女の業と謎「夢売るふたり」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー
個人的お気に入り度:7/10
一言感想:おかしくてしょうがないのに怖いから引き笑いにしかならねえ
あらすじ
夫・貫也(阿部サダヲ)と妻・里子(松たか子)は2人で小さい小料理屋をきりもりしていたが、火事で全てを失ってしまう。
ある日、貫也が常連客と一夜を共にし、そのときに貫也は大金をもらいうける。
その大金を見た里子は、驚きの行動を見せて・・・
「ゆれる」「ディア・ドクター」の西川美和監督最新作です。
この映画はすごく好き嫌いが分かれる内容です。
「夫婦で結婚詐欺をする」話というだけでも眉をひそめる人もいると思うし、R15+納得の濡れ場もあるし、きっぱりはっきりしている作風でないので、乗り切れない方も多いと思います。
でも登場人物の内面を、あれやこれやと想像してみるととても楽しい映画でもあります。
キャッチコピーには「人間最大の謎は、男と女」とありますが、映画を観るとむしろ男(夫)はわかりやすく、女(妻)のほうが大きな謎を内包しているように思えます。
何故妻は結婚詐欺を夫に持ちかけたのか?
その答えが「金」だけではなさそうに思える要素が本作にはたっぷりあります。
議論のしがいがあるので、この映画は誰か(特に結婚相手)と観るのをおすすめしたいです。
そしてこの映画の素晴らしいところの筆頭は役者の演技。
阿部サダヲのダメ人間臭さは板についているし、松たか子はめちゃくちゃ怖い。
松たか子演じる妻の台詞はそれほど多くないのだけど、一挙一動にもいろんな感情が垣間見えます。
「告白」でも復讐に燃える女教師を熱演しましたが、本作での迫力はそれ以上でした。
結婚詐欺に合う女性の描写はコミカルに描かれているところもあるのだけど、その後ろでコワ~い妻が糸を引いているのでヒキながら笑うしかないのです。
全編苦笑いになる映画なんてそうそうないと思います。
笑福亭鶴瓶などの脇を固める豪華キャストも見所で、田中麗奈もダメな女性役を演じていてものすごく可愛い。
こちらもファンなら必見です。
残念だったのは上映時間が長く、中盤がややだれること。
エピソードが散漫に思えるところもあるし、映画としての完成度は監督の前作、前々作のほうが高いとは思います。
それにしても。西川和美さんはダメな男と、辛辣で心をえぐるような台詞と、人間の『業』を描くのが本当に上手いです。
これだけエグくて、しかも面白いのは、女性ならではの感性を持ち、登場人物の心情を大切にして作品を作っているからなのでしょう。
賛否両論も納得だけど、とても面白い、日本ならではの映画です。
西川和美監督のファン、心揺さぶられる映画が観たい方は是非劇場へ。
以下、ネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓
登場人物にならい書いてみます。
~玲子(小料理屋の常連客)~
夫婦が結婚詐欺をすることになったきっかけの女性です。
彼女は不倫相手を事故で亡くし、その弟から『手切れ金』を渡され、自暴自棄になっていました。
貫也と玲子は行きずりでセックスをして、その後に貫也は
「あいつ(妻の里子)は文句のひとつも言わずにシコシコとバイトをしてくれています。見ているのがツラいです。あいつ一人の人生だけならまだなんとかなるけど、俺と一緒だとやっぱり不憫って言うか・・・」
と口にします。
そして玲子は「一人で勝手に死なれるなんて、つまらない話ですよ」と言い、手切れ金をそのまま貫也に渡します。
そして玲子は『もうひとつのお願い』として貫也にパンチを食らわします。
彼女にとって、不倫相手に勝手に死なれたこと、それを手切れ金解決をはかられようとしていたことは、この上ない屈辱だったでしょう。
妻・里子はこの金を見て、怒り心頭したように食パンと牛乳を貪ります。
そしてこのたくさんの手切れ金をコンロで燃やそうとする・・・・でも、燃やすことができず、風呂に入っていた貫也につきつけました。
そしてこうも宣います。
「私わかるな~。こんなお金握らされて、みじめで。あなたにこれ(金)をもらわれなかったら、線路の上で列車に轢かれてミンチになっていたかもしれないわね」
ゾッとするような恐ろしい台詞ですが、自分は同時に以下のことが悲しく思えました。
・里子は夫の不倫を怒っていた
・不倫で手に入れた『汚い金』を一度は燃やそうとするが、できなかった
・怒っていたのにもかかわらず、夫の行動を肯定しようとした
そうして彼女は、結婚詐欺を行うことを思いついたのでしょう。
映画の終盤、横断歩道にいた玲子は、後ろにいた里子に笑いかけます。
里子は「店が火事にあった」ことは知っていましたが、その後に結婚詐欺を繰り返していたことは知りません。
あの笑顔は「お金をあげたでしょう?助かったわね」という、悪意のない笑顔だったのかもしれません。
~咲月(冴えないOL)~
妹に仕事や結婚をしそうにないことをなじられていました。
里子と貫也は、その会話を聞き、そっと目を合わせます。
咲月が泣いたのを見ると、里子は貫也にそっとハンカチを渡す。
そして、貫也は、彼女の涙を指でぬぐいます。
どう見ても、里子が咲月を誘惑するように仕向けたのは明白です。
そして後には里子が書いた原稿を読み、『お涙頂戴』な電話をかける。
大金を手にした2人はささっと店を辞め、他にもだまされた女性がいる中、咲月はお店のカウンターに突っ伏してしまいます。
面白いのは、貫也は咲月には「お店が火事に合い、資金が必要」という真実を告げていたのに、ほかの相手には「頭の中に腫瘍があった」と嘘をついていたこと。
少しづつ、嘘を交えての結婚詐欺に近づいていったのでしょう。
彼女は終盤、笑福亭鶴瓶演じる探偵と共に再登場します。
「詐欺罪だから、ぶち込まれても5,6年」と聞いたとき、「誰のために更生するんですか?」と疑問に思う咲月。
さらには「結婚をちらつかされて、詐欺にあったなんて、(家族に笑われるのが)みっともない、結婚もできない女だと思われるのが嫌なんです」と口にします。
確かに『更生』してもしなくても、彼女の『名誉』が傷つけられたことに変わりはありません。
結婚に否定的な彼女でしたが、内心では結婚にあこがれを持っていたのだと思います」
その後に咲月が「結婚できないと思っているでしょ」と探偵に聞き、「うん」と即答されるのには笑いました。
そして貫也と対面した咲月は、貫也をボッコボコに・・・痛快なシーンではありました。
~ひとみ(重量挙げのオリンピック選手)~
個人的には彼女のエピソードが一番好きです。
彼女に対しては貫也と里子は『兄妹』となり、完璧に詐欺行為をしています。
里子が「(貫也が)気の毒かなって。私が男でも、あれは無理だわ」と言い、引き上げようとしたとき、貫也はこう答えます。
「よくそんなことが言えるな。お前の目に映っているもののほうが、よっぽど気の毒だよ」
これは貫也の心からのことばです。
その後に貫也がひとみに言う
「結婚して、子どもを産んで、一緒にオリンピックに連れて行ったらいいだろう」
膝を故障してもう重量挙げができなくなったときの
「(ただの人になるという)そんな夢はなかとね!」というのも、本心からのものだと思います。
しかし、妻のがん治療のためにお金が必要だと言った際、保険に詳しい彼女に対して「誰がそんな講釈たれろと言った?」という貫也は、完全に『アメとムチ』を使い分ける詐欺師に思えました。
自らを「怪物だと思った?」などと貫也にコンプレックスをあらわにする彼女。
お見合いパーティの会場で、興味本位で近づいてきた男性を持ち上げていたとき、彼女はどんな気持ちだったでしょうか・・・
最後に彼女がインストラクターとして働く姿がみれて、本当に嬉しかったです。
ちなみにひとみを演じた江原由夏さんは撮影時に、実際に68キロのバーベルを上げていたそうです。
映画でお見かけしたことは初めてですが、この映画のキャラクターも相まって大ファンになりました。
~紀代(デリヘル嬢)~
貫也にほいほいと金をあげようとし、貫也に「病気だよ」と言われる彼女。
留学のことも「いいのいいの」と諦め、デリヘルで働く彼女は自分を犠牲にしているように見えます。
しかし、ふいにやってきた夫に対しては「今が幸せなんです、どうか離してください」と言う彼女。
彼女は、貫也にはどう見えたのでしょうか・・・
~滝子(子を持つ母)~
彼女は「家族」を持っていました。
貫也が詐欺をするのはいつものことなのに、彼女のところに行くとき、里子は貫也の服の裾をつかみます。
貫也は行く途中で一度振り向くけど、誰もいない。
里子が追いかけると、そこには貫也はいなくなっている。
今までの詐欺ではみせなかった、この「すれちがい」は、貫也の接触していた女性に『家族』、それも子どもがいたからだと思います。
里子は、家族として迎えられている貫也に嫉妬したのでしょう。
里子がこの家族の部屋の扉の前に行くと、子どもの字で、貫也も家族の一員として認められていることがわかります。
そして里子は、包丁を握り締め、貫也の働いている下の工場に向かおうとする・・・しかしそこには子どもがいて、事なきをえました。
その後、子どもはなんと貫也にからんでいる探偵を刺します。
貫也を守るために・・・
貫也は警察に状況説明をしていましたが、その時に「子どもが刺した」なんて言わず、偶然包丁が刺さったかのように言っていました。
~ラスト~
そして貫也は結局刑務所入りになってしまう・・・
彼が刑務所に入ったのは、詐欺行為とは関係なく子どもの罪をかぶったからなのでしょうか?
それとも、(妻の里子のところに警察も来ていたし)妻のぶんまで詐欺の罪をかぶったのでしょうか?
真実はわかりませんが、里子が魚市場で聞いたカモメの鳴き声を、貫也も聞いていました。
この夫婦は、こうなっても、まだ近くにいるのです。
そして、玲子の郵便受けには『手切れ金』が入っていました。
結果的に店は出せずに逃亡したのにもかかわらず、夫婦はお金を返したのです。
この夫婦が近くにいること、そしてお金を返せたこと。
そのことに希望を感じずにはいられません。
~里子の真意~
里子はひとみに、こう言っていました。
「私の人生には、人をひきつけるような魅力はないの
それはあの人(貫也)の人生にのっかているだけだから
自分の道で人生を作らないと人生は卑怯になる」
貫也にはこう告げられていました。
「(『まだ足りない』と言う里子に対して)誰のためにやってやってるってか?
お前が本当にしたいことはなんや?
お前の足りんは、金やのうて『腹いせ』の足りんたい
お前は、女も、その女のまたぐらに顔を突っ込んでいる俺もなぶり殺しにしたいんやろ?
お前は、今が一番いい顔をしている」
こう言われ、一度は激昂しようとする里子でしたが、すぐに「カンちゃんがそう思うんならそれでいい」と言います。
しかし、彼女の真意は、貫也の思ったとおりだとは自分には思えません。
詐欺行為をさせたのは、貫也の夢のため。
しかしその気持ちと裏腹に、女性と接触する貫也に嫉妬を感じていた。
それでも彼女は、貫也のため、夫に詐欺をさせた・・・
さらに彼女は、そんな自分の人生を『卑怯』と言うのです。
彼女の本当の願いは、貫也とともに幸せな家庭を作ることなのではないでしょうか。
映画の後半で、里子は『お義父さん(イントネーションから、おそらく貫也側の父)』に「こんど2人で帰るから」と涙ぐみながら言っていました。
玲子にはお金を返しましたし、彼女の目的が「他人に不幸にさせる」というのは、疑って掛かるべきことでしょう。
包丁を持った彼女が『子ども』に救われたのも、それをあらわしていると思います。
そういえば、序盤には焼け跡に小料理店の脇に、立っているビール缶と、潰されて横になっているビール缶がありました。
しっかりしているように見える里子が前者で、ウジウジしている貫也が後者なのだと思っていましたが、実はその逆を表しているのかもしれません。
里子の前に出てきたドブネズミも、里子の「貪り食うような」行動のあらわれなのかもしれません。
*このシーンの考察→『夢売るふたり』のラストシーンについて | 破壊屋(ネタバレ)
最後に『店長』に下着を見られ、獣のような目で見られたとき、里子は「好きでもない異性と体を合わせていた」夫の気持ちがわかったのかもしれません。
その後に走りながら書類をバラバラとこぼすのも、彼女の心が瓦解していくこと(または、夢がこぼれ落ちること)を示しているのかもしれません。
自分は、この映画で一番悲しい存在なのは、
女性とつきあう貫也に嫉妬し、
その貫也の行動を彼の夢のために肯定し、
他人の人生にのっかり、
さらに自分は卑怯だと思っている、
里子だと思います。
~里子は本当にガンだった?~
乳がんなどの勉強をしていた里子。
それは詐欺のための嘘だったのかもしれませんが、本当にガンであったかのようなシーンがたくさんありました。
・部屋で一人でのたうちまわり、苦しむ彼女(詐欺をするための演技には思えない・・・)
*これは自慰行為では?とはご指摘をいただきました
・貫也に歩く補助をされ、ベッドに運ばれていた
・部屋でためらうように下着を替えていた・建築中のお店で、お尻を気にしていた(これは階段から落ちたせいだとご指摘を受けました)
これらからすると、本当にガンであったか、または類似疾患のようなものだったのかもしれません。
(ラストで魚市場で働いている里子を見ると、病気だとは思えないのですが・・・)
*コメントでは「生理があるかないかを確認していたのではないか」との意見もいただきました。
本作に貫也と里子のセックスシーンはありませんでしたが、里子はそういったところでも「貫也のこどもがほしい」と思っていたのかもしれません。
~作中のことば~
咲月と貫也の逢瀬のとき、このようなナレーションがありました。
(細部に間違いがあるとは思いますが、ご了承ください)
「この都会の地面には、光を失った星たちがたくさん落ちている
完璧な男でなくてもいい
ものごとには万にひとつの可能性があって、それで星たちをつかむ太陽になれる
みんなみじめなの
いまあるものでさえも変えてくれない
未来が見えない
10年後なんて、考えるのもいや
自分の存在が、まるで鳥みたいに軽い
ねえ、あなたならわかってくれるでしょう
みすぼらしい人生だとしても、あなたとなら真っ暗闇でも明るく見える
夢なんて、ほんの少しで十分
少~しだけ素敵な夢を見せてもらえれば
やさしい星たちは、そのきらめきにほんの少しの色をそえる
きっと、みんな、あなたのために輝いてくれる」
これは里子の、貫也の行動の肯定そのもの。
さらにほかの人たちの人生(詐欺行為)が、貫也を幸せにしてくれはずであるという想いそのものです。
さらに、それで、自分の人生は幸せだと宣言しているのです。
ラーメン屋で、貫也に
「あなたはいいですね、こんな適当なラーメン屋でいいんですから
不満があるのは、俺やのうてお前や
貧乏くじを引いたと思っているやろ
俺なんかといると、ろくなことはないぞ」
と言われたとき、里子はどんな気持ちだったのか・・・
自分は貫也に寄り添うことを(卑怯だと感じつつも)幸せだと感じていたのに・・・
女性の業と謎は海よりも深いけれども、貫也は里子の想いに気づいてやることもできたのではないでしょうか。
ラストで、この夫婦がまた再出発ができる展開を望んでしまいます。
おすすめ↓
ほぼ日刊イトイ新聞 - ややこしいからすばらしい。
2ちゃんねる映画ブログ 夢売るふたり
気づきませんでした・・・
お褒めの言葉感謝です!訂正します。
そうか!そのことをすっかり忘れていました。
訂正します。
お尻を気にしてたシーンは階段から落ちたからだと自分も思います。前の方で観てるとアザがくっきり見えてました。
あとガンは・・・自分も何度も疑いました。
最初は下半身に手を突っ込んで、そのあとティッシュで拭いてたりしたから自慰かと思いましたが、その後の里子の言動が意味深過ぎていろいろ考えましたが、結論は出ず。
そんなわけで最終的に思い浮かんだのが最初に述べた「夢売るふたり」の由来しか思い浮かばなかったですw
この映画は色々考えさせられるから楽しかったです。
自分はタイトルについて深くは考えていませんでしたが、確かに意味深ですね。
「夢を売る」とは自分たちに向けてのことばだというのは納得してしまいました・・・
自分では全く気付かなかったところや、見過ごしてたことを教えてもらえた感じです。
特に、店長に見られた後言い寄られて気付いたのでは、という部分、なるほどと感じさせられました。
機会あれば、また何かの映画後に寄らせていただきます。ありがとうございました!!
ありがとうございます!書いてよかったです。
私も『「好きでもない異性と体を合わせていた」夫の気持ち』という部分、目からうろこでした。
ただ、里子のガンの疑いの章について
私は全く別の見方をしてまして…。
・苦しむ彼女
自慰行為だと思いました。
浮気を許せなくて、素直に身体を委ねられなくなった不信感、それでも愛してるがゆえの寂しさからか、と。
・歩く補助 ベッドまでの移動
夫婦の生々しい性描写ではなく、あえて足を重ねながらじゃれているような…兄弟を演じるうちに、本当に兄弟のような関係(←セックスレス)になってしまった現状を表したかったのかな、と。
・下着の交換シーン
里子の夢は、愛する人の子供@家族が欲しかったんじゃないでしょうか。
生理がきてしまってガッカリしてたようにも思えます。
乳がん等の本も、どこから何を調べていいのかわからず、もしかしたら子供が出来にくい自分に一人悩んでいたのかも。
だから自分の夢も(自分のせいで子供ができにくいかもしれないから)貫也に素直に打ち明けられず、
貫也の夢に乗っかった…これもこの悲しい選択を選ばざるを得なかった理由の一つなのかな、と思いました。
本などは「不妊症」の類でも良かったのかもしれませんが、作者は そこは敢えて いろんなイメージ(詐欺行為に使う…などの可能性)で見てほしかったのかな、と。
もちろん、これが正解と思ってません!
こんな風に感じた人もいるんだな、っていう
おしゃべり感覚で読んでいただけると嬉しいです。
映画を見終えて、最後のカモメ…幾通りにも読めて、深かったがゆえに悶々としてるうちに こちらに辿りつきました。
楽しく読ませていただきました!
またご縁があればよろしくお願いします。
だからこそ、滝子には本気で嫉妬していたんだと思います。
一度?見ただけで、ナレーションの内容などすごい記憶力ですね。そうそう、そんな内容だったって感心しました。
あの夫婦は夜の情事がないような雰囲気もあったのですが・・真実はわかりません。
> ナプキンを替えていたシーンは、また今月も生理が来てしまった、つまり妊娠していない、って事で、里子の表情から、実は子どもが欲しかったのではないかと思いました。
> だからこそ、滝子には本気で嫉妬していたんだと思います。
作中に里子と寛也の性交シーンはありませんでしたか、そうした気持ちもあったのかもしれませんね。
> 一度?見ただけで、ナレーションの内容などすごい記憶力ですね。そうそう、そんな内容だったって感心しました。
あそこだけはメモを書いていました。
周りの観客に迷惑かけていないかとひやひやします。
いまさらながら返信をさせてください。
>乳がん等の本も、どこから何を調べていいのかわからず、もしかしたら子供が出来にくい自分に一人悩んでいたのかも。
>だから自分の夢も(自分のせいで子供ができにくいかもしれないから)貫也に素直に打ち明けられず、
>貫也の夢に乗っかった…これもこの悲しい選択を選ばざるを得なかった理由の一つなのかな、と思いました。
>本などは「不妊症」の類でも良かったのかもしれませんが、作者は そこは敢えて いろんなイメージ(詐欺行為に使う…などの可能性)で見てほしかったのかな、と。
なるほど!あそこは不妊症の本でもよかった、だけど、いろいろ解釈を広げて欲しいから「乳がん」にしたというのはしっくりきますね。
楽しく読んでいただけて幸いです、ありがとうございました!