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すばらしき1日 映画「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はアバウト・タイム〜愛おしい時間について〜(遅れてすみません)です。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:観たあとは、これからの1日が変わる


あらすじ


コーンウォールに住む青年ティム(ドーナル・グリーソン)は、両親と妹、そして伯父の5人家族で、海辺でピクニックを楽しみ、週末は野外映画上映を楽しむなどの幸せな日々を過ごしていた。
ティムが21歳の誕生日を迎えたとき、彼は父(ビル・ナイ)から一族にタイムトラベル能力があることを知らされるのだが……




超おすすめします!
すばらしいタイムトラベル映画であり、爽やかな人間讃歌でした。

個人的に好き好きでしょうがなかったのが、主人公がタイムトラベルを使う理由です。
そこには恐ろしい陰謀もありませんし、「自分という存在が消えてしまうかも?」と言ったような危機もありません。
ただただ「これから彼女と仲よくなりたい」や、「親しい人を幸せにしたい」など、ものすんごくこじんまりとしたものなのです。

このタイムトラベルを“お手軽に使っている”という点は「時をかける少女」を思いださせてくれました。

仲里依紗
3709円
powered by yasuikamo

この“自分もタイムトラベルの能力を手にしたらこういうことをするかも”と思わせてくれる“身近さ”のおかげで、とても主人公に感情移入しやすくなっています。

思えば、タイムトラベルものでは、過去に戻ったことにより「しっぺ返し」を受けるという作品が多くあります。
バタフライ・エフェクト」やはその最たるもので、「恋はデジャ・ブ」はタイムループがむしろ忌むべきものになっていますし、「ドラえもん」でさえ過去に戻ることの危険性を描いています。

ところが、本作でははとことんタイムトラベルによりとことんハッピーになることばかりを描いています。
これがものすごく気持ちよくて、そのために工夫に工夫を重ねる主人公を応援したくなるのです。

とは言え、人生の幸せな部分だけを描くのではなく、しっかりとビターな面も描いています。
幸せ:それ以外=9:1くらいの割合の作品であったのが、新鮮に思えました。


また、登場人物に明確な悪意を持つ者がいないというのもいいですね。
誰かが不幸になるのも、いろいろな歯車が狂ってしまった結果なのですよね。
主人公は、その歯車の噛み合わせがよりよくなるように、みんなが幸せになれるように組み立ててくれる。これがなんとも気持ちいいのです。ときどきイヤなヤツに対しては辛辣なことをしていた気もするけど。


そして、根底にあるメッセージがすばらしすぎます。
タイムトラベルが題材の映画ながら、本作は過去には戻れず、同じような日々を生きる人みんなにエールを送っているのです。

「今日は最低の日だった」「あの頃に戻って人生をやり直したい」と思っているはきっと多いでしょう。
この映画は、そうしたネガティブな考えを変えてしまうほどの説得力を持っています(みんながほしがっているのに手に入られない、タイムトラベルの能力を描いているのにも関わらず!)
それだけで、すべての人に観てほしい作品でした。


そうそう、コメディ映画としてもかなりおもしろいです。
その半分くらいがG(全年齢)で許されるくらいのソフトな下ネタなのですが、そのほとんどがスベリ知らずでクスクス、彼女との“初夜”のシーンにはゲラゲラ笑いました。

これはキャラクターがみんな立っているおかげ。
ちょっとギーク(オタク)っぽさもあるドーナル・グリーソン演じる主人公、レイチェル・マクアダムス演じる少し変わっている彼女、リディア・ウィルソンのおしゃまな妹、そしてビル・ナイ演じるお父さん……すべてが愛おしくてしかたがありませんでした。


ここまで絶賛してきましたが、本作には明確な弱点があります。
それは肝心のタイムトラベルの能力の設定がアバウトであることです。
後半のとある展開には多くの人が首をかしげるでしょうし、ラストに至るまでの話の流れも納得いかない人はとことん納得できないでしょう。

これは主人公が「暗いところで念じると過去に戻れる」という点だけが描かれ、そのほかの“制約”がまったくわからないからです。
たとえば、「何回でも同じ時間軸に戻れるのか」「過去に戻ったとき、もとの時間すぐに帰って来れるのか」という疑問があやふやなままです。
SFの設定に論理性を求める方にとっては、これはかなり気になるのではないでしょうか。

しかし、本作においてはこれも致命的な欠点にはなっていません。
なぜなら、本作が主題に置いているのはタイムトラベルではなく、「人間の生きかた」であり、人間讃歌であるのですから。
主人公にとって、タイムトラベルは幸せになるための単なる手段。大切なことは“その先”にあるのです。

また、設定がアバウトとは言いましたが、裏を返せば自分であれこれ設定を考えてみるとおもしろいということでもあります。
単に“能力が適当すぎるじゃん!”で終わらせるのではなく、いっしょに観た友だちとあれこれ語り合うと二度楽しめるのではないでしょうか。


本作を監督したのは、これまた悪意のない人々を描いた秀作「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティスです。
監督ならではの音楽が、またすばらしいものでした。

Various Artists
1097円
powered by yasuikamo

参考↓
【今週のクローズアップ】『ラブ・アクチュアリー』『パイレーツ・ロック』『アバウト・タイム』さようなら、ありがとう!リチャード・カーティス監督 - シネマトゥデイ

本作がカーティス監督の引退作になるようで、作品のメッセージを思えば納得できる反面、もっともっとその作品を観たくなりました。

ここは、前述の明確な欠点など忘れて、ただただ人間のすばらしさを描いている本作を楽しみましょう。
家族でも、カップルでも、友だちでも、観た後は素敵な笑顔を届けてくれる作品です。絶対に、映画館で観てください。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

2014-10-08 : 映画感想 : コメント : 5 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
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『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
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<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
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『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
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