悪役でも、いいさ。「シュガーラッシュ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー
個人的お気に入り度:8/10
一言感想:きっと、ゲームのキャラが愛おしくなる
あらすじ
ラルフはレトロゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の悪役として30年以上もビルを壊し続けていた。
ラルフはそんな生活に嫌気がさし、みんなから愛されるヒーローになりたいと願うようになる。
そんなとき、彼は最新シューティングゲーム「ヒーローズデューティ」でヒーローのメダルを入手できることを知る。
違うゲームの世界に飛び込んだラルフだが、さらにレースゲーム「シュガーラッシュ」の世界に迷い込んでしまう。
そこで出会った女の子・ヴァネロペもまた、ラルフと同じように夢を見続けていた。
これは面白い!オススメです!
娯楽映画としてとっても手堅いつくりに感服しました。
本作で描かれているのは、ゲームセンターの中のゲームの中の世界、そしてそのキャラクターの大冒険です。
ゲームセンターのお客が帰ったあとに、ゲームのキャラクターが「みんな!もう自由に動いてもいいわよ!」と言うのは、さながら子どもたちが寝ているあいだに動き出すおもちゃを描いた「トイ・ストーリー」のようです。
そして作中では「クッパ」「ドクター・エッグマン」「ザンギエフ」「Dance Dance Revolutionのダンサー」といった有名なゲームキャラクターたちがたくさん登場します。
マニアックな小ネタがたくさんあるのも、ゲームファンにとって嬉しいことでしょう。
トイ・ストーリーがかつて(今も)おもちゃが大好きだった人にとって嬉しい描写がたくさんあったように、この映画もTVゲームが好きな人にとって「あのキャラクターがこんなことをしているなんて!」と、ファンタジーならではの楽しさを感じることができるのです。
最近のこうしたアニメ作品には大人向けのメッセージが込められていることが多いのですが、本作はその点もぬかりはありません。
シュガー・ラッシュで示される大人向けのメッセージとは「仕事」のことでしょう。
主人公・ラルフはゲームの悪役で、「この仕事は好きじゃない」と言ったり、悪役の会で「悪役を辞めたい」と言ったり、さらに人間関係や住まいに不満を抱えています。

これが仕事に悩む大人そのものの姿に思えるのです。
そして映画では、こうした仕事に悩む大人たちを励ましてくれます。
それだけでこの作品が大好きになってしまうのです。
もうひとつテーマにあるのは「友情」という普遍的なもの。
これには大人も子どもも感動できるでしょう。
個人的にはヒロイン2人の魅力にやられました。


「ヴァネロペ」はちっちゃくも活発、そして毒舌家で寂しがり屋な女の子。
吹き替えの諸星すみれさんもキュートすぎです。
「カルホーン軍曹」は悲しい過去のトラウマを、ゲームの敵「サイ・バグ」への復讐心に変えた女性。
田村聖子さんの声も含めて格好よすぎる!
音楽も素晴らしかったです。
![]() | Soundtrack 1013円 powered by yasuikamo |
レトロゲームらしいピコピコ音だけでなく、最新のゲームらしいテクノミュージックも盛り込まれていました。
AKB48の挿入歌も予想以上によかったです。
日本だけの差し替えかと思ったら、全世界共通なのですね。
<シュガー・ラッシュ AKB48ミュージッククリップ - YouTube>
<「シュガー・ラッシュ」アウル・シティー PV映像 - Youtube>
また、海外ではこんなビジュアルブックも売っているようです。
![]() | Maggie Malone 3370円 powered by yasuikamo |
<こちら>をみるととっても出来がよさそうなので、ぜひ日本語版も発売してほしいです。
ちなみに作中のゲームをタイトルした邦題とは違い、原題は「Wreck-it Ralph」という主人公の名を冠したもの。
意味は「ぶっ壊せ、ラルフ!」で、作中に登場するオリジナルゲーム「Fix-It Felix」と対になっているのです。
「Fix-It Felix」の見た目は「クレイジークライマー」を思わせます(ゲーム内容は違いますが)。
公式ページの<こちら>で実際に遊ぶことができるので、映画を観たあとにぜひプレイしてみてください。
とにかくゲームを知らなくても知っていても楽しめる本作は、大人からお子様まで安心してオススメできます。
もっとゲームファンへのサービスがほしかったとか、終盤の展開が腑に落ちないとか気になる点は無くはないですが、それ以外はパーフェクトといえる完成度です。
3Dで観たいと思わせるシーンはそれほどなかったので、今作は2Dでも十分でしょう。
同時上映の「紙ひこうき」、エンドロールも含めて、幸せな時間を過ごすことができました。
ぜひぜひ、劇場で堪能してください。
以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓
~紙ひこうき~
本編前に上映された、約7分間のショート・アニメです。
第85回アカデミー賞では、短編アニメ賞に輝きました。
物語は、会社員の青年が抱えていた書類の1枚が風で飛び、隣の女性の顔に貼り付いた上に彼女のキスマークがついてしまったことからはじまります。
青年は会社のとなりに女性がいることを見つけ、そこにある書類で何度も紙ひこうきを作り、彼女に向けて飛ばします。しかしいっこうに彼女のもとにはつきません。
キスマークのついた書類で作った紙ひこうきも、届きませんでした。
会社を飛び出したままうなだれる青年でしたが、思わぬ「後押し」がありました。
地面に落ちていた紙ひこうきが、風に乗って、青年を列車に連れて行くのです。
そして再び出会う青年と女性。
たったこれだけのストーリーなのですが、音楽と演出が抜群によく、見直したくなる魅力がありました。
決して仕事しろよとツッコんではいけません。
さてここからは本編について。
まず野暮な不満点をあげます。
~ちょっと残念だったこと~
・ゲームのキャラクターが活躍しない
これは残念でした。
この映画にはゲームの悪役がカメオ出演しているのですが、「悪役の会で語る」ということしかしていないのです。
さらにソニックザヘッジホッグは「自分のゲーム以外で死んじゃうと復活できないぞ!」と宣伝するくらい、リュウも飲み屋で飲んでいる姿を見せるくらいだったり、本当に「おまけ」程度なのです。
ポスターにもこれらのキャラは大々的に載っていますし、ゲームファンであればあるほどこれらのキャラの活躍を期待したくなってしまいます。
終盤のサイ・バグの大群に対して、これらのキャラクターが「必殺技」を使うなりして戦ってくれたらテンションがあがったなのになあ、と思わずにはいられません。
自分はザンギエフがダブルラリアットやスクリューパイルドライバーを放つ姿を脳内補完しておきました。
Qバートにはラルフのことをフェリックスに伝えるという役割もありましたし、ザンギエフの「悪役だって悪い奴は限らないだろ?」ということばはよかったのですけどね。
・終盤の展開はちょっと変?
終盤ラルフは自身が「コーラ温泉」に飛びこむことで、サイ・バグをはじめとしたウイルスを駆逐するための「ビーコン」を作動させようとするのですが、なぜそうなるのかがちょっとわかりにくいです。
コーラ温泉が上にある「つらら」によって爆発しやすいという伏線は張られているのですが、それが「ヒーローズデューティー」にあるようなビーコンに変化する理由がわからないのは残念です。
*あのつららは「メントス」であるとご指摘を受けました。
まさか「メントスコーラ」ネタが盛り込まれているとは・・・・
<こんなの
ヴァネロペがレースで優勝するだけで、プログラムが全て元通りになるのも違和感がありました。
そこはラルフがプログラムのある部屋のドアを壊し、フェリックスがプログラムを「直す」のでもよかったのはないでしょうか。
ヴァネロペの「不具合」が最後までそのままで、彼女が「瞬間移動もできるんだよ!」と言うのも少し違和感。ちょっとズルっぽく感じてしまいました。
これは自分の弱点=不具合を利点に変えたという、成長がみえる出来事でもあるのですけどね。
~マニアックなゲームネタ&ゲームならではの台詞~
・上映前の蒸気船ウィリーとディズニーのロゴが「ドット」になる
まさにレトロゲームっぽくて素敵。
・悪役の会に出ていたキャラたち
「マリオシリーズ」のクッパ、「ストリートファイター」のザンギエフとベガ、獣王記のセガ・バン・ベイダー、パックマンの敵グズタが登場します。
グズタの声(仲野裕)が格好良かったことに笑いました。
ちなみにザンギエフは、ゲーム「ストリートファイター」内では別に悪役ではありません。それどころかロシアの英雄です。
本作で悪役に抜擢された理由もあります→<『ストII』の“ザンギエフ”は本当に悪役なのか>
・「Fix-It Felix」に出てくるサブキャラクターの動きは「カクカク」
まさに昔のゲームです。
・画がドット絵になり、ラルフは「パックマン」のチェリーをパクる
おかげで「検問」でひっかかります。でもなぜかお咎めなし。
・ラルフは検問を通るとき、「俺の名前はララ・クロフトだ」と言う
このへんのネタでゲームオタクと一般ピーポーの反応が分かれそうですね。
映画にもなったゲーム「トゥームレイダー」の女性主人公の名前です。
・駅には春麗やキャミィもいる
2人は仲良さそうに歩いていました。スピニングバードキックも見たかったです。
・ラルフが箱を探していると、「マリオシリーズ」のキノコと、「メタルギアソリッド」の「!(アラート音)」が見つかる
当然この音もなります(音量注意)↓。どうせならソリッド・スネークにも出演してほしかったですね。
<メタルギア アラート音 「!」 - YouTube>
・ラルフはソニックにぶつかってしまい、ソニックは「リング」をばらまいちゃう
ゲームでソニックはミスをするとリングをばらまいてしまい、リングがない状態でミスをすると1機消滅します。
・ラルフは最新ゲーム「ヒーローズ・デューティー」の激しい戦闘を体験して「なんで最近のゲームはこんなにも殺伐としちゃったんだ?」と言う
レトロゲーム好きなら共感してしまうセリフだなあ。
・(追記)ラルフが水中に潜っている時にお菓子のシュノーケルから漏れる呼吸音がダースベイダー
あの「コーホー」という呼吸音が聞けます。
・シュガー・ラッシュの王国にはオレオの兵隊がいる
これはゲームネタじゃなかったw 「オレオ!オレオ!」と歌までつけられています。
(追記)このときのコーラスはメタリカの「THE FRAYED ENDS OF SANITY」だそうです。
ほかにも「ビアードパパ」がでてきます。国際展開しているんですね。
(さらに追記)「オレオ」のシーンは「オズの魔法使い」のパロディです。
魔女に仕える門兵が同じような行進をしながら"Oh wee oh"と合唱するのですが
それが「オレオ」に聞こえるんですよね。
アメリカの映画や本でもよく「オズの魔法使い」の言葉が引用されるのですが
あの場面を使うのは初めて見ましたw
アメリカ人は大人から子供まで喜んだのではないでしょうか。
あと「アメリカの警官はドーナッツが好き」というジョークがあるから
警官がドーナッツだったみたいです。
ちなみに名前はWynchellとDuncanで、有名ドーナッツチェーンから由来しているそうです。
・フェリックスはカルホーン軍曹に一目ぼれして「こんな解像度の高い顔は見たことがない!」と言う
褒めるとこそこかよ!まあ「Fix-It Felix」はもともとドット絵で、解像度低かったものね。
・キャンディ大王は「プログラムの部屋」に行くときにコナミコマンドを入力する
「上上下下左右左右BA」はあまりにも有名です。
・レースの内容が「マリオカート」っぽい
途中でキャンディ大王が「アイテムを取って妨害する」のがそれっぽいです。
ほかにも洞窟内ではレインボーロードのような道もありました。
製作総指揮のジョン・ラセターも「マリオカートの世界を再現したかった」と言っています。
・エンドロールもドット絵!
作中のキャラクターや世界観を、ドット絵でたっぷり見せてくれました。
「ストリートファイター」のボーナス面では、リュウとともにラルフやヴァネロペも車を壊すところを手伝ってくれました。<ラルフやヴァネロペもここにいます
さらにはブランカもラルフと戦っちゃう!
これはストリートファイターファンにはたまらないでしょう
・最後のディズニーのロゴが・・・
なんとバグってしまい、ラルフが最後まで顔見せをするのです。
~ヴァネロペ超カワイイ~
ヴァネロペの可愛さはもうとんでもないことになっていました
・ラルフが木に捕まっているとき、「消える枝」のことを「二本線!」「それも二本線!」と忠告する
・カートを自作し、レースに出るライバルたちに強がりを言う
・「ぜったいぜったいぜったい優勝する!」と言う
・変なことを言うラルフに対して「おやおや~ラルフさんはどこかな~」と言う
悲しいときには泣くこともあるヴァネロペではありますが、とことん気丈で明るい性格です。
過剰なまでに自信を持ち、ラルフを手玉にとってしまうヴァネロペが愛おしくて仕方がありません。
~フェリックスとカルホーン軍曹もカワイイ~
ゲーム中で部下に命令を下すカルホーンは最高に格好良かったですが、彼女とフェリックスの関係もニヤニヤものでした。
フェリックスとカルホーンが沼に落ちて、笑いをとると降りてくるツタを利用するためにフェリックスが自身の顔をカルホーンに殴らせる→自分のハンマーで直すと繰り返し、その後にツタがハートマークを作る展開が大好きでした。
フェリックスが牢屋の鉄格子をハンマー叩くけど、「なんでも直しちゃう」能力のおかげでさらに太くなっちゃうシーンも大笑いしました。
ここでフェリックスが「なんでぼくは直すことしかできないんだ!」とぼやくのもいい。この後に正反対のラルフが牢屋を壊してくれることも痛快です。
カルホーンが「君はこの世で最も魅力的な女性だ」と元恋人が言った台詞がトラウマで、それを言っただけでフェリックスを置いていっちゃうのはひどかったけどね(しょうがないけど)
そして驚きなのが、回想でカルホーン軍曹が結婚式のドレスからガトリングガンを出したことです。どこに持ってたんや。
~ターボする~
作中でラルフは「ターボする気か?」と言われていました。
この時点では「ターボ」の意味はわかりませんでしたが、中盤にラルフが出演しているゲーム「Fix-It Felix」の主人公・フェリックスがその真実を語ってくれます。
その昔、「ターボ」という目立ちがりやで自分勝手なレースゲームの主人公が、自分のゲームが飽きられたと気づくと、ほかのゲームまで乗っ取ろうとしたのです。
以来「他のゲームを乗っ取ること」は「ターボする」と呼ばれるようになり、ゲームの住人から禁忌とされていたのです。
しかし、ターボはまだ生きていました。
シュガーラッシュの大王・キャンディこそがターボだったのです。
ターボがヴァネロペを「欠陥プログラム」に作り変え、シュガーラッシュの人々の記憶を消したのは、ヴァネロペが生まれながらのレーサーであり、筐体の絵に描かれているほどの人気キャラクターだったからでしょう。
ターボは自分の欲望を満たすためだけに、ゲームの住人を傷つけていたのです。
ターボはすでに「ウイルス」のような存在になっており、そのために「サイ・バグ」と一緒にビーコンに吸い込まれることになりました。
ターボは同情の余地が全くない悪党でしたが、ラルフがそうなっていたかもしれない姿かもしれません。
~得たメダルと、失ったもの~
この物語の上手いところは、ラルフがあんなにも欲しがっていた「ヒーローのメダル」が価値のないものになるという過程です。
ラルフは自分勝手にメダルを欲しがり、自分の仕事をほっぽり出し、ほかのゲームを邪魔してしまいます。
そんなラルフも、自分と似た境遇であるヴァネロペを手伝うようになり、次第に心を通わせていきます。
ヴァネロペは、ラルフに「私のヒーロー」「あばれんぼうくんへ」と書かれたペンダントもくれました。
しかし、キャンディ大王=ターボにヒーローのメダルを返され、「彼女のためだ」とそそのかされたラルフは、せっかくの2人で作ったカートを壊してしまうのです。
ラルフは、ヒーローのメダルを自身のゲームに持ち帰ります。
ビルには「ヒーローのメダルを手に入れたらここに住まわせてやる」と約束をしたキャラクター・ジーンがいました。
ほかのキャラクターは、ラルフがいなくなりゲームが故障と判断されたため、いなくなってしまったのです。
ジーンは「お前はメダルを手に入れて何がしたかったんだ?」と問い、「約束は守ろう、眺めのいいこの部屋で1人で住むといい」と言い放ち、その場所を去りました。
ラルフは、メダルを思い切り「故障中」の紙めがけて投げました。
ラルフがメダルを手に入れたかった理由は、確かに「今よりもいい暮らしをしたかった」というのもあるでしょう。
しかし、ラルフが得た「誰もいないビルの部屋」は全く価値のないものです。
ラルフは「親友」「信頼」を一度に失ったことで、自分の浅はかさに気づいたのでしょう。
だからでこそ、この後にラルフが囚われのフェリックスにカートを直してもらうことを頼み、ヴァネロペに謝り、そして仲間のために身を投げうつ姿が感動的になっています。
~悪役でも・・・~
最後にはヴァネロペが「王女さま」であることがわかります。
でも彼女は変わっていません。それどころかドレスを捨てて、いつもの格好でいます。
そして彼女はゲームで大人気のキャラクターになることができました。
ラルフは失業中(!)だったバートQたちを自身のゲームに招き入れ、おかげで「Fix-It Felix」は大人気になります。<順番待ちのためにコインを置く子どもたち
ラルフの仕事は変わっておらず、相変わらずビルから泥に落とされる毎日でしたが(ラルフがチョコが嫌いだったのもこのせいでしょう)、変わったこともあります。
ゲームのキャラクターたちが、ラルフに優しく接してくれるようになったのです。
フェリックスとカルホーン軍曹は結婚式をあげました。
こんどは「悲しい設定のプログラム」のように新郎がサイ・バグに襲われないように、部下に銃を持たせて見張らせていました。
ラルフはその結婚式を見て、ちょっと泣いてしまったようです。
最後は、相変わらずビルの屋上から落とされそうなラルフがこう言います。
「ここからヴァネロペのレースが見える
ヒーローにメダルなんていらなかった
彼女が好きでいてくれるのなら、悪役も悪くない」
ヴァネロペはラルフに手を振り、そして「PRESS START!」が表示されたところで映画は終わります。
役割(仕事)が変わっていなくても、環境を変えれば、好きでいてくれる人がいるなら、幸せに暮らすことができる。
ちょっぴり切ないけど、そんなメッセージが込められたハッピーエンドでした。
ほかの小ネタの確認もこちらで↓
<シュガー・ラッシュ - Wikipedia>
おすすめ↓
<★シュガー・ラッシュ&紙ひこうき(2012)★ - Cinema Collection 2>
<『シュガー・ラッシュ』 肝になるのは4番目の世界 :映画のブログ>
いつも楽しく読ませていただいています。
コーラ温泉のことについて疑問を持っていらっしゃるとのことなので、
初めてコメントさせていただきます。
実は、コーラ温泉の上につらら状にぶらさがっていたのは、メントスなんです。
アメリカの都市伝説的なものに、
メントスとコーラを一緒に食べた人が爆発をして死んでしまった、
というのがあるのです。
なので、アメリカ人に、メントスを食べている時に炭酸を渡すと、非常に怖がられます。
このコーラメントスの都市伝説は、大人から子どもまで共通して知っていて、
誰もが、メントスと炭酸を一緒には飲むことはしません。
今でも殆どの人が爆発すると信じています。
試しにやってみる人もみたことはありません。
なので、シュガーラッシュでメントスがコーラ温泉に落ちて大爆発すると言うのは、アメリカ人なら常識的なことなのです。
実際はどうなんでしょうね?
ワタシも怖くて試したことはありませんが(笑)
こんなディスニー映画でも、あんな都市伝説が普通に出てくるなんて、思わずニヤッとしてしまいましたが、
知らない人は意味不明ですよね。
しかし、アメリカ人は今でもコーラとメントスでは大爆発が起きると信じているという証拠ですね。
ちなみにこの都市伝説は、
ホラー映画のラストサマーにも出てきてましたよ。
それでは、今後も更新楽しみにしています。
失礼致しました。
あれメントスでしたか!すっかり台詞聞き逃していたので!
でもやっぱり「ビーコン」になる理由はわからん(笑)
「一緒に食べたら死ぬ」ということが都市伝説なんですね。たぶん「大爆発する」という点においては本当だと思います。
参考になったので、メントスコーラの動画とともに追記しておきます。
http://karapaia.livedoor.biz/archives/51540157.html
贔屓目に、かつ、エセ・コンピュータ技術的に解釈するならば…。
単にサイ・バグで破壊されたのみならず、それ以前にキャンディ大王によってオブジェクト(プログラムやデータ)の参照の仕合構造が改変されていたことで、実行されることのない処理があった、と。
ところがヴァネロペがレースに参加し優勝することで、これまで処理されることの無かった「ヴァネロペ優勝デモ演出」が実行されることになる。ヴァネロペは「国家元首」であり、他のキャラ達はもちろん、舞台もそれに則った描写がされるよう、その処理ルーチンには書かれていた…とか。
> 「オレオ!オレオ!」
お菓子や食べ物に関するネタもてんこ盛りでしたね。
ビアードパパやオレオは笑いました。
っていうかビアードパパ(株式会社麦の穂)、国際展開していたんですね。
> 「こんな解像度の高い顔は見たことがない!」
フルカラーのエロゲを見せてやりたい。(笑)
(アメリカのゲーセンには脱衣麻雀なんて無いんだろーなー)
> エンドロールもドット絵!
これ、めっさ手間が掛かってますよ。
作るのが大変。
> 最後のディズニーのロゴがバグる!
ファミコンカセットの半差しを彷彿。30代以上にはたまらないですね。
今の子にはわからないネタかも……??
> ラルフは壊すことしかできない
> ヴァネロペ超カワイイ
ヴァネロペは最初クソガキだなー…と思っていましたが、隠れ家のシーンで応援したくなってゆき、クルマのコンストラクションでは滅茶滅茶に壊してしまったラルフに「これいいよ最高!」と言う場面で「やべぇ、かわいい」と思ってしまう。
あれですよ、恋愛ゲーで「この娘は属性じゃない」と思っていたのに、ツボなイベントで一気に高感度が高まっちゃう、あの感じ。(笑)
> フェリックスとカルホーン軍曹
しかしカルホーンに殴ってくれと言い、しかもハンマーで叩いて自分を治すフェリックスは完全に「受」。
ライトな感じに描かれているからいーですけれど、ディズニーにあるまじきSMカップルですぜ。(爆)
> ターボ
この伏線は見事でした。
そしてこの伏線に到るまでの、ラルフ達がディスプレイ越しに現実世界を介して向こうにあるゲーム筺体を望むというのも見事。
そこにはヴァネロペが描かれている『シュガー・ラッシュ』筺体が…!
> 価値のないヒーローのメダル
これも見事なのですが、『シュガー・ラッシュ』内でメダルがコインとして扱われ、その伏線が↓
> 順番待ちのためにコインを置く
これってラルフが建物を壊しているデモの時点で行われているんですよね。つまりはラルフへのメダルなのだと思います、プレイヤーからの。
「AC」だけでそれだけの意味があるとは・・・
>> 順番待ちのためにコインを置く
>これってラルフが建物を壊しているデモの時点で行われているんですよね。つまりはラルフへのメダルなのだと思います、プレイヤーからの。
ラルフは「メダルなんかいらなかった」と言っていますが、実際は手に入れていたんですね。いいなあ。
このキャンペーンで、メントスもダイエットコーク(最も効果が高いと言われています)もかなり売上が伸びたと言われていますので、アメリカの子どもには有名な現象だと思いますよ
そして動画コンテストまで行われていたとは・・・アメリカンです。
先日見たシュガーラッシュがあまりにも気に入ってしまい、ネットサーフィンをしていたらここにたどり着きました。
メントスコーラの件ですが、10年ほど前に「伊東家の食卓」という番組で、1.5リットルの炭酸飲料にメントスを入れると噴水のようになるという実験をやっていました。それをすると、ペットボトルから天高くジュースがしゅわしゅわとものすごい勢いで飛び出てくるんです。
都市伝説もあると思うのですが、ビーコンの形状とそのメントスコーラが織り成す形状がそっくりだった、というネタなのではないかと私は思いました。
また、「ヴァネロペの「不具合」が最後までそのままで」とありましたが、私の予想でしかないので恐縮ですが、ヴァネロペは「不具合」ではなく瞬間移動できる「隠れワザ」をキャンディ(ターボ)によって「不具合」と思わされていたのではないかと思いました。実は王女様だった、という設定からも実はめったに出ないレアキャラのみが持つ特殊能力、みたいなものかと思いました。
とても素敵な映画ですよね!実は私、ゲームを余り知らなかったので、この記事読んでまた見直したくなってしまいました。ビアードパパには私も驚きました!
恐らくDVDとサントラ買ってしまいます笑
素敵な記事をありがとうございました。
> メントスコーラの件ですが、10年ほど前に「伊東家の食卓」という番組で、1.5リットルの炭酸飲料にメントスを入れると噴水のようになるという実験をやっていました。それをすると、ペットボトルから天高くジュースがしゅわしゅわとものすごい勢いで飛び出てくるんです。
> 都市伝説もあると思うのですが、ビーコンの形状とそのメントスコーラが織り成す形状がそっくりだった、というネタなのではないかと私は思いました。
たしかに「そっくりだったから」ですよね。
「伊東家」でもネタにされていたとは知らなかったです・・・・懐かしいなあ。
> また、「ヴァネロペの「不具合」が最後までそのままで」とありましたが、私の予想でしかないので恐縮ですが、ヴァネロペは「不具合」ではなく瞬間移動できる「隠れワザ」をキャンディ(ターボ)によって「不具合」と思わされていたのではないかと思いました。実は王女様だった、という設定からも実はめったに出ないレアキャラのみが持つ特殊能力、みたいなものかと思いました。
なるほど!「裏技」と考えると納得できそうですね。
自分も「マリオカート」では裏技のショートカットばかりしていましたw
> とても素敵な映画ですよね!実は私、ゲームを余り知らなかったので、この記事読んでまた見直したくなってしまいました。ビアードパパには私も驚きました!
ビアードパパは全く気づかなかった(というか食べたことがなかった)ので追記しました。
> 恐らくDVDとサントラ買ってしまいます笑
> 素敵な記事をありがとうございました。
紹介してよかったです^^)
また遊びに来てください。
本日14日は東宝の日で鑑賞料金が1000円なので、遅ればせながら「シュガー・ラッシュ」を鑑賞しました♪
本当に小ネタが満載で楽しくて、意外にもアクションやカーチェイスが迫力あって得した気分です(^^)
ところで、僕の気づいた小ネタなんですが、オレオの兵士が登場した時の「オレオ♪オレ~オ♪」ってコーラスが大好きなメタリカの「THE FRAYED ENDS OF SANITY」の冒頭のコーラスだったり、ラルフが水中に潜っている時にお菓子のシュノーケルから漏れる呼吸音がダースベイダーだったりと声を出して笑いそうにならいました(^w^)
色々な小ネタの情報を仕入れて、もう1度観に行きたいです♪
これからも、映画館に映画を観に行きたくなるレビューをヨロシクお願いします♪(o^∀^o)
> ところで、僕の気づいた小ネタなんですが、オレオの兵士が登場した時の「オレオ♪オレ~オ♪」ってコーラスが大好きなメタリカの「THE FRAYED ENDS OF SANITY」の冒頭のコーラスだったり、ラルフが水中に潜っている時にお菓子のシュノーケルから漏れる呼吸音がダースベイダーだったりと声を出して笑いそうにならいました(^w^)
ダースベイダーの曲が流れたのは気づかなかった!
「テッド」あたりではわかりやすかったのですが。メタリカは洋楽に全く疎いので知るはずもありませんでした。
いろいろな人たちの解釈がしれて、ブログをやっていてよかったと思えます。
日本人製作者ってすぐそういう内輪のノリ入れたがるけど、これはマニアのための映画じゃないんだから。
さすがディズニーはプロ。分別がある。
> 日本人製作者ってすぐそういう内輪のノリ入れたがるけど、これはマニアのための映画じゃないんだから。
> さすがディズニーはプロ。分別がある。
そういう見方もありますね。
個人的には「いつものディズニー映画」だったことに安心ながらも、もっとゲームならではのサービスが欲しかったなあと、思ってしまったのです。
最終的にすべての人が楽しめる映画に仕上がっていると思います。
今更ですが、オレオに関して追記・・・
オレオの門兵ですが
あれは「オズの魔法使い」のパロディです。
魔女に仕える門兵が同じような行進をしながら"Oh wee oh"と合唱するのですが
それが「オレオ」に聞こえるんですよね。
アメリカの映画や本でもよく「オズの魔法使い」の言葉が引用されるのですが
あの場面を使うのは初めて見ましたw
アメリカ人は大人から子供まで喜んだのではないでしょうか。
(機会があれば検索してみてください。一瞬だけの場面なのに、妙に印象深いです)
あと「アメリカの警官はドーナッツが好き」というジョークがあるから
警官がドーナッツだったみたいです。
ちなみに名前はWynchellとDuncanで、有名ドーナッツチェーンから由来しているそうです。
まだいろいろありそうですね。
ブルーレイ予約しちゃいました。大好きな映画です。
> オレオの門兵ですが
> あれは「オズの魔法使い」のパロディです。
あー!たしかにそうですね。
ゲームネタ以外にもこういうマニアック(でもないか)なネタがあったんですね。
追記します&これからよろしくお願いします。
自分が思ったことは、メントコーラが何故ビーコンになるのかです。
思うにサイバグは"光るものに反応する"のではないでしょうか。虫のような形をしている点もそうですし、本作でのメントコーラは熱と光を発するものになっています。
なのであのメントコーラは熱と光によってビーコンのかわりをしていたのではないか、と思います。
長文失礼しました。
またレースゲームから入ってゲーム好きになった口なので題材となってるゲームの意味でも好きです(ヴァネロペの練習風景は免許の限定解除実習をふと思いだしました)。
>主人公・ラルフはゲームの悪役で、「この仕事は好きじゃない」と言ったり、悪役の会で「悪役を辞めたい」と言ったり、さらに人間関係や住まいに不満を抱えています。
これが仕事に悩む大人そのものの姿に思えるのです。そして映画では、こうした仕事に悩む大人たちを励ましてくれます。
>>作品を通して「どんな仕事も意義がある」ことを伝えてくれてる感がしましたしゲーム好きの観点だけでなくその意味でも好きです。
あと個人的には冒頭の悪役の会のくだりが終盤での自己犠牲や2度目の会で述べた仕事への遣り甲斐のシーンのいい伏線だったと感じました。
>個人的にはヒロイン2人の魅力にやられました。
>>いい意味でアクがあると思うのでそちらも好きですねえ。それに吹替版の配役も凄く合ってたと思います(彼女達だからこそ可愛らしい&カッコよさが出たのかも、と)。
>ゲームのキャラクターが活躍しない
>>自分としては登場だけでも有難いのと変に活躍させ過ぎてもいかんかもと思ったので気にはならなかったですが活躍を観たいと思われる方にとって物足りなさを感じるのも解るぐらい殆どモブでしたからねえ。
>終盤の展開はちょっと変?
>>途中まではわかってなかったですが終盤で「あのブツブツはラムネ…?…じゃなくてメントスだこれ!」ってわかったので他の大勢の方も仰ってる様にメントスガイザーのことだな、と思いました。
ヴァネロペ曰く触れると熱い代物ですしそれが棒状に噴火すればぴぱさんも仰ってる様に電柱に群がる蛾みたくサイ・バグは集まるだろうなあ、と自分の場合納得できました。
>ヴァネロペがレースで優勝するだけで、プログラムが全て元通りになるのも違和感がありました。
そこはラルフがプログラムのある部屋のドアを壊し、フェリックスがプログラムを「直す」のでもよかったのはないでしょうか。
>>折角なら自分もその方がよかったかな、と思います。
>ヴァネロペの「不具合」が最後までそのままで、彼女が「瞬間移動もできるんだよ!」と言うのも少し違和感。ちょっとズルっぽく感じてしまいました。
これは自分の弱点=不具合を利点に変えたという、成長がみえる出来事でもあるのですけどね。
>>短所を長所にしたという点で自分は好きです。それに所謂「公式バグ」とは違う「バグ技」という意味でもアリだと思ってました(まあ後者だったら本来はアウトですが)。
>グズタの声(仲野裕)が格好良かったことに笑いました。
>>顔に見合わずwww
>ちなみにザンギエフは、ゲーム「ストリートファイター」内では別に悪役ではありません。それどころかロシアの英雄です。
>>ストリートファイターシリーズに関して疎い所為もあって見事に知らなかった…。
>ラルフは検問を通るとき、「俺の名前はララ・クロフトだ」と言う
>>こちらも『トゥームレイダー』に疎い所為かスルーしちゃってました。
>ラルフが箱を探していると、「マリオシリーズ」のキノコと、「メタルギアソリッド」の「!(アラート音)」が見つかる
>>そうかあのアラートMGSだった…。観てる間「あれってなんだったっけ…」ってなってました。
それをきくとスネークも確かに出してほしかったですが毛色が違うからでしょうかねえ(多分実際は別の理由だと思いますが)。
>ラルフは最新ゲーム「ヒーローズ・デューティー」の激しい戦闘を体験して「なんで最近のゲームはこんなにも殺伐としちゃったんだ?」と言う
>>悪く言えば懐古厨でしょうがよく聞かれますしなんかわかるなあ…。
>キャンディ大王は「プログラムの部屋」に行くときにコナミコマンドを入力する
>>あれコナミコマンドだったのか…。気づいてなかったです。
>レースの内容が「マリオカート」っぽい
>>ほぼ同じことを思ってた人がいましたw
>フェリックスが牢屋の鉄格子をハンマー叩くけど、「なんでも直しちゃう」能力のおかげでさらに太くなっちゃうシーンも大笑いしました。
ここでフェリックスが「なんでぼくは直すことしかできないんだ!」とぼやくのもいい。この後に正反対のラルフが牢屋を壊してくれることも痛快です。
>>双方の魅力を良い意味でも悪い意味でも活かしてて自分も好きです。
>しかし、キャンディ大王=ターボにヒーローのメダルを返され、「彼女のためだ」とそそのかされたラルフは、せっかくの2人で作ったカートを壊してしまうのです。
>>あのシーンでは「王様も大変なんだな」と思ってたと同時に「ラルフも損な役目だなあ」と辛くなりました。
まあ前者の思いに関しては後に木っ端微塵になりましたが。