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ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

『怒り』疑うことと、信じること(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想怒りです。


個人的お気に入り度:8/10

一言感想:信じるって難しい(いや、簡単かも)

あらすじ


東京・八王子で凄惨な殺人事件が起き、その現場には「怒」の血文字が残されていた。
その事件から1年、千葉の漁港に住む洋平(渡辺謙)の娘である愛子(宮崎あおい)は、田代(松山ケンイチ)と名乗る青年と恋仲になる。
時を同じくして、東京、沖縄でも、「殺人犯と疑わしき男」がフラッと現れるのだが……。




本作は、BL(ボーイズラブ)な要素があるため、SNS上で大いに話題を集めています。

Twiiterの検索候補には「怒り BL」とか「綾野剛 受け」とか出てきますからね。どんな形でも映画が話題になるのはいいことです(たぶん)。

このあたりのBL要素、本作のテーマ、役者などの魅力、ネタバレなしの原作小説との違いについては以下にも書きました↓
<『怒り』BL全開な綾野剛に萌えた理由と、“信じる”難しさを描いた傑作であった5つの理由 | シネマズ by 松竹>

まあなんつーか、綾野剛が可愛すぎて新しい扉を開いてしまいそうなんですよ。

ベストカップル綾野剛と妻夫木聡<ベストカップル

そんなわけで、綾野剛と妻夫木聡のカップリングに期待する人は絶対に観に行きましょう。



さてさて、本作は吉田修一の同名小説の映画化作品であり、監督は『フラガール』『許されざる者』の李相日(り そうじつ)です。

怒り(上) (中公文庫)
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吉田 修一
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この原作者と監督のタッグは、興行収入20億円近いヒットを記録した『悪人』以来6年ぶりとなります。

悪人 スタンダード・エディション [DVD]
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この機会に『悪人』を観てみたのですが……好きな人にはごめんなさい、これはあまり肯定できる内容ではなかったです。
なぜなら、人を殺した主人公(妻夫木聡)を善、大学生(岡田将生)と殺された女性(満島ひかり)を超クズに描くという、「観客に想像の余地を残さない」作風だったからです。
これは「本当の悪人は誰か」(を観客に考えてもらう)というテーマとも矛盾していないでしょうか。
自分の不満は、以下の論理的かつ明確な記事でもよくわかるので、ぜひ読んでみてください(ネタバレ全開)
<悪人 [映画感想] | にわか映画ファンの駄目な日常>

しかし、今回の『怒り』はこの不満が完全に解消されていました。
終盤ギリギリまで「信じた人が殺人犯か否か」ということが明確にされないため、ずーっと「この人を信じていいのか」という疑心暗鬼に追い込んでくれるからです

これは、推理小説によくある「犯人が誰かを当てる」という要素と同じようで、ちょっと違います。
観客はほんのちょっとだけの「情報」や、登場人物の「些細な言動やしぐさや特徴」をもとに、その人物を信じるかどうかに迫られるのです。

この疑心暗鬼に陥ることが、まさに「この人は殺人犯なのか」と考える登場人物にシンクロしていきます。
「感情移入をする」「登場人物と自分を同調させる」という映画の醍醐味を、存分に味わうことができるでしょう。

この親子共演怒り<この親子関係も身につまされるなあ……。

PG12指定ではやや甘い性的なシーンもありますが、それは作品に必要なものです。

3つの物語を(ほぼ)同時並行で描くという構成、編集も見事に成功しています。

撮影と照明は「極上」と呼んでもいいほどの美しさがありました。

坂本龍一のピアノ主体の音楽は、『レヴェナント』以上に心をかき乱してくれます。

「怒り」オリジナル・サウンドトラック
坂本 龍一
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2時間22分という上映時間ですが、その長さを感じさせません。
豪華すぎる俳優陣の演技を期待する人、重圧な映画を求める方に、ぜひおすすめします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓

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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2016-09-27 : 映画感想 : コメント : 12 : トラックバック : 0
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<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』


<そのほか>
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