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映画『進撃の巨人 後編 エンド オブ ザ ワールド』は超展開こそが見所だ!(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想は進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールドです。


個人的お気に入り度:5/10(4DXで観れば8点)

一言感想:映画を作るって大変だよね・・・


あらすじ


わりとネタバレになるので書けません。




超人気コミックの映画化作品、2部作品の後編です。
<前編のレビューはこちら>

こうした人気漫画の実写化作品には、どうしても「原作のイメージと違う」などの批判的な意見がつきものです。
しかし、この『進撃の巨人』の場合はその批判の度合いが尋常ではありません。

前編は、まだ「そんなに悪くないよ!」という意見も散見されていたのですが、後編はさらに評価が低くなり、絶賛をしている感想はネットのどこを探してもほとんど見当たらない勢いです。

これは原作の人気が並々ならぬものだったことと、前編よりもさらに原作とは別ものになっていること、映画自体の出来が良くないことが理由のようです。

なぜ映画自体の出来が悪いのか・・・以下にいろいろと書き出してみます。

(1)セリフが大仰
これが個人的にいちばん厳しかったです。
登場人物のセリフのほとんどはまるで舞台劇のように説明口調であり、血の通っていない「記号」のように感じられます。
前編でも気になっていましたが、後編ではさらに大盤振る舞いとなっています。

(2)主人公チームの演技がギャーギャーわめいてばっかり
これもキツい。前編の主人公のエレン(三浦春馬)は童貞臭のするさまざまな感情を見せる演技をしていましたが、今回はわめいてばかり、自分の主義主張を言いまくるだけです。
さらにジャン(三浦貴大)も厳しい。このキャラは延々と「エレンのことが気に入らない」ことを大声でずーっと言っているだけです。ほかの感情をほとんど見せません。

叫ぶシーンの<主人公はよく叫びます

(3)背景が描写不足
前編では群衆が巨人に捕食されまくる、阿鼻叫喚の残虐シーンが高く評価されていました。
しかし、この後編ではその踊り喰いのシーンがほぼ皆無です。
それだけならまだいいのですが、描写されるのは主人公チームばかりで、周りの環境(群衆)がどう変わったのかほとんどわからないのです。
前編での「失態」は「失敗すれば人類が終わる」ほどの深刻なものだったんですから、せめて「さらに状況が悪くなった場面」は描くべきでした。

(4)登場人物の行動理由が納得できない
どう論理的に考えても、キーパーソンである「シキシマ」の行動原理には無理が生じています。
この人物は「矛盾を抱えている男」と捉えるべきなのでしょうが・・・残念ながらメチャクチャな行動をしているイタい大人にしか見えませんでした。

(5)あっけにとられる超展開が盛りだくさん
あ、すみません、これは個人的に大好きな要素です
とくに途中で出てくる「ある部屋」の描写、終盤の展開にはいい意味で大笑いできました。ヒドい展開が大好きなク◯映画ファンの期待を裏切りません。

(6)話の展開がご都合主義
話のむりやりな流れに沿って登場人物が動かされているという感じで、どうにも不自然でした。


客観的に観れば、(1)大仰なセリフと(2)登場人物がわめいてばかり、という2大キツい要素は、気持ちベラベラ映画オブザイヤーだと思っていた『天空の蜂』よりヒドいレベルです。

それでも、『進撃の巨人』はファンタジー世界で起こる「特撮もの」な印象があったので、現代劇でありリアリティーが求められるはずの『天空の蜂』よりは、いかに登場人物ベラベラしゃべろうが、ある程度は違和感なく観ることができました(「戦隊もの」のヒーローが主義主張を語るのはカッコいいですもの)。
まあ、本作の叫びまくるセリフの数々はその「ある程度」を超えまくってヒドかったのですが・・・。


よかったところもたくさんあります。

まず、石原さとみは前編に引き続き凄まじいインパクトを届けてくれます。
もう現実はありえねーキャラを最大限に演じきっているんですよね。さすがはアニメ版でハンジを演じていた朴璐美さんに助言を受けただけのことはあります。

もうひとりの功績者は國村隼さんですね。
ステレオタイプで背景の感じられない登場人物の中でも、ひときわ目立つ「悪」を覗かせる演技が秀逸でした。

シキシマ役の長谷川博己さんは・・・まあすっげえ楽しそうに演じていらっしゃるのでそれでいいんじゃないでしょうか。
自分は観ていないのでなんとも言えませんが、長谷川さんは『MOZU』というドラマでも同じようなキレ気味のキャラを演じていたんですね。

この3者は中途半端にリアルにせずに、漫画に振り切った演技をされていました。
この映画はこれだけでけっこう楽しく観れます(いや本当に)


あまり話題には登りませんが、巨人の造形をされたVFXの担当者もこのうえのない素晴らしい仕事をされたと思います。
立体機動装置のアクションシーンに高低差や奥行きをあまり感じられなかった欠点があるためか、この点が評価されていない気がします。

巨人の造形<こういうシーンは本当に大好き


また、本作には「世界観の説明をするために登場人物がベラベラしゃべる」というシーンもあるのですが、個人的にこれには悪い印象はあまりありません。
ちゃんとセリフだけでなく映像でもその状況を見せようとしていますし、前編の伏線を回収しようという気概は十分に感じられます。


上映時間が90分未満(あらすじやエンドロールを除けば80分を切る)というランタイムも長所でしょう。
まあ、本作に限っては「1本で十分終われるのに前後篇に分けて稼ぐ手法だ!」とさらにバッシングを浴びる要素になっているようですが・・・


何よりも、原作ではどんどん膨らんでいっている世界の謎を、この映画版だけである程度決着をつけている点はとてもよかったです。
終盤には超展開が盛りだくさんとは言いましたが、ちゃんと映画としてカタルシスを感じられるように工夫もされています。
これで最後にメチャクチャやっていたら、本当にどうしようもないことになっていたでしょうね。


本作は初登場で興行成績1位とはなりましたが、それは初動3.3億円(前編の初動6億円に比べると約55%減)と決して芳しくない数字です。
(後編は土日の後にも休みが続くシルバーウィークに公開されたので、一概には比べられませんが)
(『るろうに剣心』などは後編でさらに数字を伸ばしています)
作品の評価は、決して映画の興行成績に比例しないとは思いますが・・・本作に限っては、その悪評が少なからずや客足に影響しています。

でも・・・個人的に、本作はより多くの人に観て欲しい作品であると思いました
いかに悪評だろうとも、さすがに『デビルマン』や『少林少女』よりはよっぽど映画としての体裁を保っています(比べるのも失礼)し、原作のことを考えなければ(←ここ重要)それほど怒り狂うような不愉快な内容でもないと思います。

むしろ、終盤はぜんっぜん展開が読めなかったので、「つぎに何が来るんだろう!?」と大いに楽しめたのです。
失敗作が三度のメシより好きなク◯映画ファンにとっては、ぜったいに映画館で観なければならない作品でしょう。


自分は本作で、映画作りの大変さをひしひしと感じました。
中島哲也監督が降板したり、監督だけでなく原作者ともゴタゴタして町山智浩さんの脚本を汲み取らない内容になったり、エキストラが酷い撮影現場を暴露したり(真偽は定かではない)、さまざまな炎上を経たり・・・現場ではさらなる「うまくいかなかった」ことばかりなのでしょう。
で、結局のところ演出と脚本がアレなおかげでこんな出来なのですから。

世にある映画作品が、いかに多数の人間の手で、いかに奇跡的なまでに完成されているのか・・・それをこれ以上なく教えてくれるのが、この映画版『進撃の巨人』なのかもしれません。


前編に引き続き、PG12指定では甘いと思わせる残虐描写があるのでお気をつけて。
ハードルを低ーくして、4DXで観るぶんには存分におすすめします。

<映画『進撃の巨人 後編 エンド オブ ザ ワールド』の4DX上映の演出が完璧だった件>

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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ジャンル : 映画

2015-09-26 : 映画感想 : コメント : 13 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

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