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誰もが隠したいもの「恋の罪」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は恋の罪です。*R18指定なのでクリック注意


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:エロ地獄三重奏


あらすじ


渋谷円山町の廃墟と化したアパートで、猟奇的な死体が発見される。
死体の身元は不明、壁には「城」という漢字が描かれていた。
一体誰がこの死体を作り上げたのか。そして被害者の正体は?

一方小説家の妻である菊池いずみ(神楽坂恵)は、スーパーのパートとして働くさなか、モデルの仕事にスカウトされる。
それは彼女が体験する、壮絶な愛の地獄への入口だった・・・




*本レビューは18才未満の方にはふさわしくない表現がありますのでご注意ください。

いやーすごいですね。
だってこの映画、まともな人間が一人もいないですもん
みんなどこか変で、気が狂っています。

物語はそんなイカレてしまった「女」の顛末を語り始めます。

それプラスで、あらすじにあるようなミステリー要素も取り込まれる、と言った構成です。


正直に言えば、今作はそのストーリーはいまひとつで、同監督の「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」ほどの興奮は得れませんでした。

予告編で「女たちのドロドロした愛憎劇」を期待していたのですが、実際はちょっと違います。
展開がリアリティをとことん無視しまくった「一大エロ・ファンタジー」と言った感じで、けっこうツッコミどころも満載です。

作品のモチーフとなったのは東電OL殺人事件ですが、内容は事実と大きく異なります。
事件について知りたい、という方には「ありえない」描写の連続に辟易してしまうかもしれません。

*この事件にインスパイアされた作品には、ほかにも「グロテスク」がありますが、こちらもフィクションです。

序盤~中盤はあまり話が進まないこともあり、少々退屈さが否めませんでした。
登場人物の行動と言動が常に狂っているので、感情移入することはほぼ無理と言ってもいいでしょう。


同監督の作品で言えば「奇妙なサーカス」に近い印象です。

宮崎ますみ
3917円
評価平均:
powered by yasuikamo
微妙ですね
根底にあるもの
デビッド・リンチ的な作品

これも悪趣味なエロ描写&狂気に満ちた映画で、誰にもオススメできないステキな映画です(人格疑われるでしょうし)


でも終盤の怒涛の展開は「待ってました!」と言わんばかりに凄まじく、そして面白い。

園監督ならではの、狂気にも感じる役者たちの演技もまさに至高。

特に冨樫真さんは素晴らしい!そしておばあちゃん役の大方斐紗子さんは最高です!
予告編で見せてくれた「あなたこそ死ねばいいのにね~」を超えた狂気っぷりを観ることができますよ。


死体の描写はありますが、それ以外にほとんどグロはありません。エロばっかです。
濃厚なセックスシーンがたっぷりなので、それを期待するのであれば十分すぎるほど楽しめます。


また嬉しいのが、劇場でしょっちゅう笑いが起きていたこと
そのシーンでは文章で書けないほどひどい(褒め言葉)のですが、笑ってしまうんだよなあ。
「冷たい熱帯魚」でも思ったのですが、こんなにも凄惨な世界なのに、笑いが起きるというのが面白いのです。

倫理的には最低かもしれませんが、映画という媒体でそれだけ不謹慎なもので笑えるというのは、ある意味で貴重です。

絶対に一般受けはしない、園監督の趣味丸出しのエロティック悪趣味映画

それを期待するのであれば間違いなく楽しめますよ。


以下、ネタバレです 核心と結末に触れているので鑑賞後にご覧ください↓














さてこの作品は

①既に「堕ちている」女・美津子(冨樫真)
②しだいに堕ちていく女・いずみ(神楽坂恵)
③堕ちる要素がある女・和子(水野美紀)
という3人の女性の話であり、一見まともそうに見える人間にも、「ウラ」がある・・・そんな風に描かれています。


オープニングではじめに表示されるのは
「ラブホテルとはSEXをするためのホテルである」という字幕
しょっぱなからそりゃそうだよと思って笑ってしまったのですが、さらに字幕は
「ラブホテル街は人々がSEXするための場所である」
「90年代、立ちんぼやデリヘルがそこに居た」と続きます。

その場所は、東京都渋谷区、円山町。

字幕のあとでこの映画に映し出されるのは、いきなりのシャワーでのセックスシーン。
この映画でこれから描かれるものを暗示しているかのように・・・

そこでマネキンと接合された死体を、さきほどセックスをしていたばかりの女刑事が見つけるところから話は始まります。



Chapter1 菊池いずみ

小説家の夫の帰りを待つ妻・いずみの描写を、とことん描きます。

帰宅のときにはスリッパを、毎日、毎日きちんと揃える妻(ベッドにも準備)。
出勤のときはそのスリッパを踏んずけていく夫。

この2人の関係性を如実に表しているかのようです。

自分の陰部を「さわってみるかい?」と言った超変態な夫でしたが、この夫婦はセックスレスでもあったのでしょう。

一見厳粛な夫婦でしたが、妻の不安感は、彼女の友達が来たときの「夫はいつも家にいなくて・・」というセリフで描かれます。
これが終盤の衝撃的かつ、残酷な結末につながっていくのです。


そしてパート中、モデルにスカウトされるいずみ。
ヌードばかりか擬似セックスまでさせられる彼女でしたが、かえってこのことで彼女のタガがはずれていきます。

しかし・・・スーパーのバイト中にいきなりそのへんの青年に「私も食べて」と言い出し、セックスするのはいろんな意味でありえねーですね。


垢抜けていく彼女が出会ったのは怪しい男「カオル」。
こんなストーキングまでする、うさんくさい男とセックスする心理はさっぱりわかりませんが、これが本当の彼女の陥る地獄への入口でした・・



Chapter2 城

一見まともに見える女刑事・和子でしたが、不倫をしていて、その不倫相手に「おもちゃにされるのが好きなんだろ?」と言われても反論できない、性的な面では闇を抱えた女性でした。

結局最後まで「堕ちる」ことはなかった彼女でしたが、そうなる要素はあったのです。
彼女の見た、「赤いドレスの女性(町田マリー)」の幻覚もそれを表しているように思えます。


一方いずみは、カオルに半ば強引に犯され(さらに夫に電話をさせられる)、さらにこの作品の真の主人公とも言える女・美津子に出会います。



Chapter3 尾澤美津子

美津子は表向きには大学教授でした。
・・・のはいいのですが大学構内でも売春をしていたり、いずみにキスをしたりと普通にイッちゃってるのはどうかと・・・。そこは「普通さ」を強調してほしかったです。

彼女が教団で朗読していたのは、田村隆一作の帰途という詩。

それは「意味が意味にならない世界に生きてたらどんなによかったか」と語る詩。

しかし彼女は「本物の言葉は体を持っている」と言っています。

さらには「愛のないセックスにはお金を介在させなさい」といずみに売春示唆をする彼女。

彼女は経済的には恵まれており、その意味では売春でお金を得るメリットはありません。

しかしその行為自体は肯定しています。
彼女にとって重要なのは、行為そのものを意味のあるものへとすることだったのでしょう。

いずみも売春をすることで、「セックスの立ち位置が明確になった」と言い始めます。
セックスをしようか?と聞いたときは喜んだ青年も、お金を要求されると「なんだよ、売春かよ」と卑下する。

お金を介在させると、セックスを求める側と、求めれられる側との均衡が崩れるのです。
それが美津子が売春をしていったきっかけのひとつなのでしょう。


しかし・・・今作で一番笑ったのは、再度モデル(?)の仕事を求められて、めっさでかくて嬉しい声で「はいっ」と言ういずみの姿でした。いくらなんでも垢抜けすぎだ。

そしてスーパーで売っているものがソーセージからフランクフルトに進化しているもの悪趣味ですよね。
まんま男性の×××の象徴そのものですから。


そして登場する美津子の母!
この娘にしてこの母ありという見事な狂いっぷりでした。
「売春の方はうまくいっているの?」と聞くとか・・・カオルは笑っていましたが、観ているこっちはドン引きです。いや笑ったけど。



Chapter4 魔女っ子クラブ

美津子はデリヘルの事務所から「変人」扱いされ、「チェンジ」を要求される前提で客に送られるという立ち位置でした。

そりゃドアを開けて「セェックス!しよ!」と言うとか帰れと言いたくなります

チェンジ後に呼び出されたいずみは気づきます。

その客が、夫であることを・・・。

美津子はそれを知っていて、いずみをここに向かわせたのです(中盤ではいずみは美津子に夫の小説家としての名前を言っていました)。


そして向かった先の廃墟で、美津子は殺されます。
母親によって・・・。

それを手伝わせた人間を映画ではぼやかしています。
①カオル
②いずみ
のどちらかが考えられます。

カオルが手伝い、そのことで自ら死を選んだ・・・というのがしっくりくる気がしますが、真実はわかりません。
ひょっとしたら、いずみが美津子の死体を切断し、カオルをも殺したのかもしれません。

その死んだ場所にあった絵には「Shinsuke Ozawa」の文字・・・これは美津子の父のものでしょう。
美津子は父に近親相姦的な劣情を抱いていたのです(中盤では「シンスケは死んだ、じゃあしょうがないよ」と鏡の前で言っていました)。

父は「俺が『城』だ」とも言っていました。
この作品の「城」とはラブホテルと、セックスそのものの象徴でもあります。

「その周りをぐるぐると回り続け」彼女はこの結末を迎えてしまったのです。



Chapter5 おしまい


刑事はいずみの夫の小説家に聞き込みをしますが、彼は「いつからいないかわからない」「ヒッピーみたいな変わった女性なんです」「あんまりことを荒立てないで」と笑顔で語りました。

彼女は、彼にとってそれくらいの存在でしかありませんでした。

さらに床に見えたのは、カオルが使っていたピンクの塗料。
彼は以降もデリヘル嬢を呼ぶことをやめなかったのでしょう。


そして売春を続けていたいずみ。

ていうか小学生に放尿を見せるとか勘弁してください、監督。
これは東電OL殺人事件と共通点のある描写です→参考

彼女は美津子がしゃべっていた「詩」を反芻し、「クソ詩」と言われれば激昂しました。

そして男に殴られ、円山町の路上で倒れるいずみ・・・

死ぬ前の美津子はいずみに「私のところまで堕ちて来い!」と言っていました。

いずみの生死はさだかではありませんが、この映画では「堕ちつつある女」が美津子と同じ「完全に堕ちた」女になるまでを描きました。


そしてラスト。

刑事・和子は部下の刑事が話していた「ゴミ収集車を追いかける主婦の話」と同じように、走り続けてしまいます。

そして行き着いた先は円山町の「あの」アパート。

不倫先の男から「今どこにいる?」と聞かれ、「わからん」と彼女が答え、映画は幕を閉じます。

彼女は不倫をしていても、最後まで家庭は円満で、人生を守った女性でした。
しかし、そんな人間も、一歩間違えれば、美津子やいずみのような世界に踏み込んでしまう・・・
そんな描写に思えるのです。



和子は、中盤で「路上でいきなり自分自身を刺した女性」を介抱し、不倫の証拠が入った携帯を壊し、それを隠しました。

不倫をしていた彼女だからでこそ、その姿に思うことがあり、彼女に味方したのでしょう。
たとえ自分が死ぬとしても、自分の「醜い秘密」は守りたい

人間って、そういうものかもしれません。


オススメレビュー↓
恋の罪: LOVE Cinemas 調布
タイトルが「愛」ではなく「恋」の罪である理由がわかりました。

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2011-11-14 : 映画感想 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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