悲しい死神男・ボンド「007 慰めの報酬」ネタバレなし感想+お気に入りシーン
*12月5日にも地上波放送されます。
![]() | ダニエル・クレイグ 909円 powered by yasuikamo |
個人的お気に入り度:6/10
一言感想:ボンドも可哀想だなあ・・・
あらすじ
ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、ある男を尋問し、新たな悪の組織の陰謀を知る。
ボンドはカミーユ(オルガ・キュリレンコ)という女性とともに、天然資源を手にして世界を牛耳ろうとする男・ドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)を追う。
カミーユは、ドミニクがクーデターを支援しているメドラーノ将軍に、家族をなぶり殺しにされていたのだ・・・
今までの007シリーズは作品それぞれが独立しているストーリーでしたが、本作は「カジノ・ロワイヤル」のガチの続編であり、なんと前作のラストシーンの1時間後からはじまるという設定です。
そのため前作を観ていないと展開はわけわかめ。
冒頭でジームズ・ボンドの車のトランクに入れられていた男も前作にいた人物であるし、前作のヒロインや悪役の名前もバンバン出てきます。
「カジノロワイアル」を前編、本作を後編と言ってもいいくらい、両者は密接につながっているのです。
前作を観ていないと楽しめないというのはある意味で短所ですが、ある意味では長所。
いきなりアクションシーンからスタートするスピーディな展開、さらに複雑に広がりを見せる敵の組織とボンドの関係、前作の流れから連続するボンドの成長は、前作があってこそのものです。
ぜひ「カジノロワイアル」のあとで、時間をあまり開けずに本作を観ることをオススメします。
アクション描写も相変わらずクオリティ高くて大満足です。
ひとつ好きなものをあげるのなら、序盤の「ロープ」を使ったアイディア。
斬新かつ、ちょっと格好悪くも格好いい素敵さでした。
ちなみに原題のQuantum of Solaceとは、「慰めという感情の量」という意味。Quantumは本作の敵の組織の名前にもなっています。
「報酬」はちょっと違うような気もしますが、こういう雰囲気のある邦題は嫌いじゃないです。
あと前作でダメっぷりを見せつけたボンドですが、本作でもワリとダメです。
上司「M」のいいつけ全然守らないでやんのこのスパイ。雇いたくないです。
以下、ちょっとだけネタバレ↓ 展開に触れるところもあるので、未見の方は要注意。反転しているところはめっちゃネタバレです。
今回のボンドは追う敵を幾度も殺しちゃうので上司「M」にそのたびに怒られます。
おかげでその噂は広がり、敵にまでこんなふうになじられるようになります。<「MI6」のお荷物なんだってな!触れると死んじゃうんだって?
すげえ腹立ちますが、これはそう言われてもしょうがないんじゃって思ったり・・・
さらに外務大臣はこう言います。<思考回路ないんじゃね?
外務大臣にはさらに「敵に寝返ったらどうする?」と言われる始末。
ここまで信用されていないスパイというのもすごいよなあ(よく仕事あるな)。
しかしこのことがボンドの悲しいところ。
前作でも今作でも「彼とチュッチュした女性は必ず殺されてしまう」というのもやりきれません。
本作ではそういったことが積み重なり、ボンドは「停職処分」を言い渡されてしまいます。
そして停職処分にも従わないボンド・・・本当エゴイスティックで唯我独尊です。
しかし、映画の最後にボンドは「前作のヒロイン・ヴェスパーの元彼が組織の人間であることと知った上で、殺さずにMに引き渡す」のです。
ラストで「捨てた『ペンダント』も、ヴェスパーとの愛、そして恨みも捨て、スパイとして生きることを選んだ」ことを示していると思います。
本作の「慰め」とは「復讐を遂げれない」ことに対してのものだと思います。
「ボンドは復讐したい相手を殺さなかった」ですし、「敵に一番の恨みを持つヒロインも直接手を下しませんでした(本作の敵の死は組織の手によるものでしょう)」。
そんな者に対しての「慰め」という題は、とても優しいと思います。
オススメ↓
「007/慰めの報酬」: お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法(若干ネタバレ)
あの殺し方はそういうことだったのか・・・
私は007シリーズはたったの1作品しか見ていないので、なにがなにやらわかりません(笑)
ただ、せっかく地上波でやってくれるのに、前回を見られなかったのは大失態でした私。
ちょっと話変わりまして。
いつの間にリンクを張っていただいていたようで、気付かなくて申し訳ございませんでした。
せっかくですので、こちらからもリンクさせていただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。
カジノロワイヤルの放送前に記事を紹介しておけばよかったなあ・・と後悔しています。
カジノ~はとても面白いので、レンタルでも是非。5日に地上波で放送される本作と合わせて観ればさらに面白いですよ!
こちらこそ、よろしくお願いします!
続編であることは公開当時の時点で知ってたのですがそのためなのか当時は手を出さず漸く手を出したのは「スペクター」公開間近の最近という…。
>あの殺し方はそういうことだったのか…
あの殺し方は結構有名だったりしますが自分も観てる間気づかず後で知って不覚だったと感じていました。
それにしても接した人が次々死んでいくというのは過去のシリーズでボンドガールが死ぬ話はいくつかあった(なので)ので今に始まったことではないにせよクレイグ氏が演じてからその度合いが増えてる感がするので周りから死神呼ばわりされるのも無理ないと思いつつも何とも居た堪れないです(もっとも、2代目Mもあまりボンドの実力を信じてない節はありましたが。それ以外のMはなんだかんだ言っても信じてたところがあったんですけどね)。
とりあえず歴代のシリーズと比べると遊びは少ないですがまあこれはこれで、かもしれません。