大切なターゲット 映画『暗殺教室』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー
個人的お気に入り度:6/10
一言感想:よくぞ…ここまで…(←作中のセリフ)
あらすじ
超進学校の椚ヶ丘中学校では、「落ちこぼれ」とされる3年E組があった。
ある日、3年E組にタコの姿をした生物が担任教師としてやって来る。謎の生物は翌年3月に地球を破壊すると宣言し、3年E組の生徒たちはその暗殺を依頼される。
おとなしい少年・潮田渚(山田涼介)は「殺せんせー」の弱点をメモしつつ暗殺の機会を狙う。そして停学が明けた赤羽業(菅田将暉)も教室にやってきて……
週刊少年ジャンプで連載中の人気コミック『暗殺教室』の実写映画版です。
![]() | 松井 優征 432円 powered by yasuikamo |
ブログで書いていた漫画紹介の記事↓
<暗殺を教わっている先生を暗殺で葬れ!漫画「暗殺教室」レビュー カゲヒナタのレビュー>
「暗殺」という物騒な言葉がタイトルになっているとはいえ、陰々鬱々とした印象はなく、子どもに見せたくないという印象もまったくありません。
ジャンルとしては、学園コメディです。
しかも、教育というテーマを十分に取り入れています。
暗殺という一見インモラルなものモチーフとしながらも、実は教育的な内容になっているというギャップは本作の魅力です。
だいたい、各所で大人気になっている「殺せんせー」の造形だけでも、ギャグにならざるを得ないですよね。

ストーリーは
月を破壊した超生物が現れた→その生物がなぜか僕らの担任に→地球を破壊されたくなかったら暗殺してね☆
というツッコミどころ満載、破天荒すぎるものです。
こんなアホな(褒め言葉)設定は漫画でしか描けないと思っていましたが、まさか実写映画になるとは……なんだか人間の可能性は無限大な気がしてきました。
原作の大ファンである自分は、『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』『海月姫』と同じく、キャラの再現度を大いに期待していました。
『海猿』シリーズの羽住英一郎監督×『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』で協力をしていた金沢達也脚本ということでどんな
……実際に映画を観て、驚きました。
キャスティングは約一名を除けば納得の再現度でした。
そして、単純におもしろいだけでなく、原作リスペクト、映画愛にも満ちた作品だったからです。
この映画版で優れているのは、とにかく原作漫画の展開を2時間に詰め込むためにあの手この手を使っていることです。
省略できるところはバッサリカット、それでいて印象的なシーンはなるべく拾う、さらには時間内にきっちり収めるために複数のエピソードを統合していたりしています。
そこには、限られた時間で原作ファンに納得できるものを届けよう!という制作者の意地が垣間見えました。
映画オリジナルの展開にも伏線を十分に使っていたのも好印象。原作を忠実に再現するだけでなく、サプライズも用意してやろうという気概も感じられます。
自分が感動したのは、原作にはないオープニングのシークエンス。
ネタバレになるので↓に書きますが、これは映画ファンであれば大いに笑えるのではないでしょうか。
また、サブキャラクターのキャスティングは知らないでいたほうがより楽しめると思います。
自分はほとんど予備知識なく観に行ったので、転校生の「イトナ」と、体育教師「鷹岡」が出てきたときに大笑いしました。
この「お前かよ!」とツッコめるのも素敵なのです。
また、ニュースなどでは思い切りバラされているのですが、殺せんせーの声優もできれば知らずに観たかったなあ……映画の最後の演出を見る限り、あれはとっておきのサプライズだったと思うので。
なよなよしている山田涼介、不真面目な生徒を演じた菅田将暉は文句なくハマっています。
椎名桔平演じる烏丸先生は原作では20代だったのでちょっと違和感がありますが、その存在感のおかげでふざけた(褒め言葉)映画の雰囲気を、ぐっと引き締めることに一役買っていました。
……えーと、そして誰もが懸念しているゴリ押しをされていた知英(ジヨン)という配役がありましたね。
そこはある意味大丈夫と言うか……軽いネタバレかもしれませんがもう言ってしまいます。ジヨンが演じるビッチ先生は中盤までひと言もしゃべりません。
なぜかと言えばエピソードの省略のためなのでしょうが、自分にはしゃべればボロが出るから無理やりセリフが減らされたようにしか思えませんでした。
まあ中盤からは大いにしゃべるのですが、片言の日本語+わざとらしく英語で補足を入れるという大変うっとしい話し方をしていました。
外国人の英語教師→日本語を片言でしゃべるという設定はまあ納得できるのですが、原作のビッチ先生は明らかに日本語が流暢だったじゃんか……
これはジヨンが悪いんじゃなく、配役と演技指導が悪いんだと思う。
気をつけなければいけないのは、週刊少年ジャンプで連載中の衝撃の展開=単行本派は知らない展開がネタバレしていること。
これは『ドラゴンボール』で例えるならば、倒したはずのフリーザがお父さんを引き連れて復活した展開並のすさまじさなので、単行本でその展開が載ってから公開してほしかったです。
さて、原作の展開を詰め込んでいることが長所とは言いましたが、裏を返せば矢継早で展開しすぎてダイジェスト感が否めないのは本作の弱点でしょう。
これは、よくも悪くも「原作の寄せ集め」です。
心理描写が省略されているので、原作を読んでいない人には少々わかりにくいところもあったりします。
また、クライマックスは伏線がうまく使われているのはいいのですが、展開そのものには説得力がありません。
もう少しだけさらなる工夫があればもっとハラハラできたと思うのですが、肝心なところで詰めの甘さを感じてしまいました。
原作では「超生物が担任としてやってきてしかも暗殺を命じられるという設定がツッコミどころ満載」ということ自体をギャグにしてしまったのですが、映画ではそこにあまりツッコミをいれずにさらっと流してしまっていました。
映画だけを観た人はそもそもの「なんで?」ばかりが気になってしまい、ノレない部分があるのかもしれません。
また羽鳥監督ならではの、無理やり泣かせるような演出があるのはやはり好きにはなれません。
大作日本映画ではおなじみの佐藤直紀の音楽は、相変わらず大仰に使われていて、かえって映画の印象を悪くしている印象もありました。
そんなわけで、不満点はそれなりにあるものの、原作ファンであれば大いに楽しめる内容であることは間違いありません。
原作を読んでいなくても、つぎつぎに押し寄せるメチャクチャな展開に身をゆだねるだけでおもしろく観れるはずです。
くり返しになりますが、漫画でしかありえないような設定を本気で実写映画にしたことは賞賛すべきです。
よくある「映像化不可能と言われた~」というコピーがついてもおかしくないですよ、本当。おすすめですよ。
余談ですが、『暗殺教室』を気に入ったのであれば、ぜひ原作者・松井優征の前作『魔人探偵脳噛ネウロ』も読んでほしいです。
![]() | 松井 優征 756円 powered by yasuikamo |
「探偵」という名を冠しているものの、作者自身が「探偵ものの皮をかぶった単純娯楽漫画です」とぶっちゃけているのがステキ。
「ドーピングコンソメスープ」を始めとする独特のギャグ(?)や犯人たちの強烈過ぎるキャラは忘れられそうにありません。
キュビズムを取り入れた絵のセンス、毒々しさなどは『暗殺教室』にはない魅力でした。
また、『ネウロ』には、人工知能が人類の脅威になる『トランセンデンス』のようなエピソードがあり、そのプロットはトランセンデンスよりもはるかにおもしろかったです。
非凡な才能を持つ作者に一生ついていきます(脚本改善署名運動が行われていたアニメ版のことは忘れましょう)。
↓以下、結末も含めてネタバレです。観賞後にご覧ください。
~まさかのキャスティング~
転校生イトナを演じていたのは加藤清史郎(こども店長)でした。
周りが中学生に見えない体格ばかりでしたが、ひとりだけ小学生に見えますね。
最高だったのが暴力教師・鷹岡を演じた高嶋政伸。
その徹底したヒールっぷりには大笑い。ワクチンを持って挑発しているときの悪そうな顔、「土下座っていうのはこうやってやるんだよお~」というセリフ(映画オリジナル)は子どもにはトラウマになりそうだ(大人は爆笑)。
さらに素晴らしいのは、自律思考固定砲台を演じたのが、橋本環奈であったこと。
原作通り金髪でなかったことはやや残念ですが、原作の「あざといけどめちゃくちゃかわいい」とキャラにハマりまくっています。
そして二次元の画面とはいえ、橋本環奈がナースや女教師のコスプレをしてくれるのです。
コスプレを見たときの自分の気持ち↓
そして誰もが驚く殺せんせー役の二宮和也。
エンドロール最後の、殺せんせーのところにスクロールが戻って、殺せんせーの横に「二宮和也」と書かれるのは試写会のときにはなかった演出です。
本編では「ヌルフフフフフ」という笑い声も含めて、原作のイメージ通りすぎる完璧な演技でした。
句読点を置かずに矢継ぎ早にしゃべるのは『DEATH NOTE デスノート』のL(松山ケンイチ)の影響でしょうね。
ちなみに、殺せんせーの分身が増えすぎて、子どもが多くなって父親が蒸発するというシーンでは、二宮和也は家族全員を演じていたそうです。すげえや。そういえば、カルマの先生役(原作では大野健作という名前)として登場したリリー・フランキー似の人(本人?)は誰だったんだろう……。
出演情報をググってもわかりませんでした。情報をお待ちしています。
→『花子とアン』などに出演されていた吉田鋼太郎さんでした。実際にリリー・フランキーに似ているとよく言われているのですね。
ちなみに回想シーンで登場していた雪村先生役は桐谷美玲でした。出演時間はわずかなので、言われなきゃ気づけないですね。
~作品の都合を逆に利用~
思えば、自律思考固定砲台(二次元の機械)に橋本環奈がキャスティングされたのは、多忙すぎる彼女であっても合成で出演が可能ということですよね。
映画製作においてキャストのスケジュール調整は本当に大変なもの。うまく作品の設定を使ったものです。
また、原作の修学旅行中のエピソードは「暗殺合宿」という設定に変わっていました。
実際の撮影も校舎に泊まるという合宿スタイルで行っていたそうなので、ロケ地が1か所で済む+長い時間をかけて撮影できるという一石二鳥の手段なのでしょう。
原作では孤島でしていた「暗殺大会」も、校庭へ場所を変更。
殺せんせーを縛っていたセットが凝っていて、がらくたの中にとび出し坊やっぽいのが銃を持っていたのが楽しかったですね。
~野暮な不満点~
殺せんせーの過去の回想を計5回もやるのはやりすぎです。
小出しにするくらいなら、ほかのエピソードに時間を割いてほしかったです。
カルマが自分から崖に飛び降りるときの雑なワイヤーアクションは何やねん。
人間ではありえない飛び方をしていましたよね。
自律思考固定砲台のエピソードの後半部分がまるごと削られていたのも残念。
ていうか橋本環奈の「律は悪い子でしょうか?」というセリフを聞きたかっただけですが。
クライマックスの展開では、渚とカルマがイトナに追いつかれずに鉄塔に登ることができたこと、イトナがさっさと攻撃しないこと、渚が鷹岡に土下座したことに意味が感じられない(ワクチンを作るまでの時間稼ぎだとは説明される)のは、やはり詰めの甘さを感じます。
また、渚の幼なじみとして映画オリジナルキャラクターの女の子が出てくるのですが、「3年E組に入って生き生きしているように見える」と言ってくれたこと以外にとくに何もしていません。
ほかにも、「学園長の策略」「ビッチ先生が口にした最強の殺し屋・死神」「殺せんせーと雪村先生との確執」という伏線は、続く(To Be Continued)ということで次回作にぶん投げでした。
原作が完結していないので仕方のないことではありますが、続編ありきのつくりはあまり好きになれません。
エンドロールでは出演者たちの楽しそうな撮影シーンを写していたのですが、人によっては映画の余韻が壊されたと思う人もいるかもしれません。
まあエンドロールでエクザイルダンスをしていた『ワイルド7』よりははるかにマシです。
~良改変だと思ったところ~
オープニングは、破壊された月を写した後、暗闇で特殊部隊がつぎつぎに倒れていくというホラーSFっぽいシーンになっていました。見た目はまるで『エイリアン2』じゃん!
特殊部隊を倒していたのが、殺せんせーの触手。この後にとぼけた顔の殺せんせーが登場するので、さらにそのギャップに笑えます。
ビッチ先生のエピソードをまるごとカットして、いきなりビッチ先生が教室の物置から登場→二丁拳銃をぶっ放す→脚につけた銃でさらに応戦!というのもよかった。中二病心がくすぐられます。
彼女が殺せんせーにガトリングガンで挑む→ブルマ(体操服)姿に手入れされるというのは回想であっさりと描いていたのですが、かえって殺せんせーが無敵だということを示せています。
カルマが殺せんせーに挑むシーンを、漫画のコマのように演出して描いているのも楽しかったですね。
原作が漫画であるからこその演出ですし、テンポをさらによくしています。
クライマックスの展開は映画オリジナル+原作のエピソードの統合なのですが、
先生に第二の刃を用意しろと言われていた→殺せんせーが雨で膨らんでいた→百葉箱でゲリラ豪雨(殺せんせーおよびイトナの弱点)が来る時間を調べていたと、無駄なく伏線を用意されていたのがうれしかったです。
~泣けるシーンがいい意味で台無し~
映画の最後に、殺せんせーは「対先生弾」が詰め込まれた核用のシェルターに入れられます。
殺せんせーは「先生をしてきてうれしいのは、生徒の成長をみることができたことです。君たちの担任でよかった……」とまるで遺言のような言葉を残すのですが……殺せんせーは消滅したかと思いきや、さめざめと泣いている渚の後ろに瞬間移動してハンカチを渡していました。
これは泣ける演出を逆手に取って、ギャグとして昇華しています。
『海猿』シリーズの「泣かせようとする」演出は嫌いだったけど、これは上手い!
~笑顔で胸を張れる暗殺を~
原作でも映画でもおもしろいのは、生徒たちは暗殺というインモラルなものに挑んでいるのに、その暗殺のターゲットである先生こそが生徒たちに正しい方向を示してくれることです。
・自分を大切にして(暗殺に)挑もう
・相手の心を読むには国語力も大切です
・君たちには第二の刃(暗殺以外の手段)も必要です
さらには「暗殺」という目的を利用して勉強もやる気にさせて、世界中に連れて行って身になる勉強を教えてくれています。
(ただ、ピサの斜塔で三角関数はマスターできないだろ!とツッコミは入れたい)
殺さなければいけないターゲットなのに、大切ないい先生というアンビバレントな印象を持つ殺せんせーと、その暗殺教室の日常はこのうえなく魅力的なのでした。
超おすすめ記事 原作との違いや改変などが詳しく書かれています。少年ジャンプ連載中の展開もこちらを参照↓
実写版「映画 暗殺教室」の成功点と失敗点 (ネタバレ感想&ストーリー全編解説) - YU@Kの不定期村
展開が早過ぎるというのが率直な印象でした。
もちろん映画という尺に収める上で、詰めていかねばならないという事も判るのですが、『暗殺教室』という原作をまったく知らない人には、話に付いて行くことができない映画になっていたのではという気がしてなりません。
ヒナタカさんの仰るよう「ツッコミどころ満載で破天荒すぎるアホな設定」ばかりで、ここまで設定がマクガフィンだらけの作品もそうそうない。ヒッチコックが生きていたら感嘆するのではと思うような原作で、逆に映画向きな素材だと連載開始当初から感じていました。
その意味で言えば、殺せんせーの経緯とか、そんなものは全く抜きにして構わなかった。構成次第で、この映画はもっと面白くなったのではと思えてなりませんでした。
> 自律思考固定砲台
背景に流れる数式スクリーンセーバーのパターンが、あまりにも少ないのが残念。
> 鷹岡@高嶋政伸
これは意外な役ですね。彼が、こういう悪役を演じるのは極めて珍しい。
温厚さと陰険さの二面性を持つキャラは難しいと思うのですが、これには彼の別次元の演技力を見た気がしました。
カルマくんの先生役は、吉田鋼太郎さんですよ(・ω・)
> カルマくんの先生役は、吉田鋼太郎さんですよ(・ω・)
ありがとうございます。『ごちそうさん』などに出演されていたんですね。追記します。
矢継ぎ早感や省かれたシーンはあったもののまあ映画だからしょうがないかと割り切ったこともあってか気にしなかったです。
ただ自分が観た時点で原作単行本18巻まで読んでたからそう思うのかも、と思うので未読の方だったらシオンソルトさんの仰るようについていけないでしょうし原作で描かれた魅力を知ることができないのでは、と思うところはあります。
とはいえ統合してるところもあったと感じますし映画独自の点もアリです。
>暗殺という一見インモラルなものモチーフとしながらも、実は教育的な内容になっているというギャップは本作の魅力です。
>>同感です。ていうか原作やアニメを観ていろいろ気づかされたり前向きにさせられたりすることもあるのでその意味で「ああ…やっぱこの作品好きだわ」ってなった口です。
>自分はほとんど予備知識なく観に行ったので、転校生の「イトナ」と、体育教師「鷹岡」が出てきたときに大笑いしました。
>>観る前に知ってしまった時の「お前かよ!」感は自分も思いましたねえw
ただ鷹岡に関しては『探偵はBARにいる』のカトウの例もありますし違和感はなかったです。イトナに関しては他の面子と比べて容姿が幼かったなと思いましたw
あと殺せんせーの場合「関智一さんや福山潤さんときて実写版は誰だろこれ」と声を聞きつつ楽しみにして二宮和也さんと聞いて「そうきたか」って思いました。そして見事ハマってて良かったです。
>なよなよしている山田涼介、不真面目な生徒を演じた菅田将暉は文句なくハマっています。
椎名桔平演じる烏丸先生は原作では20代だったのでちょっと違和感がありますが、その存在感のおかげでふざけた(褒め言葉)映画の雰囲気を、ぐっと引き締めることに一役買っていました。
>>渚に関しては原作の女子っぽい容姿ではないので観る前は「まあ山田さんの容姿も中性的なところあるけど…どんな感じになるんだろ」と思ってましたがいざ観てみたらハマってました。
この場合女子っぽい中性的容姿という設定を思い切ってなしにしてよかったと思います。
烏間先生に関しては自分の場合、中の人が公開時点で50歳なので20代だった原作は敢えて考えなかったのと中身は原作通り真面目な堅物な感じだったのでこれはこれでよかったと思ってます。
で、ビッチ先生ですが…別物として考えたらいいのかもしれませんがそれにしたって片言さが気になりました。ただ背景はどうあれ喋らせてボロが出るぐらいなら喋らせなくて正解だったのでは、と個人的には感じました。
少なくとも自分は「原作と比べて口数少ないけどまあ気にはならないや」って思ってましたし。
>気をつけなければいけないのは、週刊少年ジャンプで連載中の衝撃の展開=単行本派は知らない展開がネタバレしていること。
>>先述したように単行本18巻まで読んでから観賞したので最後のアレは「未読の人だったらネタバレになるよなあ」ってなりました。尤も、「映画独自の演出だったんだな」と解釈する人もいたかもしれませんが。
>ちなみに、殺せんせーの分身が増えすぎて、子どもが多くなって父親が蒸発するというシーンでは、二宮和也は家族全員を演じていたそうです。すげえや。
>>あのくだりは好きでしたがそれを聞くと「ニノすげえ…」ってなります。別作品でだけどそりゃ日本アカデミー賞主演男優賞取るわな。
>カルマの元担任
>>あの教師を観たとき「そういえば吉田さんは公開時点で過去に同監督の『MOZU』に出てるからなあ」って思いました。
余談ですが個人的な感覚では顔の輪郭が細く普段は裸眼の方がリリー・フランキーさんで輪郭が太く眼鏡をかけてる方が吉田鋼太郎さんって感じで判別つけてます。
>ちなみに回想シーンで登場していた雪村先生役は桐谷美玲でした。出演時間はわずかなので、言われなきゃ気づけないですね。
>>もしかしてと思ってましたがやはりそうでしたか!
>作品の都合を逆に利用
>>ところどころ「あら、原作とは場所変えてるのね」と思ってましたが悪い感は抱かなかったですし随分上手いことやってくれます。
>カルマが自分から崖に飛び降りるときの雑なワイヤーアクションは何やねん。
>>自分もあれは飛び降りる軌道がおかしいなと思ってましたがやはりそうですよね…。
>自律思考固定砲台のエピソードの後半部分がまるごと削られていたのも残念。
>>原作やアニメにおいて殺せんせーのおかげで女子中学生っぽくなった律が国により元通りにされた…と思ったら自分の意志で抗った、というくだりが個人的に好きでしたしあれがあるからこそ、と思ってたので「そこは省かない方がよかったんじゃないか」と自分は思いました。
>エンドロールでは出演者たちの楽しそうな撮影シーンを写していたのですが、人によっては映画の余韻が壊されたと思う人もいるかもしれません。
まあエンドロールでエクザイルダンスをしていた『ワイルド7』よりははるかにマシです。
>>自分は気にはならなかったものの雰囲気が違いすぎますしピクサー作品じゃあるまいしやめた方がよかったのでは…。
>オープニングは、破壊された月を写した後、暗闇で特殊部隊がつぎつぎに倒れていくというホラーSFっぽいシーンになっていました。
>カルマが殺せんせーに挑むシーンを、漫画のコマのように演出して描いているのも楽しかったですね。
>>自分もアレは好きです(特に後者)wあと前者の場合なまじ原作を知っているからこそ却って、なところが自分はありました。
>原作でも映画でもおもしろいのは、生徒たちは暗殺というインモラルなものに挑んでいるのに、その暗殺のターゲットである先生こそが生徒たちに正しい方向を示してくれることです。
>>確かにテーマがアレですがしかし言いたいことの本質は子供だけでなく大人でも感心できるものですからねえ…。
>ただ、ピサの斜塔で三角関数はマスターできないだろ!とツッコミは入れたい
>>塔の高さと地表~塔てっぺんはともかく横の辺がわかりませんからねw
あと個人的には思い違いでなければ鷹岡が仕掛けた毒が原作やアニメ版みたく食中毒ではなくガチな奴だったっぽいので「えっマジモンの方!?」ってなりました。
あと、ぬの人ら3人のキャラが好きだっただけに描かれなかったのが個人的に惜しまれました。