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動き出した時間 「キッズリターン2 再会の時」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はキッズリターン 再会の時です。


個人的お気に入り度:5/10

一言感想:前作にあった魅力は半減、しかし役者は素晴らしい


あらすじ


「キッズリターン」の物語から10年後―
シンジ(平岡祐太)はボクシングの道に進んでいたが、試合では負けてばかりだった。
マサル(三浦貴大)はヤクザとなり、出所をしたばかりだった。
うだつがあがらない2人は、偶然再会を果たすのだが・・・




北野武監督の傑作青春映画「キッズリターン」の続編です。

金子賢
2968円
powered by yasuikamo

1996年の作品なので、17年も経っているのですね。
その時間経過を反映したように、本作は前作の10年後の物語が描かれています。


「キッズリターン」を観た方であれば「あれひとつできれいに完結しているのに、続編をつくる意味があるのか」と思う方も多いでしょう。
その要因のひとつが、前作の印象的なラストシーンです。
それは「主人公たちのその後を観客たちに想像をさせる」ものであり、「人によって解釈が異なる」でもある、とても印象深いものでした。

個人的にも前作(のラストシーン)が大好きだったので、この続編の製作のニュースを聞いたときには喜びよりも「えっ?」という困惑と不安のほうが大きかったです。
その不安は、残念ながら映画本編を観ても拭いきれるものではありませんでした。

映画の製作には北野武監督は関わっていません。
久石譲のテーマ曲も使われていません。
キャストも総入れ替えされています。
まるで二次創作のような雰囲気さえ感じました。

清水浩監督は長年北野武監督のもとで助監督を務めていた方ですし、「キッズリターン」への愛情を確かに感じます。
しかし、前作のようなギラギラとした熱量は感じられず、物語の魅力に乏しいまま終わっているのは残念でした。


良いところもたくさんあります。

筆頭に上がるのが、主演の2人の好演です。
平岡祐太は前作のシンジに、三浦貴大も前作のマサルに見えます。
3ヶ月のトレーニングをした平岡祐太のボクシングシーンは圧巻で、スローモーションなどの演出を使うことなく、迫力ある試合の様子が撮られています。
ほかのキャストも、中尾明慶倉科カナベンガル小倉久寛杉本哲太など、若手からベテランまで実力派ぞろいです。
特に市川しんぺー演じるダメおやじがハマり役すぎて感動を覚えるほどでした。

音楽も前作に負けず劣らず魅力的でした。
遠藤浩二による楽曲は前作のテーマ曲に似た雰囲気もあり、実に効果的な使われ方をしていました。


中盤までは展開が冗長で、後半の展開に煩雑さを感じてしまうのも事実です。
興行収入も伸び悩んでいるようなので応援はしたいのですが、青春映画としての面白さを期待する人にはあまりおすすめはできません。

しかし、役者たちのファンにはおすすめします。
これ一本で完結していますし、前作の出来事もセリフで説明してくれるので、前作を観ていなくても楽しめるでしょう。

前作のファンの方でも、パラレルワールドのような出来事が描かれていると思えば、充分に楽しめるのではないでしょうか。
とくに本作のラストシーンは、前作を観ていたほうがより感慨深いと思いますよ。

本作は、落ち込んでいる人間が這い上がろうとする物語です。
日常で嫌なことがあったり、挫折を味わった人にとっては、とても勇気づけられる内容かもしれません。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓ 今回は短めです。
















~残念だったこと~

もっとも不満だったのが、後半にシンジが網膜剥離をした事実があっさりと放り出されていることでした。
試合中にそのことを心配したり、気にする様子も全くありません。
そうした「爆弾」を抱えても、リングに立ちたいと願うシンジの心情も描写不足なのではないでしょうか。

ユウジ(中尾明慶)とその恋人が、特に前後に説明がないまま「ビニールシートに包まれて死んでいる」シーンも悪い意味で驚きました。
いくらなんでも唐突すぎですし、ヤクザの崎山がやったものなのかどうかもはっきりしません。

思い違いだったら申し訳ないのですが、マナミ(倉科カナ)は最後のシンジの試合を見に来ていませんでしたよね?
松本(市川しんぺー)にチケットを渡されたのに、それを使っていないのはなぜなのでしょうか?(マナミはマサルに観に行くことを躊躇していたと言っていましたが・・・)


~ギャンブル~

ギャンブル狂のダメおやじ・松本の描写は強烈でした。
後輩に金を借りようとして、1000札がなくて5000円札しかない場合でも文句を言い、その5000円を取っていったばかりか、「返さねえよ、バカ」と捨て台詞を吐きます。

そして同じバイトをしているシンジも、松本の「賭け」に乗ったりもします。
シンジもまた、ギャンブルをして、そして「負けた」人物であると暗に示しているかのようでした。

松本が道路整理の途中にトラブルを起こしたことが、シンジとマサルが再開するきっかけとなったということにも皮肉を感じます。
この2人はもともと高校でトラブルばかりを起こしていた悪ガキ同士。こんな形でめぐり合うのも、運命だったのかもしれません。

松本はバイトをクビになりますが、去る前にシンジに2000円を返します。
松本も、そうして悪いことをした自分にケジメをつけたかったのでしょう。


~時計~

ユウジは落ち目のヤクザの親分・室沢(杉本哲太)に時計のオブジェを渡していました。
ユウジは「電池は親分が入れてください」と言っていました。

室沢がマサルに「九州に行ってみるのはどうだ?」と提案をしている時には、その時計の振り子は動いていました。

しかし後半に警察にガサ入れされ、親分が連行された時に、その時計は壊れて止まってしまいました。

時計は「時」をあらわし、それはマサルの行く末を示していたものでした。
親分が電池を入れて時計を動かしたのは、マサルが「はじまった」ことを示していたのでしょう。

しかし「時」は再び止まってしまいます。
マサルはヤクザの崎山をナイフ(ドス)で刺すことを決めます。


~無言の会話~

マサルは崎山を刺すことに失敗します。
かわりに、マサルを逮捕するために訪れた刑事を刺してしまいます。
マサルが向かったのは、シンジの試合会場でした。

シンジはマサルの視線に気づきます。
劣勢だったシンジでしたが、奮闘を続けK.Oでの勝利をしました。

マサルはその光景を見ます。
しかし、警察に連行されました。

シンジは、トロフィーを掲げました。
マサルが警察に連れて行かれても、まだ掲げたままでした。

前作のラストでは、2人はことばを交わしました。
しかし、ここでは「無言」です。

しかし彼らは「まだ終わっちゃいないよ」と、「無言の会話」をしたかのようにも感じました。

おすすめ↓
「前作で交わされた二人の“あの会話”の続き」 ユーザーレビュー - Yahoo!映画
「10年後ももがいています。」 ユーザーレビュー - Yahoo!映画
佐藤秀の徒然幻視録:キッズ・リターン 再会の時

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2013-10-17 : 映画感想 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
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<2013年上半期公開>
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<2012年下半期公開>
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『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
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『アナザー Another』
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<2012年上半期公開>
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『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
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<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
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『ミッション:8ミニッツ』
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