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本当にいいやつ? 映画「マラヴィータ」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はマラヴィータ(英題:The Family)です。


個人的お気に入り度:4/10

一言感想:設定が面白いのに、もったいない


あらすじ


ブレイク一家はヴェルヌイユに引っ越して来た。
一家の父・ジョバンニ(ロバート・デ・ニーロ)は元マフィアであり、8年前に仲間を密告したために命を狙われていた。
ジョバンニはFBIの保護を受けることとなり、彼を見張るスタンスフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)は、ジョバンニに目立たないようにと忠告する。
しかし、嫁のマギー(ミシェル・ファイファー)や2人の子ども、そしてジョバンニは周りの人間たちに対してマフィアならではの攻撃性を見せるのだった・・・




レオン」「フィフス・エレメント」のリュック・ベッソン監督最新作です。

本作はマフィア映画に多大なリスペクトを捧げています。
主人公を演じるのが「アンタッチャブル」「ゴッドファーザー PartII」でマフィアを演じていたロバート・デ・ニーロというのがその最たるものでしょう。
さらに作中では「デニーロ自身が主人公を演じていた映画を観る」という展開まであります。

そして、本作は「(元)マフィア一家の日常」を描くという一風変わった娯楽作になっています。
マフィア映画に詳しいほど、この映画はより楽しめるでしょう。

しかし、マフィア映画への愛情を感じる反面、物語のほうはかなり物足りません。
工夫をすれば、
「一見普通の家族が実はマフィアだった」というギャップを売りにしたコメディにもできるはずですし、
「普通になれないイレギュラーの人々」という悲しみを描いた人間ドラマにもできるはずですし、
「家族で力を合わせて奮闘する」アクション満載の痛快な物語にもできるはずです。

その要素はあるにはあります。
しかし、どれも「少しずつだけ描いている」ためか、中途半端さが否めませんでした。
せめて、もう少し中盤の登場人物の行動が、ラストの展開に生かされていたらよかったのですが・・・

たとえば、同じように社会になじめない家族を描いた傑作アニメ「Mr.インクレディブル」では、一家の個性、家族の絆がしっかりと描かれています。
何度観ても新しい発見があるMr.インクレディブルに比べると、マラヴィータはあらゆる点で「もったない」と思わずにはいられませんでした。
マフィア映画好きに向けた「小ネタ」を仕込むのは大いに結構なのですが、もう少し脚本のほうを練ってほしかった、というのが本音です。

この映画で痛快なのが、マフィア一家の彼らが「気に入らないやつを痛い目にあわせる」という展開です。
日頃からムカツク人が周りにいるのであれば、ちょっとスッキリできるのかもしれません。

ちなみにタイトルの「Malavita」とはイタリア語で「裏社会」という意味です。
そして作中に登場する犬の名前でもあります。
はたしてマフィア一家が「裏社会」に生き続けるのか、それとも平穏な日常を手に入れることができるのか・・・それを楽しみに観てみるのがよいでしょう。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓












〜一家が殺された?〜

度肝を抜かれたのは、映画のはじめに、どこかの家族が殺し屋に皆殺しにされるという展開です。
この一家の見た目がブレイク一家にそっくりなので、「えっ?」と思ってしまいました。

実は殺されたのはよく似た別の家族であり、殺し屋が持ち帰った指の指紋を見てドン・ルケーゼは「やつとは違う」と口にします。
奇をてらった展開ではありますが、予想を裏切る幕開けとしてはよかったと思います。


〜ウォレンの行動〜

息子のウォレンは初日から「クソ野郎」に目を付けられてしまい、報復の手だてを考えます。
ウォレンは人物の観察眼、記憶能力にすぐれており、様々な生徒から「取引」をすることに成功します。

まあその結果が、「相手を集めてみんなでボコる」というのにはがっかりしたけど・・・マフィアの息子だからといって、もう少しスマートにできないのかよ。
おかげで彼はその素行が問題視されてしまうのでした(当たり前だ)。


〜ベルの行動〜

娘のベルは「クソ野郎」の車に乗せられ、家に帰りたいと言ったのに湖畔に連れてこられます。
クソ野郎がキャミソールのひもをクイッとつまんだだけで、ベルはラケットを手にボコボコにしちゃうのでした。

ベルの暴行<やりすぎ・・・

ベルが「あんたたちの将来は女で決まるのよ」「女を大切にすることね」と忠告するのは痛快でした。

さらにベルはポーチを盗んだ女の子までボッコボコにして、「いかれている」とウォレンに返されます。彼女の返事は「ありがとう」だったけど。

ベルは数学教師志望の学生に一目惚れをして、彼のところに「個人授業」を受けにいきます。
そして誘惑のすえに体を重ねるのですが・・・・後の電話では学生は「パリに行くよ。すてきな経験だった、一生忘れない」とベルに告げます。
ベルは「私はあなたしかいない。愛だけが常軌を逸した世界から救ってくれると思っていたのに・・・」と涙します。

ベルは「マフィア一家」の自分が嫌で、愛する人を手に入れてその日常から脱したかったのでしょう。
とはいえ、彼女はジョバンニに「最高のパパよ」と言ったり、別れを告げる前にウォレンをハグしたりもします。家族を嫌いにはなれないのでしょうね。

しかし、彼女の悲しみが「マフィア一家」ということとは関係のないことだったのが残念です。
あれでは男に性的な誘惑をして、捨てられてしまうという自意識過剰で自分勝手な女性にしか見えないのです。明日が試験だと言ってるのに誘惑するし・・・
もっとベルを魅力的な人間として描いてほしかったです。


〜マギーの行動〜

母のマギーは、スーパーで「44年に上陸したからって偉そうに」「あいつら朝も昼もハンバーガーなんだぜ」などのフランス語で話されてた侮辱に憤り、スーパーを爆破させます。

ママ マラヴィータ<ドンッ

マギーはジョバンニが配管工をボッコボコにしたことをとがめたりもしますが、やっぱりまともじゃないですね。

悲しかったのが、彼女が教会へ告解をしに言った後のことです。
神父は優しくマギーを告解へと導いたのに、彼女の素行を知ると「あんたは悪魔にとりつかれている!出てってくれ!」と拒絶をするのです。
それも、致し方ないでしょう。


〜ジョバンニの行動〜

父のジョバンニは、隣の家にすむ男性に「歴史のことを書いている作家だ」とうそをつきます。
しかしノルマンディー上陸作戦のことをあまり知らないばかりに「海兵隊のことを書く」と言ってしまい、「作戦に参加したのはGIだけでは?」と突っ込みをもらいます。
ジョバンニは「小説にしておけばよかった」とつぶやき、スタンスフィールドにも「歴史はだめだ」と言われてしまいます。
ジョバンニは自叙伝を書き始めますが、それもスタンフィールドとFBIに問題視されます。ジョバンニが言った「俺はホワイトハウスで有名な作家か!」はいい皮肉ですね。

そして彼は配管工をボッコボコに殴ります。
なぜなら配管工は、45分遅刻したにもかかわらず「来ないよりはいいだろう」とほざき、さらに法外な金をふんだくろうとしたのですから。

そして、「水道の蛇口が茶色い」ことの原因である化学肥料メーカーの社長に会いにいき、社長が「ボトルの水を飲め」とほざいたため、ジョバンニは社長を車で引きずり回しちゃうのでした。
そして、ジョバンニは時限爆弾でタンクを爆破させます(爆発した時刻は、奇しくも殺し屋たちが町にやって来たのとほぼ同時でした)。

ムチャクチャなジョバンニですが、町長に「何もしていないことこそ諸悪の根源だ」と言ったり、パーティで自分を茶化す男たちへの怒りを押さえたり、それなりに殊勝なところも見られました。

ジョバンニは映画の討論会に参加します。
もともとは「走り来る人々」の予定でしたが、フィルムの間違いにより「グッドフェローズ」の上映になります。
この映画で主人公を演じているのが、まさにデニーロなのです。

ジョバンニが最後に人々に拍手喝采を浴びたのは、この映画への知識が半端なかったためでしょう。だって,主人公のジミー・コンウェイを演じていたのですからね。


〜俺はいいやつだ!〜

ジョバンニが作中で自叙伝に書いた「俺がいいやつの理由」を書き出してみましょう。

10位:ひるまない
9位:痛みに動じない
8位:やるべきことはやりとげる
7位:俺を恐れるやつを軽蔑しない
6位:はじめて銃をくれた人を尊敬する
5位:無駄に人を苦しめない
4位:法は無視するが、無法者の俺は無視されない
3位:俺に逆らわないやつはいい思いをする
2位:ボスのいる前では冒涜しない(←ごめんなさい、まちがっているかも)
1位:人を傷つけるのは、痛めつける理由があるときに限られる

あんまりいいやつじゃねえよ。
「ひるまない」「痛みに動じない」とか知るかって感じだしさあ。


〜ラストバトル〜

ウォレン「英語の言葉遊びの宿題」として、ドン・ルケーゼが口にしていた「ボリス・ゴドノフはじゅうぶんだ(Good Enogh)」を学級新聞に載せてしまい、それがまわりまわってドンのもとへ届けられてしまいます。

殺し屋たちは警察や消防署の人間を殺し、家族を殺しにかかります。
家にはロケットランチャーまでぶち込みました。

このときジョバンニが家の電話をなかなか取ろうとしなかったのは、それが娘の恋人からのものだと思ったからなんでしょうね。

ウォレンは2丁マシンガンで、マギーもショットガンで応戦してくれました。

息子だって頑張る<息子も頑張ります

ジョバンニも、マギーを犯そうとした男に食って掛かってくれます。
最後にベルが殺し屋の頭領に追いかけられますが、スタンスフィールドが横から車でひいて助けてくれました。

残念で仕方がないのは、家族がそれぞれの「特技」を使わず、一同が結集して協力をするシーンがなかったことです。
中盤の数々の行動が全く伏線になっていません。
犬のマラヴィータもほとんど活躍していませんし、FBIの部下2人も同時にマシンガンでやられちゃうだけだし・・・どうにも消化不良でした

最後にジョバンニがナレーションで語る「今回のことで家族の絆が強まった」というのも、家族が共闘していたとは言えないため、勝手にジョバンニだけが思っている独善的なものに感じてしまいます。
本作の後味が悪く感じるのは、そんなところが理由にあるのでしょう。


〜己の価値〜

ジョバンニは最後に(こんなにひどい目にあったにもかかわらず)「今日はいい日だった」と語りました。
茶色い水は透明になり、家族の結束は強まり、討論会では喝采を浴びたとーそれは、はたから見ると自己肯定に思えることです。

しかし、マフィアとしての生活という「狂気」に身を置いている者は、そう思うしかないところもあるのでしょう。
「また名字をかえないといけない」とぼやくジョバンニは、少し悲しそうでした。

おすすめ↓
「マラヴィータって・・・」 ユーザーレビュー - Yahoo!映画
「デ・ニーロのセルフパロディ映画」 ユーザーレビュー - Yahoo!映画

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2013-11-22 : 映画感想 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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非公開コメント

No title
>一家の個性
個人的にはしっかりお父さんの才能を受け継いでいるウォレン君の学校掌握術が良かったです(下克上(告発)で学校を去らる所までそっくり・・・)
一方影がお姉ちゃんは直接的な暴力だし、お母さんもママ友会の暴君を懲らしめるとか見たかったです。
>「相手を集めてみんなでボコる」というのにはがっかり
イケイケリア充だと思っていた「クソ野郎」達が、気付いたら孤立していて、ウォレン君の手にキスするハメになる・・・とかの方が良かったかもしれませんね。

>マラヴィータはあらゆる点で「もったない」と思わずにはいられませんでした。
「ゴースト・エージェント R.I.P.D.」でも感じたものがありました。続編があるようならもっとジョバンニ以外の家族の活躍も観て見たいです。

>〜俺はいいやつだ!〜
たしかに常識的に褒められない事ばかりですが、アウトローという法の外にはみ出してしまった者達が守るべき仁義を現していたように見えました。
今のヤクザなんかこれすら守ってませんし・・・

>ジョバンニの行動
実は水道関係の仕事をしているので、山の中に違法産廃処理場を作るわ、外国人に水源を売りまくるわしてる日本の外道ヤクザをジョバンにシメてもらいたいと思ったりしました。

>グッドフェローズ
年配の方が多かった劇場で爆笑が起こり、映画館でしか味わえない感動を貰えました!
2013-11-24 00:21 : 毒親育ち URL : 編集
Re: No title
> 実は水道関係の仕事をしているので、山の中に違法産廃処理場を作るわ、外国人に水源を売りまくるわしてる日本の外道ヤクザをジョバンにシメてもらいたいと思ったりしました。

そのお仕事をされているとは!
毒親育ちさんにとってはほんとうに痛快ですね。


> >グッドフェローズ
> 年配の方が多かった劇場で爆笑が起こり、映画館でしか味わえない感動を貰えました!

なんてうらやましい!
自分の観た回は若い人ばかりなので、当然そのシーンではクスリとした笑いもありませんでした・・
2013-11-24 20:47 : ヒナタカ URL : 編集
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