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天使の街で 「L.Aギャングストーリー」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はL.Aギャングストーリー(原題:Gangster Squad)です。


個人的お気に入り度:6/10

一言感想:むしろギャングそのもの


あらすじ


1940年代のロサンゼルス。
街ではミッキー・コーエン(ショーン・ペン)率いるギャングが勢力を伸ばしつつあった。
警察はこの事態を重く見て、警察内で「ギャングの一団」を組織し、組織を潰すことを試みる。
白羽の矢が当たったのは、つい先日ミッキー・コーエンの娼館に荒々しく乗り込んだジョン・オマラ警部(ジョシュ・ブローリン)だった。




ゾンビランド」「ピザボーイ 史上最凶のご注文」のルーベン・フライシャー監督最新作です。

本作は実話をもととしており、登場する非道なギャングの親分ミッキー・コーエンは実在の人物です。
ロサンゼルス市警察が行うのは「警察のメンバーで(ニセの)ギャングの一団を組織し、ミッキー・コーエンの組織を壊滅させる」というものです。

その物語は一部事実で、あとは大幅な脚色がなされています。
たとえば本物のミッキー・コーエンはそれほど悪人でなく、むしろギャングの一団を組織した「パーカー本部長」のほうが悪人なのだとか。
このあたりは同じくミッキー・コーエンが登場する「L.A.コンフィデンシャル」を観るとより理解が深まるかもしれません。
参考→<町山さんと深町さんによる『L.A. ギャングストーリー』補足説明 - Togetter>

本作はその史実を知っていなくても、問題なく楽しめるまっとうな娯楽作になっています。
ギャングと警察の攻防はわかりやすくまとめられており、ロマンスや肉弾戦や銃撃戦、はたまたカーアクションまでもが盛り込まれて見所は満載です。

とにかくシリアスな作風なのですが、ほんの少しだけユーモアのあるシーンもあります。
思えば監督の処女作「ゾンビランド」もコメディのような設定ながら中身はシリアスで、塩ひとつまみ程度の笑いがあるという作風でした。
監督はもともと、こうしたシリアスな作品が似合っていたのではないかと思えるのです。

出演者も豪華で、ヒロイン役にはエマ・ストーン、ミッキー・コーエン役にはショーン・ペンと隙のない配置です。
以下、ミッキー・コーエンに立ち向かう魅力的な「ギャング一団」のメンバーをご紹介します。

ジョシュブローリン<ジョシュ・ブローリン - ジョン・オマラ:一団のリーダー。意外と猪突猛進で危なっかしい。

ライアンゴズリング<ライアン・ゴズリング - ジェリー:イケメンで女ったらし。意外と冷静。

ジョヴァンニ<ジョヴァンニ・リビシ - キーラー:無線に詳しい知能派。家族持ち。

アンソニー<アンソニー・マッキー - コールマン:ナイフ使いの黒人。姪を亡くしている。

ロバートパトリック<ロバート・パトリック - マックス・ケナード:早打ちの名人。

マイケルーナビダ<マイケル・ペーニャ - ナビダ・ラミレス:ケナードを慕う若き警官。

このメンバーを集める過程は「7人の侍」のようでした。
個人的にはT-1000を演じたロバート・パトリックの出演が嬉しいですね。

映画のキャッチコピーに「まるでギャングのような警察たち」とありますが、実際のこいつらは「ような」どころではなくギャングそのものとしか思えない行動を次々にやっちまいます。
これが痛快やら滑稽やら、とんでもない皮肉に見えて面白く観れてしまいます。

この映画には弱点もあります。
ひとつが、この登場人物たちの背景がさらっと描かれているために深みがないことです。
もうひとつが、王道の物語になっているため目新しさに乏しいことでしょう。
重さをあまり感じずに観れることは本作の良さではありますが、その分薄味に感じてしまいます。

また、本作はオーロラ銃乱射事を受けて公開が延期され、さらに一部シーンがカットされた上、取り直しがやむを得なかったのだとか。
このあたりは是非DVDの特典映像に期待したいところです。

さらに余談ですが、梅宮辰夫と松方弘樹が予告のみで吹き替えをしていて、これがなかなかにいい感じです
<映画『L.A. ギャング ストーリー』梅宮辰夫&松方弘樹吹き替え映像01 - YouTube>
声優でなく、役者や芸能人が声の吹き替えをするのは基本的には反対ですが、これなら吹き替え版で本編を観てみたいと思わせます。

R15+指定作品ですが、はじめにある残酷描写以外はそれほどキツくはありません。
男の美学を感じられるアクション&サスペンスとしてオススメします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓











登場人物にならい書いてみます。

~ジェリー&ジャック&グレイスー~

ジェリーは女ったらしの警官、
ジャックは逮捕されていたことがあるジェリーの親友、
グレイスはミッキー・コーエンの「マナー教師」にして愛人です。

ジェリーはグレイスを口説き落としてベッドイン。
ジェリーはコーエンのことを「ミッキーマウスか?」と茶化したり、「あんなやつとは別れろ」と言いますが、グレイスは「私が彼のタイプなのよ」と返します。

ジェリーは顔なじみの靴磨きの子どもを、ミッキー率いるギャングに殺されてしまいます。
ジェリーは憤り、男の子を撃ったやつを「もう俺は警官じゃない」と言いながらショットガンで葬り去ります。

もう警官じゃない<もう警官じゃない

さらに、ジェリーは直接ミッキーを撃とうとしますが、ジャックに止められます。

このときは平静を失っていたジェリーですが、後にオマラたちと無茶なカーチェイスを繰り広げたときは「手榴弾の投げ合いは利口じゃない。こんなやり方じゃ1週間もたないぞ」と冷静でした。

グレイスはミッキーが盗聴器を探しているのを見て、ジャックのところに匿われます。
ジャックは格闘術でミッキーの部下を倒しますが、ミッキーに銃で殺されてしまいます。

グレイスは再び出会ったジェリーに「私が証人になるわ」と勇気をもって言いました。

戦いが終わったあと、ジェリーはグレイスと共に暮らしていたようでした。
ジェリーは警官を辞めることはなかったそうです。

中盤にジェリーは、グレイスがコーエンのために化粧をしていることを咎め、グレイスは「刺激を感じているからミッキーに挑もうとするの?」となじりました。
グレイスは映画スターになるのが夢であったこと、そして「行かせないで」と告げます。
しかし、ジェリーはグレイスを引き止めることができませんでした。

グレイスを救ったのは、ジェリーの親友のジャックでした。
ジャックがグレイスの命を救い、グレイスとジェリーの関係をつなぎとめたのです。


~マックスとナビダ~

マックスは老いた早打ちの名人、ナビダはヒスパニック系の若き警官です。

マックスは中盤に宙に放り投げた空き缶を何度も打ち抜きます。

早撃ちおじさん<格好いい

マックスは「今ある地点ではなく一瞬先を狙え」と言い、ナビダもやってみますが、思うように当たりません。
ナビダ止まっていた空き缶を撃ちました。

終盤、満身創痍のマックスはナビダとともに銃を持ち、オマラに近づくミッキーを狙います。
ここでマックスは再び「一瞬先を狙え」をナビダに命じ、見事弾を当てることができました。

ほんの小さなエピソードでしたが、作中では印象深いコンビでした。


~キーラー~

オマラを除き、キーラーは唯一家族のいる人物でした。
キーラーは盗聴の名手でメンバーにはいなくてはならない人物でしたが、盗聴がバレ、刺客に首を絞められて殺されてしまいます。
余談ですが、この刺客はストーブで服が燃えそうになっていましたが、特に「アッチッチ」な感じにならずに終わりました。どうせならコメディにしたらいいのに。

キーラーは子どもが発射したロケットの煙を見て「これが明るい未来だ、このために戦った」と言っていました。

キーラーはオマラに「やつ(コーエン)と俺たちとで、どういう違いがあるんだ?」とも言っていました。
キーラーはギャングそのものとしか思えない襲撃を繰り返すことに、疑問を感じていたのです。
それは、襲撃により無関係であった「ドミニク」が殺されたこと、チャイナタウンで一般人を巻き込むのではないかという懸念があったも関係しているのでしょう。

この後にオマラが「君はここに残れ」と言ったばかりに、キーラーは命を落とします。
キーラーが殺された屈辱を、オマラ、そしてメンバー全員で晴らすことになります。

そういえば、黒人のコールマンのエピソードがほとんどなかったのは残念です。


~ミッキー・コーエン~

コーエンは元ボクサーで、「暴力に忠誠を誓った男」です。

コーエンは「ルッソ」を車で「引き伸ばして」殺し、オマラにボコボコにされた部下を娼館と一緒に焼き殺すなど、非道な行いを見せます。
部下の「二度としません」に「だろうな」と返すコーエンが恐ろしかったです。

コーエンは映写機で自分の戦いを見て「俺のタイトルを奪おうとしたやつだ、誰かが俺のものを奪おうとしている」とグレイスに言っていました。
奪われることを嫌うコーエンが、お気にいりのグレイスに凄みをきかせたのです。

コーエンはグレイスにマナーを「別のフォークにすること」を習っていましたが、終盤には「フォークは1本で十分だ」と言いました。
「ルール」を強要されること、束縛されることも嫌う人間だったのでしょう。

彼の性格が最も現れているのは「進歩(Progress)」ということばです。
終盤のオマラとの決闘で、「お前は進歩を妨げる、俺が進歩だ!」と激昂しました。
彼は麻薬の密輸、売春宿を経営するだけでなく、電話事業でも他社を圧倒しようとしていました。
進歩を重んじる彼は、誰よりも独占的であったと思います。

ボクシングでのし上がってきたコーエンが、ボクシングでオマラに倒されるというのも皮肉です。
コーエンが「刑務所ではジャックの親友にパイプで歓迎された」というのは、本当にパイプで殺されかけた事実を反映させたものです。


~オマラ~

オマラには妻がいて、子どもも妻のお腹の中にいます。
「私に必要なのは、英雄じゃなくて夫よ」と妻は言います。
妻はしっかりもので、ギャング一団のメンバー集めも協力してくれました。

キーラーが殺されたあと、コーエンの部下の襲撃を受け妻は殺されかけます。
しかし間一髪、湯船に隠れ無事でした。
浴室まで続いていた血は、赤ちゃんを産んだためのものでした。

オマラは事件が終わったあとにこう言います。

「多くの警官たちは、名誉ではなく誇りのために戦っている。
俺にはもうバッジは必要ない。
俺も少しは役にたてた。
ここは楽園でなくても、天使の街なのだから」


オマラと妻は戦争を乗り越え、「天使の街」と呼ばれるロサンゼルスに越してきました。
そこでもまたギャングと警察の戦争に身を投じるオマラは、妻にとって心配が尽きない存在でした。

事実オマラは危なっかしく、カジノの襲撃では「ひどい作戦だ!」と、カーチェイス後にはジェリーに「1週間も持たない」と言われていました。
こんなに危なかっしいリーダーはそうそういないでしょう。
しかしオマラは、オマラ自身が言ったとおり「最高のチーム」によって救われました。

オマラはキーラーの死を悼み「全てを失い、戦いに負ければ、それは天使じゃない。ただの愚か者だ」と言っていました。
しかしオマラは全てを失うことなく、戦いに勝ちました。
オマラは、天使の街で望むものを手に入れたのです。

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2013-05-04 : 映画感想 : コメント : 1 : トラックバック : 0
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非公開コメント

No title
何故だか判りませんが、W.ビューテイの「デック・トレーシー」を思い出してしまいました。
何故だか判りませんが。
2013-06-04 09:37 : sakura URL : 編集
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