「アーサー・クリスマスの大冒険」ネタバレ用記事
*まずネタバレなしの紹介からお読みください
~みんな欠点ばっか抱えた人ばっか!~
・アーサー
気が弱くておっちょこちょい。
妖精たちには「南極へ行ってしまえ」、父には「あいつのことはどうもわからん」と言われてしまいます。
だけど、手紙を出したみんなに手紙を出し、「たったひとりの女の子」のために奮闘する心優しい少年です。
「プレゼントが届かないなんて、それじゃ魔法じゃない」はもっとも彼らしさが出たセリフだったと思います。
・スティーブン(兄)
「いまどきの方法」を使うやり手・・・なのですが、効率的な方法に固執し、「ひとりの女の子」のことを気にも止めない、などと利己的な面も垣間見えます。
よくも悪くも、こんな人会社の管理職にいそうです。
効率化を図るがゆえに、古きものを撤廃したりするのは現代社会の皮肉かも。
便利なばかりで、ひとのつながりが薄くなったと言われる昨今ですからね。
・マルコム(父サンタ)
無責任極まりない父でした。
アーサーが「子どものことを気にして眠れないでいるさ」と信じていたのに、留守電にしかつながらなかったときや、妖精たちの前で「一人くらいどうってことない」とかほざいたときは本気で悲しかったです。
原題では便利なもので迅速にプレゼントが運べるようになっており、彼はほとんど「形だけ運ぶ」役割となっていました。
・おじいサンタ
気のいいおじいさんかと思いきや、子どものためじゃなくて「プレゼントを届けたときの写真」を撮りたいがために行動していました。
引退したのに過去の栄光が忘れられず、今でもそのことを示したいのです。
・ブライオニー
サンタ一家ではなく、妖精の女の子です。
は瑚海みどりさんの声が可愛かったです。
仕事場では「ラッピング担当」であり、GPSを持っていても「私は担当じゃないから・・・」という始末。
自分に自身のなかった彼女。
この冒険では、その能力がいかんなく発揮されるのです。
あ、マーガレット(母)はまともですよね。
だらしない男たちを見守る、女性らしい強さがありました。
シロクマを倒すくらい腕っぷしも強いらしいので、できれば彼女の格闘シーンが欲しかったですね。
~アーサーとブライオニー~
グウェン(プレゼントを届けたい女の子)はすぐそこに・・・・しかし時間がありません。
彼はプレゼントの包装を破ります。
中から出てきたのは自転車。これに乗れば、夜明け前には着けるはずです。
しかし、もう一度ラッピングするまでには、これまた時間が足りない!
なのでブライオニーは、走りながらラッピングをし始めます。
アーサーは手や足をよけながら、すかさずブライオニーがラッピング!
ここ最近で一番感動したアイディアだった!
でも家の目の前で朝日が登ってしまう・・・
しかし、そこに現れたのは、兄と父と母が乗っている「Sー1」!
それは明け方の空を、一瞬で星空にしてくれました。
アーサーの行動に反対していた家族が、アーサーを助けてくれたことが嬉しくて仕方がありません。
そして父サンタにこう言われるのです
「お前があげるんだ、アーサー」
「グウェンにとってのサンタは、いったい誰だったかな」
もちろん、その答えはアーサーです。
父はいままで「わからん」だった息子を認めてくれました。
他の家族みんなも「たったひとつのプレゼントを届けるため」に行動したのです。
そのラストを、最高と言わずにいられない!
~スティーブンとマルコム~
スティーブンはアーサーと同じく「検索して一番上に出てきた、別の名前の都市」に行ってしまうといううっかりな面も見せました(父にも言われてしまうし)。
利己的で独断的、そして次期サンタの権力に固執する彼でしたが、最後には「俺は(ボードゲームのコマの)キャンドルでいい」と言います。
マルコムは、「プレゼントをあげて喜ぶ子どもの姿を見たことがなかった」と言います。
その理由は「忙しすぎた」。
スティーブンが指揮を執り始めたからも、毎回「ただ配るだけ」で子どもの笑顔を見ようとはしなかった(見れなかった)のかもしれません。
マルコムは、アーサーの仕事部屋の手紙を読んで思うことがあったのでしょう。
現代社会の忙しい人も、笑顔や、人から感謝をされることを忘れているのではないか・・・そんなメッセージも垣間見えます。
そんな彼が、子どもが嬉しそうな笑顔を見ることができて、本当によかった!
~おじいサンタ~
しかし、スティーブンもマルコムもおじいサンタも、アーサーがせっかくプレゼントを届けたのに「俺が届けるんだ!」と言い争いをしていました。
根はまだまだ変わっていないのですね。
でも、おじいサンタの台詞は素敵ですよね。
ミサイルから狙われるイブ(そり)からアーサーが降りる前、彼はこう言いました。
「どうやって来たかなんか関係ない、サンタがいればな」
姿は見えなくても、届けてくれるという存在があればいい。
サンタクロースを全肯定するすてきなことばです。
イブが壊れたあと、「Sー1」が「イブ」と改名されたのも嬉しかった!
そして最後はみんながそれぞれの「ハッピーエンド」を見せてくれました。
~そのほかいろいろ~
・Google Earth
女の子がどうしてグーグルアースに載っていないの?と言うシーンでいきなり笑いました。
こういう「現代ネタ」を絡めてくれるのも面白いですよね。
・セント・ニコラス
サンタクロースのもととなった人物です。
グウェンはインターネットで情報を仕入れていそう。現代っ子です。
・ミッション中、センサーで「よい子チェック」をする→でも「悪い子(Naughty)」がいた→妖精は自分の顔にあてて「よい子」にする。
いや~これも大好き。「やっぱりよい子!」に爆笑!
よく「悪い子にしているとサンタが来ないよ」とおどしますよね。
子どもを怖がらせすぎず、悪い子にもさせないちょうど良いバランスが保たれているシーンだと思います。
・ブライオニーの活躍
前述の最後のアクションも最高ですが、それ以外もすごく楽しい!
追ってくる動物をテープでぐるぐる巻きにしたり、防犯ブザーにすばやくかけたり・・・
彼女が看板にぶつかったときに「SELF HELP]が「ELF(妖精) HELP」になるのもいいですね。
プレゼントのリボンにこだわっていたことも、主人公が届ける前に言ってくれてよかった!
・エイリアンに間違えられる一行
いままでのシーンも、見ようによっては宇宙人の仕業に見えるのですね。
動物たちが魔法の粉で浮き上がったり、変な飛行物体が飛び回っているわけだし(笑)
・パクったトナカイの看板
あれ?返したっけ?
~本当にサンタは素敵だった~
最後に去ろうとするアーサー。
転んで、雪がサンタのひげのように顔につきます。
それを一瞬だけ見るグウェン。
彼女が信じたサンタは、本当にいました。
そしてサンタ一家は「たった一人」の女の子を笑顔をみることができたのです。
みんなが幸せになった、これ以上のないラストでした。
コメントはお久しぶりですが、いつも楽しく見ています!
少し前ですが、エレガンスイブ別冊ふろくでの裏表紙デビューも拝見しました☆
おめでとうございます♪笑
今日「アーサー・クリスマス~」を観ました。
観終わったあと、じんわり暖かい気持ちになりました。
オススメして頂いてありがとうございます!
きっと紹介がなかったら観なかった(知らなかった)と思います。
サンタクロースの映画って、あんまり観たことないんだなった気づきました。
> 少し前ですが、エレガンスイブ別冊ふろくでの裏表紙デビューも拝見しました☆
> おめでとうございます♪笑
ありがとうございます。編集者公認になってよかった・・・。
> 今日「アーサー・クリスマス~」を観ました。
> 観終わったあと、じんわり暖かい気持ちになりました。
>
> オススメして頂いてありがとうございます!
> きっと紹介がなかったら観なかった(知らなかった)と思います。
> サンタクロースの映画って、あんまり観たことないんだなった気づきました。
ブログで紹介したかいがありました!ありがとうございます。
いい映画だけど露出が少ないので、どうしても人に薦めたくなる映画でした。
サンタクロースの映画って自分もそれほど観たことはないかも・・・「34丁目の奇跡」を一度観てみたいかなと思います。