新旧のファンへ「仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ」ネタバレなし感想+お気に入りシーン
監督は仮面ライダーファンから圧倒的な支持を得ている坂本浩一さん。
本日はその坂本浩一さん監督作品である、劇場版仮面ライダーシリーズ屈指の傑作「仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ」(制作:2010年)をご紹介します。
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個人的お気に入り度:8/10
一言感想:もう仮面ライダー好きなら全員観ろ!
あらすじ
エコロジー都市・風都にAからZまでの26個の「ガイアメモリ」が突然ばらまかれる。それは人々を「ドーパント」と呼ばれる化物に変えてしまうものだった。
仮面ライダーWと仮面ライダーアクセルは、マリアという謎の美女とともに、事態の黒幕である傭兵集団「NEVER」に戦いを挑む!
これはこのブログの読者に教えていただいた作品でした。ありがとうございます。
もうめっちゃくっちゃ面白いです。
「ウルトラマンゼロ」「ゴーカイジャーVSギャバン」でも思ったのですが、日本の特撮ものってこんなにレベル高いんですね。
主人公たちに戦う理由があり、敵も魅力たっぷりで、伏線も盛りだくさん。
終盤にしたがってどんどん盛り上がっていく構成は全てが計算しくつされています。
そして驚くべきなのはテンポの良さ。
アクションはとにかくスピーディで、有無を言わさないほどに怒濤の展開が続き、なおかつドラマも十二分に盛り込まれています。
上映時間は60分少々なのに、ものすごくボリュームを感じられるのです。
ここまでクオリティの高い作品を作り出せたのは、監督自身が香港アクション映画を愛してやまず、そのエッセンスがふんだんにこの作品に使われているからでしょう。
正直TVシリーズを観ていない自分にはサブキャラクターの関係はよくわからないところもあるし、独特の固有名詞も多く、とっつきづらさも感じます。
それでもこの作品の面白さは十二分にわかります。
本作は仮面ライダーを知らなくても、アクション映画のファンにも自身を持っておすすめできます。
「仮面ライダーW」のコンセプトも面白いです。
その特徴は、主人公2人が1人の仮面ライダーに変身するというもの。
あしゅら男爵のように体の色が左右で違うのはそのためで、繰り出す技も奇想天外です。
個人的には「仮面ライダーアクセル」の
特筆すべきは終盤の展開。
ここでTVシリーズを観続けた人への最高のファンサービスが待ち受けています。
そして往年の仮面ライダーファンにもうれしい要素があって、子どもを連れてきたお父さんへのサービスも忘れてはいません。
本当「子ども向け」で終わらせてしまうのはもったいない作品です。
是非大人こそ、観てみてください。
以下、少々ネタバレで見所を紹介しています↓核心にせまるネタバレは反転していますが、未見の方は要注意。
本作は意外に豪華キャスト。
たとえば謎の女性・マリアを演じているのは杉本彩さんです。<超かっけえ
やばい、惚れる。熟女ファンは必見です。
笑いが止まらなかったのは、須藤元気が演じる敵のオカマキャラです。<ノリノリ
子どもにはこの面白さは伝わらないでしょうね。なんでもできるなこの人。
後に「イケメンで強い、キライじゃないわ!」という名言を産みます。
仮面ライダーのアクションはとにかく格好いいのですが、本作の「W」はけっこうイレギュラーです。
こんな風に炎のパンチを繰り出すのは想定の範囲内ですが・・・
分身の術を使います。まあそれだけだったらまだわかるけど・・・
なんと腕を伸ばします。敵が使いそうな技ですね。
しかもその後、右の体が離れて前にスライドする始末。
断面図見えちゃってるよ!ヒーローらしくないよ!
「アクセル」も紹介してみます。
アクセルのコンセプトはまんま「バイク」なので、こんな風にベルトがバイクのハンドルのようになっています。
ジャンプすると・・・
なんとバイクに変形!お前はトランスフォーマーか!
中の人大丈夫なの?複雑骨折とかおこさないの?
そしてバイクのまま敵に突入!
そして中二心をくすぐる台詞がこちら!
「絶望がお前たちのゴールだ」<ドカァァァン!
か・・・かっけえええええ!(だよね?)
こんな台詞言ってみたいよ!(いい大人が言ってはいけません)
ほかにも、仮面ライダーならではバイクアクションもものすごい出来です。
スローを使った敵とのぶつかり合いは「マトリックス」を彷彿とさせます。
アクション映画ファンをくすぐる展開もあります。
筋肉ムッキムキの敵はこんなふうに主人公を挑発します。<はぁぁ
すると仮面ライダーもそれに応えます。<ホァァァ
<いくぜマッチョメン(なぜ複数系?)
か・・かっけえええ!(異論は認めない)
ほかにも決着につけかたが明らかに「あしたのジョーのクロスカウンター」だったり、
主人公の「お前の罪を数えろ」という中二台詞に対して敵が「いまさら数え切れるか!」と応えたり、
いろんな意味で笑えるシーンも多いです。
そんなちょっぴりのバカバカしさもなんとも愛おしいです。
そして最高にうれしかったのが「ライダーキック」「ライダーパンチ」が観れたこと。
これが現代のCGによるエフェクトのおかげでより格好よく見えます。
ラストの展開はただ熱いだけじゃない。
「仮面ライダーを応援してくれるのは、TVシリーズで仮面ライダーと関わっていた人々」というのはすばらしいファンサービスだし、
「仮面ライダーが塔から落ちるときに『風』を受け、逆転する」というのは昭和の仮面ライダーにあった「落ちるときに変身ベルトに風圧がかかり、仮面ライダーに変身できる」という展開のオマージュでもある。
そんな新旧それぞれの仮面ライダーファンにたまらない展開が盛りだくさんの本作、大好きです!
現場でオカマキャラに思い切って改変したらしいですが、結果的にそれが須藤元気の怪演を生み出しました。素晴らしい!
本作は「ヒーローとは何か?」ということを、これ以上ないほどシンプルに熱く伝えてくれてますよねー。
今のちびっこたちはホントに羨ましい!
特に坂本監督の『仮面ライダー』シリーズの出来は、現在の邦画界のアクション映画という括りでは最高峰なのは間違いないと思います。
最新作も観てきましたが、少なくともアクションパートは坂本監督作品の中でベストの出来でしたよ!
最新作も面白いみたいですね。ラストが爆笑ものとの評判なので観てみたいです。
急遽オカマ役に変更したのははじめて知りました。それにしてはうますぎますw
>ジューシーさん
須藤元気さんのインパクトのおかげでほかの敵キャラの影も薄いですよねw
個人的にはちょい役で登場したなすびも好きです。