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生きる意味 映画「ブッダ2 手塚治虫のブッダ 終わりなき旅」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はBUDDHA2 手塚治虫のブッダ-終わりなき旅-です。


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:どうして前作はこうならなかったんだ・・・


あらすじ


シッダルタは修行僧のデーバ、子どものアッサジと出会い、苦行林へ向かう旅を続けていた。
そのころ、ルリ王子が率いるコーサラ国はシャカ国を侵攻し、ほぼ壊滅状態に陥っていた。




<前作のレビューはこちら>

どうしよう・・・・ものすごく面白かった・・・
ツッコミどころがたくさんあることを期待したのに、振り上げた拳をぶつけるところがなく、「お、おう」と挙動不振なリアクションをとるしかありませんでした。

本作の原作は、言うまでもなく漫画の神様・手塚治虫による同名の大傑作漫画です。

手塚治虫
6615円
powered by yasuikamo

前作では原作の要素をツギハギして製作したために大いなる矛盾が生じていましたが、今作では上手く原作の要素を一本の映画作品の中に落とし込んでいます。
原作を読み込んだ方にとっても、新たに「ブッダ」の物語に触れる人にとっても、この映画は楽しめるでしょう。

描かれているのは仏教の「」です。
作中では「動物が生きるには他者を喰らわなければならない」ということが明確に提示され、それでもなぜ人は生きるのか、生きようとするのかという生命の本質に触れています。
秀作「アシュラ」と同じく、「生きる」という真摯なテーマを伝えてくれました。

本作の良作っぷりを見ると、前作は製作中に何かしらの大事故が起こったとしか思えません。
スタッフは前作の失敗から学んだのでしょう。
2つの話を同時展開したためにとっちらかった印象があったことも、観客総ツッコミの矛盾が生じていたことも、本作では見事に解消されています。
それどころか、本作では前作のツッコミどころを一応筋が通るように言い訳をしていました
この言い訳を入れたスタッフの英断には感動しました?(疑問系)

水樹奈々藤原啓治沢城みゆきなど声優陣も豪華なので、アニメファンにとっても劇場に足を運ぶ価値があります。
さらには吉永小百合松山ケンイチ真木よう子なども声優として参加しており、声優と渡り合える演技を披露していました。
アニメそのもののクオリティも高く、前作のような気色悪い違和感のある演出もほとんどありません。

宗教を描いた駄作「ファイナル・ジャッジメント」「神秘の法」では劇場ですすり泣きが起きている中で死んだ顔をするしかないという大宇宙の中に取り残されたような気持ちになりましたが、この作品では本当に感動できました。
これは原作へのリスペクトがあってこそ成り立つものです。

この出来であれば、前作のように前売り券が金券ショップで250円で叩き売られるようなこともないでしょう。
3部作のラストにも期待しています。

最大の問題点は、一応続き物であるので前作を観ていないと話がわかりづらいことですね。
えーと、でも、前作はアレなので、うん、原作だけ読んで劇場へ行きましょう!おすすめです!(いやマジで)

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓ 前作のネタバレもありますのでご注意を










〜前作の大矛盾解消〜

前作の矛盾、それは15年の月日が経っているのに重要人物のタッタが子どものままの姿であるということでした。
映画は前作の直後から始まっていますが、タッタは見事に大人へとなっていました。お前はタケノコ姫か。

この成長ぶりにスタッフ・・・じゃなかった、修行僧・デーバがツッコミを入れます。

デーバ「タッタはずっと少年のままの姿だと聞いていたが」
タッタ「ああ、だが動物に乗り移ることができる力を失ってからは、急に大人になっちまった」

ああ・・・そう・・・
苦しすぎる言い訳ですが、スルーするよりはマシです。


〜アッサジの死〜

主人公・シッダルタ、デーバ、お坊さん志望の子ども・アッサジは修行林へ向かう旅に出ます。
アッサジは傷の膿を切り出したときに臨死体験をし、それ以来予言の能力を持つようになります。
彼はマガタ国の王の死どころか、自分の死さえも予言しました。

4年4ヶ月4日後の満月の日、アッサジを死なせたくないシッダルタは彼を木の上に移動させ、動かないように縛っていました。
しかし、予言は避けられませんでした。うさぎが木の上のアッサジの縄を切り、アッサジは植えた獣に食べられてしまうのです。

その後の苦行で死にかけたシッダルタは、マーヤー天に「苦行で死んではいけません。アッサジは獣に食べられるために、あなた自然界の理(ことわり)を教えるために産まれたのです」と諭されます。

シッダルタは、この試練を終え、獣たちに説きはじめます。

「生きることは他の命を奪うことであり、それは自然の摂理である。
だが、満腹になったライオンは無益な殺生はしない。
人間だけが、無益な殺生をしている」
とー

この無益な殺生という教えは、後半の悲劇と密接にリンクしています。


〜救い〜

シッダルタが苦行をしている途中、タッタと盲目のミゲーラもその場所に着ていました。
ミゲーラは苦行をしている修行者に小屋を焼かれ、なおかつ病気にかかってしまいました。

シッダルタはアッサジの予言通り、彼女の体中に出た膿をその口で吸い出していきます。
献身的な看病が続いたため、ミゲーラは快復していきました。

タッタはシッダルタに王になってくれと頼んでいましたが、ミゲーラが助かった後はこう言います。
「コーサラ国への怒りや苦しみがなくなっちまった。
そして、おまえさんのやっていることがひどく大切なことに思えてきた」

ミゲーラもこう言っていました。
「私はこうして生きることができた。
私はあんたに身体だけでなく、心も救われたんだよ」とー

シッダルタがその教えと行動により人を救う物語は、ここからはじまったのでしょう。


〜ヤタラのおっかあ〜

ルリ王子は奴隷と貴族の間に生まれていました(原作ではそのことで彼が周りから蔑まれる様子も描かれていました)。
ルリ王子のうわさを聞いたとき、シッダルタが神妙な面持ちとなったのは、前作の主人公であったチャプラが似た境遇であったからでしょう。

ルリ王子は彼は「身分をはっきりしなければらない!」と主張し、自身の母を奴隷として牢に入れていました。
家来の大男・ヤタラはルリの母を「おっかあ」と親しみを込めて呼んでいました。

城では疫病が流り、ルリ王子は悩みに悩んで奴隷たちを焼き払うという決断をします。
その奴隷の中には、母親もいたのに・・・・
牢の火に気づいたヤタラは、燃え盛る火の中で母を探し、救いました。

ヤタラは城の外れで、「おっかあ、オラの死んだおっかあにそっくりだ。オラのおっかあになってくれ」と頼みます。
母はこれを受け入れ、顔を見せてとヤタラに頼みました。
ヤタラは「オラは化け物だ、嫌いになる」と躊躇しますが、仮面を外します。
その顔を見て、母は「ちっとも怖くない、醜くないわ」と言ってくれました。

しかし、母は疫病のためにすぐに亡くなってしまいます。
失意に沈み、死にたいと思うヤタラは、導かれたかのようにシッダルタのもとへ訪れます。


〜人の苦しみ〜

ヤタラはルリ王子を憎く思いますが、シッダルタはこのように諭しました。

「ルリ王子も苦しかったのではないか。いや、実の母を殺そうとしたのであれば、その苦しみはさらに深くなったのではないか。ルリ王子こそ不幸な人間なのではないか。
みんながどこかで苦しみや不幸を抱えて生きている。
あなたは苦しみ、人の苦しみも知った。だから、人の苦しみが誰よりもわかるはずだ。
何も知らずに死んでいった女奴隷はさらに不幸かもしれない。
あなたも意味があって生かされている。あなたがいたからでこそ『円』が結ばれている。あなたがいないと何かが狂うんだ。
あなたが生まれたとき、父と母はどんなに嬉しかったことだろう」


ルリ王子は母の墓を掘り起こし、身体を抱き寄せ「親不孝者をお許しください」とさめざめと泣きました。

ヤタラは涙を流し、「俺、人をたくさん殺した。そんな俺でも生きていていいのか」と訴えます。
シッダルタはやさしく微笑みました。

ルリ王子の母も、ヤタラが殺した人々も「無益な殺生」です。
シッダルタの教えは、その罪を背負った人にも「救い」を与えていました。

シッダルタはブラフマンから「目覚めた人、ブッダと名乗りなさい」と諭されます。
その旅路で、彼はこれからも多くの人を救っていくはずです。


おすすめ↓
新装版「ブッダ」第7巻 内容紹介(本作のエピソードが収録されています)
スジャータは名も無き女性へと変わっており、エピソードはカットされていました。作品のバランスを考えればこれがベストだったのでしょう。
ところで、ダイバダッタはもう出てこないのでしょうか・・・

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2014-02-09 : 映画感想 : コメント : 7 : トラックバック : 0
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非公開コメント

No title
なんですって!前回は特に王様の棒読み具合に大宇宙へ放り飛ばされた香ばしさだったのに、今回は面白いんですか。もう三部作もあるのに全部アレだったらどうしよう…と思っていたので安心しました。
2014-02-09 20:42 : ナベ URL : 編集
Re: No title
ダメ映画フリークの自分としてはむしろがっかりしましたw
ちなみに棒読み王様は今回も出てくるんですが、2・3回しゃべっただけなのでどうでもよかったです。ちょい役なのにエンドロールででかでかと名前が出たのには笑いました。
2014-02-09 21:49 : ヒナタカ URL : 編集
ブッダ2
声優はまぁまぁだったんじゃないでしょうか
大和田伸也さんはさすがでしたし松山ケンイチが意外に良かった
実写じゃ棒なのにw

確かに前作に比べ良くはなったと思います

ダイバダッタはこの時点で出てないとなるともう登場しないでしょうね
次作でアジャセやアナンダが登場かな
2014-02-11 00:06 : デルピッポ URL : 編集
Re: ブッダ2
> 声優はまぁまぁだったんじゃないでしょうか
> 大和田伸也さんはさすがでしたし松山ケンイチが意外に良かった
> 実写じゃ棒なのにw

ブラックジャックのような「おまえさん」という言い方が様になっていました。

> 確かに前作に比べ良くはなったと思います
> ダイバダッタはこの時点で出てないとなるともう登場しないでしょうね
> 次作でアジャセやアナンダが登場かな

アナンダは出てほしいですね。
個人的に原作でダイバダッタの話が一番好きなので、ちょっと寂しいです。
2014-02-11 17:11 : ヒナタカ URL : 編集
No title
迷ってましたが観て来て良かったです。
仏教よりも御釈迦様の物語なのが個人的に大きく改善点。

でも、前作よりも苦戦中だとか。周囲に前回でタイトルから「手塚治虫」を外せ!とブチ切れた人達がけっこう居るのですが、布教してみます・・・。

>家来の大男・ヤタラ
彼とおっかあのシーンで泣きました。ああいう気は優しくて力持ちな大男、怖そうな容姿に優しく純粋な心、とかいうキャラに弱いです・・・。
2014-02-15 00:54 : 毒親育ち URL : 編集
Re: No title
> でも、前作よりも苦戦中だとか。周囲に前回でタイトルから「手塚治虫」を外せ!とブチ切れた人達がけっこう居るのですが、布教してみます・・・。

前作で懲りた人が多そうです。なぜあんな出来になっちゃったの・・・
2014-02-15 10:29 : ヒナタカ URL : 編集
No title
私もダイバダッタのエピソードは大好きですので、残念な気がしました。

そして、私はヒナタカさんとは違い、本作もあまりよい評価を出せないのです。
原作はもっとエンターテインメント性溢れるのに、何でこんなに宗教臭くなってしまったのだろう…。
原作のタッタの台詞ではありませんが「プンプンすらぁ」という感じで…。

2014-03-17 23:25 : シオンソルト URL : 編集
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