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漫画「うさぎドロップ」の最終回の、ダイキチのことば(ネタバレ感想)

漫画「うさぎドロップ」の最終巻が発売されました。


宇仁田ゆみ
980円
評価平均:
powered by yasuikamo
ダイキチすげぇよ・・・
こういう展開ですか。
ダイキチ視点とりん視点



大好きでしょうがない漫画なので、完結がうれしかったり寂しかったりで複雑な心境です。

そして最終巻は、それに負けず劣らずの複雑な心理描写が展開されていました。


だいたい、この漫画って「偏屈なおっさんが子どもをひきとってほのぼのした生活を送る」漫画だと思っていたんです。
それ+で、親としてのあり方などのテーマを内包している、1巻を読んだときにはそんなイメージでした。


それからすれば8巻ラストから最終巻の展開はかなり予想外
賛否はあるでしょうが、自分はこの展開は好きです。

主人公のおっさん「大吉」に親近感が沸き、すっかり感情移入してしまっていたのですが、この巻の彼の決断やらは「すげぇよ、アンタ」と尊敬の念でいっぱいです。

最終巻を読んだら、また1巻から読み直したくなることは間違いない!本当素敵な作品でした。



↓以下すさまじくネタバレで最終巻を振り返ってみたいと思います 読んでない人は見ないで!
















8巻のラストで(それまでにもその兆候はありましたが)、いままで育てられていた「りん」が育ての親「ダイキチ」を好きなことがわかります。

でもダイキチとは三親等の間柄であり、それは許されないこと。

彼女は「ずっと一緒にいられるだけでいい」とも言います。

しかし幼馴染の「コウキ」はこう言います。

うさぎドロップ3
「ガマンの上になりたつ平穏とか、全然嬉しくねー」

それはそうかもしれない。
しかし、彼女は「いままでどおりなら、なんにもいらない」と返します。

それはそれで本心なのでしょうが、りんは本当にダイキチが好きで、それ以外なんて考えられないでしょう。

ダイキチもまたしかり、「娘」としてりんを見てきたので、そんなことは考えもしなかったのです。


しかし、本当の母親に、ダイキチとは血のつながりがなかったことを知らされるりん。

彼女はこう言います「ダイキチのこと好きでもいいんだよね」と。

それに対してのダイキチの返答は「待ってくれ」

この選択が彼らしくって、大好きです。


そして2年後

うさぎドロップ1
「40歳以上のおっさんなんだから、簡単に許すわけにはいきません!」

完全にまだままだお父さん目線。はっきりしていないな!
もう年齢を引き合いにだして、何とかうやむやにしているようにも感じますね。

と思ったら、彼はボソリと「結婚しようか」と口にします。
しかし嬉しそうなりんに対して「いずれ」と言うダイキチ。

ああ、やっぱりそんな感じだ、予想通り。

でも・・・

うさぎドロップ2

りんのことを「高嶺の花」と言うのです


りんを突き放すわけもなく、「俺にはもったいないほど」を表した褒めことばでもあります。
2年間、このことを考えていたと思うとダイキチが可愛くてしょうがないんですが
本当ダイキチは魅力的なおじさんだ。

本当このことばには参りました。
彼の性格やら人生観、りんとの暮らしに感じていたこと全てが集約されているように感じます。


最後に2人がキスをしたり、そういう進展がなかったのもよかったと思います(生々しくなっちゃうでしょうし)。

その後は読者の想像に任せたようなラスト。この漫画らしい、素敵な最終回だったと思います。



この漫画って、とにかく「面倒くさい人間関係」を、とても愛おしいものとして描いているように感じます。

りんを引き取ったダイキチが、りんに思っていたこと。
コウキと、あかり先輩。
ダイキチと、コウキの母。
りんと、りんの本当の母。

それらの関係も、いいことばっかじゃなかった。
けれど、「それがあってこそ」今の登場人物の姿や心変わりがあったように思えるのです。

素晴らしい漫画をありがとう!


<ネタバレ参考>
『うさぎドロップ』 宇仁田ゆみ著 もっとも純粋で安定した愛の形とはどんなものですか? - 物語三昧
「うさぎドロップ」堂々の完結:ヤマカム
本編、とうとう完結です :オトコでも読める少女マンガ
子どものころのりんが言っていた(2巻収録)「こんどダイキチがないたら、わたしがだっこしてあげる」というのも上手い伏線だと思います。
りんが自分の苗字を大事に思い、ダイキチと同じ苗字にしなかったのも、この展開のためだったのかもしれません。




しかし・・・
この展開が受け付けない方も当然いらっしゃると思います。
いままで「父と娘」だったのに、いきなり「男と女」になるなんて、気持ち悪いと。

ダイキチのように「知りたくも、聞きたくもない話」だと言う人はきっと多いことでしょう。
(肯定派の自分も「ダイキチのこども産みたい」はちょっとひいてしまった)


でも作者の宇仁田ゆみさんはもともと男女の恋愛をよく描いていた方で、妙な(この言い方にも語弊があるけど)シチュエーションのものが多かったんですよ。

スキマスキ」はその最たるものですし、短編集の「マニマニ」でもちょっと特殊な恋愛が多くあります。

宇仁田 ゆみ
980円
評価平均:
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ゆる~い優しさ。
男も女も共感できる等身大の物語
等身大のかわいい女たち。

この作者の持ち味が最後に出たのではないかな・・・と個人的には思います。

単純に8巻からの流れからは「どうなってしまうの?」とドキドキしながら読めましたし、自分はダイキチが最後までダイキチらしかったのが本当嬉しかったのです。



もうひとつ言えば、8巻にはこのことに関する作者なりの答えがあらわれていたのではないかと・・

コウキの母親が再婚するとき、コウキはこう言っていました。

うさ1

「”女の母ちゃん”は、なんかちゃんと見れなかった」と。

ここで思い切り「家族」が「男と女になる」ことを提示しているんですよね。

これは作者自身も、ラストが決して肯定されるものではないと見越しての台詞なのではないかと思います。

ダイキチもそれは「よくわかる」と言っています。
それが本当に受け入れられないものだとわかっていての、あのダイキチの選択だったのです。

<参考>
きなこ餅コミック 近親恋愛漫画の本当のハッピーエンドとは?

また、うさぎドロップ 9.5  映画・アニメ・原作 公式ガイドブックでも最終回が何故ああなったかがわかるそうです。



ダイキチの言う「母ちゃんになんて説明すればいいんだ~」にも共感してしまいました。
前途多難であるだろう「その後」を想像せずにはいられません。


おまけ↓
<10巻(番外編)の感想>
<実写映画版(大駄作)の感想>

テーマ : 漫画の感想
ジャンル : アニメ・コミック

2011-07-09 : いろいろコラム : コメント : 8 : トラックバック : 0
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非公開コメント

No title
う~ん、深い洞察に感心しました。
本当に9巻は驚きでしたね。
わたしも『うさぎドロップ』の感想を書きました。
よろしかったら、のぞきに来てください。
2011-11-25 22:55 : くぼ太 URL : 編集
No title
私的にはこの展開はNQ。りんが好きになる展開はあってもよかったけど育ての親と子の恋愛にもってくのは勘弁してほしかったし、そんな展開の漫画ばっかりでこれも同じかと思ってしまった。個人的にうさぎドロップのよさを殺してしまったオチでした。
2013-09-01 02:27 : ゆず URL : 編集
No title
自分の両親がダイキチとりんと大して変わらないくらい年の離れた従兄妹同士だからか、個人的にはありかと思ってしまう。
ダイキチが親として立場でなく、一個人としての立場で終始りんの幸せを重視してるからこそのラストだったんだなぁと
2013-10-29 16:02 : URL : 編集
No title
2人には幸せになってほしいけど、世間から最初からそういうつもりで引き取ったと思われて、ダイキチが白い目で見られると思うと祝福できない。
近所の人とかどん引きなんじゃないかな。

2013-12-12 21:40 : 名無しの壺さん URL : 編集
No title
大吉が「つーか高嶺の花だよ」って言ったときは「え?」ってなった、リンを一人の女として意識した描写が全然なかったから。
世間体的に批判の多い作品だけど、2人に幸せになって欲しいとここまで願った漫画は無いなあ。
2015-04-03 23:33 : URL : 編集
ブログ、楽しく読ませていただきました。

一点だけ、「大吉の子供を産みたい」ですが、
まぁ人それぞれなので、いろんな感想があるのは当然なのですが…
そこだけ抜き出して引いてしまう…というのはちょっともったいない気がします。

なぜ、りんがそんなにも子供にこだわったかと言うと、
だいきちの元に産まれてくるであろうその子はまさに10年前のりんであり、
そして、そのりんは、だいきちに育てられたこの10年間、この上なく幸せだったからなんですよ。

私は、だいきちに育ててもらった10年間、とても幸せだったよ…と。

だからだいきちは泣いたんです。

文章力が無くて上手く書けませんが…
だいきちに育てられたりんは幸せであり、産まれてくるであろうだいきちの子供は幸せになるんです。

かつて娘であった自分は血のつながらない赤の他人になり、新しくだいきちの血を受け継いだ子供が産まれるんです。
そしてその子は必ず幸せになる。
りんの母親と新しく生まれたりんの妹のように。
幸福は連鎖していく…

だから子供を望んだんです。

自分を産んでくれた母親と、自分を育ててくれただいきちへの精一杯の言葉です。


だいきちとの10年間があの言葉に集約されてると思います。
私の大好きなシーンの一つです。
2015-07-22 20:29 : URL : 編集
No title
なるほどなっとく
2016-04-08 00:49 : URL : 編集
一昨日全巻購入し、2回読みましたよ!
7~9巻は数えきれんぐらい読んだ!
そして、この記事にたどり着きました。
ネット見てたら、意外と批判も多くてビックリしてます…
私は現在、りんを育てることに決めたダイキチと同じ30歳です。
結末、私は大好きです!

りんとダイキチの関係は、親子の一歩手前…という印象です。やっぱり親子って支配しあっちゃったり?するところもあるわけだけど、ダイキチはりんを一人の人として冷静に向き合ってたと思うんです。

本当の親子でも、こんなにお互い向き合って、相手の事考えて、相手を信じて、尊重するってことなかなかできないことだなって。
二人の信頼関係すごいと思います。

10年も一緒にいると馴れ合ってくると思うけど…
生活の仕方とか、コウキの恋愛感情の話とか、本当の親子じゃなかなかできないですよ…

ダイキチからしたら確かに娘だけど私はこのマンガの端々から上記のように感じていたので、ダイキチがりんを女性として受け入れる結末をおかしいとは思いませんでした。りんを受け入れた かな?

高校生編があって本当によかったと思います。子供は成長するし、可愛い時だけじゃないのでね…

2年間悩んだだろうなぁ…あー!そんなダイキチを想像しただけでにやけちゃう!
本当に憎めない男!
2016-09-25 04:44 : ま URL : 編集
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『メン・イン・ブラック3』
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