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子どものために 映画『寄生獣 完結編』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は寄生獣 完結編です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:変わったところが、あってよかった


あらすじ


市長の広川(北村一輝)は寄生生物たちを率いて、強大なネットワークを形成しようとしていた。
一方、人間たちは特殊部隊を編成し、寄生生物の殲滅を企てようとしていた。
その最中、寄生生物の田宮良子(深津絵里)は自分の子どもにある感情が芽生え、寄生生物・ミギーを身腕に持つ新一(染谷翔太)にも、とある変化が訪れようとしていた。




名作コミック『寄生獣』を原作とした実写映画(2部作)の完結編です。
<前作のレビューはこちら>

岩明 均
936円
powered by yasuikamo

原作は全10巻におよぶ大作であるので、前作でも本作でも、2時間の映画に納めるための工夫(改変)がされています。
(具体的な改変はネタバレになるので↓に書きます)
第一印象としては、原作と変えてよかったところがたくさんあった一方で、悪くなったところも少なくはないというということでした。


よかった改変は、おもに重要人物である田宮良子(寄生生物)における追加エピソードでした。
その追加は本当にほんのわずかなものなのですが、彼女により「人間味」を与えています(。

自分が本作で何より感動したのは、田宮良子を演じた深津絵里の表情でした
前作では「表情を表に出さない」(人間ではない)ことを示す演技が見事でしたが、本作ではさらに「感情のわずかなゆらぎ」をも見せてくれます。
その卓越した演技を、田宮良子というキャラが「人間らしく」思えるエピソードで生かされているので、原作をよく知る人ほど感動できるのではないでしょうか。


一方、少し残念だったのは(やはりと言うべきか)各エピソードが矢継ぎ早で展開してしまうため、どうしても説得力に欠いたシーンが多くなってしまったことでした。
とくに連続殺人鬼・浦上のエピソードの違和感は、「映画のために詰め込んだこと」の弊害がはっきりわかるものでした。

さらに問題だと感じたのが、原作で重要だったワードや描写がごっそり抜けおちてしまったため、登場人物の行動の意味を意味を考える余地がない=映画だけでは何を言っているのかがよくわからないことです。
そのワードの一例が、田宮良子が大学の講義で知った「利他主義」と「利己的遺伝子説」です。
詳しくは↓こちらの記事でまとめてみました
<『寄生獣 完結編』を「満足」から読み解く [映画] All About>
※記事の2ページ目からは映画のネタバレがありますが、1ページ目にはネタバレはありません。

これは作品をテンポよく、またエンターテインメント性を高めるためにはしかたがないと思う部分もあります(大学の講義なんて、スクリーンで観たいものではないでしょうし)。
しかし、『寄生獣』は哲学的な思想も大きな魅力のひとつ。映画ではそこが少し浅くなってしまった印象を受けるのです。

そうしたことが削られた一方で、大衆映画にありがちな「自分の想いをベラベラとしゃべる」割合も増えてしまっています。
原作でも登場人物は自分の主張をよく口にしているのですが、映画ではさらにストレートなセリフに置き換わっていたりもします。
そのために(映画で変更されたセリフは)わかりやすいのに、(原作漫画にあった思想は)わかりにくくなっているという、ちょっとチグハグさもあります。

このあたりは、大衆向けの娯楽映画に仕上げるためには仕方がない(かなあ?)と思って割り切るしかないですね。
おかげで、原作漫画を読むと「そうか、あのときのセリフはこういうことだったんだな」と気づける(原作漫画の素晴らしさを改めて感じられる)という楽しみもあります。ポジティブシンキングって大切です。

あと、山崎貴監督にはいつもどおりのことなのですが、有名作品のパク・・・いや、オマージュもちらほら見られますね。
ぱっと自分が思いつくのは『ターミネーター2』『遊星からの物体X』『ソナチネ』。映画ファンであればそのデジャヴ感も前向きに楽しむことをおすすめします。


そんなわけで文句は少なくはないですし、作品の完成度としては前作のほうが高いとは思います。
それでも、前作を観た方、原作ファンにとっては観なければならない1本でしょう。
荒唐無稽な寄生生物のビジュアルをはじめ、名作漫画のエッセンスをなるべく拾って実写化を果たしているのは、賞賛すべきです。

最後に……深津絵里の表情以外に本気で感動したことがもうひとつ。それはエンディングの直前に入れられた、原作にはないとあるワンシーンでした。
これ、個人的なことを言って申し訳ないのですが、原作で「これがあったらよかったのになあ」と妄想していた理想のシーンだったんです(アニメ版にもありませんでした)。
これだけでも、本作を観てよかったと心の底から思うことができました。

前作に引き続きPG12指定であり、残酷なシーン、性的なシーンもあるのでご注意を。

↓以下は結末も含めてネタバレです。鑑賞後にご覧ください。

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2015-05-08 : 映画感想 : コメント : 6 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

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