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『殿、利息でござる!』兄弟が目指したもの(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想は殿、利息でござる!です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:おもしろいけど、ちょっと演出が長いかな……

あらすじ


仙台藩では重税が百姓たちに課されていたため、破産と夜逃げが相次いでいた。
さびれた町の将来を心配する五穀屋 十三郎(阿部サダヲ)は、知恵者の篤平治(瑛太)から復興の秘策を聞く。
それは、殿様に大金を貸し付け利息を巻き上げるという、百姓が搾取される側から搾取する側に回るという、逆転の発想だった。




ゴールデンスランバー』『残穢【ざんえ】 ‐住んではいけない部屋‐』の中村義洋監督最新作であり、磯田道史による小説を原作とした時代劇です。

無私の日本人 (文春文庫)
磯田 道史
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事実上、『武士の家計簿(こちらも磯田道史原作)』、『武士の献立』、『超高速!参勤交代』に続く、「ユニークな切り口で描いた時代劇シリーズ」と考えて差し支えないでしょう。
この松竹による企画はアタリで、どの作品も年配層のお客をたくさん呼びこめているようですね。


さてさて、本作は一見するとコメディのようですが、じつはヒューマニズムに溢れた感動作になっていました。
「殿様に大金を貸し付け、利息を巻き上げる」という計画は一見してムチャクチャで、しかも動議にも反するようですが、じつはさまざまな「正義」の思想が入り混んでいるというのがミソ。
つぎつぎと登場人物の過去や、いまの想いが明らかになっていく様は、多くの方の心の琴線に触れることでしょう。

さらに、本作で告げられた問題点は、いまの時代にも当てはまるというのが素晴らしいですね。
庶民には重税が課せられ、上の役職にいるものが甘い蜜を吸える、という社会的構図はどの時代でも、どの場所でも起こりうる普遍的な問題。
人情劇を展開しつつ、確かなメッセージ性もある物語なのです。

濱田岳のナレーションにより、当時の用語がわかりやすく解説されているのも長所ですね。
とくに当時の貨幣価値の概算をしてくれることで、この計画がいかに困難なものであったかが理解できるようになっています。


難点は、上映時間が2時間9分と長めで、明らかに演出が間延びしていること。
これまでの中村義洋監督ではあまり「ダレ」を感じたことはなかったのですが、今回はカット割りや演出が「丁寧」すぎて、テンポの悪さを感じてしまうのです。
豪華キャストの出演は大きな魅力になっていますが、一辺倒な芝居が多すぎるきらいもあります。

さらに、物語にはほぼ「痛快さ」がありません
「機転により一発大逆転!」のような知恵はほぼ皆無。
うわさ話が広がっていく一連のシーンにはあまりおもしろみを感じなかったりもします。
登場人物がやっているのは、よくも悪くも「地べたをはいくつばってでも殿様に大金を貸し付けるために銭を集める」という「我慢」がほとんどなのです。
この観る前のイメージとのギャップは『マネー・ショート 華麗なる大逆転』をほうふつとさせました。

この長めの演出と、我慢し続ける物語が合わさっているため、どうしても飽きがちになってしまうのです。
今回はご年配の方も観る時代劇ということで、そのことも考慮もあった(テンポをゆったり目にする)と思うのですが・・・バランスの悪さは否めないですね。

※以下の意見をいただきました。
2時間越えの上映時間は、寧ろ良い点として感じました。というか、短いくらいかとさえ思いました。
劇中のテロップでもわかる通り、金が貯まり、歎願を出すまでには長い年月が掛かっています。しかもその歎願も一度は蹴られ、二度目には受理されるも新たな問題を突き付けられ、実際に利子で村が動くようになるまでに更なる時間を経ています。
そういう重みのようなものを感じるためにも、そこまでサクサクした物語は似合わない。ただ、重過ぎるのも冗長すぎるのも大衆向けの色を失わせてしまう。そうしたことを考えると、この尺は必要だったのではと思うのです。


個人的には、最後の1シーンも蛇足に思えてしまいました。
これは完全に好みの問題ですね。


そんな難点はありつつも、
若手俳優(千葉雄大など)やフィギュアスケートの羽生結弦が出演するというサービス、
ベテラン俳優の演技合戦(個人的に軽薄すぎるキャラの西村雅彦が超好み)、
何よりも人情味溢れる物語、
などの魅力がたっぷりの作品です。


※この若いイケメンふたりにきゃーきゃーできるよ!

個人的には『武士の家計簿』『武士の献立』よりもかなり好きになれました。
現代にも根付く「問題」を考えられる映画としてもおすすめします。

余談ですが、RCサクセションによるエンディングテーマ『上を向いて歩こう』がアレンジしすぎで笑ってしまいました。

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※冒頭部分だけが視聴できます。

時代劇とギャップがあるようで、でもどことなくハマっているのが不思議ですね。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください いきなりラストシーンに触れています↓











〜野暮な不満点〜

浅野屋(妻夫木聡)が「すでに店はつぶれています」と告白するシーンは衝撃的なのですが、そこに至るまでの展開は少々描写不足な気がします。
なぜなら「活気のある店の中」を事前に映していなかったから。
穀田屋(阿部サダヲ)がからっぽになった桶を見るシーンは、「たっぷりもろみがあった」シーンと対比をしてほしかったです。
(もっとも、「じわじわと店がつぶれたことがわかる」演出と考えれば秀逸なのですが)

※以下の意見をいただきました。
酒屋で男たちが歌いながら酒を運んでる様子はありましたよ(確か最初に、瑛太が金返すところ)。

※以下の意見もいただきました。
それまでの両酒屋のシーンでは寧ろ耳に付くくらい歌が聴こえていたのに、このシーンでは歌が止んでいました。
最初は心情的な演出かとも思いましたが、甚内と十三郎とのやりとりから、明らかに尋常ではない様をにおわせていました。しかもその直前に、多くの人に何かを手渡して出払っている場面(後になってみればそれが解雇され、最後の賃金を支払われた蔵人であることが想像付きます)があり、「歌が聞こえない!」という台詞を聞けば、最早明白です。


※以下の意見もいただきました。
冒頭で菅原屋が利息?を納めるシーン以外は口頭のみですし…('△';)そうしたらもっと浅野屋の真意が分かった時の感動が大きくなっていたかも??


ラストで、現代にも残っている穀田屋を映すのはよかったのですが、子どもたちに笑いかける五穀屋の子孫(山崎努)をも描写してしまうのはやや蛇足感がありました。

※以下の意見をいただきました。
ここは冒頭の「貧しさで夜逃げする村人を渋い顔で見つめるシーン」との対比になっていてけっこう好きでした!
蛇足といえばお父さんのエピソードを仲内が交渉でもう一度話しだすシーンはちょっと冗長かなー?と…語ってる途中から入ればよかったかも



〜兄弟は同じことを目指していた〜

本作で感動したのは、正反対の性格に見えた浅野屋と五穀屋の兄弟に、同じ信念があったことがわかること。

五穀屋は町を救うために奔走しました。
浅野屋は守銭奴と言われていましたが、じつは銭を貯め、町の復興ために出資し、もとより店を潰す気でもありました。

また、五穀屋は、篤平治(瑛太)から「まさか浅野屋や父を見返すためにこの計画を始めたのではあるまいな!」と、つまらないプライドが行動原理になっていたことをツッコまれたこともありました。
しかし、五穀屋はチンプンカンプンだったと口にした父の「馬を粗末に扱わない」などの教えもしっかり聞いており、その教えを順守する弟の気持ちを、厳格な萱場杢(松田龍)に「死ぬ気」で訴えるような、兄弟の気持ちを慮る人間でもあったのです。


〜父の言葉〜

五穀屋と浅野屋が持っていた正義は、父(山崎努)から受け継がれたものでした。
父は夜逃げをする家族の借金を帳消しにするばかりか、さらに銭を挙げてこう言います。

「あんたが出て行くのはあんたのせいじゃない。世の中のしくみのせいだ」

個人ではなく、世の中の悪しき仕組みを正すこと―
これが兄弟の行動原理にもつながっていたのですね。

さらに、父を嫌い、浅野屋の商売っぷりのほうを賞賛していた穀田屋の息子(重岡大毅)は、奉公に出て、町のために銭を前借りしていました。
正義の血は、こうして受け継がれていくのですね。


〜本当に偉いのは・・・〜

五穀屋と浅野屋の行動は、「夢物語」として計画を思いついていた篤平治の気持ちをも変えていきます。
(篤平治は物語の始め、五穀屋から町を救う具体的な対策を聞かれ、「ひとりひとりが商売をがんばる」と適当な答えを言っていました。父から受け継い注いだ「個人ではなく、世の中のしくみを正す」という考えからすれば、これは残念きわまりない回答だったのでしょう)

仲内(千葉雄大)は始めは五穀屋たちの計画に涙を流して賛同していましたが、やがて交渉が長期化すると、「私にも立場というものがある」と、地位のことを気にしてしまいます。
さらに弱気になっていく仲内に対して、篤平治はこう声を荒げました。

「傘をさせることがそんなに偉いのですか? 本当に偉いのは、濁っているものを、ほんの少しでも清らかにしようとする人たちのことでしょう!

これこそ、どんな世の中でも同じこと。
本当に偉いのは、社会的な地位のある政治家ではなく、ほんの少しでも世の中をよくしたいという人民たち。
民主主義そのものを肯定する、このメッセージが大好きでした。

※以下の意見をいただきました。
本作では他に「見返りを求めない善意」についてもメッセージがありましたね!
浅野屋はお父さんの教え通り、他者に漏らさず名前を残そうとせず、店をつぶしてまでお金を出し続けていました
その行動が巡り巡って殿様の心を動かし、お店を再生させる事が出来た…
良い行動というのは、わざわざ求めなくても自分に返ってくるものだとこの映画は伝えたかったのかもしれませんよ


テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2016-05-20 : 映画感想 : コメント : 8 : トラックバック : 0
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非公開コメント

No title
序盤に酒屋の様子は出てきてます。
男達が歌いながら酒を運んでる様子とか(確か最初瑛太が金返すところ)
まぁ、店の中の様子はそのシーンだけなんですけどね。

個人的には濱田岳ナレーション全然気づかなかったです。
2016-05-20 18:14 : にとり URL : 編集
No title

> 歌が聞こえない!

えぇー、私はこれ、もしやと思っていましたが。
というのも、それまでの両酒屋のシーンでは寧ろ耳に付くくらい歌が聴こえていたのに、このシーンでは歌が止んでいたからです。最初は心情的な演出かとも思いましたが、甚内と十三郎とのやりとりから、明らかに尋常ではない様をにおわせていました。しかもその直前に、多くの人に何かを手渡して出払っている場面(後になってみればそれが解雇され、最後の賃金を支払われた蔵人であることが想像付きます)があり、「歌が聞こえない!」という台詞を聞けば、最早明白です。


> 上映時間が2時間9分と長め

これも寧ろ良い点として感じました。というか、短いくらいかとさえ思いました。
劇中のテロップでもわかる通り、金が貯まり、歎願を出すまでには長い年月が掛かっています。しかもその歎願も一度は蹴られ、二度目には受理されるも新たな問題を突き付けられ、実際に利子で村が動くようになるまでに更なる時間を経ています。
そういう重みのようなものを感じるためにも、そこまでサクサクした物語は似合わない。ただ、重過ぎるのも冗長すぎるのも大衆向けの色を失わせてしまう。そうしたことを考えると、この尺は必要だったのではと思うのです。


> つまらないプライドが行動原理になっていた

勿論、そこに意地の張り合いのようなものはあったでしょうが、十三郎は最初の場面で直訴を計画していましたし、死を賭していたのは間違いないでしょう。
甚内は父の教えだけでなく、十三郎のそうした生き方も見ていたのだと思います。
また、そうした姿が、篤平治の「傘をさせることがそんなに偉いのか」という発言に繋がったのでしょう。
2016-05-20 18:26 : シオンソルト URL : 編集
Re: No title
シオンソルトさん、にとりさん。
歌が聞こえるシーンがあったんですね・・・自分は五穀屋のほうだけかと勘違いしていたようです。
修正させてください。
2016-05-20 18:47 : ヒナタカ URL : 編集
No title
>浅野屋
個人的には店の様子もですが、もう少し序盤でケチに描いてもよかったのかなーという感じがしました
冒頭で菅原屋が利息?を納めるシーン以外は口頭のみですし…('△';)そうしたらもっと浅野屋の真意が分かった時の感動が大きくなっていたかも??

>子どもたちに笑いかける五穀屋の子孫(山崎努)をも描写してしまうのはやや蛇足感がありました。
ここは冒頭の「貧しさで夜逃げする村人を渋い顔で見つめるシーン」との対比になっていてけっこう好きでした!
蛇足といえばお父さんのエピソードを仲内が交渉でもう一度話しだすシーンはちょっと冗長かなー?と…語ってる途中から入ればよかったかも

>本当に偉いのは、社会的な地位のある政治家ではなく、ほんの少しでも世の中をよくしたいという人民たち。
本作では他に「見返りを求めない善意」についてもメッセージがありましたね!
浅野屋はお父さんの教え通り、他者に漏らさず名前を残そうとせず、店をつぶしてまでお金を出し続けていました
その行動が巡り巡って殿様の心を動かし、お店を再生させる事が出来た…
良い行動というのは、わざわざ求めなくても自分に返ってくるものだとこの映画は伝えたかったのかもしれませんよ!
2016-05-20 21:34 : マスティ URL : 編集
Re: No title
マスティさん、まいどありがとうございます。
ラストシーンは確かに対比になっていますねえ。すべて追記させてください!
2016-05-20 21:53 : ヒナタカ URL : 編集
No title
時代は、異なりますが、渋沢栄一の世界です。
右手に算盤、左手に論語。

これが実話であったといことは、いかに当時の民度が高かったか問うことです。

ポスターが印象を変えてますね。
2016-05-21 07:45 : sakura URL : 編集
先週観たのですが、面白いんだけど純然たる時代劇として観たらモヤモヤが残り、ちょっと物足りない感じもしました。
あと最終盤に出てくるいわばラスボスの羽生選手については、短い出演時間とは反比例し圧倒的な存在感(13人の刺客の稲垣吾郎並の暴君感)を見せてくれただけに、本作上映前に各ニュース等の媒体でネタバレしたのは非常に惜しかったと思います。
そもそも伊達重村のせいで吉岡の宿場が廃れた訳だから、羽生選手のような暴君感を表すよりは、「こいつが藩主じゃそうなっても仕方ないよな」と思わせる「バカ殿感」で表しても良かったと思います。例えば狩野英孝とか。
2016-05-21 17:23 : オープンリーチ URL : 編集
まさに情けは人の為ならず
漸く観てきました。
前半こそコミカルな様相で『超高速!参勤交代』を彷彿とさせるところもありましたが、萱場による却下以降は感動作の様相でしかも日本人の美徳や現代に向けた教訓が込められてる感じがして「観た甲斐があった」と思いました。
>濱田岳のナレーションにより、当時の用語がわかりやすく解説されているのも長所ですね。
>>事前に知ってましたし「流石中村監督作品の常連」って思いましたが確かに良かったですねえ。
因みにパンフによればナレーションは川島雄三監督の『幕末太陽傳』を意識しているとのことです。
>難点は、上映時間が2時間9分と長めで、明らかに演出が間延びしていること。
これまでの中村義洋監督ではあまり「ダレ」を感じたことはなかったのですが、今回はカット割りや演出が「丁寧」すぎて、テンポの悪さを感じてしまうのです。
豪華キャストの出演は大きな魅力になっていますが、一辺倒な芝居が多すぎるきらいもあります。
さらに、物語にはほぼ「痛快さ」がありません。
「機転により一発大逆転!」のような知恵はほぼ皆無。
うわさ話が広がっていく一連のシーンにはあまりおもしろみを感じなかったりもします。
登場人物がやっているのは、よくも悪くも「地べたをはいくつばってでも殿様に大金を貸し付けるために銭を集める」という「我慢」がほとんどなのです。
この観る前のイメージとのギャップは『マネー・ショート 華麗なる大逆転』をほうふつとさせました。
>>自分はそこのところは特に気にならなかったですし、「長期スパンでの話だから上映時間の長さは致しかねないんじゃないかなあ」「寧ろシオンソルトさんが仰る様にさくっと終わらせる方が却ってダメなんじゃ」って思いました。
>余談ですが、RCサクセションによるエンディングテーマ『上を向いて歩こう』がアレンジしすぎで笑ってしまいました。
>>アレは自分も「えw」ってなりましたが余韻としてはアリだったと個人的には思いました。
因みに起用された背景には忌野さんがカバーした際に「日本にはこんなに凄いロックがあるんだ」と叫んでたエピソードと「日本にはこういう凄い人たちがいた」というこの作品の精神を重ねたというのがあるそうです。
>浅野屋(妻夫木聡)が「すでに店はつぶれています」と告白するシーンは衝撃的なのですが、そこに至るまでの展開は少々描写不足な気がします。
なぜなら「活気のある店の中」を事前に映していなかったから。
穀田屋(阿部サダヲ)がからっぽになった桶を見るシーンは、「たっぷりもろみがあった」シーンと対比をしてほしかったです。
(もっとも、「じわじわと店がつぶれたことがわかる」演出と考えれば秀逸なのですが)
>>他の方も既に仰ってますが、序盤で歌いながら樽の中の麹をかき混ぜたり酒を運んでる描写があったのでそれが浅野屋の潰れかけ告白において人手がおらず歌も聞こえず樽が空っぽである描写と対比になってたと感じたほどなので、こればかりは些か同意できないです。
ただかくいう自分も浅野屋のほうの酒造は記憶にあったものの穀田屋に関しては記憶してないというかごっちゃにしてる可能性があるので何とも言えないですが…。
>ラストで、現代にも残っている穀田屋を映すのはよかったのですが、子どもたちに笑いかける穀田屋の子孫(山崎努)をも描写してしまうのはやや蛇足感がありました。
>>もしかしたら先代浅野屋は現代の子供たちの姿が浮かんでたのかなあ、と思えて自分はあのシーンは好きでした。いや、実際は子孫の方かもしれませんが。
なお、パンフによれば「物語の始めと終わりは先代浅野屋の表情で描きたい」「いわば先代浅野屋が作品全体のイメージの核」という意図があったそうです。
>兄弟は同じことを目指していた
>>そこのところが実に素晴らしかったですしそれがあるからこそ最初と最後の浅野屋の姿が対照的に映ると感じます。
しかも幼い頃の教えがちんぷんかんぷんだって言ってたけど実はちゃんと耳に入っていて身についてたときたのも個人的には感動しました。
そしてその思いが他の人々も動かし女将さんや息子にも伝播したのも素晴らしいと思いました。
>あと最終盤に出てくるいわばラスボスの羽生選手については、短い出演時間とは反比例し圧倒的な存在感(13人の刺客の稲垣吾郎並の暴君感)を見せてくれただけに、本作上映前に各ニュース等の媒体でネタバレしたのは非常に惜しかったと思います。
そもそも伊達重村のせいで吉岡の宿場が廃れた訳だから、羽生選手のような暴君感を表すよりは、「こいつが藩主じゃそうなっても仕方ないよな」と思わせる「バカ殿感」で表しても良かったと思います。例えば狩野英孝とか
>>ある意味話題と集客のためかもしれませんがそれでもばらさない方がよかったかなあ、と自分も思います(パンフによればキャストの方々に対しては監督の悪戯心もあって伏せられてたそうで、劇中での驚愕はガチだそうですが)。
狩野英孝さんも宮城県出身なので十分アリだと思いますが出身は仙台市ではなく栗原市なのでその時点で却下になるでしょうし個人的には彼だと失礼ながら旬は殆ど過ぎてることに加えて最近の宮城県出身の人で旬といえば羽生選手ぐらいしかおらずそれでよかったと思います。演技も本人は力不足と語ってるものの個人的にはアレで十分よかった気がしますし(まあ、狩野英孝さんももしかしたら演技力があったのかもしれませんが)。
あと、パンフによれば羽生選手を起用したのは仙台出身の国民的英雄で、人々に希望をもたらすいわば復興の象徴といえる存在だから同映画が震災5年の節目に東日本放送開局40根周年事業として作られた背景を鑑みて彼しかいない、という背景があるそうです。

何にせよ都合が合わなければ別の作品にしてたでしょうがこれを観てよかったです。
あとこの後に観た『シマウマ』の印象が強くて幾らかとんだかもと思いましたが思ったより飛んでなかったのが幸いです。
2016-06-04 21:56 : いいこま URL : 編集
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