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誰かがいるところ「黄金を抱いて翔べ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想は黄金を抱いて翔べです。


個人的お気に入り度:5/10

一言感想:ゴリ押しオーシャンズ11


あらすじ


裏社会の住人を相手とした『調達屋』の幸田(妻夫木聡)は、大学の同級生である北川(浅野忠信)に銀行の地下に眠る金塊を強奪する計画を持ちかけられる。
システムエンジニアの野田(桐谷健太)、自傷行為が日常化している北川の弟・春樹(溝端淳平)、爆弾工作員のモモ(チャンミン)、公園の清掃係のジイちゃん(西田敏行)とともに、計画を練るのだが・・・




パッチギ!」「ヒーローショー 」の井筒和幸監督最新作であり、髙村薫の小説を原作とした作品です。

高村 薫
578円
powered by yasuikamo


映画は省略されていることはあっても、基本的に原作に忠実であり、原作既読者にとって好評であるようです。
自分は小説は未見でしたが・・・正直、一本の映画作品としてはそれほど満足感を得ることはできませんでした。

本作のストーリーの軸はふたつあります。

①金塊強奪(金塊の強奪)をする男たち
②金塊強奪をするまで、刺客に狙われる男たち。

②の割合がかなり多くて、(金塊強奪をするだけで大変なのに)主人公たち6人は数多くの辛苦を強いられるようになります。
この②の描写は面白いことは面白いのですが、各エピソードはぶつ切れで、ダイジェスト感が否めないものでした。
金塊強奪の決行までに、これに長い時間をかけるのでフラストレーションがたまる人も多いと思います。

肝心の①なのですが、これはツッコミどころ満載です。
過程にスマートさは皆無、方法は超アナログ、主人公たちはものすごいゴリ押しで金塊強奪をすることになります。
オーシャンズ11」のような華麗さを期待すると、憤慨すること必死です。

しかし、これらも決して大きな欠点になっていません。
前半の主人公たちの暮らしぶりと、後半の無理矢理な強盗手段では、彼らの退廃的な心情がみてとれます。
このドロッドロの薄暗~い男臭さこそがこの映画の最大の魅力
「黄金を抱いて翔べ」なんて華麗なタイトルですが、実際は地面にはいつくばって黄金を狙っているイメージなのです。

ただそうした魅力を感じても、やはり人間ドラマとしてはイマイチに思えます。
作中に「俺たちの結びつきは金塊だけだ」という主人公たちの協調性のなさを示すシーンがあるのですが、それにしたって各キャラクターには感情移入できる要素や、ラストへのカタルシスにつながるものが少なく感じます。

結論としては「アウトレイジ」のような『各エピソードをころころと見せる』映画が好きな人には向くけど、キャラに感情移入したい人や、爽快さを期待する人には向きません。
好き嫌いの分かれる作品なのは間違いないでしょう。

本作は何故かG(全年齢)指定ですが、少々暴力的なシーン(それほどひどいものではないですし、必要な描写です)もあるのでPG-12指定くらいに思って観たほうがいいです。

また、東方神起チャンミン目当ての人にはかなりおすすめできます。
この映画の彼は格好いいだけでなく、ある人物とちょっといい感じになったり、ほかにもキャーキャー言えるシーンが満載です。

ほかにも妻夫木聡溝端淳平などのイケメン勢も素晴らしい熱演。
超豪華キャストの演技の幅を感じられる映画でした。

以下、ネタバレです 結末に触れまくっています↓













作品の時系列はこちらを参考にどうぞ↓
<黄金年表>

~北川(浅野忠信)のキャラクター~

実質の金塊強奪のリーダーは北川と言っていいでしょう。

北川は6人中唯一の既婚者でした。
しかし奥さんと子どもが殺されたときは悲しんでも、その後には「独り身になるとせいせいするから不思議だな」と言うような人間でもありました。
それも弟・春樹(溝端淳平)が襲われた仕返しに、チンピラを攻撃したためでもあるのです。

春樹は、終盤に昏睡状態に陥いるほどの重傷を負います。
「目覚めたら警察と刑務所が待っているな」という北川。

彼は「責任」を感じていたのでしょうか。
それも、遅すぎていたと思います。


~幸田(妻夫木智)とモモ(チャンミン)~

幸田は主人公と言っていい立ち位置ですが、計画の後ろで様々な登場人物と接触するような役回りでもありました。
幸田は元北朝鮮のスパイであり爆弾工作員のモモと接触しますが、モモの存在は仲間を危機に晒すことになります。

モモは兄を殺し、二重スパイである末永(鶴見辰吾)に狙われていたのです。
何とか隠れようとも、ジイちゃん(西田敏行)は「俺には関係ないから」と、情報を流してしまっていたりします。

結果的に仲間たちは金塊強奪を前にして満身創痍。
モモと幸田は撃たれ、2人で協会へと赴きます。

そこで2人が食べたのは、幸田がモモに「何か日本でやり残したことはないか?」と聞いた時の答えである「バッテラ」でした。
肩を寄せ合い、眠る2人・・・・
計画実行の日、幸田は目覚めますが、モモは息をひきとっていました。


原作ではここで「神の国」という表現が用いられていたようです
参考↓
高村薫の「黄金を抱いて翔べ」について質問です- Yahoo!知恵袋(原作のネタバレ注意)
映画ではモモと幸田の結びつきは弱く感じましたが、原作ではより細かく描かれているようです。


~作中のギャグ(?)シーン~

・幸田「(北川に向かって)やっぱりあんた、ジャイアンだ」→北川「なんとでも言えよ、のび太
実際に妻夫木さんはのび太を演じていますからね。

・北川はモモのことを「『脱藩』して追われてんだろ?」と聞き、幸田は「坂本龍馬かよ」とツッコむ
現代社会で「脱藩」なんか使わないよ。

・モモの部屋が爆発したあと、北川は「俺は『007』と『ゴルゴ31』はチェックしているが、こりゃなんだ?」とモモの持っていた銃の名前を聞く。
そんな知識じゃわかんねーだろうな。

・映画館で「エクスペンダブル2」を上映しているというアナウンスが入る
ちょうどこの映画と上映時期が重なっていますものね。

・モモ(チャンミン)に、「あんた豆腐屋じゃもったいないわよ」と言うおばちゃん
まったくだ。

・モモ(チャンミン)の女装
「(部屋を)間違えました・・」と言って帰る幸田(妻夫木智)が笑いどころ。幸田が「モモ子」と言うのもいいよね。

・金塊強奪中、情報を知るために銀行の男がTVをつけると、マツコデラックスが映し出される
それを見た男は「こいつはええねん」と言う。なんだこれ。


~ツッコミどころ満載な金塊強奪計画~


↓序盤の名阪国道からダイナマイト強奪に向かうシーン

・自身の自動車をすっころばせて、ダイナマイトの輸送車を止める
イミのない転倒<こうやって輸送車を止めます
いやいやいや、転ばせる意味ないだろ!普通に前に回り込んで、横向きに止めたらいいじゃん。
その後に車を燃やしたのは証拠隠滅のためだろうけど、普通に車で逃げたらもっと証拠残らないのに。車もったいねえ。
あと主人公たちは顔さらしすぎです。


↓強盗本編

・北川は、守衛の3人を殴ったり首絞めたりしてみんな気絶させる
そんな上手くいくかー!無関係の人間を殺さないのは好感が持てたけど。

・ふるえている野田(桐谷健太)は、階段で足を滑らせて、はずみで爆弾の起動スイッチを押してしまう
アホや。つーか酒飲むな。
桐谷さんのチャラいキャラ&ビビリっぷりは格別でした。「冷コー」とか言ってる俗っぽさもはまっています。

・幸田はプラスチック爆弾を「盛り」すぎて、必要以上に爆破してしまう
モモは「一部屋ぶんだけ爆破」ができたのにね。やはりモモの存在は大きかったのでしょう。

・北川は、幸田が爆弾をつけるとき、「もう一個扉があったらどうする!?」とか聞いている
下調べしてないのかよ!序盤でみんなで見取り図見ていたじゃん。
まあそんな重要なところの地図は用意できなかったのでしょうけど・・

・金塊が入っている金庫をノミとハンマーで開けようとする幸田と北川
ここにきて超アナログな手段です。普通だったらメンバーに金庫破りの達人とかがいるんだけど・・

・金塊を盗んでいる最中、北川は「大人になっておたふく風邪にかかると、精子ができなくなるんだよ」と言い、幸田は「種なしの北川なんてこの世の終わりだよ」と返す。
北川の奥さんは妊娠していたので、北川はセーフだったのでしょう。
*実際におたふく風邪は男性不妊の原因になるようです。
それはいいけど、強奪中にくっちゃべりすぎ。余裕こきすぎ。

・北川が正面出口から通るけど、誰も気にとめない。
いや、まあ、エレベーターサービス員の制服着てたし、そんなもんなのかもしれないけど。

・屋上から金塊を落とすと、トラックではなく地面に落ちる→野田と北川がひいひい言いながらトラックに乗っける
直接トラックに落ちるようにしとけよ!
*直接落とせばトラックが壊れるんじゃ?とご指摘を受けました。
確かにそうなのですが・・・地面にそのまま落とすのはちょっと。


~ジイちゃんの正体~

幸田が「ジイちゃんに言いたいことがある」と北川に告げ、持ち場に向かうと・・・ジイちゃんは首をつり、自殺していました。
ジイちゃんのそばには、『聖書』がありました。
それを広げると、幼い頃の自分と、母と、神父の格好をしたジイちゃんの姿がありました。
幸田の罪を被った親父さんはジイちゃんであり、幸田の父でもあったのです。

中盤でジイちゃんは、「神父さんはお前のことを探していたぞ」と言っていました。
それはジイちゃんの本心でもあるのでしょう。

なぜジイちゃんが自殺したのかー
ジイちゃんは、最後に息子が参加した金塊強奪計画に加担することで満足したのかもしれないし、もともと幸田に真実を告げることをしないまま消え去るつもりだったのかもしれません。


~ラスト~

最後は屋上から降りる途中で手を滑らして落ち、死んでしまう幸田。
死ぬ前に舞鶴港の風景が見えます。

北川は、死にゆく幸田に「なあ幸田よ、今こうなって、やっとお前が訪ねて来たんだと思う」と言います。

幸田は、最後に死をむかえることで「モモのいるところ」に行ったのだと思います。
序盤に「人のいない地へ行きたい」と言っていた幸田にとって、それは皮肉でもあります。

「お前がやっとここまで来た」と言う北川の台詞は、祝福の意味も込められているのではないでしょうか。

*これも原作を読んでいるとより伝わるものがあるようです。以下も参考にしてみてください(原作のネタバレ注意)↓
【ネタばれ】「幸田とモモ」 ユーザーレビュー - Yahoo!映画


映画は、幸田の死体を白昼堂々と川に沈める北川の姿で幕を閉じます。

どこまでも「自身の身の危険」を顧みず、己の行動を実行する北川。
強奪までは、仲間に語ったように「金塊のため」だけに行動をしていた北川でしたが、ここでは仲間であった幸田のために、そうしたように思えます。

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2012-11-09 : 映画感想 : コメント : 4 : トラックバック : 0
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No title
はじめまして、突然のコメント失礼します。

この映画ちょっと気になっていたので
ネタバレ部分以外を読ませていただきました。
読んでいて感じたのは、自分には合ってなさそうな
映画だなぁと思いました。
なので、DVDでレンタルしてみようと思います。
貴重な情報をありがとうございました。
2012-11-09 15:48 : negyu1220 URL : 編集
Re: No title
コメントと、参考にしていただきありがとうございます。
でも個人の印象と、実際に観たときの感想は異なるかもしれないので、よかったら(DVDでも)観てみてください。
2012-11-10 00:41 : ヒナタカ URL : 編集
500キロの金塊がトラックに直接落ちたらトラックが駄目になるよ
2012-11-10 16:29 : あ URL : 編集
Re: タイトルなし
> 500キロの金塊がトラックに直接落ちたらトラックが駄目になるよ

それもそうですね・・・ご指摘感謝です。ゆっくりおろせばいいと思いますが。
2012-11-10 19:05 : ヒナタカ URL : 編集
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<2015年下半期>
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『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』

<2014年下半期>
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
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『貞子3D2』
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『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
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<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』

<2011年上半期公開>
『ブラック・スワン』
『八日目の蝉』
『手塚治虫のブッダ』
『わたしを離さないで』
『パラノーマル・アクティビティ2』

<2010年公開作品>
『ソウ ザ・ファイナル3D』
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