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たとえ悲劇を教えても・・・「灼熱の魂」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

DVDで観た灼熱の魂の感想です。

ルブナ・アザバル
2928円
powered by yasuikamo


個人的お気に入り度:9/10

一言感想:すさまじい真実に呆然する最恐のミステリー


あらすじ


変わり者の母・ナワルは、ある日原因不明の放心状態になり、ほどなくして亡くなってしまう。
ナワルは、その子どものジャンヌとシモンに、遺言と2通の手紙を残していた。

手紙の一方は存在しないはずの兄に、もう一方は父にあてたものだった。
なぜナワルはこの手紙を子どもに託したのかー
ジャンヌとシモンはナワルが過ごしていた中東に訪れ、反乱に満ちた彼女の人生を知ることになる。





もし「打ちのめされる結末」を観たいのなら、この映画を観ればいい。
それくらいにこの映画の「真実」はすさまじい。
観終わって、そう思いました。

この映画の優れたところは、真実が明らかになったとき、今までの断片的で意味のわからなかったシーンが、一本の線に繋がる構成力の高さです。

シックス・センス」「イニシエーション・ラブ」などの「どんでん返しを作品の売りにしている」作品よりも、こちらのほうがガツンときました。
ミステリーファンなら必見と言える、大傑作でした。


映画はレバノン内戦が起こった時代がモデルとなっています。
その場所ではキリスト教とイスラム教がひしめき合い、パレスチナ問題がそれに加わり、殺し合いが始まっているのです。

この地獄のような世界で、母・ナワルがどのような人生を歩み、子に何を残してきたか。
母の想いに、涙する人はきっと多いと思います。


この映画に関しては、観る前のネタバレは厳禁です。
まだ観ていない方は、これ以上の予備知識をいれないことをオススメします。


唯一気になる点は、現在の「子ども」と、過去の「母」の描写が交互に描写されるので混乱しやすいこと。
母(ルブナ・アザバル)と娘(メリッサ・デゾルモー=プーラン)の見た目がちょっと似ているので、把握しにくいのです。
場面の入れ替わりに気を付けて観るのがよいでしょう。


原題は「Incendies」。フランス語で炎、火事。
転じて感情の爆発、戦乱。

身を焦がすような思いをした「母」を表してるかのようでした。
これを「灼熱の魂」とした邦題も見事だと思います。


以下、ネタバレでラストに言及しています 前述のように鑑賞前のネタバレは厳禁な作品ですので、未見の方は絶対に読まないでください














何が悲劇なのか。
恐ろしい真実もそうなのですが、自分には以下のことがさらに悲しかったです。

・子ども(ニハド)が殺戮兵器になっていたこと
・ナワルが生まれたばかりのニハドに「母さんの顔を忘れないように見て」と言っていたこと

再会したしたニハドは、彼女のことを覚えていませんでした。
「自分を苦しめた」、「自分の息子であった」、そしてあの真実。
それなのに「覚えていない」というのは、あまりに残酷です。

真実を知ったナワルは呆然自失となりました。
「1+1=1」の意味を知ったとき、ジャンヌはひきつけを起こしたような悲鳴をあげました。

それも、致し方ないでしょう。



ナワルがニハドにのあてた手紙は、以下の2つでした。

「父親へ」
「じきにあなたは沈黙する」
「差出人、娼婦72番


「息子へ」
「私にとって、あなたは拷問人ではない」
何があってもあなたを愛し続ける
「あなたは私を知らない」
「わたしはあなたの右のかかとのタトゥーで気づいた」
愛を込めてあなたを抱きしめる
「差出人、収容番号72番


彼女は「息子」を憎むことはせず、それでも愛し続けると言ったのです。



子ども(双子)にあてたのは以下のものでした。

「2つの手紙が届いたら、沈黙が破られ、約束が守られる」
一緒にいることが大事
「それは、かけがえのない愛の物語」


一緒にいられなかったことー
それがナワルが最も後悔してきたことであり、子に望むことだったのでしょう。

悲劇の連鎖を絶とうとする彼女のことばは、これ以上のない強さに溢れていました。



作中「真実を知らなければ、心に平和は訪れない」という台詞もあり、一方で
「知らない方がいいこともある」と忠告するシーンもありました。

どちらが正しいかはわかりません。
確かなのは、「死で物語は終わらない、痕跡を残す」ということ。

たとえ悲劇を教えることになっても、残されたものを良い方向へ導くものは、伝えていけばよい。
そういった母の想いを感じました。


おすすめレビュー↓
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テーマ : 映画
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2012-05-04 : 旧作映画紹介 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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