、これまた悪意のない人々を描いた秀作「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティスです。
監督ならではの音楽が、またすばらしいものでした。

Various Artists
1097円
powered by yasuikamo

参考↓
【今週のクローズアップ】『ラブ・アクチュアリー』『パイレーツ・ロック』『アバウト・タイム』さようなら、ありがとう!リチャード・カーティス監督 - シネマトゥデイ

本作がカーティス監督の引退作になるようで、作品のメッセージを思えば納得できる反面、もっともっとその作品を観たくなりました。

ここは、前述の明確な欠点など忘れて、ただただ人間のすばらしさを描いている本作を楽しみましょう。
家族でも、カップルでも、友だちでも、観た後は素敵な笑顔を届けてくれる作品です。絶対に、映画館で観てください。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

続きを読む

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

2014-10-08 : 映画感想 : コメント : 5 : トラックバック : 0
Pagetop

2014年10月の気になる映画一覧

9月に引き続き、「ちょっとマイナーだけどこれは気になる」映画たちを紹介してみます。
時間があったら全部観たい。仕事が忙しいのがいけないんや……(言い訳)。

ぜひ以下の記事も参考にしましょう。
<2014年10月公開で観たいと思っている映画の覚え書き|三角絞めでつかまえて>
<2014年10月公開作のチェック] by 映画三昧、活字中毒>

※シアター・ナイトメアは10月4日公開でした、間違えていてすみません。
※タイトルをクリックするとそれぞれの映画の公式サイトに飛びます

続きを読む

テーマ : 映画情報
ジャンル : 映画

2014-10-07 : 月ごとの気になる映画 : コメント : 7 : トラックバック : 0
Pagetop




ホーム

最新の記事

最近のおすすめ映画

sully ポスター
イーストウッド、真骨頂
こえのかたちぽすたー
生きてくれて、ありがとう
怒り映画ポスター
信じていいのか

広告(同じウィンドウで開きます)


Twitter...

反響のあったorおすすめ記事

<初めて来られた方へ(ブログの説明)>
<著者プロフィール>
こちらでも記事を執筆中↓
<ヒナタカ | シネマズ by 松竹>

ご連絡の際は、以下のメールアドレスまでお願いします(☆を@に変えてください)
hinataku64_ibook☆icloud.com

2015年ベスト映画20
2015年ワースト映画10

2014年映画ベスト20
2014年映画ワースト10

2013年映画ベスト20
2013年映画ワースト10

2012年 映画ベスト20
2012年 映画ワースト10

2011年 映画ベスト20
2011年 映画ワースト10

映画パロディAVタイトルベスト10
映画邦題ベスト10&ワースト10
Yahoo!映画のステマ評価ワースト5
レビューサイト「Filmarks」の優れた点&ちょっと微妙なところ
剛力彩芽のゴリ押しっぷり
真のレゴムービーの日本版予告編

<2016年下半期>
『聲(こえ)の形』
『スーサイド・スクワッド』
『キング・オブ・エジプト』(吹き替え版)
『君の名は。』
『ゴーストバスターズ(2016)』
『シン・ゴジラ』
『ファインディング・ドリー』

<2016年上半期>
『葛城事件』
『TOO YOUNG TO DIE!』
『貞子 vs 伽椰子』
『ヒメアノ~ル』
『デッドプール』
『アイアムアヒーロー』
『ズートピア』
『クレしん ユメミーワールド』
『バットマン vs スーパーマン』
『ドラえもん 新・日本誕生』
『X-ミッション』
『オデッセイ』

<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『アメリカン・スナイパー』

<2014年下半期>
『ベイマックス』
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『MONSTERZ』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』

<2011年上半期公開>
『ブラック・スワン』
『八日目の蝉』
『手塚治虫のブッダ』
『わたしを離さないで』
『パラノーマル・アクティビティ2』

<2010年公開作品>
『ソウ ザ・ファイナル3D』
『リミット』

<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

守銭奴すぎるバンナムの課金ゲーム

検索フォーム

FC2カウンター

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
未設定
--位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
未設定
--位
アクセスランキングを見る>>

カレンダー

プルダウン 降順 昇順 年別

09月 | 2014年10月 | 11月
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -


ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。