飛べない鳥はボンクラ男子 映画「ブルー 初めての空へ」ネタバレなし感想+お気に入りシーン
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個人的お気に入り度:8/10
一言感想:イケてない鳥の素敵なアドベンチャーだ!
あらすじ
アオコンゴウインコのブルーは、ミネソタ州の小さな町にある本屋で、飼い主リンダと仲良く暮らしていた。
ブルーは読書家で、人間顔負けの知識を持っていたが、生まれてこのかた空へ飛んだことがなかった。
ある日ブルーとリンダのもとに、鳥類学者のチュリオがやってくる。チュリオはアオコンゴウインコを絶滅の危機から救うため、ブラジルへ招待したいと言うのだが・・・
超オススメです!
ものすんごく面白かった!
本作の原題は「Rio」と超シンプル。これはブラジルの都市リオデジャネイロを意味しています。
その名のとおり、鳥のブルーがリオデジャネイロでハラハラドキドキの冒険を繰り広げるというスタンダードな娯楽作品となっています。
面白いのは、この主人公のブルーが典型的なモテない系の男子だということです。
インコのブルーは女の子に対して気のいいセリフを言えません。
そればかりか、自分のを知識をぶつくさ言ってしまってデート相手をウンザリさせちゃうような「理屈っぽさ」があるのです。
世の中の非リア充な男子は共感すること必死でしょう。
さらに上手いのは、鳥だけでなく、人間のほうでもカップルを登場させていることです。
こっちの人間の男もたいがいボンクラでイケていなので、「鳥も人間もおんなじなんだな」とより鳥たちにもシンパシーを得ることができるのです。
人間は人間同士でしか話せない、動物は動物としか話せない、という「暗黙のルール」を作り出していることもよかったです。
この手の動物を擬人化させた映画では当たり前のようなことでもありますが、自分は「スチュアート・リトル」の「動物と人間が話しているのに誰も疑問に思わず、説明もない」というのがちょっと苦手だったので、嬉しかったのです。
ミュージカルの数々も楽しくって仕方がありません。
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声優陣がかなり豪華で、「ソーシャル・ネットワーク」のジェシー・アイゼンバーグ、「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイ、「ジャンゴ 繋がれざるもの」のジェイミー・フォックスなどの歌声を聞くこともできます。
今回劇場でかかるのは日本語吹替版のみですが、吹替版でも(一部を除き)ミュージカルシーンは原語で聞くことができるので問題ないでしょう。
吹き替え版も、主人公役の山口勝平をはじめ有名どころがそろっているので、声優ファンの方も納得であると思います。
また、「動物の密猟への批判」というメッセージ性もあります。。
映画に登場するアオコンゴウインコは実際に絶滅が危惧されており、教育上にもとてもよい作品だと思います。
そして何より、見所満載のアクションシーンが素晴らしかったです。
宮崎駿作品のような奥行のあるアクション、「空」を意識した画がてんこ盛りで、高揚感が抜群です。
自分はDVDで観てしまいましたが、これは劇場で観ると感動もひとしおでしょう。
2016年にはリオデジャネイロオリンピックも開催されますので、いち早くリオの雰囲気を知りたい方にもうってつけなのではないでしょうか。
もちろん、インコ好きの方も必見です(最近は「インコ臭」がブームになっているようですし)。
この映画が制作されたのは2011年です。
本国で高い評価を得ながらも、日本ではビデオスルーの憂き目にあった作品でした。
ソフト化されてから2年近くが経過してからの劇場上映というのも、珍しいことです。
これは「隠れた名作」と謳われてきたこと、根強いファンからの応援があってこそのことでしょう。
ちなみに続編の「Rio 2」も来年全米で公開予定です。これも日本で公開して欲しい!
上映は期間限定ですので、是非近くで上映している方はお早めに劇場へ足を運んでみてください。
今なら入手困難な「インコアイス」が、映画とコラボした特別アイスを劇場で食べることができますよ。
個人的には現在公開されている同じくファミリー向け映画の「ミニオン危機一発」よりも面白いと思います。
デートでも家族で観ても、間違いのない1本です!
以下はほんの少しだけ内容がネタバレです↓ 内容の紹介程度にとどめていますが、予備知識なく観たい方は要注意
密猟された子どもの頃のブルー(主人公)は、運良くトラックから逃れ、心優しい少女・リンダと出会い成長していきます。<寒い日はこれだね~
はい、こんな感じに成長しました。
好みがうるさく、生意気なので、いいやつとばかりは言えませんね。
さらに彼は一発奮起して空を飛んでみようとするのですが・・・<普通に本を読む
「飛行の基礎」という本を読んで勉強するのでした。字が読めるのかよ!
空を飛べなくてもじゅうぶん注目の的になりそうです。
さらにブルーの語録を書き出すとこんな感じ↓
・(密猟者に捕まって)サバイバルの本には待っていれば助かるって書いてあったよ
・「アニマルプラネット」で食物連鎖のことも知ってるさ
・僕は飛べないけど、鳥のうち40種類は飛べないんだぜ?
・(飛ぼうとする前に)空気力学的に無理だよ
・(パーティ会場を見て)衛生法に違反しているよね
・(女の子を口説く直前に)生物学に変だよね
うぜえ。
さらにこいつはかなりチキンなので、肝心なときに日和りまくります。
そんなダメダメだからでこそ、成長がとても嬉しく思えるんだよなあ・・・
そしてミュージカルの数々が本当に素晴らしい!<響く「リーオ!」という合唱
<俺は殺し屋さ!
*このミュージカルのみ吹き替えになります<いかしたパーティさ
*ちなみに右の小さい鳥の声を出しているのがジェイミー・フォックスです。この後はアン・ハサウェイの歌声も聞けます。<歌声はなし。猿たちのダンス!
また、後半に「桜」が出てくるのにもびっくりしました。
はじめて知ったのですが、ブラジルでも7~8月に桜が咲くのですね。
この美しい桜並木を見ながら、ブルーは一目惚れをした相手「ジュエル」にアプローチしようとするのですが・・・<抱き寄せようかな・・
でもやっぱりヘタレなので、直前でやめてしまいます。
なので仲間たちがそれを後押ししてくれます。<ムードを盛り上げてやろう
<「綺麗な瞳」って言うんだ!
しかし、この後もブルーはダメダメです。
その過程は情けないやら可愛いやら。モテない男子は必見です。
原語で映画を観てみると、やっぱり劇場でも字幕版を上映して欲しかったかな・・・とも思います。
役者たちの演技もさることながら、原語でしかわからないことば遊びもありますので。
たとえば悪役が猿たちに言った「monkey business」には「ふざけている」「ごまかし」という意味が込められているのですが、こういうのが吹き替え版では伝わらないのですよね。
でも吹き替え版の声優陣は文句なしの上手さでありましたし、原語でのミュージカルも堪能できたので満足ではあります。
魅力的なキャラが織り成す物語はやがて収束を迎え、とってもハッピーになれるエンディングを迎えます。
本当に楽しかった!
参考↓
ブルー 初めての空へ - みんなのシネマレビュー(ネタバレ注意)
ストーリーもテンポが良く面白いだけじゃなく、映像がとにかくカラフルで綺麗なのがとても良かったです。
昨年のマダガスカル3を思い出しました。
冒頭の鳥たちのミュージカル、ラストのカーニバル
それぞれ別の美しさを見せてくれたし
アクションシーンもあって飽きさせない作りなのも良かったですね。
ホントこれなんで映画館でやらなかったんですかねえ
続編もやるそうなので期待してます。
イオンシネマの半券を見せると売店でDVDが500円で買えるそうなので買おうかなと思っています。
ただ一つ、主人公の鳥はオタクで薀蓄ばかり語っていると書かれていますが僕が吹き替えで観たせいでしょうか
そういう印象はあまり受けませんでした。
吹き替えと字幕ではちょっと違ったりするんですかね???
> イオンシネマの半券を見せると売店でDVDが500円で買えるそうなので買おうかなと思っています。
そんなキャンペーンが!お得ですね。
> ただ一つ、主人公の鳥はオタクで薀蓄ばかり語っていると書かれていますが僕が吹き替えで観たせいでしょうか
> そういう印象はあまり受けませんでした。
> 吹き替えと字幕ではちょっと違ったりするんですかね???
ごめんなさい、ちょっとオタク層の方にアピールするために過剰に書いてしまいました。あんまりうんちくは言っていませんものね(知識をひけらかすだけで)。
該当部分を修正しました。ご指摘感謝です。