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『セルフレス/覚醒した記憶』批判しているのは臓器売買!?(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想はセルフレス/覚醒した記憶(原題:Self/Less)です。


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:正しい選択をする物語だった

あらすじ


大富豪の建築家ダミアン(ベン・キングスレー)は、一人娘のクレアとの仲を修復することなく、余命が半年と迫っていた。
天才科学者のオルブライト(マシュー・グード)は、ダミアンに遺伝子操作で作った肉体へその頭脳を転送することを提案する。
莫大な料金と引き換えに、マーク(ライアン・レイノルズ)という若者として生きようとするダミアンだったが、何者かに命を狙われるようになり……。




インモータルズ-神々の戦い-』『白雪姫と鏡の女王』のターセム・シン監督最新作です。
本作の魅力、訴えられていることについては以下の記事でも書きました。

<『セルフレス/覚醒した記憶』をより楽しむ5つのポイント | シネマズ by 松竹>
※最近『君の名は。』にひっかけた紹介文ばかり書いていますが、要するに「『君の名は。』は大好きだし何回観てもいいけど、ほかの映画も観てよ!」というアピールだと思っていただければ幸いです。

ターセム監督の魅力のひとつは、幻想的で美麗な画。自殺願望のある青年の話を映像化した『ザ・フォール』は、監督の魅力が前面に出た秀作でした。

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ただし、今回の『セルフレス』は現代(近未来)を舞台としたSFスリラーということで、その個性は控えめです。
同じSFスリラーの『ザ・セル』は犯罪者の脳内をグロテスクな画で描くという魅力があったのですが、今回はそれもなく、アクションも含めて見た目は凡庸なままに止まってしまっていました。

そもそも、「記憶はないけど、追っ手から逃亡すると体が覚えている格闘術が繰り出される」というのは『ボーン・アイデンティティー』シリーズにそっくりだしなあ……。

ベン・キングスレーとライアン・レイノルズというキャスティングは豪華ですが、そのほかは低予算の香りも存分にしています。
何せ、頭脳転送の装置が明らかに医療用CTスキャンをちょっと改造しただけのものだったりするんだもん。

どう見てもCTスキャン セルフレス<CTスキャンほぼそのままやん

ヴィクトリア調の内装にはターセム監督らしさを感じるのですが、これはドナルド・トランプのマンションを借りて撮影したらしいし……まあ予算不足をカバーする方法としては適切なのでしょう。


そんなわけでターセム監督の大ファンとしてはちょっとガッカリしたところもあったのですが、トータルではこの映画は大・大・大好きでした。

その理由のひとつが、「金で何でも解決してきた主人公が、新しく生き直して、正しい選択をしようと努力する」というプロットです。

主人公は大富豪であるのものの、娘からの愛情をもらえない、典型的な「お金で買えない幸せ」を手に入れてない男です。
彼が他人の体を手に入れて、その体の持ち主にも家族がいることを知る、そして大切な価値観、家族への接し方を学んでいく、という過程はとても感動的なのです。

見た目も規模もまったく大作感のない「小粒」な作品なのですが、この極めて内省的かつ閉じた世界で物語が完結していることは、むしろプラスに働いていました。

主役ふたりの演技がよいのはもちろんのこと、敵役のマシュー・グードがかなりいい感じですね。
インテリ気取りで相手を煙に巻く、全身から溢れ出すイラっとする感じ(ほめています)はなかなか出来るもんじゃありません。

マシューグードはむかつく人<右のヤツはイラッとします

話題作が続々と公開されている中では目立っていませんが、だからでこそお勧めします。
ぜひ、上映が終わってしまう前に劇場へ駆けつけてください。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓









〜臓器売買への批判〜

上の記事でも書きましたが、本作ではそれとなく、世界中で溢れている臓器売買を批判している内容と取れます。

新しい肉体を手に入れたダミアンも、その長年の友人(が生き返らせた子ども)も、提供された体が人工的に作られたものではないことと、「その代わりに死んだ人間」がいることを知らなかったのです。

闇の子供たち』では、我が子を救いたいと願う夫婦が、貧しい地域の子どもが犠牲になると知りながらも、臓器を買おうとしたという地獄が描かれていました。

本作の登場人物は、『闇の子供たち』とは違って「(臓器の出所を)知らなかった」のですが、もしそうだとしても、大切な人のために、誰かの命を奪うなどただのエゴであり、あってはならないことです。

必要なのは、こうした臓器売買が世の中にはびこっているという事実を「知ること」、そして「(たとえ大切な人のためでも)拒否すること」なのかもしれません。


〜鏡を見せない〜

ダミアンの友人の家の鏡が「カーテンで隠されていた」事実も恐ろしかったです。
友人は、我が息子に自分の姿を見せないように、鏡を覆っていたのですね。

鏡をなくしている

でも、この息子は学校にも行くだろうし、「自分の姿が以前と違う」ことはいずれ気づくことです。
こうした「(犯罪に手を染めたうえでの)秘密」は隠していても、本人の不幸にしかならないのではないのか、ということも本作は訴えていたのでしょう。


〜セルフ/レス〜

最後にダミアンは、薬を飲まなくなり、マークという人格を蘇らせること、そして自身が消滅することを選択しました。

彼は自身の娘・クレアへ、お金ではなく自分の気持ちを手紙で伝えることができ、「自身の家族」への未練はなくなった。
今度は、ほんの数日だけでも寄り添ったマークの妻と娘、そしてマークの幸せを願って、この選択をしたのですね。

(ダミアンは新しい体を手に入れる前「I had no choice(選択肢がなかった)」と言っていましたが、自らの意思で選択できるようになったのです)

自我(Self)は消え(Less)ましたが、この後の幸せは約束されている。そんなハッピーエンドでした。

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2016-09-11 : 映画感想 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
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<2015年上半期>
『極道大戦争』
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『バードマン』
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<2014年下半期>
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『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
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<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
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『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
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『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』

<2011年上半期公開>
『ブラック・スワン』
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