グロ映像頂上決戦 映画「V/H/S ネクストレベル」ネタバレなし感想+各作品紹介
個人的お気に入り度:8/10
一言感想:マジで気分悪くなるよこれ(褒め言葉)
あらすじ
探偵業に携わる男とそのアシスタントは、失踪した大学生の調査のために空き家に入る。
そこには画面がついたままのテレビ、そして数本のビデオテープがあったー
オムニバス・ホラー「V/H/S シンドローム」の続編です。
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この作品はいわゆる「ファウンド・フッテージ(ある理由により埋もれていたという設定のドキュメンタリー風作品)」もので、基本のプロットは若者が空き家に入る→次々と恐ろしいビデオ(ホラー作品)を観るというシンプルなものです。
この2作目でもそれは全く変わっておらず、メインの物語の1本+ビデオ映像の4本のホラー作品が楽しめるという構成になっています。
前作があまり評判がよくなかったので敬遠していたのですが・・・今回の「ネクストレベル」を観てびっくりしました。めちゃくちゃ面白いじゃん!
前作を観てこそわかるオマージュもあったそうですが、本作は前作を観ていなくても全く問題なく楽しめるでしょう。
各作品は完全に独立していますし、ストーリーはあってないようなものなのですから。
流されるホラー作品のコンセプトもシンプルで、言わばエロ・グロ全部乗せです。
次々と映し出される超ハイテンションな阿鼻叫喚の地獄絵図こそが本作の最大の魅力であり、POVならではの手ぶれ映像も相まって、満腹の状態で観たりするとマジで吐きかねない勢いでした。
そんなわけで本作は当然のようにR18+指定。女性や子どもにはとても観せられません(劇場には女性もたくさんいたけど)。
ちなみに前作は低予算ホラーとしてはスマッシュヒットを飛ばしていたのですが、今作の興行収入は1/5程度に下がってしまったそうです。
今作の方が世間的な評判も高いのに、ちょっともったいないですね。
ホラー映画ファンからはそこそこ知られた監督が作品を撮っているので、各監督の作品が好きな方にはぜひ観ていただきたいです。
手ぶれ映像で気分が悪くなる方、グロ映像が苦手な方は絶対観るなと断言できます。
しかし、ホラーファンにとってはかなりの満足感を得ることができるのではないでしょうか。
こんなに面白い作品が、全国で6館でしか観れないのはなんとももったいないですね。いや、作品のターゲットがニッチすぎるから、しょうがないんだけど。
以下、各作品の紹介です↓
結末などはネタバレしておらず、紹介程度にはとどめています。
しかし、本作は予備知識がないほうがより楽しめるかもしれないのでご注意を。
ついでなので各作品の邦題も勝手に考えてみました。
〜1本目〜
「Phase I Clinical Trials」
監督:アダム・ウィンガード
代表作:サプライズ(原題:You're NEXT)
勝手邦題:臨床「死」験
個人的お気に入り度:6/10
紹介文:
事故で片目を失った男が、カメラ付きの義眼をつけて帰宅すると、次々と幽霊に教われるという話。
もうひとりの主役は人工内耳をつけた若い女性。彼女の死んだ叔父まで来客してきて・・・その先は言わないでおきましょう。
難を言えば、ひとりが「幽霊が見える」、もうひとりが「幽霊の声が聞こえる」という設定をもっと生かしてくれたらよかったかな。
個人的最恐シーン:<ベッドに誰かがいる・・・
〜2本目〜
「A RIDE IN THE PARK」
監督:エドゥアルド・サンチェス
代表作:ブレア・ウィッチ・プロジェクト
勝手邦題:ゾンビ・パーク
個人的お気に入り度:9/10
紹介文:
傑作。
笑いあり、涙あり、感動ありでほぼ完璧な出来なんじゃないでしょうか。
「3人のゾンビ」シーンの素晴らしさは、みんなで笑いを共有できる映画館でこそ観てほしいです。
ゾンビが主人公になった映画には「コリン LOVE OF THE DEAD」「ウォーム・ボディーズ」がありましたが、今回のほうがより感情移入してしまいました。
個人的泣けるシーン:<クマのぬいぐるみなんだけど・・・
〜3本目〜
「SAFE HAVEN」
監督:ギャレス・エヴァンス
代表作:ザ・レイド
勝手邦題:残酷カルト教団地獄
個人的お気に入り度:9/10
紹介文:
傑作。
今までもキツい映像ばかりだったけど、これは格が違う。
カルト教団の取材に訪れたインタビュアーたちが恐ろしい事態に遭遇するという話です。
未成年者が違法な団体に囲われているという設定だったので、「トガニ 幼き瞳の告発」のような話になるのかと思いきや、全然違いました。
おとなしいのははじめのインタビューシーンだけで、終盤には頭の処理が追いつかないほどのグログロ映像が展開するのです。
「ストーリーとか、ジャンルなんか知るか!」な感じのムチャクチっぷりがもう最高でした。
あと主人公が「不倫現場のビデオを観る」展開は無理あり過ぎ!いやラストの衝(笑)撃のオチのためには必要なんだけど!
あ、あと妊婦さんは絶対観ちゃだめよ、これ(そもそもこんな映画観ないだろうけど)。
地獄絵図ハイライト:<女性が拉致されて・・・
<なぜ集団で銃を?(観てもマジで意味が分からん)
<この後に血まみれの男は・・・
〜4本目〜
「Slumber Party Alien Abduction」
監督:ジェイソン・アイズナー
代表作:ホーボ・ウィズ・ショットガン
勝手邦題:エイリアン、クソガキたちを襲う
個人的お気に入り度:6/10
紹介文:
とりあえず主人公チームが全員アホ。
ネット用語で言うならDQNなクソガキたちがエイリアンに襲われるだけの話。それ以外に何にもない。
こいつら姉のセックスの現場に訪れて「イェーイ!」「子どもが子どもつくっているぜ!」とかはやし立てるんだもん。死んでも関わりたくない人種です。
しかし、こいつらがエイリアンから逃げるときには真剣に助け合っているのがけっこう泣かせます。
ちょっと「プロジェクトX」にも似ていますね。
あと、「作中で傷つけられている動物はいません」というテロップがあってほしかったです。ワンちゃんが可哀想。
宇宙人との遭遇シーン:<グレイ登場
なんていうか、幽霊もの、ゾンビもの、カルト教団もの、宇宙人ものと、ホラー好きにはたまらないジャンル分けがされているのが最高ですね(3作目はいろんなジャンルがごった煮状態だけど)。
ちなみに、メインのビデオテープの物語「TAPE49」を手がけたのは「サプライズ」で脚本を手がけたサイモン・バレットです。
こちらは話に整合性も何もなく、4本の作品を見せるためだけにあるという印象で、お気に入り度は4/10くらいでした(冒頭でおっ○いわしづかみの不倫の現場を撮影するシーンはよかったけど)。
とにかく2作目と3作目が傑作すぎて、これだけで大満足でした。
ちなみにこの映画、怖いか怖くないかどちらですかと問われたら、怖い前にひどすぎて笑うとだけ言っておきましょう。
おすすめ↓
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』監督インタビュー 映画『V/H/S ネクストレベル』 – ガジェット通信
あなたのレビュー、とても参考になります。
記事を読んでネクストレベル観たくなりました!(でも自分高校生なんで観れない……)
僕も自身のブログで映画批評やっています。『永遠の0』『黒執事』『小さいおうち』『叛逆の物語』などをレビューしましたが、驚くことにほとんど採点が真逆でびっくりです。特に『永遠の0』は……あなたとはかけ離れた採点してます。
レビュー面白かったので、これからも読ませていただきます。がんばってください!
> 記事を読んでネクストレベル観たくなりました!(でも自分高校生なんで観れない……)
ぜひDVDになったときに!高校卒業してからどうぞ。
> 僕も自身のブログで映画批評やっています。『永遠の0』『黒執事』『小さいおうち』『叛逆の物語』などをレビューしましたが、驚くことにほとんど採点が真逆でびっくりです。特に『永遠の0』は……あなたとはかけ離れた採点してます。
ブログ、よかったら教えてくださいね。リンク貼りますので。
永遠の0は万人向けに見えて、意外と人によって評価が異なる作品ですもの。
評判悪いんですね…
POVによる生々しさ満載の映像と
ファンタジックな低予算CGがうまく噛みあってた
良作だと思いました。
モンスター女に見えない殺人鬼、
手が生えてくる屋敷などバリエーションも豊富で
オムニバス映画としても楽しかった作品です。