『マネーモンスター』「サカジャヴィア」の意味とは?(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)
個人的お気に入り度:7/10
一言感想:気軽にハラハラできたらそれでいい!
あらすじ
「マネーモンスター」は、リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)が司会を務め、その巧みな話術で株価予想や視聴者への助言を行う高視聴率財テク番組だった。
ゲイツはいつもどおりアドリブ全開で生放送に臨むが、突如として拳銃と爆弾を手にした男カイル(ジャック・オコンネル)に番組をジャックされてしまう。
リーはディレクターのパティ(ジュリア・ロバーツ)の指示を仰ぎ、この窮地を脱しようとするが……
ハリウッドきっての大女優ジョディ・フォスターが監督を務めた作品です。
その監督作『リトルマン・テイト』『それでも、愛してる』では主演も務めていましたが、今回は自身の出演はなし。
そのぶん、映画監督としての力量が存分にあらわれた作品になったといえるでしょう。
いやいや、驚きました。
こうした俳優・女優が監督を務める場合、その作家性が存分に表れた結果として、少々ひとりよがりな作品になってしまうこともままあるのですが……本作『マネーモンスター』は誰にでも楽しめる娯楽サスペンスに仕上がっていたのですから。
語り口が軽妙で、序盤からグイグイと物語に引き込んでくれます。
ぶっちゃけると、本作は「財テク番組が爆弾を持った男にジャックされた!これからどうなるんだ!というワクワクを期待すればいいよ」ということだけが主張できればそれでいいです。
(ほぼ)リアルタイムでハラハラする犯罪の一部始終を見届けられるという点において、『フォーン・ブース』を思い出す人も多いのではないでしょうか。
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なお、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』などと同じく金融業界を舞台とした作品ですが、金融の知識はまったく必要がない作品になっています。
ジョディ・フォスター自身も「今回の映画で描きたかったのはキャラクターたちの葛藤や、人間同士の力学がどう変化するのかということ。だから金融や株といった要素は背景に過ぎない」と語っています。
あくまで主となるのは人間の葛藤や行動が生み出すサスペンス。じつにわかりやすい作品なのです。
難点は、メインの物語がわかりやすく、語り口が軽妙な一方で、人物や企業の名前が少々ややこしいことでしょうか。
と言っても、以下だけを把握しておけばOKなので、慣れれば問題はないでしょう。
アイビス……大企業の名前
ウォルト・キャンビー……大企業アイビスのCEO。なぜかちょうど航空機に乗っていて連絡が取れない。
ダイアン……大企業アイビスの秘書
そのほかで知っておくといいのはアルゴリズム取引ですね(知らなくてもオープニングで説明されるので問題はないですが)。
プログラムにより自動的に株の売買の注文をしてくれるシステムのことで、これにより売買のスピードは速くなり、より複雑化していったのだそうです。
ちなみに、作中で「サカジャ(ガ)ヴィア」という言葉がよく出てくるのですが、これは白人に協力した有名なインディアンの女性の名前です。
いまは流通していない(コレクター用のみ)1ドル効果の肖像にも使われています。

そのほか、(自分は観ていなかったのですが)『ナイト ミュージアム』シリーズにもサカジャヴィアは登場していたそうです。
けっきょくどういう意味でサカジャヴィアが使われていたのかは作中では示されていなかったのですが……おそらく、「ほどほどにしておけよ」という意味なのではないでしょうか。
なぜなら、サカジャヴィアは探検家としてはこれ以上なく偉大だったものの、政治の世界には向いていなかったうえに、婚約者に去られ、不動産への投資に失敗しまったという記録があるから。
このサカジャヴィアは「どんなに偉大でも、油断をすれば(投資で)失敗するぞ」という注意を促す文句なのかもしれませんね。
音楽の使い方もじつにうまい作品でした。
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決して主張しぎず、かつ重圧な音楽はサスペンスの緊張感を大いに高めてくれました。
あと、本作には不自然なまでに下ネタとエロ要素が込められています(おかげで日本ではPG12指定)。
話自体は子どもでも楽しめそうなのに、なんでこんなのを入れたんだろうと思っていたら、中盤にF◯CKINGと言わせまくりたかったからということで大いに納得した。
本国では映画の中で2回以上FU◯Kと言われると、問答無用でR指定になるんですよね。
「どうせR指定になっちゃんだったら、下ネタとエロも入れておこうぜ!」な気概はステキですね(※想像です)
でもテレビに映る人物が放送禁止用語を言いまくり、不遜な発言しまくりなのはちょっと不自然と言えば不自然かも。
想像を働かせれば、その言動が後々裁判沙汰になったり、糾弾されることがわかりそうなもんですが……。
主人公も、(さんざん黙れとツッコまれているけど)めちゃくちゃな行動をしすぎですよね。
硬派なサスペンスと、この下ネタは少々食い合わせと言えるかもしれませんね。
そうそう、いまや都知事として失格どころか人間として大いに軽蔑されている舛添要一氏ですが、本作のある人物を舛添に置き換えると腹の底からザマミロ&スカッとサワヤカの笑いが出てしょうがねーぜッ!になると思う。
最近では「ある海外の勢力」から賄賂を受けていたんだってさ!逮捕されろよもう。
そんなわけで多少な不自然な点はあるものの、テレビ中継、ネット社会への皮肉、金融などの要素がうまく融合した優れた娯楽サスペンスでした。
上映時間が99分とコンパクトで、気軽に観られるのも長所ですね。
(下ネタ以外は)万人向けの1本として、大いにオススメします。
以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓ ストーリーをバラしておもしろいタイプの映画じゃないので、今回は短め。でもラストが存分にネタバレしています。
〜野暮な不満点〜
(一般人ならまだしも)ほかの番組の司会者が、「マネーモンスター」が乗っ取られた状況を笑いながら茶化しているのはさすがないかな……。
この状況でそんな態度でいると、視聴者からすさまじい批判を浴びるぞ。
※アメリカのテレビはそんなもんだとご指摘を受けました。
あと、プロデューサーが精力剤を買って、番組の裏で女性とヤッているというどうでもいいシーンがありましたが、たぶんこれは「こいつはアホ」ということを示していたんだろうな。
何せ、このプロデューサーは群衆をかき分けて「イヤホンだよ!」とにゲイツ届けようと(?)して、犯人に速攻撃たれたのですから。笑うに笑えねえな。
あと、ラストに「来週のマネーモンスターはどうするかな」とかゲイツが言っていましたけど、こんなことが起きたら番組打ち切りレベルだと思うんですけど?
〜犯人に同情してしまう瞬間〜
犯人のカイルの犯行動機は、「財テク番組の情報を信じて、母の遺産を全部溶かしてしまったうえでの逆恨み」ということでどうしようもない感じでした。
ああこいつは一切同情できねえな〜と思っていたら、生放送で彼女に「あんたはクソ(F◯CKING)よ!救いようがないわ!くたばれ!」と言われまくりました(←実際はこの100倍は口汚い)。
この前に、ゲイツが「俺は離婚して養育費を小切手で送るだけだ」「お前は彼女もいるじゃないか」とフォローしていたこともあり、よけいに切ないな……。
生放送でこんなこと言うわけねーだろとも思いましたが、これが彼女の「人間性」なんでしょうね。
〜信用〜
黒幕のウォルトは、アルゴリズム取引のバグなどではなく、人間のストライキにより8億ドルのも金を失っていた人物でした(それをもみ消そうとした)。
しかもそれは、「金の亡者を信用しない」青年の決起によるものだったのです。
ゲイツは大企業のアイビスの株を買うように視聴者に訴えましたが、それがなしえなかったのは……それもまた「金」の信用いかんによるものだったからでしょう。
愚直な一文無しのカイルの行動と、不遜にも思えるゲイツのアドリブトーク(とそれをサポートするパティ)が、その金の亡者を打ち倒すというのは痛快!ゲイツに殴られたウォルトを舛添に置き換えると愉快だね!
だけど、金もなく重犯罪を犯したカイルにはもう未来はない(死んでしまう)という……やはり、切なさも感じます。
いちばん皮肉めいていたのは、ウォルトの間抜けな姿をさらしたヴァイン動画(短い動画)が世界中ですさまじい再生数を記録し、あまつさえテレビ番組の司会者が「ユーチューバーで当たれば誰でも億万長者!」とのたまうことですね。
「金」を稼ぐ方法は数多。(アリゴリズム取引のように)より早く、リスクのない方法で金を稼いだユーチューバーが……じつはもっとも賢いのかもしれません。
ひどい扱いだったけど、最後にフォローがあってホッとしました。
観てていくつか気になったことが。
・敵も味方もすぐに金で解決しようとする
人の命が関わってるので仕方がないかもしれませんが、カイルの損失を補償したら、他の株保有者も同じ権利を求めて大変な騒ぎになるのではないかと、「ここスルーするんだ!?」とビックリしました。良くも悪くも、カイル周辺の狭い世界ので完結している印象です。
・悪役のその後が観たい。
三千羽のスズメに啄ばまれて死んで欲しい男こと、ウォルトのその後が気になりました。果たして罪に問われたのか、反対に動画のネタになっただけなのか。
・数字じゃない
劇中で、カイルが金の受け取りを拒否したり、主人公の思惑に反して株価が下がったり、10分で調べるといいながら余裕で時間オーバーしたり、
この映画には、いろいろな数字が出てきますが、いずれも主人公を助けてくれません。最後にカイルが謝罪を要求したように、数値化できないものが重要だ!と、伝えているようでした。
ジョージ・クルーニーめっちゃ調子こいてて良かったですねー。自分の過去の映像を見せられて何も言えなくなるところには笑いました。
マネーモンスターの製作陣は「所詮はエンタテイメントだから」と情報の扱いを軽んじてたきらいがあって、その報いを受けたんだと思いました。日本もニュースをバラエティ番組のように扱う番組が多く、見やすい一方でモラルやリテラシーが軽視されがちになっている。そう考えると他人事じゃないのかもしれませんね。
>ジョディ・フォスター自身も「今回の映画で描きたかったのは・・・
どうも肩透かし感があると思ったら「資本主義の人喰い豚に天誅を!」な、お話しではなかったのですね。
>サカジャ(ガ)ヴィア
『ナイト ミュージアム』で以外な人物と恋中になりますね。あと『2』でのネイティブ・アメリカンに酷い事した人との関わり方がお勧めです!
昔の人を通して怨みでなく歴史を教えてくれる。このシリーズのこういう所が大好き!
>本国では映画の中で2回以上FU◯Kと言われると、問答無用でR指定になるんですよね。
『COP・CAR』でハリソン君が「古今東西汚い言葉ゲーム」で頑なに拒むと思ったら・・・。
>いまや都知事として失格どころか人間として大いに軽蔑されている舛添要一氏
こんなカッコよかった時も有ると知ってしまい。堕ちた姿に涙・・・。
>ナイフは人を傷つけもするが生活を支える道具なんです - Togetterまとめ.htm
ttp://togetter.com/li/986295
あと自分の子どもの教育も出来ない人達からの要望と称して『クレヨンしんちゃん』を規制する目的で購入してた件は絶対に許さない。絶対に許さないよ?
>~野暮な不満点~
>※アメリカのテレビはそんなもんだとご指摘を受けました。
ちょっとアメリカが嫌いになりました・・・て、日本も言えないような有様ですか。というか『ナイトクローラー』を忘れていました。
>プロデューサーが精力剤を買って、番組の裏で女性とヤッているというどうでもいいシーンがありましたが、たぶんこれは「こいつはアホ」ということを示していたんだろうな。
でも。ガンバッテましたよね!?とりあえず彼が生きていたのが何よりの救いでした!
>「来週のマネーモンスターはどうするかな」とかゲイツが言っていましたけど、
ここでパティとのイチャツキでエンドロールへは台無しだと思いました。不正も暴いたけど、数時間前にカイルの死という最悪の結末を迎えた直後なんですから、喪に伏して欲しかったです。
>こんなことが起きたら番組打ち切りレベルだと思うんですけど?
次回から投資家を守る!金融不正を暴く!・・・みたいな番組で再出発だと良いなあ。と思いました。
>~犯人に同情してしまう瞬間~
生放送で奥さんに怒られる。ゲイツとの人生採点対決・・・切な過ぎでした。
>犯人のカイルの犯行動機は
確かにダメ人間ですし、『ヒメアノール』の森田をもはや人でなく怪物と呼んでおいてなんですが、カイルについては複雑な思いです。
母の死という大き過ぎる喪失感と子どもの誕生という重い責任を同時に背負っていた時期、自分の低い年収、向上する展望も無い人生がそのまま我が子の将来に圧し掛かるという不安。愚かながら家族の為に賭けに出てしまったのだと思います。
それが訳の解らない小難しい言い訳で片付けられて「簡単に説明してやるとコンピューターの故障の所為だから諦めろ」では、キレるのも解るかと・・・。
また。爆弾は偽物でしたし、プロデューサーを傷付けてしまいましたが故意でなく、ショックで茫然自失する程の罪悪感も感じていました。
株式投資など所詮馬が企業となっただけのギャンブル、読み誤りは事故責任ですし、動機は確かに“逆恨み”ですが、結果的に彼の愚行が切欠となり、ゲイツ始め本来真面目な問題をバラエティ化していた番組スタッフのジャーナリスト魂に火を灯し、不正を暴き、詐欺の被害者であった真相が分かりました。
個人的に「誰でもイイからオレの糞人生の道連れになれ!」な「無敵の人達」とは違うと感じてしまいます。
>~信用~
>アルゴリズム
マイカル・ムーア監督の『キャピタリズム~マネーは踊る~』の「デリバティブ」を思い出しました。
よくわかんねーな?とりあずオレの金を返せ?と額に拳銃突きつけてえ・・・(株式投資なんかしてませんけど)
>金もなく重犯罪を犯したカイルにはもう未来はない
ウォルトはこれをタップリ味わう余生を・・・過ごさないかもしれませんね。
ゆゆさんも仰ってますが、「無い袖は振れない」で逃げ切るかも。無名の貧乏人は内臓やら家族まで解体され売り飛ばされて、有名な悪人は法と人権に守られる。『テラフォーマーズ』の貧乏人は死刑囚以下・・・を思い出します。
ああ!『マネー・ショート』も思い出して腸が煮えくり返る!
フォスター監督、観賞中は気軽にハラハラ出来るかもしれませんけど、後味最悪ですわ・・・。
個人的には普通に面白かったですしジョディ・フォスター監督って凄かったんだ、と思いました(ていうかずっと気になってる作品である『ハウス・オブ・カード』もあの人が手掛けたエピソードがあったとは知らなかったです)。
確かにラストの終盤は後味の悪さがありました(とはいえ個人的には『マネー・ショート』程ではないです)が、カイルのスタジオ乱入~カイルの死までの顛末ではこちらも視聴者になった気分でした。まあ、それはある意味一種の興行的側面もあったということかも知れませんが(顛末の後の視聴者側の状態を観てると尚更そう感じました)。
>なお、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』などと同じく金融業界を舞台とした作品ですが、金融の知識はまったく必要がない作品になっています。
ジョディ・フォスター自身も「今回の映画で描きたかったのはキャラクターたちの葛藤や、人間同士の力学がどう変化するのかということ。だから金融や株といった要素は背景に過ぎない」と語っています。
あくまで主となるのは人間の葛藤や行動が生み出すサスペンス。じつにわかりやすい作品なのです。
>>資本の世界ってこういうもんなんだろうな、というのもあるでしょうが監督がそう発言してるぐらいですし実際用語に疎くて置いてきぼりを食らった『マネー・ショート』と比べると「疎いのについていけた!」って感じでした。
>けっきょくどういう意味でサカジャヴィアが使われていたのかは作中では示されていなかったのですが……おそらく、「ほどほどにしておけよ」という意味なのではないでしょうか。
>>何かしら意味ありげでしたが結局のところマクガフィンで観客それぞれで勝手に推測すればいい、ってことなのでしょうかねえ。
>音楽の使い方もじつにうまい作品でした。
>>個人的に「この作品のサントラは購入して損がないかも」と思ったぐらいに作中の殆どのBGMに惹かれました。
>でもテレビに映る人物が放送禁止用語を言いまくり、不遜な発言しまくりなのはちょっと不自然と言えば不自然かも。
>>ただ、『Top Gear』の元々の司会者3人(中でもジェレミー・クラークソン氏の場合一緒にするのも失礼ながらトランプ氏に比肩する気が個人的に…。まあトランプ氏と違いあの人のことは嫌いではないですが)の例もありますし、あれが良くも悪くも持ち味と看做されているとしたら案外不自然でもないのかもしれない、と個人的に思わなくもないです。
(とはいえ黙れと言われてるぐらいなのでそういうわけでもないのかも…)
>本作のある人物を舛添に置き換えると腹の底からザマミロ&スカッとサワヤカの笑いが出てしょうがねーぜッ!になると思う。
>>言われるまで考えたことはなかったものの、偶然でしょうがタイミングが余りに良すぎですw
>(一般人ならまだしも)ほかの番組の司会者が、「マネーモンスター」が乗っ取られた状況を笑いながら茶化しているのはさすがないかな……。
この状況でそんな態度でいると、視聴者からすさまじい批判を浴びるぞ。
>>一番初めの方も仰ってる様に米国の場合案外ああいうもんじゃないかなあ、と思いながら自分は観てました。
>あと、ラストに「来週のマネーモンスターはどうするかな」とかゲイツが言っていましたけど、こんなことが起きたら番組打ち切りレベルだと思うんですけど?
>>打ち切りにならないとしても暫く休止するんじゃないかなあ、とか思ってしまいますし毒親育ちさんも仰ってるけど喪に服そうぜ…。
>カイル
>>どんな経緯があろうと彼の所業は許されることではないのですし母親の遺産を溶かしてしまうのはモリーが言うようにクズですがそれでも「こいつがやらなくても時間の問題で別の輩が同様の事態をやってたかも知れん」って思うところはありましたし何より自分もモリーによる罵りといいゲイツとの比較と言い同情したくなりましたしなんていうか自分もあんな感じかも知れんとも思いました…。
>愚直な一文無しのカイルの行動と、不遜にも思えるゲイツのアドリブトーク(とそれをサポートするパティ)が、その金の亡者を打ち倒すというのは痛快!ゲイツに殴られたウォルトを舛添に置き換えると愉快だね!
だけど、金もなく重犯罪を犯したカイルにはもう未来はない(死んでしまう)という……やはり、切なさも感じます。
>>ゲイツが彼に死ぬなと叫んでいたことや彼の死に対し沈痛な面持ちをしていた視聴者が割と多かったのがせめての救いなのかもしれませんが…それでもカイルには報われてほしかったものです…。毒親育ちさんも仰ってますが『テラフォーマーズ』でもあったように結局貧乏人は最低限の権利を行使することすら許されないのか…と(そこそこ恵まれてる自分はそう考えると如何に幸せなことか)。
キャンビーがゲイツに殴られて被害者面してましたが、そりゃ殴るのはアカンにしても殴られて文句言えるような立場とは視聴者は観ないかもしれませんし、何らかの罪に問われないとカイルが報われない気がします。
>いちばん皮肉めいていたのは、ウォルトの間抜けな姿をさらしたヴァイン動画(短い動画)が世界中ですさまじい再生数を記録し、あまつさえテレビ番組の司会者が「ユーチューバーで当たれば誰でも億万長者!」とのたまうことですね。
>>ある意味哀しくも思えますが現実的かもしれないなあ、とも…。結局のところ「視聴者は(沈痛な面持ちをしつつも)興業的に観、そしてネタにする」っていうのは日本に限らないってことなのかなあ、とふと思いました。
>ロン
>>半ばアホな立ち位置でしたが結構活躍してましたしカイルの咄嗟の発砲で負傷するも死なずに済んだのはよかったと自分も思います。
>マネーモンスターの製作陣は「所詮はエンタテイメントだから」と情報の扱いを軽んじてたきらいがあって、その報いを受けたんだと思いました。日本もニュースをバラエティ番組のように扱う番組が多く、見やすい一方でモラルやリテラシーが軽視されがちになっている。そう考えると他人事じゃないのかもしれませんね。
>>ホントそれです。口は禍の元とはああいうのもいいのかも。