『信長協奏曲』むしろ不協和音(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)
個人的お気に入り度:3/10
一言感想:辛いことや苦しいこと、いっぱいあったよね・・・(作中の台詞)
あらすじ
主人公「平和大事!超大事!」→主人公が先陣切って人をぶっ殺しまくる話
※毎度ながらメタメタに書いているので、この映画が好きな方にはごめんなさい。
えーとね、本作は映画館で観る予告編がキツかったとか、『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の連続首位記録を止めて大ヒットとか、ハナから好きになれない要素が満載だったのですよ(←作品に対して失礼なので、こういう見かたはやめましょう)。
※「悲報」で笑っちゃった自分がちょっと悲しい。
世間では罵詈雑言も「そんなに悪くない」という声も聞こえてくるけど、それでも、それでも中立的な立場で、ちゃんと誠実に映画を観ようと思ったんですよ。
で、ハードルを下げまくって観に行った結果、やっぱりどうしようもなかったという結論に落ち着きました。しょうがないね。
問題点を箇条書きします。
(1)主人公の主張と行動に矛盾がある。
もうね、主人公がことあるごとに「平和な世の中が来る!争いのない世界にするんだ!」と平和を訴えまくっているのに、先陣切って人を殺しまくっているので「お前はいったい何を言っているんだ?」としか思えない。
この訴えがあるのだったら、ガンジーのように非暴力を唱えるか、マンガ『ヴィンランド・サガ』のクヌート王子のように「犠牲の先にある平和」を追い求めるか、せめて最低限の犠牲にうえに戦いに勝利するような策略があってしかるべきでしょう。
でも本作では主人公「平和!平和!」→自ら率先して殺人しまくりなので、ただ主張と行動が一致していないだけ。これはふざけんなと言いたいです。
※以下の意見をいただきました。
ヒナタカさんが怒っていた主人公が平和を主張してるのに殺しまくってるじゃないか!というシーンですが、ドラマ版の最初のほうではうろ覚えな部分もありますが、主人公は完全に「殺したくない!」みたいなスタンスだったと思います。それが段々主人公も成長していき、「平和な世の中を創りたい!」という野望を持ち、信長として出世していったのですが、それにつれて良くも悪くも信長としての役割をこなさないといけなくなりました。自分は主人公は殺しまくっていると言うより殺さざるを得なくなった状況に追い込まれてしまったようにも見えました。しかしだからこそ、劇中でそういう葛藤シーンも入れるべきだったとも思いますし、主人公が殺しまくってるシーンに怒りだす人がいるのもわかる話です

(2)同じシーンをフラッシュバックしまくり
本作では登場人物の過去など、さも意味ありげに置いた伏線を、回収するときにわざわざ何度もフラッシュバックさせて表示させます。
1回繰り返すならまだしも、秀吉の幼少時の出来事を5回くらいくりかえすのはどう考えてもやりすぎです。
制作者は、5分経ったら観客が鳩ぽっぽのように展開を忘れるとでも思ってんでしょうか。もしそうなら観客をバカにしすぎです。
(3)スローモーション多すぎ
誰かが斬られるたびにスロー、スロー、スロー、あくびがでるぜ。
見ている間、あれ?ゴールド・エクスペリエンスの攻撃を喰らったのかな?と錯覚してしまいました(錯乱)
(4)音楽がキツい
泣かせようとするシーンではピアノの伴奏ではじまる悲しそうな「タラララー」とピアノの伴奏から音楽が流れます。単純すぎるかけかたが本当キツかったです。泣かせようと必死なのはわかるけど、自分は逆にシラケるだけでしたよ……。
あと、よくも悪くもミスマッチなテクノ調の音楽も流れるのだけど、この楽曲担当がm-floのTaku Takahashiだったと知って悲しくなった。m-floはアルバムを買い集めるほど大好きなのに。
悪い意味で「仕事選んでください」と思いました。そういやTakahashiさんは大駄作『模倣犯』のオープニングテーマも作曲していたな(あれは名オープニング)。

(5)ゴリ押し脚本
こいつがもっともヤベえ。まあ端的に言えばツッコミどころ満載です。
もうね、整合性とか「もうべつにいいんじゃね」と無視して、制作者側が用意した盛り上がりのために都合よく登場人物が動くような感じ。
誰かの演説が始まるとみんなが空気を読んで攻撃をやめるなんて序の口ですよ。
とくにヤバいのは、本能寺に置かれたアレ!あのブツを置いたのはさすがに正気とは思えない!
(6)気持ちベラベラおしゃべりあそばせる☆
きんきゅうじに、じぶんのきもちをゆっくりていねいにかたってくれます。うわあ、とってもやさしいね(般若のようなツラになりながら)。
この気持ちベラベラシーンがとにかく長~い。クライマックスも長~い。しかも(2)のような「すでにわかっていること」を何回も言ってくれるので心底「もうええわ」という気持ちになりました。
まあそんなふうに文句を言いつつも、伏線を入れてストーリーを盛り上げようとする気概は感じられますし、嫌いになれないところもあります。
ちゃんと合戦の様子は迫力がある画作りになっています(だが前後の展開のせいで台なし)
未来からタイムスリップしてきた主人公がチャラい現代語で話すというギャップ、マンガマンガしまくっている登場人物の描写も悪くないです。
柴咲コウなんてあの時代にはありえないベタベタのツンデレキャラになっていますが、それももはや潔くていいです。
役者の演技もよかったですね。小栗旬はチャラい高校生と(本物の)織田信長のふた役を見事に演じ分けています(小栗旬にはもっとマンガっぽくない配役もしてほしいですけど)。
山田孝之は、よくも悪くもフザけた登場人物が多いなか、唯一と言っていい真面目な悪役を鬼気迫る表情で演じきっています。
あと、「実際の歴史なんか知るか!好きなようにやる!」な展開&人物描写がてんこ盛りなので、日本の歴史が好きな方はブチ切れ必死、歴史を冒涜しまくっているのですが、まあもう勝手にやってろな気持ちになってきました(ほかの問題点がありすぎたから)。
原作マンガも3巻まで読んでみたのですが、こちらは映画よりはもちろんよいものの、肝心の「戦国時代に現代の高校生がタイムスリップする」設定をうまく使っていなくてもったいないな、とも思う部分もありました。
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医療をテーマにした『JIN-仁 (ジン)』のように、もうちょっと現代から持ち寄ったアイテムや知恵を使ってほしかったのですね(ひょっとすると4巻以降にそういうシーンがあるのかもしれませんが)。
あと、(映画でもそうなんですが)いくら主人公がバカとはいえ、現代の高校生が本能寺の変を知らないという設定はさすがにどうかと。小学生レベルだぞ。
うん、まあ積極的にオススメしたくないのですが、観ていてそれほど退屈はしないので、ドラマのファンや役者のファンは観てもいいんじゃないでしょうか。
この映画、スローモーションとか、何度もくりかえすフラッシュバックとか、長ったらしい演説シーンを削って1時間でまとめていたらけっこう楽しかったと思うよ。
いやーしかし、2016年は、年が明けてから秀作・傑作ばっかり観ていたので、「たまにはこういうのも観て、いい映画のありがたみも感じないとね☆」とあらためて思うことができました。
今年も、たまにク◯映画成分を摂取し続けます。
以下、結末も含めてネタバレです ツッコミ入れているだけです↓
〜本能寺に置かれたブツ〜
ようし、いきなりだけどクイズだよ!
本作では主人公のサブローが、帰蝶(柴崎コウ)と祝言(結婚式)をあげようとするんだ!
その祝元をあげる場所が本能寺なんだ!(←とってもおかしいよね☆)
で、その本能寺の部屋の中には「あるもの」がいきなり置かれているんだ!
あるものとは、いったい何かな〜?
(Thinking Time)
わかったかな?
正解はコレだよ!
ウェディングケーキ!
・・・・
ウェディングケーキ in 本能寺を見たときの自分の顔↓
えっと・・・・
いま戦国時代だよね。なんでいきなり本能寺の中にウェディングケーキがあるのかな?
砂糖はあったのかな?スポンジはどうやってフワッとさせたのかな?クリームを作る技術はあったのかな?なんかてっぺんにお人形さん(砂糖菓子?)も乗っけていたけどよく作ったよね〜ふざけろよ。
いやね、このウェディングケーキを、この時代の技術を結集して作るシーンがあればよかったんですよ(むしろそれはおもしろそうだから見てみたい)(そういえば『信長のシェフ』というマンガ&ドラマもありましたね)。
でもこの映画では、サブローが本能寺で待つシーンが映る→そこには伏線も何もなしでおっきなウェディングケーキがドーンですよ。ギャグか?ギャグなのか?時代考証が適当とかそういうレベルじゃねーぞ。
※ポルトガルからカステラが伝わっていたろうからウェディングケーキくらいでガタガタ抜かすなというまっとうなご意見をいただきました。でも当時のカステラは硬いし甘くなかったらしいです。
※以下の意見をいただきました。
この辺の菓子の描写、「JIN」のあんドーナツと比較すると いかに適当で杜撰で不誠実なのかがよく分かります。
「JIN」のあんドーナツは元々壊血病と言うビタミン不足を治したい 、でも患者は甘いものしか食べない→だったらお菓子作ってその中の入れちゃおう!という一応のロジックはありましたし、何より使ってる具材も当時でも揃えられそうと言うことでドーナツが選ばれたので全然納得しました。。それに対してこっちは「JIN」よりさらに300年も昔でアレですからね。
〜地獄のクライマックス(ではなかった)〜
で、サブローのところには明智光秀(じつは本物の織田信長)が謀反にやってきます。
兵がつぎつぎと入ってきて、蘭丸がさっさと殺され、本能寺が焼け落ちかけるなか、サブローと織田信長は対峙します。ウェディングケーキをバックに。※画像はイメージです。
えーとね、このときにサブローと織田信長が体感で10分くらい胸のうちをベラベラしゃべっているんだけど、パチパチ燃えている炎とウェディングケーキが気になって話が頭に入ってこない。
ていうか、なんでこのふたりの空間に兵たちはやってこねえんだよ!結界でも張ってんのか!
で、けっきょくサブローは織田信長に「逃げろ」と言われただけでさっさと逃げることに成功するんだけど(逃走経路くらい教えろ)、その後に織田信長は豊臣秀吉に殺されます。
このとき豊臣秀吉が織田信長を6回くらいぶっ刺すオーバーキルっぷりもすげえな。
あーやっと長いクライマックスが終わった〜かと思ったら、終わっていなかった。
※以下の意見をいただきました。
本能寺で光秀と秀吉がベラベラ駄弁ってるシーン、あそこマジでセット作って燃やしてるらしいですね。
あのさ…実際に燃やしてる分、余計にシーンの間抜けさが際立ってかえって逆効果なんだけどw
〜最後まで主人公は殺人しまくり〜
サブローはけっきょく「歴史は変えられない」ことを痛感し、帰蝶と別れを告げて負け戦をくり広げます。
このとき、またサブローは先陣で兵を斬りまくっているだけど、運命が変えられないとわかってんだったらさっさと降伏しろよ!「平和が大好き♥」のはずなのになんでムダに殺人してんだコイツ!
で、けっきょく捕まって(相手の兵は無駄死に)斬首寸前のサブローは「復讐はよくない!」と豊臣秀吉にストレートな説教をするのですが、それはさっきまで人を殺しまくって復讐の種をまいていたお前が言うことじゃない。
最後は主人公が現代に戻ってハッピーエンドなんですが、よく考えたらぜんぜん幸せじゃなかったよ(自分が)。
上に書いた内容と重複もしていますが、本作のほかのツッコミどころは以下のラジオでぶちまけたのでぜひお聞きください。ラストの倫理観の欠如は民朗さんに語っていただいています。↓
<第79回映画批評 ヒナタカさんと送る観たまま映画批評:後編 『信長協奏曲(コンツェルト)』: ホラーショー!民朗の観たまま映画批評>
※我ながら笑い声がキモい。
※自分が「オープニングのナレーションはまだ大丈夫だった」と言っているのは、ハードル下げすぎて感覚がマヒしていただけだと思います。
※名作『映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』のネタバレに触れているのでご注意ください。『BALLAD 名もなき恋のうた』もネタバレしているけど、そっちはべつにいいよね。
ラジオで民朗さんが話していた宇多丸師匠の批評↓
<宇多丸が映画「BALLAD 名も無き恋のうた」を歴史的酷評 - YouTube>
※自分は『クレしん 戦国大合戦』が大好きで何回も観ているんだけど、『BALLAD』は一度も観たことがない(名作を穢されたくないから)。でも民朗さんとこの批評のおかげでどれだけ原案を冒涜しているかはよくわかった。『クレしん 戦国大合戦』を上っ面だけパクった『BALLAD』、それをさらにパクった『信長協奏曲』は200倍に薄めたカルピスみたいなもんだ。不味いに決まってるよ。
〜よかったところをあげよう〜
古田新太さんが豊臣秀吉(山田孝之)にスローモーションなしで速攻で斬られて、爆弾でどーかん☆と爆発するのは超おもしろかったですね。
製作者はスローモーションで斬られる=重要な人物と考えていると思うので、たぶん古田新太さんはどうでもよかったんでしょう(笑)。
ちゃんとした歴史を学ぼうよ↓
<本能寺の変はなぜ起きたのか?>
キネマ旬報でも酷評↓
<キネ旬 Review ~キネマ旬報映画レビュアーによる新作映画20本のレビュー|KINENOTE>
自分の酷評が恥ずかしくなるレビュー↓
<映画「信長協奏曲」(のぶながコンチェルト) 感想 評価 レビュー - モンキー的映画のススメ>
<信長協奏曲(コンツェルト) 極力ネタバレなし感想 あげよっか、結婚式。 - きままに生きる 〜映画と旅行と、時々イヤホン〜>
名曲です(エンドロールの楽曲)↓
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※「主人公が火縄銃に撃たれてたのにピンピンしてたじゃねえか」など、まっとうなツッコミをいただいているのでコメントもご覧ください↓
結論から言えば基本的にこのスカタン映画には僕は一ピコの愛情も無いです。例によって箇条書きで…
①歴史の冒涜
「創作なんだから史実と違って当たり前じゃん!」
そんな事は僕も百も承知です。でもそれをやるなら
まず絶対的な史実考証と言う城で言うなら堀や石垣を作ってからだと思うんです。
ところがコレは「だって俺ら相手にしてる層この辺だしぃ(鼻ホジ)」と
史実なんて端から無視、もしくは無知を強要するような杜撰そのもののストーリーでした。
例によって馬しかないのにやたらあっさり遠距離を移動してるなあ…と言うのは100万歩譲っても
日本人の大半が知ってるような史実、例えば秀吉が本能寺の時中国地方にいるとか
家康が堺から命からがら伊賀超えて国に帰るとか(「真田丸」の伊賀超えは笑えましたw)
よほど学校の授業でグースカ寝てない限り知ってるような事柄まで無視するわけですよ。
てか光秀だけじゃなく秀吉まで軍引き連れて畿内をウロウロとか
余程のアホじゃない限り何かやってると思うんですが…
元々本能寺の変は中国にいる秀吉の救援の為に光秀が表向きは援軍として出陣したわけで。
当然誰もが知ってるであろう「中国大返し」も無し。
この辺の杜撰さだけ見てもこの映画がいかにどうしようもないかは察しが付きます。
②鼻持ちならない『ラブ&ピース』
ヒナタカさんも指摘されてた点ですが、僕は映画や大河ドラマに限らず
現代人の価値観を過去に押し付けてそれを「良き事」のように扱うのが我慢なりません。
この映画も例によって『ラブ&ピース』なる腐りきった御題目を事ある毎に主張しますが
その癖やってる事と言えば自分から先頭に立って敵兵を殺しまくるだけ…
500億歩譲って「後の平和の為の犠牲」(←コレ自体死ぬほど嫌いな言い訳)だったとしても
僕が何よりぶちギレたのはここでの戦いの場面で描く犠牲、つまり兵が実際に死んで再度平和を決意するってシーンで
自分の兵、つまり織田軍の兵しか撮さないんですよ。本願寺の僧兵は単なる敵としか描かないんです。
あれか、つまりてめえの言うラブ&ピースって、てめえらの身内だけのラブ&ピースなのか?
コレって心底不快じゃないですか?信長を描く以上「天下布武」の名の下
乱世を終わらせるって方向は間違いではないですが
そのテーマに対しての描き方は完全にに間違ってるし変に甘ったれたラブ&ピースなるテーマにして結果不快極まりない描写になってしまいました。
コレだけに飽き足らず終盤に取って付けたような帰蝶(濃姫)がスマホで録画したのを送り付けてくるシーン…
アレとかヒナタカさんも仰ってましたけどBALLADよりツッコミどころ多い噴飯シーン見せられるとはね…
比較になっちゃいますけど「JIN」のラストが、原作を超えたって言われてるのは
昔の紙と筆、かつかつての江戸末期の日本語で「お慕い申しておりました」と伝わるから感動的なのであって
何でもかんでもメッセージ送ればいいってもんじゃねえだろ!って言いたいです。
あと付け加えるなら、戦国の世に結婚指輪渡すのにもカチンときました。
コレもハッキリ言えば、現代の価値観の押し付け以外の何物でも無いですし
第一指輪なんてどうやって作ったんでしょう?w
何か池田恒興に頼んだらあっさり出来てましたけど…
③緊急事態にペラペラ
大体はヒナタカさんが指摘してくれてますので多くは語りませんが
僕が愕然としたのはアレたまたま見たメイキング(日本映画ch参照)で知ったんですが
本能寺で光秀と秀吉がベラベラ駄弁ってるシーン、あそこマジでセット作って燃やしてるらしいですね。
あのさ…実際に燃やしてる分、余計にシーンの間抜けさが際立ってかえって逆効果なんだけどw
ここでの山田孝之氏演じる秀吉のいかにもな毒々しい復讐キャラ演技がねえ…
ホント過去の山田孝之氏の演じたキャラじゃ、ぶっちぎりのワーストじゃないですか?無駄遣いにも程がある。
あんな最初からいかにも怪しいですよ~毒々しいですよ~ってキャラにしなくても
普段はそれこそ一般的な秀吉のイメージ
人懐っこくて腰低くてかつ人たらしな快活キャラだけど
実は中身は…の方が効果出たのになあ…ついでに言うなら山田孝之氏なら
そういう役をきっちり演じられただろうにな…と残念でなりません。
と言うかあの裏切りオーラ全開の秀吉が百姓からのしあがれるとはとても思えませんw
④その他
大まかなとこがこの有り様なので細かいとこ挙げたらきりがありません。
火縄銃に撃たれてるのに後遺症もなくピンピンしてたり
(昔の鉄砲は毒矢と同じで弾が直撃するとと鉛中毒で死にます)
タイムスリップの原理は徹底して描かなかったり(凄まじく現代人に都合いいタイムスリップ)
そもそも論として桶狭間以前~本能寺まで30年近くあるわけですよ。
その間年を取らなければ子供もいない。本能寺時点では織田家の当主は息子の信忠ですからね。
見てくれだけ変わってなくて中身は50のオッサンなのか
だから30歳の小栗旬氏が高校生なのね!…って訳でもなさそうでした。
もしそうだとしてもだったら本来の三郎の知人とかがすれ違っても気付かないとか
同級生に「あのオッサン何wwww」と笑われるとかも無いですし
事ここに至って心底適当に作ってんだな…と完全にぶちギレました。
⑤主題歌
それでも本編がどれだけスカタンでも主題歌の「足音 Be strong」は大好きな歌なんで
普通にED入ってくれれば大音量で好きな歌聴いてあ~満足…ってなるはずが
あろうことか不細工な道筋シーンを主題歌に重ねた挙げ句(ランボー4のパクリ?)
エンドロール途中で曲が終わると言うね…w
その後何が流れたかって言えば三郎と帰蝶のどうでもいい恋愛シーンに使われた音楽が
感動「げ」に流れると言うね…主題歌すら満足に楽しませてもらえんのか!と頭抱えました。
有らん限りの怒りを書き殴ってしまってすいません。自分にとっては断トツの今年ワースト
何なら「ギャラクシー街道」より遥かに怒り度は上です。心底不快で不誠実な最低映画でした。
ただ披露宴のようなものはしたようなので場所はあまり気にしなくていいと思います。
なお当時のカステラは硬いし甘くなかった。
5兆歩譲って生地がカステラだとしてクリームとかどうしたのって話ですし
あのちょこんと乗ってた砂糖菓子とおぼしきものは和菓子ですか?
にしては随分固そうな和菓子だなあ…(苦笑)
この辺の菓子の描写「JIN」のあんドーナツと比較すると
いかに適当で杜撰で不誠実なのかがよく分かります。
「JIN」のあんドーナツは元々壊血病と言うビタミン不足を治したい
でも患者は甘いものしか食べない→だったらお菓子作ってその中の入れちゃおう!と言う
一応のロジックはありましたし、何より使ってる具材も当時でも揃えられそう
と言うことでドーナツが選ばれたので全然納得しました。
それに対してこっちは「JIN」よりさらに300年も昔でアレですからね
指輪とその箱もですけどホント…杜撰だなあ(呆れ)
重要なのはカステラとかケーキとかどうでもよくなる位全体的に酷いって事ですよね
とにかく主人公のキャラクターが悪い意味で信長らしくなくて、ぶっちゃけ信長である必然性がゼロなんですよね。
原作の方は無知でド天然、ただし度胸は抜群という主人公が心のおもむくままに行動するうち、現在に伝わる信長像が誕生したという歴史の逆転を感じさせる面白さがあったんですが、ドラマの方はその辺の醍醐味を完全に放棄してましたからねえ。
かといって、信長と無関係なキャラクタードラマとして面白いかというと、そんなこともなく。現代人ならではの発想で事態を解決するなんて痛快さもなくて、単に現代人的なヒューマニズムが何故か受け入れられるというご都合主義ばかり。
正直、ここまでヒットするのが不思議な作品でした。
本能寺の変~♪本能寺の変~♪ってあの歌が頭に流れてくるくらい楽しそうなク○映画ですね。
緊急時に気持ちをべらべらおしゃべりあそばせるのは、
自分が主人公で助かるのがおわかりなのでありましょう
逃走経路も事無し。 (笑)です。
これからもレビュー楽しみにしています!
いつも楽しく拝読させていただいております。
早速ですが、この映画に限らずテレビドラマの劇場版は、ご指摘と同様の問題点を抱える作品が多いのは何でだろうと考えたことがあるので、一部項目について私の推論を書かせていただきます。
>(2)同じシーンをフラッシュバックしまくり
まず、これはテレビの特番等で放映することが前提になっているので、途中から視聴した人に対する配慮かと思われます。
当然、このことにより映画としてはテンポが著しく阻害されます。
>(5)ゴリ押し脚本
こちらも前項と同様にテレビ放映を途中から見た人が展開をわかりやすく想像できるようにとの配慮かと思われます。
当然、このことにより
登場人物の行動原理は訳がわからなくなります。
>(6)気持ちベラベラおしゃべりあそばせる☆
これは、テレビ放映時に炊事片付けなどの作業しながら画面に目を向けなくても物語の進行がわかるようにという配慮かと思われます。
当然、このことにより登場人物がペラペラとしゃべっている間は物語が停滞し、劇場で観ている観客は冗長で退屈な時間を過ごす事になります。
以上が、全部はちょっと思いつかなかったのですが、私が考えた問題点が発生する原因の推論です。
今後も面白い記事を楽しみにしております。
新年早々邦画の悪いとこを詰め合わせたような素敵な映画に出会えてうれしい限りです。やったぜ!金返せ!
ケーキもさる事ながら指輪とかマジでどうやって作ったんでしょうねw
ダイヤ代わりに真珠使ってたのはともかくあんな精巧にリングに金属加工する技術なんてどこから伝わったんでしょうね(超皮肉)
『日欧文化比較論』でかの有名なルイス・フロイスが
「我々の間では真珠は装身具の材料に用いるが、日本では製薬のために搗き砕くより他には使用されない。また、ヨーロッパの女性がつける宝石のついた指輪なども一切つけず、金、銀で作った装身具も身に着けない」
なんて言うようにこの時期装飾具の文化は無かったはずなのに…ですよ!
(一応奈良時代までは独特の装飾文化がありましたが平安~明治まで装飾文化は一度廃れたようです)
まあこんなとこも例によって不勉強なんでしょうね…溜め息しか漏れてこないです。
つくづく客と歴史を舐め腐った映画だと思いますし
今でもまだこんな映画が世に蔓延ってる事に怒りが湧いてきます。
本能寺の変よりもっと一般常識じゃない?
自分もこの映画に関してはどちらかといえば否定側に近いのですが(10点満点で5点)、コメント欄のほとんどが否定的な意見ばかりなので自分の意見を書いてみます
ヒナタカさんが怒っていた主人公が平和を主張してるのに殺しまくってるじゃないか!というシーンですが、ドラマ版の最初のほうではうろ覚えな部分もありますが、主人公は完全に「殺したくない!」みたいなスタンスだったと思います。それが段々主人公も成長していき、「平和な世の中を創りたい!」という野望を持ち、信長として出世していったのですが、それにつれて良くも悪くも信長としての役割をこなさないといけなくなりました。自分は主人公は殺しまくっていると言うより殺さざるを得なくなった状況に追い込まれてしまったようにも見えました。しかしだからこそ、劇中でそういう葛藤シーンも入れるべきだったとも思いますし、主人公が殺しまくってるシーンに怒りだす人がいるのもわかる話です
後映画は元の時代に戻れてハッピーエンドみたいな形で終わりましたが、いくら過去の出来事だったとはいえ、主人公は人を殺したという経験をしたので、アメリカンスナイパーのようにPTSDなどを患わないか心配になりました。
ウェディングケーキのシーンですが、確かに時代考証を考えれば滅茶苦茶なシーンではありますが、自分は割りとこのシーンは好きでしたね。クレしんの戦国大合戦でも野原一家が戦国時代の人たちにカレーをご馳走させるシーンもありましたが、自分はタイムスリップ映画のこういうシーンがツボなので見ていて楽しかったですね(ちなみにドラマ版にはみんなでクリスマスパーティーをやるシーンもありますwww)
あと好きだったシーンは主人公が月と太陽は両方必要だと光秀に説明するシーンで、このシーンもドラマっぽい演出にはなっているのですが、それぞれ役割が違っても必要のないものはないんだと教えるシーンは割りと良かったと思います
ただ、合戦のスローモーションとか燃え盛る本能寺で登場人物が自分の感情をベラベラとかはさすがにダメだろ!と思いました。後ちょくちょくコメディシーンが滑ってたかなぁと・・・
問題点の多い映画であることは承知ですが、自分はそこまで嫌いじゃなかったですね。長々と下手な文章ですいません
> ヒナタカさんが怒っていた主人公が平和を主張してるのに殺しまくってるじゃないか!というシーンですが、ドラマ版の最初のほうではうろ覚えな部分もありますが、主人公は完全に「殺したくない!」みたいなスタンスだったと思います。それが段々主人公も成長していき、「平和な世の中を創りたい!」という野望を持ち、信長として出世していったのですが、それにつれて良くも悪くも信長としての役割をこなさないといけなくなりました。自分は主人公は殺しまくっていると言うより殺さざるを得なくなった状況に追い込まれてしまったようにも見えました。しかしだからこそ、劇中でそういう葛藤シーンも入れるべきだったとも思いますし、主人公が殺しまくってるシーンに怒りだす人がいるのもわかる話です
ドラマ版からそのような成長がされているのですね!
ほかでも検索してみたのですが、ドラマ視聴者からはそこは納得できるようでした。こちら追記をさせてください!
> ウェディングケーキのシーンですが、確かに時代考証を考えれば滅茶苦茶なシーンではありますが、自分は割りとこのシーンは好きでしたね。クレしんの戦国大合戦でも野原一家が戦国時代の人たちにカレーをご馳走させるシーンもありましたが、自分はタイムスリップ映画のこういうシーンがツボなので見ていて楽しかったですね(ちなみにドラマ版にはみんなでクリスマスパーティーをやるシーンもありますwww)
自分もあのシーンを切り取れば好きですよ。なんでケーキあるねん!ってツッコミたいだけでw
自分が書いた駄文を引用してもらい恐縮です!
ヒナタカさんが本文で書いた通り、ウェディングケーキをその時代なりのやり方で作り上げるシーンがあればもっと良かっただろうなとも思います