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映画『劇場霊』タイトルが盛大に間違っている件(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

今日の映画感想は劇場霊です。


個人的お気に入り度:4/10

一言感想:最近の中田監督作らしいスットコドッコイ

あらすじ


売れない女優・ぱるる VS 動くマネキン VS セクハラプロデューサー VS 役立たずの警察




えっとね・・・中田秀夫監督って、本来すごく力量のある方だと思うのですよ。
ジャパニーズホラーの地位を一気に押し上げた『リング』は、小学生の自分に元祖トラウマを植え付けてくれた忘れられない作品でした。

ところが最近の中田監督作品は『インシテミル 7日間のデス・ゲーム 』『クロユリ団地』『MONSTERZ モンスターズ』と、いずれも微妙どころか酷評されている作品ばかりです。いや、個人的にクロユリ団地は好きだし、MONSTERZは愛すべき映画だと思うけど。

今回は中田監督の長編デビュー作『女優霊』を思わせるタイトルで、宣伝でもそれを匂わせていました。

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これはあのときの中田監督ならではの恐怖が戻ってきてくれたのだと期待していたのですがやっぱりちょっとダメでしたね


ぶっちゃけ、本作はホラーとしてはそれほど怖くはありません。
その理由の多くが、ジャパニーズホラーらしいじわじわと精神にクる恐怖シーンが少ないことと、敵そのものの正体がわりとはっきりしていることです。

『女優霊』では、製作中の映画の試写会に昔の作品の映像が紛れ込んでいて、そこにはいるはずのない謎の女性が・・・という「謎」と「未知の恐怖」でグイグイとひっぱってくれました。

『リング』では、「観ると死ぬビデオ」という荒唐無稽なものが出てくるものの、その映像そのものの意味不明さ、「逃れらなくなる状況」が凡百のホラー作品とは異なる恐怖を届けてくれました。

ところが、『劇場霊』では恐怖の正体がはじめのオープニングでだいたいわかってしまううえ、後にはその目的もはっきりと語られてしまいます。
呪怨』シリーズでも思ったことなのですが、こうしたホラーでは敵の正体がわかってしまうほど、対策のしようがあるほど、怖くなくなってしまいます。
純粋なホラーを期待すると、これは期待外れになってしまうのではないでしょうか。

あと終盤はもうツッコミどころが満載で、どうしても失笑が漏れてしまいます。
中田監督作品では警察を無能にしなきゃいけない縛りでもあるんでしょうか。これは悪い意味でチープです。


『女優霊』のファンであればうれしい要素もあります。

『女優霊』と『劇場霊』は、映画(演劇)スタッフが作品作りの過程において、襲いかかる恐怖の謎を解こうとするプロットがいっしょ。水辺で映画を撮影するシーンは、セルフオマージュのようでもあります。

また、このデジタル全盛期に、フィルム撮影が行われていることも「こだわり」なのでしょう。
恐怖の対象もCGを使っていないとのことなので、古き良きジャパニーズホラーを復活させようとする気概は存分に感じられます。


触れておかなければならないのが、島崎遥香(ぱるる)の演技力ですね。
そのかわいらしい容姿をかなぐり捨てたかのような後半の表情の変化には感動させられました。

彼女が「死体役くらいしか仕事が来ない売れない女優」になっているというのもミソ。
前田敦子が『もらとりあむタマ子』でどうしようもないニートを演じたときも思ったのですが、本人とギャップのある役を演じるとそれだけでおもしろいものなのですね。


また、今回は未知の恐怖と戦う以外にも、女優としての地位を勝ち取るための女たちのバトルが勃発しているのが楽しいですね。
本筋よりもこっちの顛末のほうが気になる人も多いんじゃないでしょうか。

映像面では中田監督の手腕がしっかりと生きていますし、各場面も間延びしていないために最後まで退屈はせずに観られるでしょう。
お話のほうは確かにツッコミどころ満載で、恐怖描写もあんまりにあんまりですが・・・決して悪い映画ではないと思います。


余談ですが、今年はほかにも劇場を舞台にしたホラー映画『死霊高校』を観ていました。

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こちらはPOV(主観)方式を利用したスピード感のあるホラー作品。
「The Gallows(絞首台)」という原題にもしっかりとした意味があり、終盤の画作りでは感動でき、突発的にゾッとさせられる(想像させる)描写があったりと、あなどれない作品に仕上がっていました。

『劇場霊』の恐怖はよくも悪くもおとなしめでした。ていうかむしろギャグに等しい。
お化け屋敷型のハラハラホラーを期待するのであれば『死霊高校』を、ホラー描写はともかく(←問題発言)中田監督の原点を期待するのであれば『劇場霊』を十分におすすめします。

以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓ かなりイジっているので、この映画が好きな人にはごめんなさい










〜これだけはツッコませてください〜

スー、ハー、スー(ツッコミの準備)
劇場霊っていうタイトルなのに霊が1ミリたりとも出てきてねーじゃん!

出てくるのは動くマネキン(等身大の球体関節人形)1体だけでやんの。ここまでタイトルに偽りのある映画はそうそうあるもんじゃねーよ。

あとね、終盤の劇場内で警察が銃を一切使わなくなるのは勘弁してください
ていうか警察は人形にタックルしていましたよね。確かにタックルだけでも倒せそうだよなあ。

ちなみに人形はチューすることで生気を吸い取ってどんどん人間に戻りつつあります。必然的に女性の人形が女優の唇を奪うという百合描写。あらやだ。

致命的なのは、終盤にぱるるが「出口の扉が開かないの!」と言った5秒後に扉を開けること。
いやさー、開かなくなったのは出口に通ずる扉だけっていうのはわかるんだけどさー。


〜おもしろかった心理描写〜

ライバルの高田里穂は肝心なときにセリフを忘れるうえ、責任をすべてぱるるに押し付けるようなうぬぼれ屋でもありました。

一方で、ぱるるは他人のセリフを全部覚えて演技に臨むほどの努力家でした。
そなぱるるであっても、劇の主役に抜擢された自分をうぬぼれていると自己嫌悪します。
彼女は、高田里穂が降板しても積極的に主役を欲しがらなかった・・・よくも悪くも、自分に厳しく、他人にやさしい性格なんですね。

でも、親友だと思っていた足立梨花は、ぱるるが演技できそうもないと知ると真っ先に立候補しちゃう。
彼女はぱるるとは違い、自分のことばかり考えていた・・・だから最後に人形に殺される前に「ごめんね」と謝ったんですね。

蘇ってきた球体人形もそれと同じく、他人の命を奪ってでも「主役」として生きることを欲していました。
他人を羨やんだり蔑んだりするだけでなく、自分から自分のための努力をすることも重要なのでしょう。

あと、プロデューサー(小市慢太郎)がぱるるを枕営業に誘うシーンにはびっくりしました。
ここでの演出(手をゆっくり腰のほうに下ろす)、両者の演技がめっちゃうまいおかげで説得力も抜群。これ下手すりゃぱるるのファンが怒るんじゃ・・・。


〜クライマックス〜

えーと、クライマックスの失笑を表現するために合計10分くらいで描いた絵で表現します
(※もっとちゃんと描けやこのボケという苦情は受け付けません)

以下、いちばん左を劇で使う「浮かぶ牢屋」に入れられたぱるる、中央を球体関節人形、右下を道具担当の町田啓太に脳内変換してください。

あー

劇場霊ラストネタバレ

あー2

あー4

あー5

あー6



結論としては、ぱるるは血まみれになる覚悟のある女優であり、身体はサイボーグ並みに強靭ということで。

おすすめ↓
劇場霊(2015)の映画レビュー(感想・評価)・あらすじ・キャスト | Filmarks
「ラストのカットに込められたメッセージ」劇場霊 UKさんの映画レビュー(感想・評価) - 映画.com
『劇場霊』 『女優霊』というよりは『クロユリ団地』だった : 映画批評的妄想覚え書き/日々是口実
『劇場霊』 すきなものだけでいいです

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2015-11-24 : 映画感想 : コメント : 4 : トラックバック : 0
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非公開コメント

No title
劇場霊という名の幽霊がでない映画・・・
どう楽しめば・・?
うーんこれはアレですね、ヒナタカさんの絵を見て
脱出ゲームアプリの様な感じで楽しむもんだと理解しました(笑)
2015-11-25 19:48 : モモンガ URL : 編集
ホラーと言うジャンルそのものが本当に苦手なので…
ヒナタカさんのレビューは本当に助かりますw(ヘタレですいません)
多分レビューで描かれてるような爆笑?シーンも僕みたいなチキンが見るとえらい目に遭うんでしょうね…w
かく言う僕もそんなトラウマを植え付けられたきっかけは「リング」なので
中田秀夫監督は色んな意味でいい感情持っていませんし
今回も多分見ることはないと思います。
(子供の頃嬉々としてゴジラやドラえもん見に行ってホラー予告かまされた時のあの絶望感…orz)

ところで余談ですけどヒナタカさんは「ががばば」とヤホーで検索したことありますか?
昨日うっかりテレビに釣られて地獄を見ましたんで、良かったらどうぞ…
2015-11-26 17:59 : ラリーB URL : 編集
No title
>中田監督作品では警察を無能にしなきゃいけない縛りでもあるんでしょうか。
いや、それ言ったらモルダーは有能エリートで、X-FILES課は閑職じゃないと思うの!過去の殺人事件に関係有るという通報だけで警察官数人寄越してくれるとか、最近のホラー映画に出てくる警察の中ではかなり物分かりの良い方だと思います。
ただ・・・
>あとね、終盤の劇場内で警察が銃を一切使わなくなるのは勘弁してください。
本当に全員で掛かれば制圧出来そうでしたよね。

>出てくるのは動くマネキン(等身大の球体関節人形)1体だけで
コイツの正体が一体なんだったのか・・・人形師の娘の霊が乗り移ったのか、自分を人形師の娘だと思い込んでしまった人形なのか・・・前者ならアカの他人だけでなく妹まで手に掛けていたので、後者でしょうか。

>〜クライマックス〜
物理破壊で倒せるとか、かなりイージーモードな悪霊でしたね。

全然恐くなかったのですが、最後に一つだけ気持ち良かったのはラストで沙羅が事件を乗り越え女優として成功していて、性懲りも無く彼女を狙っているらしいマネキンに「オマエなんかに負けない!」とでも言うように睨みつける所です。
※ノベライズ版「呪怨」を読んで以来「祟り系」のホラーが恐怖よりも理不尽さへのムカつき来てしまうようになってしまったので、これは本当に良かった。無敵モードのサイコパスなんかに負けないで!
※全力で読まない事をお奨めします!やっぱりホラー映画の幽霊は何考えてるか分からないってか、喋らない方が良い。
2015-11-29 02:46 : 毒親育ち URL : 編集
あ゛~、GWの一本目がぁぁ〈悲鳴〉
はじめまして、マツヒロです!
おっしゃる通りの〈スットコドッコイ!〉でしたねぇ(..)。カゲヒナタ様へ、(*’ω’ノノ゙☆パチパチです。怨念発生の原因もあれじゃあねぇ‼そうですよね カゲヒナタ様ぁ!でもblogを拝見してホットしてます。同感の御方がいらしたことで、心が静まりました(笑)。blog頑張ってください!
2016-04-29 14:41 : abマツヒロ URL : 編集
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