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『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』超万人向けの家族の物語だった!(ネタバレなし感想+B級映画愛に溢れたシーン)

今日の映画感想はトランボ ハリウッドに最も嫌われた男です。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:A級&B級映画好きでよかった!

あらすじ


着実に脚本家としてのキャリアを積んできたダルトン・トランボ(ブライアン・クランストン)は、第2次世界大戦後の冷戦下に起きた「赤狩り」の標的となり、下院非米活動委員会への協力を拒否したことで投獄されてしまう。
釈放後、彼は偽名で執筆を続け『ローマの休日』をはじめ数々の傑作を世に送り出す。




オースティン・パワーズ』『ミート・ザ・ペアレンツ』のジェイ・ローチ監督最新作です。

本作は「第2次世界大戦後の冷戦下でのハリウッド内幕もの」という、現代人からすればちょっとなじみのないものです。
主人公のダルトン・トランボという名前も、よほどの映画通でないと知らないでしょう。


ダルトン・トランボ: ハリウッドのブラックリストに挙げられた男
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トランボがどういう人物であるかを簡単に説明すると、
・あの超名作『ローマの休日』の脚本家
・そうにも関わらず、共産主義者を糾弾する「赤狩り」に巻きこまれた
・以後、ずっと偽名を使ってコソコソと仕事をするしかなかった
というお方です。

本作がうまいのは、「ぜんぜん知らない時代のぜんぜん知らない人物の伝記もの」でありながら、予備知識がなくてもわかりやすい、お堅い内容ではないということ。
映画に詳しくなくても問題なく理解できるうえ、当時の映画を観ておくとさらにオイシイという素敵なバランスなのです。

なぜなら、登場人物がきちんと整理されていることはもちろん、主人公の家族の物語に的を絞っているからなんですね。

この家族の物語がどういうものかと言いますと、「パパがいつも仕事ばかりで構ってくれない!」「ていうか仕事を家に持ち込みすぎ!」「私たちの生活をないがしろしすぎ!」という「父親が責められるあるある」なんです

家族で本気の喧嘩をしてしまうなどの辛いこともあるけど、それ以上にその生活は愉快。「(トランボという名前を隠すために)こんなことしていたのかよ!」などといった驚きもあって、なんとも楽しい。
そんなわけで、本作はクスクス笑えるコメディーシーンも満載なのです

そうそう、共産主義者への迫害という出来事は、いまの日本人には理解しにくいところがありますが、本作ではそこを「なんで共産党が恨まれたの?」「共産党ってなに?」という疑問に、劇中で「幼い子どもに教えてあげる」ことでわかりやすく答えているのもじつにうまいですね。
観客も、大人が子どもにわかりやすく教えるという形で、当時のことをすんなり飲み込めるのです。

もちろん家族の物語だけでなく、主人公トランボのプライドや、友人との和解や衝突といったドラマも過不足なく込められています。
本作は、観る人によって共感できるところがけっこう異なるのかもしれませんね。


また、ポスターは偏屈なおっさんの画ということで華なんていっさいないですが、娘役のエル・ファニングちゃんがとにかくかわいい、目に入れても痛くないほどにかわいい、世界一かわいい、宇宙一かわいい、娘にほしいということは言わずに入られませんね。

エルファニングかわいい<KAWAII!

エルファニング抱きつき<ちょっとそこ代われ

そのほかのキャストでは、ヘレン・ミレン様がくっそイヤな女性記者を演じているのがたまりません。

性格悪いヘレン・ミレン<超性格悪いです

主人公を演じるブライアン・クランストンとの、還暦越えのベテラン俳優同士の演技合戦もたまんないものがありますね。


さてさて、本作は予備知識なく楽しめる、「ハリウッド内幕もの」の初心者にも超オススメの作品なのですが、それでもつぎの人物を知っておくといいでしょう。

カーク・ダグラス……歴史大作『スパルタカス』の主演・製作総指揮を務めた映画プロデューサーにして俳優。じつはマイケル・ダグラスのお父さん。
ロナルド・レーガン……元アメリカ合衆国大統領。じつは俳優としての活動も有名。
ジョン・ウェイン……『駅馬車』などで知られる、西部劇や戦争映画で大活躍した大スター。戦争映画で主演を務めていたことが多かったものの、戦争には行ってない。

あとは、同じく当時のハリウッド事情と『スパルタカス』を茶化しまくったコメディ『ヘイル、シーザー』を観ておくとさらに飲み込みやすいでしょう。

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というよりも、何度も書いたように『トランボ』はかなりわかりやすい内容なので、ぜひ『トランボ』→『ヘイル、シーザー!』という順番で見てほしいですね。
本作『トランボ』を観ておくと、いかに『ヘイル~』が皮肉に満ちたコメディーであったかに気づけるでしょう。


個人的に、本作にもっとも近いと感じたのが、『ウォルト・ディズニーの約束』です。

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こちらもちょっとマニアックな映画の裏話が展開しながらも、そのじつ偏屈な人間たちのドラマを愛おしく描いた秀作でした。

そうそう、本作はぜひB級映画ファンにもオススメしたいですね。
これがなぜかは若干のネタバレになるので下に書きますが、もう嬉しいというかゲラゲラ笑いました。
世にいるB級映画ファンは「よく言ってくれた!」と思うことでしょう。

そしてねえ……この映画、エンドロールが超必見なんですよ。
帰る人はいないとは思いますが、最後までじっくりと観ることをおすすめします。


そしてそして、本作はIMDbで7.5点Rotten Tomatoesで75%と、本国で十分に高評価だったのですが……公開されたばかりでの日本での評価も並々ならぬものになっています。

(以下、25日21:00ごろの記録)
Yahoo!映画レビュー:4.3点
ぴあ映画初日満足度ランキング:第3位(91.7)
Filmarks:3.9点(5点満点中)
coco映画レビュー:100%

しかもTOHOシネマズ シャンテでは、客席数がもっとも多い劇場で、土日全8回中6回が満席となるほどの賑わいを見せているのだとか。

同じくハリウッド内幕ものだった『ヘイル~』が、やんわりと不評だったことを踏まえると、この数字は驚異的です。
極めて万人が楽しめた映画と言っていいのではないでしょうか。


難点を挙げるなら、序盤が当時のハリウッドの「大人の事情」を細かく描いているため、人によってはやや退屈に感じるかもしれないこと。個人的には、ここはもう少しカットしてもよかったですね。

最大の難点は、公開館が現在20しかなく、時期がバラバラだということかな。
これはミニシアター系での公開ということが本気で惜しい、多くの人が楽しめる作品なんですから。わかったら、ほら近くに劇場がある人はほら行った!

以下、B級映画愛に溢れたシーンだけネタバレで書きます↓ まだ公開館数が少ないので今回はここだけ。これを読むと興味が出てくるかもしれないけど、なるべく読まずに映画館に行ったほうがいいと思うよ!

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2016-07-25 : 映画感想 : コメント : 6 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

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