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dtvで観ることができる『アイアムアヒーロー はじまりの日』が良作POVホラーだったという話

4月23日(土)より公開される映画『アイアムアヒーロー』。じつはその前日譚となるドラマ『はじまりの日』がdtvで4月9日より配信されています。

アイアムアヒーローはじまりの日

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こうした公開前に前日譚となるドラマを展開するということは、過去にも『悪の教典』『クロユリ団地』、最近では『進撃の巨人』『黒崎くんの言いなりになんてならない』でもありましたね。

こうしたドラマ版は、いまやスマホやPCで簡単にワンクリックで鑑賞できる時代。
劇場で観る映画への盛り上がりのため、それに関した特別なドラマを観るということも、作品の楽しみかたのひとつなのです。


さてさて、この『はじまりの日』を観てみて驚きました。だってPOV(Point Of View 主観視点)のホラーだったのですから。

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※POVホラーの例

また、「この映像は後ほど見つかった映像資料である」と初めに説明されるので、ファウンド・フッテージ(埋もれた映像という設定のフィクション作品)でもあるのです。
以下、内容を解説してみます。


〜『はじまりの日』は原作マンガにあった「日常の崩壊」の魅力を補完している〜

なぜ『はじまりの日』がPOV作品になっているのか?と言えば
(1)映画『アイアムアヒーロー』の本編がゾンビにより世界が崩壊した後の出来事だから
(2)その「日常の崩壊」を描くために、人々の生活に根ざした記録映像という設定にした
(3)低予算で製作できるから
というのがおもな理由なのでしょう。
※正確には本作に登場するのはゾンビではなく、ZQN(ゾキュン)という化け物。感染するにつれて言語や行動に異常が生じていくのも特徴です。


(1)および(2)についてちょっと説明します。
じつは、『アイアムアヒーロー』の原作マンガは、はじめの1巻は丸ごと「日常がゾンビに侵食されつつある」という、おとなしくも、おぞましい描写が続いています。

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平たく言えば、原作マンガでは物語の序盤でほとんどゾンビが出てこないわけです。
こう聞くと退屈な描写に聞こえるかもしれませんが、その「底知れない不安感」は、原作マンガの大きな魅力だったのです。

しかし、原作をそのまま映画化すると、原作の序盤の「何も起こらないけど不安に感じる」という描写は退屈に感じてしまうでしょうし、2時間という尺ではとても収まりません。

(映画本編をまだ観ていないので断定できないのですが)おそらく映画版は、原作マンガの魅力でもあった「何も起こらないけど不安に感じる」という描写を、エンターテインメントに特化するために少なくしているでしょう。
劇場というハコで映えるアクション映画としては、これは仕方がないことです。

ともすれば、「世界が終わる寸前の日常(の崩壊)」を描いたこの『はじまりの日』は、原作マンガの魅力を補完してるともとれるのです。
ここには、確かな「映画の前のドラマ化」の意義を感じたのです。


〜原作マンガにない魅力をも描いている〜

『はじまりの日』では、病院、公園、テレビニュース……あらゆるものが恐怖に侵食されていく様子がまざまざと映し出していきます。
原作マンガにもそれに似たような描写はあったのですが、(映画本編で活躍する)看護師がいる病院のエピソードは『はじまりの日』オリジナルのものです
(しかも原作者の花澤健吾さんが監修を務めています)

原作マンガの藪(本名は小田つぐみ)看護師はひょうひょうとして力強い女性でしたが、この『はじまりの日』ではそれなりの気弱さも見せているということがまた魅力的。
しかも長澤まさみさんがめっちゃかわいい(ここ重要)。
原作の小田つぐみというキャラが好きだったという方、長澤まさみのファンにもおすすめなのです。

あと、ローカル番組の「バスアイドル」として山崎紘菜さんが出演されているのもいいですね。こっちもめっちゃかわいいですよ。

注目女優・山崎紘菜さんにインタビュー 『dTV』オリジナルドラマ『アイアムアヒーロー はじまりの日』が本日より配信スタート | ガジェット通信


〜ぶっちゃけ作品の質としてはどうなの?〜

作品のランタイムは1時間と少々ですが、さまざまな場所での恐怖映像を展開することで、飽きないように工夫されています。
ついでにゾンビ映画につきもののグロ描写もしっかりあります。
ゾンビ映画でうれしいお約束である「籠城」のシーンももちろんあります。
終盤には予想をいい意味で裏切る展開も用意されています。

「なんでTV局のディレクターがひとりで取材に来ているの?」「子役の演技がちょっと不安定」「どう見ても背景が合成じゃん」などのツッコミどころもありますが、全体的には十分に恐怖演出がよくできているPOV作品でした。
(正直、アイドルがきゃっきゃと自撮りをするシーンなどはめちゃくちゃ退屈でしたが・・・)
何より、ゾンビの役者たちの演技が相当エゲツなかったので、この手の低予算ホラー映画が大好きな自分としては満足できたのです。

とくに恐ろしかったのは、「ひとりで公園に犬の散歩に来た男性がスマホで撮った映像」でしょうか。
この「視界が限定していること」「肝心なところは見せない」ことで、ここまで恐怖感が煽られるのですね。

「映画と同じ世界観で起こった、別の事件」を、POVホラー作品として垣間見ることができることが『はじまりの日』の大きな魅力といえるでしょう。
(長澤まさみさんも「ひとつの作品をいろんな角度から見られることがおもしろい」とコメントしています)

ちなみに本作の監督は、『放送禁止』シリーズの長江俊和さんだったりするのです。

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長江監督であれば、このクオリティーは納得。POVホラーファンにも、映画『アイアムアヒーロー』をより楽しみたい人にも、オススメですよ。

『はじまりの日』の鑑賞はこちらで↓
アイアムアヒーロー特集|動画を見るならdTV【お試し無料】

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2016-04-09 : 旧作映画紹介 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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非公開コメント

よい解説
非常にわかりやすく、また過不足ない解説で、けなし好きの俺でも素直に読めた。ども。
2016-04-10 07:58 : お好み演芸会 URL : 編集
Re: よい解説
> 非常にわかりやすく、また過不足ない解説で、けなし好きの俺でも素直に読めた。ども。

あざあっす。わかりやすい紹介を目指していたのでうれしいです!
2016-04-10 10:04 : ヒナタカ URL : 編集
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