ゆる~い映画レビューがメインのブログです。最新映画の感想は↓の「新作映画レビュー」からどうぞ。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-------- : スポンサー広告 :
Pagetop

映画『ヴィジット』シャマラン監督は低予算のほうがおもしろい法則(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想はヴィジットです。


個人的お気に入り度:7/10

一言感想:POVになってもシャマラー大歓喜

あらすじ


15歳の姉ベッカと13歳の弟タイラーは、ペンシルバニアに住む祖父母のところに1週間だけ滞在することになる。
やがて祖父母は異常な行動をするように・・・




『シックスセンス』『アンブレイカブル』のM・ナイト・シャマラン監督最新作です。

シャマラン監督好きのことを、世間一般的に「シャマラー」と呼ぶそうです。

なぜ彼が愛されるかといえば、「『シックスセンス』以外はちょっと・・・」なダメな子っぽさと、前半はすげーワクワクするけど後半で「あれ?」な肩すかしになるだいたいの作品のトホホっぷりでしょうか(自分もそんなシャマランたんのことが大好きです)。

挙句の果てには、どんでん返しを期待されるあまり、漫画家に「『シックスセンス』のネタを使い回すんじゃね?」と言われるありまさですから。

新條まゆたん容赦ねえなあ(※これは本心で描いているわけではなく、シャマランを愛しているがゆえのイジりだと思います)。

で、本作はシャマラン監督による『ハプニング』以来7年ぶりのゴリゴリのスリラー(ホラー)映画になるわけです。
アフター・アース』ではシャマラン監督がびっくりするほどアピールされていませんでしたが、今回はシャマラン監督であることを宣伝で大きく打ち出しています。

待った・・・この映画を待っていましたよ、いちシャマラーとして!(震えながら)
映画.comが「最近、期待に十分応えきれず、申し訳ございません」「今回こそ期待してください、信じてください!」とシャマランの代わりお願いしているのには軽く感動して泣いてしまいました(泣くよね?)


さて、本作の何がびっくりしたって、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『パラノーマル・アクティビティ』『クローバーフィールド』『トロール・ハンター』『ラスト・エクソシズム』『イントゥ・ザ・ストーム』『V/H/S』シリーズのようなPOV(主観視点)ものであったことです。

  <だいたいこれらといっしょのジャンル

シャマラン監督がこの方式で撮ったのは、「なんだい!みんなPOVばっかり撮って、しかもヒットしやがって!俺もやってやる」みたいな理由なんでしょうね。かわいい(※ただの想像です)。

それは冗談として、POVにしたことで「視界が限定されるがゆえの恐怖」が描かれていたのは好感触です。
撮影される映像は「子どもふたりによる記録映画」という設定になっており、これがちゃんと作品のテーマと絡むものになっているのも大好きでした。

そして、本作はPOV映画の例にもれず、500万ドルという低予算で仕上がりました(もちろんシャマラン監督作品のなかでもぶっちぎりの低予算)。

いままでのシャマラン監督作品の制作費をグラフにするとこんな感じです。

シャマラン監督グラフ1
※単位は万ドル

ついでに、みんなのシネマレビューの点数をグラフにするとこうなりました(『ヴィジット』は未採点)
シャマラン監督グラフ2
※10点満点

ええと、なんだかいい感じに制作費と評価が反比例になっている気がしますね。

シャマラン監督はやっぱり低予算で、(語弊はありますが)地味な作品のほうがいいんじゃないかな?
『サイン』は「宇宙人の侵略を一家の目線だけで描く」という(豪華キャストがなければ)お金をかけずに作れそうな作品だったし、『アフター・アース』はもともと壮大なSFでないこじんまりとした作品だったし、シャマランにはそうした作品のほうが似合っていると思います。


個人的に大好きで仕方がなかったのは、「しっかりもののお姉さん」と「おしゃべりな弟」というコンビを主人公としたこと。
これは『ジュラシック・パーク』を思わせました。

<少年少女が恐竜と知恵比べをします。

しかも戦う相手は恐竜ではなく、ちょっと(?)おかしなジジババというのがおもしろい。
少年少女VSジジババの頂上決戦が観れるというのは、ほかのPOV作品にはない魅力です。

また、本作はグリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」もモチーフにされていると思います。
幼いきょうだいが、ヤバい家に行っちゃったというプロットが同じですし、作中に出てくる「オーブン(かまど)」のシーンはモロにそれっぽいです。


言っておかなければならないのが、本作がガチで怖い作品であること。
詳しくはネタバレになるので言いませんが、終盤ではトラウマになりかねない衝撃映像も満載。心の弱い方にはとてもおすすめできません。

なお、ホラーといえども残虐な描写はほぼ皆無なので、子どもでも観れることは観れます(少年少女が主人公なので、同じ世代であれば感情移入がしやすいでしょう)。いや、これを子どもが観ると号泣しかねない怖さだと思うけど・・・。

POVになったからシャマラン監督の持ち味が損なわれてしまったんじゃないか?と思う方もご安心を。
ヴィレッジ』のような美しくも恐ろしい林の映像もありましたし、シャマラン印のどんでん返しもしっかりあります。
これはカンのいい人なら読めるけど、なんとなく観ていたのでは気付かない、絶妙なバランスでできている「秘密」でした。
あとで思い返すと、「あのときのセリフはじつは・・・」と気付ける楽しみもあったりします。

ちなみに、シャマラン監督はTwitterで、本作には「純粋なコメディ」「純粋なホラー」「コメディとホラーの中間」の3つの構想があったことをつぶいやています。
けっきょくは純粋なホラーが選ばれたわけですが、作中に笑えるシーンがあるのは、この3つの構想があったことの名残なのでしょうね。

残念だったのが、POV映画にありがちな「思わせぶりな恐怖シーンになんの意味もなかった」というのがあったこと。
シャマラン監督ならではの肩すかし感は大好きですが、そこの肩すかしはちょっといらなかったかな。

そんなわけで、シャマラーを自覚する人、POV方式のホラー映画が大好きな方にとっては、上記のお気に入り点数に+1点してもいいでしょう。
低予算ならではの安っぽさ、POV映画が苦手な方はー5点くらいで。

個人的には「ジジババが敵?そんなの怖くねーよ!」な人にこそ観て欲しいですね。いや、マジでジジババが怖いんですって。そこはまず裏切られないと断言します。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓









〜アーティストの名前を絶叫する弟〜

・おじいちゃんの汚物まみれのおむつを見たタイラーがつぶやいたのはサラ・マクラクラン


・ラストのVSおじいちゃんではケイティ・ペリーとつぶやく


恐怖をごまかすためにアーティストの名前を言うというのは斬新だなあ。


〜あのときのセリフはじつは・・・〜

オチを知ってから、シーン、セリフを思い返すといろいろとゾッとします。

・「The Visit」というタイトル
家に訪れていたのは、タイラーとベッカだけでなく、もう一組・・・

・おばあちゃんは壁を掻きむしっていた
精神病院の部屋から出ようとしていた行動が再発したのでは・・・

・おばあちゃんはお菓子しか作らない
精神病院では本格的な料理なんてさせてもらえないでしょう。

・おばあちゃんはパソコンのカメラをお菓子で汚してしまう
言わずもがな、ママ(娘)に見られないためです。

・おばあちゃんはママ(娘)の話になると頑なに話そうとはしなくなる。
それは娘と向き合うのが嫌なのではなく、「殺してしまった相手」のことを思い出すから(または、そんな話は知らないから)。
おばあちゃんが「暗闇さん」に向かって笑いまくるのも、その殺してしまった事実を隠そうとするがゆえの防衛に思えました。

・ベッカとタイラーが家に向かう途中で出会った車掌さん、家に訪問してきた人は「もと役者志望」だった。
これは、あのふたりがおじいちゃんとおばあちゃんになりきる「演技」をしていたことを示していたのでは・・・

・おじいちゃんはヤッツィーミルトン・ブラッドレイ考案だと言っていた。
後にヤッツィーはハズブロから発売されるのですが、おじいちゃんはそのことを知りませんでした(精神病院に入っていたから)。

・タイラーがベッカを撮していたとき、なぜかカメラが勝手にベッカの左上にズームする
終盤のVSおばあちゃんで、史上最強に怖いババアがこのへんに映っていました
また、ベッカは自分を鏡で見る(自己分析をする)ことを嫌がっていましたが、(このひどすぎる経験を得て)この後は自分の存在価値に気づけたのかもしれません。

・ベッカは「物語とは対照的な曲で、ママの存在を示すのよ」と言っていた。
最後にベッカとタイラーが助けられたときに流れたのは、レス・バクスターの「POSSESION」でした。

確かに、チャラ目の彼氏と旅行に出かけてしまうようなママとは対照的な曲ですね。

・ベッカはラップを「女性蔑視の曲が多い」と批判していた。
ラストでタイラーは殺人鬼と暮らし、汚物まみれのおむつを顔にベチャッとされるというヒドい体験をラップにしていました。女性蔑視などとは関係ありません。

・家に向かう途中、ベッカとタイラーは、建物の中に誰がいるかを想像するゲームをする。建物に選ばれたのは「警察署」、そして住人に選ばれたのが「ジェリー」という名の警察官だった。
終盤で、ママが警察に電話したとき・・・・このような留守番電話のメッセージが流れます。「ジェリーは電話に出られません」と。
これは、ベッカとタイラーのゲームを聞いていたおじいちゃんが、(想像ではなく)本当に存在していたジェリーを殺してしまったということなのでしょうか。

また、そもそもの奇行の数々が日没症候群見当識障害などの認知症の症状であると語っていたのは、うまいミスリーディングですよね。まさか、精神病患者だとは思いませんもの・・・。

ちなみに個人的最恐シーンは、隣人の女性が首吊りにされていたのがチラッと見えるシーン、次点がおばあちゃんの手がバタバタ From ベッドです。


〜映画ネタ〜

エンドロールで、タイラーはラップで「最終兵器のメル・ギブソン」のように生き延びたぜ!」と言っていました。
字幕では説明されていませんでしたが、これは思い切り『リーサル・ウェポン』ネタです。


『リーサル・ウェポン2』の終盤では、自動車のドアで挟んで悪人を倒すシーンがありました。
タイラーが冷蔵庫のドアでおじいちゃんをボッコボコにしたのが『リーサル・ウェポン2』のオマージュです。


〜大切なもの〜

ママは、浮気性のパパに逃げられて、そのことでおじいちゃんとおばあちゃんと仲違いになっていました。
ベッカはママのために、おばあちゃんから「あなたを許すわ」という言葉をもらって、それを「万能薬」と使いたかったのですが・・・それは叶わぬことになりました。

だけど、ママは目の前にベッカという娘(タイラーも)という大切な存在がいたことに気付きます。
「記録映像」の最後に収録された、パパとママと、その子どもたちとの幸せな映像・・・そうした思い出も、きっと大事なもの、ひいては万能薬になるはずです。

おすすめ↓
ヴィジット(ネタバレ)|三角絞めでつかまえて

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2015-10-24 : 映画感想 : コメント : 2 : トラックバック : 0
Pagetop
コメントの投稿
非公開コメント

今年は「ジブリ」映画豊作ですね。
mad maxに続く今年度2番目のジブリexploitation映画ですね。ジョージミラーがコナン・ナウシカ・ラピュタを見て
あんなことを考えていたのは、まあ判るんですが、
シャマランはパンダコパンダ・トトロ・魔女宅・神隠しを
見てこんなこと考えてたんですね。まさに外道(笑)。
でも家族映画として良くできてました。
特に「弟」の出てくる映画はなんか良いです。
2015-11-01 20:35 : ぐるくん URL : 編集
思った以上に
思った以上に漫画太郎でした!
ババァが良かった!
ラストはゴキゲンでした!
2016-04-15 11:48 : ニャーセブン URL : 編集
Pagetop




« next  ホーム  prev »

最新の記事

最近のおすすめ映画

sully ポスター
イーストウッド、真骨頂
こえのかたちぽすたー
生きてくれて、ありがとう
怒り映画ポスター
信じていいのか

広告(同じウィンドウで開きます)


Twitter...

反響のあったorおすすめ記事

<初めて来られた方へ(ブログの説明)>
<著者プロフィール>
こちらでも記事を執筆中↓
<ヒナタカ | シネマズ by 松竹>

ご連絡の際は、以下のメールアドレスまでお願いします(☆を@に変えてください)
hinataku64_ibook☆icloud.com

2015年ベスト映画20
2015年ワースト映画10

2014年映画ベスト20
2014年映画ワースト10

2013年映画ベスト20
2013年映画ワースト10

2012年 映画ベスト20
2012年 映画ワースト10

2011年 映画ベスト20
2011年 映画ワースト10

映画パロディAVタイトルベスト10
映画邦題ベスト10&ワースト10
Yahoo!映画のステマ評価ワースト5
レビューサイト「Filmarks」の優れた点&ちょっと微妙なところ
剛力彩芽のゴリ押しっぷり
真のレゴムービーの日本版予告編

<2016年下半期>
『聲(こえ)の形』
『スーサイド・スクワッド』
『キング・オブ・エジプト』(吹き替え版)
『君の名は。』
『ゴーストバスターズ(2016)』
『シン・ゴジラ』
『ファインディング・ドリー』

<2016年上半期>
『葛城事件』
『TOO YOUNG TO DIE!』
『貞子 vs 伽椰子』
『ヒメアノ~ル』
『デッドプール』
『アイアムアヒーロー』
『ズートピア』
『クレしん ユメミーワールド』
『バットマン vs スーパーマン』
『ドラえもん 新・日本誕生』
『X-ミッション』
『オデッセイ』

<2015年下半期>
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『ハーモニー』
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
『PAN』
『ギャラクシー街道』
『UFO学園の秘密』
『ファンタスティック・フォー』
『進撃の巨人 後編』
『キングスマン』
『リアル鬼ごっこ(2015)』
『バケモノの子』

<2015年上半期>
『極道大戦争』
『マッドマックス4』
『チャッピー』
『ワイルド・スピード7』
『バードマン』
『恋する♡ヴァンパイア』
『イミテーション・ゲーム』
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『アメリカン・スナイパー』

<2014年下半期>
『ベイマックス』
『ゴーン・ガール』
『寄生獣 PART1』
『紙の月』
『近キョリ恋愛』
『るろうに剣心 伝説の最期編』
『複製された男』
『思い出のマーニー』

<2014年上半期>
『渇き。』
『MONSTERZ』
『チョコレートドーナツ』
『LEGO® ムービー』
『LIFE!』
『アデル、ブルーは熱い色』

<2013年下半期公開>
『ゼロ・グラビティ』
『かぐや姫の物語』
『ウルヴァリン:SAMURAI』
『貞子3D2』
『ガッチャマン』
『劇場版銀魂 完結篇』
『モンスターズ・ユニバーシティ』
『サイレントヒル:リベレーション3D』

<2013年上半期公開>
『箱入り息子の恋』
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『藁の楯』
『クラウドアトラス』
『横道世之介』
『脳男』
『ライフ・オブ・パイ』

<2012年下半期公開>
『レ・ミゼラブル』
『悪の教典』
『バイオハザードV』
『るろうに剣心』
『プロメテウス』
『桐島、部活やめるってよ』
『アナザー Another』
『ヘルタースケルター』

<2012年上半期公開>
『スノーホワイト』
『ファイナル・ジャッジメント』
『メン・イン・ブラック3』
『貞子3D』
『TIME/タイム』
『ドラゴンタトゥーの女』

<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
『アントキノイノチ』
『ミッション:8ミニッツ』
『ツレがうつになりまして』
『トランスフォーマー3』
『コクリコ坂から』

<2011年上半期公開>
『ブラック・スワン』
『八日目の蝉』
『手塚治虫のブッダ』
『わたしを離さないで』
『パラノーマル・アクティビティ2』

<2010年公開作品>
『ソウ ザ・ファイナル3D』
『リミット』

<そのほか>
漫画『花のズボラ飯』全話レビュー

守銭奴すぎるバンナムの課金ゲーム

検索フォーム

FC2カウンター

リンク

このブログをリンクに追加する

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
未設定
--位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
未設定
--位
アクセスランキングを見る>>

カレンダー

プルダウン 降順 昇順 年別

01月 | 2017年03月 | 03月
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -


ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。