史上最悪のパーティにようこそ 映画「プロジェクトX」ネタバレなし感想+お気に入りシーン
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個人的お気に入り度:7/10
一言感想:非道徳的だけど、教訓を与えてくれるバカ映画
あらすじ
トーマス、コスタ、JB、ダックスの4人はイケていない「負組み」の高校生だった。
両親が不在の日、トーマスの誕生日パーティのために4人は学校中の人々に声をかけ、パーティを盛り上げようとする。
しかし実際のパーティに訪れたのは、彼らの予想をはるかに超える人数であった。
パーティはいつしか混沌を極め、予想もしない事態に発展していく・・・
「プロジェクトX」と聞くと、日本人であれば同名のNHKの番組を思い浮かべるでしょうが、本作はそれとは全くの無関係です。
先人の卓越した努力や軌跡を見せる日本のプロジェクトXと違い、本作は「若者たちがやりすぎなパーティをしちゃう」というだけのもの。志としては天と地ほどの違いがあるでしょう。
制作に関わったのは「ハングオーバー」の監督のトッド・フィリップスで、「酒におぼれるバカ」を描くにおいては彼の右に出るものはいません。
本作ではパーティが混乱を極めるあまり、若者たちが近所迷惑をかけまくり、クスリをキめ、酒も飲みまくり、男女は乱交・・・ととにかくヒドいありさまになっていくのです。
R15+指定は当然、くれぐれもお子様に見せてはいけません。
自分はこんなパーティには死んでも参加したくないですし、関わりたくありません。
中盤のやりすぎなパーティのシーンは、アメリカンなどんちゃんさわぎが苦手な人には苦痛に感じるかもしれません。
「若者がパーティしているだけの映画の何が面白いんだ」と思う方も多いことでしょう。
しかしこの映画は面白いです。
作中には本当にありそうなハプニングや、あっと驚く展開、巧みな心理描写などがあり、物も盛大にぶっ壊れたりするので安っぽさを感じません。
また、「パラノーマル・アクティビティ」「クローバー・フィールド」のようなPOVの撮影方式も本作では非常に効果的です。
このホームビデオで撮られたような雰囲気は、本当のパーティを目撃しているようなリアリティに一役買っています。
そして映画を観終わってみると、反面教師的に教訓を与えてくれる映画のように思えます。
そこにあるのは「情報が広がることの恐ろしさ」「迷惑をかけることを想像しないことの浅はかさ」あり、若者たちにはいい薬になるのではないでしょうか。
若者たちのバカ騒ぎを見ながらも、後味は意外と悪くない。
そんなオトナからの目線で観れる本作はかなりオススメの作品です。
でも間違っても恋人や家族と観ないように!
以下、作中のシーンがほんのちょっとだけネタバレ↓ 未見でも問題ないかと思われますが、予備知識なく観たい方は要注意。下ネタもあります。
まず、最初に出てくる断り書きから驚きました。
何せ「近所の皆さま、警察の方々には多大なご迷惑をおかけして本当にすみませんでした」と表示されるのですから。<本当にすみません
リアルにパーティを撮影していたため、(許可をいただいていたとはいえ)マジにご迷惑をかけていたのですね。
主人公たちは、多くの人たちに声をかけ、パーティの準備をはじめるのですが・・・<空気嫁をポイッチョ
なんとダッ〇ワイフをプールに浮かべようとします。アホや。<看板も一緒に
しかも「女は裸でいるように」という注意書きの看板まで立てるのでした。
この〇ッチワイフと看板がどうなったかというと・・・もう本当にヒドいのでぜひご覧ください。
そしてパーティ開始。もう周りは騒音だらけです。<はっちゃけ過ぎ
大音量で曲をかけ、若者がふざけまくり、プールに飛び込んだりする・・・楽しいのかなあ、これ。
そんな感じではじめはおおいにパーティを楽しんでいた主人公たちですが、途中から参加者たちの横暴さに頭を悩ませていきます。
はじめは観ていてムカつく主人公たちですが、徐々に彼らが可哀想に思えてくるのも映画の魅力の一つです。
当然、近所から注意もされます。<警察を呼ぶぞ!
この住人に対する主人公サイドの行動がこれまたヒドいです。
当然、通報されて警察も動きます。<早くみんな裏に隠れろ!
誘導するのは「警備」代わりに雇った少年です。
ここではちゃんと仕事をしていますが、こいつは勝手な行動もするので、主人公たちはもっと振り回されることになります。
さらに序盤に呼びかけた野球選手もパーティに参加し、ラジオやインターネットでもパーティは話題となり、大きくなりすぎたパーティを聞きつけ報道陣も動き始めるのです。
そして終盤では、ムチャクチャな理屈で主人公たちに襲い掛かる「敵」が大暴れします。
この最悪のパーティの終焉はどうなるのか?
主人公たちはどういった成長を遂げるのか?
ぜひ映画を観て確認してほしいです。
参考↓
そのパーティーでリア充をぶっとばせ!『PROJECT X』 - くりごはんが嫌い