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(いい意味で)お間抜けスパイ珍道中 映画『ジョーカーゲーム』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はジョーカー・ゲーム(2015)です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:ルパン三世じゃん、これ


あらすじ


亀梨和也がシリアスにスパイをやるかと思いきや、途中からルパン三世になる話。




「あんなにあいつのことが嫌いだったはずなのに、いつの間にか気になってしょうがない存在になっていた……」

ガッチャマン』と『MONSTERZ モンスターズ』で確かな信頼と実績を築き上げた渡辺雄介(脚本家)に、自分がこの『ジョーカーゲーム』を観終わったときに抱いた感情はそのようなものでした。
ひょっとすると、恋に落ちてしまったのかもしれません(ウソです)。

本作の原作は柳広司による同名の小説です。

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じつは、原作は5つのエピソードからなるオムニバス形式となっています。。
1本の長編映画にするにあたり、本作では各エピソードの登場人物を統合して嘉藤次郎というオリジナルキャラクターをつくり、視覚的におもしろいシーンのみをピックアップしているようでした。

これ自体は間違った選択ではないでしょう。
余計なシーンもあまりなく、上映時間は1時間48分とタイトに引き締まっています。
観客を飽きさせないように、原作にないアクションシーンもしっかり入れています。
アイドルの亀梨和也は、役者としてしっかりとした仕事していました。
本作の優れている点は、そうした観客を楽しませようとする気概に溢れていること、ちゃんと娯楽に徹するつくりになっていることにほかなりません。

そして脚本担当のワタベエ(愛称)もがんばったようで、「ここでこうして使うんだろうな」と予想できる死ぬほどわかりやすい伏線をここぞとばかりに入れまくっています。
それは「ねえねえ、俺すごいこと考えたんだけど、すごくない!すごくない!」というワタベエの子どものようなはしゃぎっぷりが垣間見えてなんともほっこりしました。

そうそう、『プロジェクトA』をしっかりとパクリ参考にしていることもよかったです。

ジャッキー・チェン
920円
powered by yasuikamo

追っかけっこのアクションとクライマックスのシーンは明らかに意識していました。
海外も舞台としたスケールの大きい作品ですので、こうした過去の作品を参考にしたことも正解だと思います。


ここまで褒めましたが、問題も大いにある作品です。
そのひとつが、シリアスなスパイものっぽい雰囲気はせいぜいオープニングまでで、途中から『ルパン三世』になるというとんでもない内容になっていることです。

どこがルパン三世っぽいかを具体的に言うとネタバレになってしまうので↓に書きますが、これは多くの人が展開を予想できるのではないでしょうか。
これから観る人は「どこでルパンっぽいシーンが出てくるんだろうな~」とワクワクしながら観れば幸せになれると思います。

ちなみに小説版は「スパイの日常には冒険もロマンも存在しない」という独白が出てくるほどストイックかつ、いい意味で地味な内容になっています。
ところが映画版のスパイの日常はロマンに溢れまくっており、ありえねーほど大胆な行動をしまくる派手な内容となっています。

この転換は間違いなく賛否わかれるポイントでしょう。
言ってしまえば本作の主人公はスパイのくせに目立ちまくっているのですから。
リアルで真面目なスパイものを期待している人には、素直に回れ右をしましょう。

あとね、ワタベエの脚本をさっきは半ばバカにしながら褒めましたけど、終盤のご都合主義がいくらなんでもひどすぎます
これは個人的にはギャグとしてゲラゲラ笑えたんですが、多くの人にとっては「ねーよ!」と悪い意味でツッコミを入れざるを得ないでしょう。
ここでも「ねえねえ、俺すごいこと考えたんだけど、すごくない!すごくない!」というワタベエのはしゃぎっぷりが垣間見えましたが、さすがに誰か止めろよとも言いたくなります

ほかの難点は、音楽がわりと大仰なこと。
(いい意味で)小競り合いのアクションシーンで、大河ドラマ並に壮大なBGMが流れるのはなんともチグハグな印象になってしまいます。

序盤の主人公の周りのキャラクターが、「主人公が何かを言ったら失笑する」「みんなではやし立てる」という反応をしまくるのもやや不愉快に感じてしまいました(不愉快にさせることも目的ではあるのだと思うけど)。


でもまあ、この映画はこれでいいんじゃないでしょうか。
原作はフィクションながら当時の国際情勢を皮肉っている奥深い内容なのですが、こっちは明るいバカ映画になっているのですから(主人公の性格と過去は暗いけど)。

そもそも主演がアイドルの亀梨和也ですので、小難しい内容にするとそれ目当てで来ている女子中高生のニーズに合っていない内容になってしまうはず。
女子中高生が何にも考えずに「亀梨君がかっこうよかった!」「わかりやすかった!」「すごいドキドキした!」と言える点でこの映画は100点満点で90点くらいをつけられるのではないでしょうか。

ちなみに原作者の柳広司さんは「暗い映画にしないでください」とスタッフに頼んでいたそうです。
原作者の要望にしっかりと応えた内容になっているのですから、本作が原作とまったく違う雰囲気になっていることは、むやみに貶めなくてもよいと思います。


また、この映画の監督は、『SR サイタマノラッパー』などのインディペンデント映画で高い評価を得ている入江悠です。
日々ロック』に続き、好きだった監督がメジャーに進出するとそれだけでうれしいものでした。
反面、入江監督らしさはそれほど感じなかったので(作品の特性上しかたがないけど、監督らしい下ネタや辛辣さがほとんどない)、ファンとしてはちょっぴり寂しさも覚えます。
入江監督はスパイ作品も大好きだったそうなので、好きなジャンルの映画が撮れて幸せなのだとは思うのですけどね。

ルパン三世が好きな方、頭からっぽで楽しめる映画を観たい方、役者のファンの方は上記のお気に入り点数に+1点してもいいんじゃないでしょうか。
スパイとしてのリアリティや知略を求める方、作中で起こりまくる奇跡を許せない方はー5点でw

本作はG(全年齢)指定ですが、少しだけ性的な話題やシーンもあるのでお子様の鑑賞にはご注意を(それほど刺激は強くはありません)。
個人的にはちょうたのしかったので、おすすめします。

↓以下、結末も含めてネタバレです。観賞後にご覧ください。

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2015-02-06 : 映画感想 : コメント : 4 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
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『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
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『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
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『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
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