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動き出した時間 映画版『アオハライド』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー

今日の映画感想はアオハライド(ちょっと遅れました)です。


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:誠実な青春映画だった

あらすじ


高校生の吉岡双葉(本田翼)は、中学の初恋の相手・田中洸(東出昌大)と再会を果たす。
双葉はやさしかったはずの洸が別人のようにクールになっていたことに戸惑いを隠せなかった。その理由は、洸が長崎に行っていた“空白の4年間”に理由があった……




ソラニン」「ホットロード」の三木孝浩監督最新作であり、咲坂伊緒の少女漫画を原作とした作品です。

咲坂 伊緒
432円
powered by yasuikamo

原作でも映画でも優れているのは、物語で描いているのが“恋愛だけではない”ということです。

タイトルは、「青春」を訓読みして「アオハル」にして、そこに「みんなで青春に一生懸命に乗って行く」という意味の「Ride」を付け加えて「アオハライド」となっています。

その名が示すように、本作で描かれているのはまさに青春です。
恋心だけに傾倒することなく、友情や家族愛をしっかり取り入れ、大人になる手前の少年少女の青春時代を丹念に表現した作品に仕上がっていました。

原作漫画は12巻を超えてもまだ完結していない長編なのですが、映画の2時間の枠の中への収めかたもじつに上手かったです。
自分は原作を3巻くらいまで読んでいて(全部読んでいなくてごめんなさい)、基本的に忠実でありつつも、タイトにできるところは思い切って切り捨てて、シチュエーションを変えつつも大切なシーンはしっかりと再現されていることがわかりました。
原作を知っていると「このシーンはこういう形で出てくるんだな」と、新たな表現に気づいてより楽しく観ることができるかもしれません。

そのおかげで主人公ふたり以外のキャラクター(みんな魅力的)の内面が描ききれていないという難点もありますが、これはしかたがないでしょう。
映画を観た後に原作(またはアニメ)を観ると、より登場人物のことが好きになれると思います。

もちろん、原作のことを知らなくてもまったく問題なく楽しめます。
そして、少女漫画が苦手な人にもおすすめできます
物語で見えてくるのは、高校時代のめんどくさいことや、日常の中のちょっとしたすれ違い。
青春がいいことばかりでなく、辛いことまでをもしっかりと描いているので、とても登場人物に感情を移入をさせてくれます。
素敵な高校時代を追体験したい人にとっても、いい映画になるのではないでしょうか。


少し残念だったのは、展開のところどころに違和感があったこと。
本作は前述したように恋心だけでなく友情や家族愛も盛り込まれているのですが、欲張りすぎたためか少し説得力に欠いた描写が見受けられました。

この映画にまったく非はないのですが、後半の展開がL♡DK』とわりとカブっていました
まあ同じジャンルの映画だと、こうなってもしかたがないよね……これで『好きっていいなよ。』を観ていたらどれがどれだかわからなくなっていたかもしれません。

とりあえず思ったのはみんなイケメンの重い過去が好きなんですね
<イケメン+重い過去=守ってあげたくなる>という黄金の方程式が成り立っています
これが非イケメンだと“女々しい”とか“重いのは無理”とかですからね。まったく世の中は不公平だぜ(心の狭い発言)。

また、キャスティングも批判を浴びやすいポイントなのかもしれません。
東出昌大さんはもう26才で、さすがに高校生を演じるにしてはお肌にハリがなさすぎです。
作中で吉沢亮演じる親友が「(先生に比べれば)俺のほうが肌のハリいいのに〜」と言ったのは何のあてつけかと思いました。
原作と比べると、洸がほとんど感情を見せない暗いキャラクターになっている(過去の重い出来事のせいもあるのですが)ので、拒否反応を覚える原作ファンもいるかもしれません。

そのほかのキャストでは、新川優愛のクールビューティーっぷり、高畑充希の“影”を見せる演技が大好きでした。
脇役を実力のある方がしっかり支えているので、自分はキャスティングには悪い印象はありません。


これはなかなかにおすすめです。
三木監督はいままでの人気のある原作を手がけてきており、本作でもその丁寧な演出は多くの観客に受け入れられるでしょう。

自分はこの手の映画をあまり観なかったのですが、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』や『近キョリ恋愛』は真摯な映画作りへの姿勢がわかり、とても大好きな作品になりました。

改めて、「映画は観るまでわからない」ということを心に留め、もっともっと優れた映画を観ていきたいものです。デビクロくん』は予想どおりダメだったけどね!
エンドロール後にもおまけがあるので、最後まで観ましょう!

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓











〜野暮な不満点〜

中盤で菊池君(千葉雄大)が急に双葉にキスをするのはちょっと……
原作ではこのふたりはちゃんと過程を経てつきあっていたみたいなのですが、映画の菊池君は性急すぎて好きになれません。

そういえば、ライブ会場ですっころんで洸を押して双葉とキスさせてしまった小湊君は謝れよ

洸が長崎の教室のキャンパスに「午後七時、三角公園で」という約束をナイフで掘っていたのは残念でした。
いくら後悔してからって、学校の公共物を傷つけるのはなあ……原作のように双葉に謝っていたほうが自然だったと思います。


〜友情ごっこ〜

この映画でもっとも好きだったのは(原作でも描かれていましたが)、主人公の双葉が“背伸び”をしていた描写でした。

双葉は中学のときに女子グループに入れずに孤立をしていました。
高校になり、なんとか友だちを作ることはできましたが……じつは空気を読んで“友だちごっこ”を続けていただけにすぎませんでした。
双葉は、孤立されている女の子が悪口を言われていても、自分の保身のために何も言うことができなかったのですから。

しかし、洸に「友だち付き合いが安い」と言われた後の双葉は、思い切って悪口を言っていた友だちを批判します。
結果的に双葉はまた孤立してしまい、「これは自分のせい」と責めるのですが……洸は双葉の頭を抱きしめて、「必死だったんだよな」と慰めてくれるのです。

学生時代に「女子グループ」の怖さに身の覚えがある人は多いと思います。
みんな必死でグループの輪に入り、空気を読んで“友だちごっこ”を続けている—
そんなドキッとしていまう心理が、十分に描かれていました。

双葉はリーダー研修会に参加して、新しく何かを始めようとします。
始めはリーダーとしてうまくまとめることができなかったけど、みんなが(その前に双葉がひとりで考えていた)研修会の目的を書いてきてくれました。

みんなで朝焼けを観たとき、双葉は「これも友だちごっこ?」と洸に聞きます。
損得勘定や自分の保身なんか考えず、ただただ楽しい瞬間をいっしょに過ごせるのが、本当の友だちなのかもしれません。

また、双葉は研修会の目的を「みんなで楽しい思い出をつくること」と小学生のようなことを書いていましたが、そのことに洸はこう言ってくれます。

「あれ、いいと思うよ。学校行事なんてな、みんなが同じ温度の中で、楽しい思い出になってりゃいいんだよ

やれ研修会でリーダーシップだ将来に社会で生きていくためだとかという取ってつけたような目的よりも、こうした“思い出”があることのほうが、確かに大切なことなのかもしれません。


〜時間〜

“時間”というキーワードも重要でした。

双葉は洸が長崎にいた空白の4年間を知りませんでしたが、やがて洸のそばには、洸と境遇が似ている鳴海という女の子がいることを知ります。

鳴海がいることで洸が束縛されていることがわかった双葉は、鳴海に「あなたがいると洸の時間が止まっちゃうの」と言うのですが……「思い上がらんといて、勝手にあんたが時間が止まるなんていう妄想を押し付けているんと違うか!」と突っぱねられてしまいます。

ところが、最後は鳴海のほうから「洸ちゃんの時間を進めてあげて」と双葉に頼みます。
それは、洸が「七時に三角公園で会う」という双葉との約束をずっと後悔していて、“過去”に囚われていたことが鳴海にもわかったからでした。

小湊は「俺たちもうちょっと早く会えていたらよかったのにな、それだったらあいつのいちばん辛いときにそばにいてやれたのに」と思っていました。

彼の言うとおり、辛い過去は取り返しのつかないものです。

しかし、“いま”からなら変えることができます。
洸は、自分が好きな双葉と、幸せになる道を選んだのです。


〜幸せ〜

小湊は、ウジウジしている洸にこう言っていました。
「自分の幸せを考えられないやつが、他人の幸せを考えてんじゃねーよ!」と。

洸は母親をガンで亡くしており、容態が悪くなっていくことに気づけずにいました。
成海は洸と同じく親を亡くしており、洸は鳴海が大丈夫になるまでいっしょにいてあげようとしました。

このときの洸は「あいつの気持ちは誰よりもわかるから」と、同じ想いをしている鳴海と悲しみを共有して生きようとしていました。
そこには“幸せ”というものは見ることができません。

そんな洸は、長崎の教会で母が毎日のように洸のことばかりを考えて、笑顔でいることを望んでいたことを知ります。
ここで洸は、母がただ苦しんだばかりでなく、自分の幸せを望んでいたことを知ったのです。

洸が、後悔し続けた過去から抜け出すことができ、自分の好きな双葉とともにいたいと思うことができたのは、(母がそう望んだように)自分のこれからの幸せを願うことができたからなのでしょう。

エンドロール後では、5人みんながバスの最後尾で寝ている姿が映し出されました。
そこでの主人公のナレーションは「青春はいつだって間違える、だからこそ青春なんだ」でした。

たとえ間違えることがあっても、そうした思い出が“青春”になるのであれば……
本当の友だちを見つけようとしたり、過去に見切りをつけようとしたり、とにかく何か行動を起こしてみるのもいいかもしれません。

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2014-12-26 : 映画感想 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
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<2014年下半期>
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『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
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<2014年上半期>
『渇き。』
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<2013年下半期公開>
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<2013年上半期公開>
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『横道世之介』
『脳男』
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<2012年下半期公開>
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『るろうに剣心』
『プロメテウス』
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『アナザー Another』
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<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
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<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
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『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』

<2011年上半期公開>
『ブラック・スワン』
『八日目の蝉』
『手塚治虫のブッダ』
『わたしを離さないで』
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<2010年公開作品>
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