『007 スペクター』亡霊から逃れられるか?(映画ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)
個人的お気に入り度:6/10
一言感想:ボンド成長しねえ!
あらすじ
「死者の日」で賑わうメキシコシティ。諜報部員のジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、その場所で「青白い王」というコードネームを耳にする。
その後ロンドンに戻ったボンドは、マネーペニー(ナオミ・ハリス)に渡された回収物から、一部が焼け落ちた写真を見つける。
そこには、少年時代の自分と、育ての親、そして焼け焦げて判別ができない義理の兄が写っていた。
ダニエル・クレイグ版『007』の第4作目です。
いままでの作品レビューはこちら↓
<けっこうダメダメな新生スパイ「カジノロワイヤル」ネタバレなし感想+お気に入りシーン>
<悲しい死神男・ボンド「慰めの報酬」ネタバレなし感想+お気に入りシーン>
<新しい世代「スカイフォール」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー>
※それぞれいちばん下に「いいこま」さんからのタメになるコメントをいただいているので、そっちも読めばいいと思うよ!
ダニエル・クレイグは出演作は4作ながらも、もう9年もジェームズ・ボンドを演じています。
(ロジャー・ムーアは7作品でボンドを演じ、その活動期間は13年でした)
もしかすると、ダニエル・クレイグは過去最長のジェームズ・ボンドになるかもしれません。
さてさて、本作『スペクター』は前3作品を総決算する集大成のような内容になっています。
前作までの伏線なども回収されていることですし、最低限『スカイフォール』を観ておいたほうがより楽しめるでしょう。
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しっかしまあ、ダニエル・クレイグ版のボンドはのび太なみになかなか成長しませんね。
いままで散々無鉄砲さが怒られていたのに、今回も相変わらずじゃねーか。
※こちらのエントリーもどうぞ→<“『007 スペクター』を楽しむための7つのポイント”の記事を書きました>
でも自分は、この(よく言えば)人間臭いボンドのキャラがけっこう好きだったり。
いままでのスケコマシっぷり(今回もたいがいですが)、ひょうひょうとしすぎているボンドよりは感情移入しやすいと思います。
ポイントとなるのは、過去シリーズで登場していた組織「スペクター」が復活していること。
「Spectre」とはSpecial Executive for Counter-intelligence, Terrorism, Revenge and Extortionの略。
「Specter」と綴りが異なっているのは、イギリス英語であるから(colorをcolourと書くことなどと同じ)です。
その意味は「亡霊」ですが、物語を観終わってみるとそこには何かしらの「含み」があるように感じられれるのではないでしょうか。
スペクターは単なる組織の名前というだけでなく、作品のテーマにも深く関わっています。
また、主題歌の「Writing's On The Walls」のタイトルは、旧約聖書の言葉で「悪い兆候」を示しています。
参考→<writing on the wall|瑠璃の壺>
作中には「ある名前が」実際に壁に描かれるシーンもあったり・・・こうしたメタファーが多分に込められているのは、作品の大きな魅力ですね。
※以下の意見をいただきました。
まず真っ先に良いとこを挙げるならやはり絵作り。今作も素晴らしいと思います。
撮影監督がロジャー・ディーキンス氏からホイテ・ヴァン・ホイテマ氏に代わってどうなるかなと思いましたが
スペクターの夜会に続くあの夜のローマの不気味な感じ、死者祭のメキシコシティのあの迫力
そしてインターステラーでも思いましたが、ホイテマ氏は雪や氷を撮るのが物凄く上手いと改めて思いました。
上手く説明できないのが悔しいんですけど、あの独特の白さには何とも言えない美しさを感じてしまいます。
もちろんスカイフォールから続投しているサム・メンデス監督の力量もあるんでしょうけど。
はっきり言ってしまうと、本作はシナリオのほうはあんまりよろしくありません。ツッコミどころは満載です。
具体的なツッコミポイントは以下に書くとして・・・これではせっかくのお金をかけたアクション、クリストフ・ヴァルツ演じる悪役の魅力も削がれてしまうように感じます。
(サム・メンデス監督ならではの人物描写、奥深い意味が込められたシーンもたっぷりあるので、決して物語の底が浅いというわけではありません)
また上映時間が2時間半近いために、中だるみが否めないのも欠点かもしれません。
全体のボリュームからすれば、しかたがないことでもありますけどね。
オールドファンにはニヤリとできる描写もあり。
過去作を知らなくてもアクションだけでも見応えあり。
やはり莫大なお金をかけただけのことはある、大作映画としての充実感は存分にあり。
もちろん、おすすめします。
以下、結末も含めてネタバレです 鑑賞後にご覧ください↓ ツッコミどころのほうが多くなってしまいました・・・この映画が好きな人にはごめんなさい。
〜野暮なツッコミどころ(1)まずは拳で語り合う〜
ボンドとマドレーヌ(レア・セドゥ)は列車に乗り込み、そこでMr.ヒンクスというキャラがいきなり再戦を挑んできます。拳で。<出会い頭暴力
こいつが話に割り込んで星一徹ばりのちゃぶ台返しをしたのに爆笑したんですが。
そんなMr.ヒンクスを演じていたのは、プロレスラーでもあるデイヴ・バウティスタ。彼によるとこのキャラの性格は「賢くて、素早く、狡猾で、止められない」「論理的にどんな手も尽くす」とのこと。論理的なキャラだったらふつうに銃を使えよ。
参考→<映画『007 スペクター』出演のデイヴ・バウティスタにインタビュー | コタク・ジャパン>
〜野暮なツッコミどころ(2)アジトドカァァァァン!!〜
まあなんていうか、ボンドがオーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)のアジトにお客さんのように出向いて、そのまま拉致されるのも間抜けっちゃあ間抜けですよね。
その後はQ(ベン・ウィショー)からもらった爆発機能付きの時計をポイッチョして、セキュリティーゆるめのアジトを抜け出したら、なぜかアジト全体が大爆発しました。
えっと、すみません。どういう理屈であの小さな爆発から全部ドーン☆になるんですかね。
ボンドも「あれ?」なリアクションしているし、これは完全にギャグですね。
(※ちなみにこの爆発の撮影には8000リットル近い石油を使ったそうです)
※以下の意見をいただきました。
大爆発の場面は、時計のとこの後にボンドがマシンガンでガスタンク?を引火させて爆発させたシーンがあるんで、多分アレが連鎖して大爆発したのではないでしょうか?
主人公とヒロインが、崩壊する建物を観る・・・という構図は『ファイト・クラブ』を思い出しました。
あ、そういえばボンドはこのときにこめかみに穴を開けられる拷問をされていただけど、その後何事なかったかのようにピンピンしていましたよね。
〜野暮なツッコミどころ(3) ちょっと残念なクライマックス〜
クライマックスでオーベンハウザーは、MI6の旧庁舎へとボンドを招き、爆弾をセットして「一人で助かるか、マドレーヌとともに死ぬか」という2択を迫ります。
ボンドはこの後何の機転も聞かさず、ラッキーで捕まっているマドレーヌを助けられたかのような描写になっているんですよね・・・。
あと旧庁舎の中にハンモックのような網がかけられている(このおかげで飛び降りても大丈夫だった)のって、何か伏線ありましたっけ?
※以下の意見をいただきました。
それと、MI6本部の網ですが、私も最初観たときは、なんで急にネット張ってあるんだよ!と思ったのですが、2回目鑑賞時は、ボンドがMI6本部に入ってすぐに上を見上げるシーンと、途中でもう一度、少なくとも2回はネットがかなりはっきり映って、ちゃんと伏線が張ってありましたよ!
(まあいつものことなんですが)ボンドは無鉄砲かつラッキーに支えられすぎのように思います。序盤で偶然ソファーの上に落ちるシーンは大好きですけどね。
参考の批判意見→<すべてがラッキー、すべてが力ずく! - ユーザーレビュー - 作品 - Yahoo!映画>
また、今回のボンドはビル・タナー(ロリー・キニア)が「そこ滑るから気をつけろよ」と注意されてもスタスタ歩いたり、Qの忠告を無視してアストンマーチンに勝手に乗ったりと、周りを気にしていない勝手な行動が目立ちます。
そうであったら、ボンドが仲間を認めたり、協力して敵を倒すという展開があってしかるべきなんだけど、けっきょくはボンドは自分ひとりの狙撃によりラスボスを倒しちゃう。う〜ん。
※以下の意見をいただきました。
描写されてないだけで、かもしれませんがそれはそれで考え物ですしねえ。ただ確かにボンドがブロフェルドを仕留めてますがその前のQのハッキングや新庁舎でのMのCとの対峙を考えるとあれも一種の共闘かと。もしQがハッキング成功してなかったらその時点で敗北だったかもしれませんし(それでもマネーペニーやタナーの活躍がないですが…)。それにブロフェルドと因縁があるのはボンドなので彼が仕留めるから意味があるのでしょう。
〜なっちの字幕〜
毎回すてきなおしごとで批判を浴びる戸田奈津子さんですが、今回はそんなに問題のある訳はなかったような(気がするだけかも)。ご意見をお待ちしています。
自分は覚えていなかったのですが、(のちに爆発する)時計を受け取ったボンドの「What can it do ?」に、Qが「It tells time..」と返したとき、字幕では「大きな音が鳴る」と出ていたらしいですね。
※以下の意見をいただきました。
吹替えでは「どんな機能が?」→「時間が分かります」って感じでその後に「あと音が大きいです。意味はわかりますよね」と記憶してたのでその記憶が間違ってなければそっちのほうがまともだったかなと。
字幕では「It can tell the time.」は「時間が分かります」ってなってその後で「それと音が大きいです。意味は言わなくても…」って感じになってました。
そんな中、誰もが気になるのはマドレーヌが口で「プシュッ」と言ったとき、字幕では「ズドン!」になっていたこと。
でもこれはサプレッサーの音なので、この訳で間違っていないとは思う。
〜シリーズのオマージュ〜
冒頭の4分以上の長回しには大興奮! うっすらのおなじみのテーマ曲が聴こえるのも最高でした。
その後のヘリコプター+空中アクションは『ユア・アイズ・オンリー』へのオマージュですね。
そしてボンド・カーことアストンマーチンも登場!<『ゴールドフィンガー』のアストンマーチン
そこには懐かしのガジェットスイッチがズラリと登場。
・BACKFIRE→弾切れ
・ATMOSPHERE→Ray Quinnの「New York,New York」がかかる
・EXHAUST→火炎放射!
・AIR→パラグライダーで脱出!
いや〜基本的に超真面目なダニエル・クレイグ版007でこんなコミカルなシーンが観られるとは。
そしてこのアストンマーチンは、速攻で川に沈んでオシャカになるというオチがつきました。
あとでQが「たった300万ポンドの車だから別にいいですよ〜」とイヤミを言っていたのがおかしくてしかたがないですね。
※以下の意見をいただきました。
ちなみにボンドカーの扱いに関してはこじつけと言われればそれまでですが作品によっては
*『ワールド・イズ・ノット・イナフ』みたく装備使用直後に真っ二つになる
*『ゴールデンアイ』みたく装備が全く使われない
*『黄金銃を持つ男』『オクトパシー』『美しき獲物たち』みたく周辺の車両を奪って敵を追いかける(しかも一番最後のは車体が斬鉄剣の如く切断される始末)
*『死ぬのは奴らだ』『ムーンレイカー』『消されたライセンス』みたくボンドカー自体が出ない
な例もあるのでそれらと比べると散々じゃない方かもしれませんw
あと照準や川へのダイブに関しては『リビング・デイライツ』に登場したV8サルーンを地味に思い出しました。
あと、『女王陛下の007』を観ておくと、ラストにいろいろと想うところがあるかも・・・。スキーアクションもこの作品からのオマージュと言えそうです。
〜死者〜
本作の冒頭には「The dead are alive」(死者は生きている)という文が表示され、その後にボンドは死者の日のメキシコで大アクションを繰り広げます。
この死者が示しているものとは、これまでのシリーズで死んでいったボンドの想い人、はたまた敵たち、死んだと思われていた義兄弟(エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド)でしょう。
(※ちなみに、オープニング映像には前3作の悪役が登場しています)
死者の日は、故人への思いを馳せて語り合うという、ちょっとしたお祭り騒ぎ。ここからも本作が、いままでのシリーズの「清算」を題材としていることことがわかります。
〜Writing's On The Walls〜
主題歌になぞらうように、終盤でボンドの名前が壁に書かれました。<不吉な予言・・・
前述のように、これは不吉な予言。名前が書かれたボンドが、まるでこれから死んでしまうかのようでした。
〜亡霊〜
オーベルハウザーことブロフェルドは、カッコウの「托卵」になぞらえて、義兄弟のボンドのように愛されなかったことを逆恨みしていました。
彼の存在は「忘れされてた過去」であり、ボンドを苦しめる「亡霊(Spectre)」そのもののようです。
また、ボンドは想い人をむざむざ死なせてしまっています。彼女らも(亡霊として)ボンドを悩ませている存在と考えられるかもしれません。
〜殺さない〜
今回のボンドは亡霊に悩まされていましたが・・・マドレーヌには父(Mr.ホワイト)の自殺のビデオを何としてでも見せないように遮り、ラストでは宿敵のはずのブロフェルドを殺しませんでした。
ボンドは、「死」から生ずる亡霊(ブロフェルドや過去に死んだ女性たち)の呪縛から逃れようとしたのでしょう。
だからマドレーヌに父が死ぬ瞬間を見せなかった、ブロフェルドを許した、そしてマドレーヌを最後まで守りきることができた・・・。
そういえば、モニカ・ベルッチ演じるルチアも、夫の死から立ち直ろうとしていしましたね。
冒頭の「The dead are alive」は、「死した想い人もボンドの中で生き続ける」というような、(ボンドを苦しめる亡霊ではなく)ポジティブな捉え方もできるのかもしれません。
※以下の意見をいただきました。
Mの「殺しのライセンスは殺さないライセンスでもある」という言葉がありました。
おすすめ&参考↓
佐藤秀の徒然幻視録:007 スペクター~失われた時を求めて
『007 スペクター』感想とイラスト 過去からよみがえりし亡霊 : 映画を観たからイラスト描いた
シリーズ集大成とも言える 壮大さと原点回帰! - ユーザーレビュー - 007 スペクター - 作品 - Yahoo!映画
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前作が心底完璧だと思っている人ほど「蛇足だろ!」と怒り狂い
それはそれ、これはこれと割りきってる人は褒め称えてる印象ですね。
一応まず僕の立ち位置から言うと、ちょうど上の対立構造の真ん中くらいってとこですかね。
「これはこれで良いとは思うけど、でもベスト…ではない」みたいな感じです。
まず真っ先に良いとこを挙げるならやはり絵作りは今作も素晴らしいと思います。
撮影監督がロジャー・ディーキンス氏からホイテ・ヴァン・ホイテマ氏に代わってどうなるかなと思いましたが
スペクターの夜会に続くあの夜のローマの不気味な感じ、死者祭のメキシコシティのあの迫力
そしてインターステラーでも思いましたが、ホイテマ氏は雪や氷を撮るのが物凄く上手いと改めて思いました。
上手く説明できないのが悔しいんですけど、あの独特の白さには何とも言えない美しさを感じてしまいます。
もちろんスカイフォールから続投しているサム・メンデス監督の力量もあるんでしょうけど。
もうひとつ良かったのは見も蓋も無いですけどヒロインですねw
前作は物語の構造上Mがヒロインにならざるを得なかったのでどうしてもそこは弱かったんですが
(ジュディ・デンチ氏を貶してるわけではありません)
今回はそこはきっちりブラッシュアップしてきた感じですね。特に今作は前作が「死」と言うテーマに対して「生」もしくは「性」がテーマだと思うので
今までのダニエルボンドが薄目だったセックス要素がかなり入ってます。
(て言うかオープニングからしてメチャクチャセックス推しですしねw)
もっと白状するならレア・セドゥ氏のドレス姿だけでちょっと満足したくらいですw
ラストも好きですね。スカイフォールのこれからもバリバリ仕事すんぞー!…な終わり方もいいんですけど
正真正銘これで完全に燃え尽きたと言っていいあの終わり方には何かグッときてしまいました。
ダニエルボンドがこれで終わるのかそれとも続くのかは分かりませんけど
僕としてはあの戦い終わったボンドはマドレーヌと静かに余生を過ごして欲しいですね。
出来れば「女王陛下の007」みたいな悲劇にはなって欲しくないです。
イマイチポイントはヒナタカさんが指摘してくれた部分とほぼ同意ですね。
ただし大爆発の場面は、時計のとこの後にボンドがマシンガンでガスタンク?を引火させて爆発させたシーンがあるんで
多分アレが連鎖して大爆発したのではないでしょうか?
最後にまたまた「MOZU」の話になっちゃいますけど、実はMOZUにも『カッコウの託卵』の話が出てきたんです。
撮影時期的にパクるのは無理だと思うんでいいこまさんの仰る通り多分偶然だと思うんですけど
MOZUでは自分の娘が実は他人の子供とは知らず可愛がっていた主人公を
カッコウに託卵されるバカな鳥『百舌鳥』として主人公が嘲笑される話として用いられてました。
ブロフェルドはその逆ですね。巣に居座られたカッコウであるボンドを
親ごと巣から排除したのがブロフェルドであり(正確には親と巣をぶっ壊し、カッコウの居場所を消す…ですが)
直接は関係は無いんですが、近い時期にまさか同じ例え話が出てきたので思わずニヤリとしてしまいましたw
撮影は本当素晴らしかったですね。
本当に『女王陛下の007』のようになりませんように・・・。
> イマイチポイントはヒナタカさんが指摘してくれた部分とほぼ同意ですね。
> ただし大爆発の場面は、時計のとこの後にボンドがマシンガンでガスタンク?を引火させて爆発させたシーンがあるんで
> 多分アレが連鎖して大爆発したのではないでしょうか?
ご指摘感謝です。修正します。
> 最後にまたまた「MOZU」の話になっちゃいますけど、実はMOZUにも『カッコウの託卵』の話が出てきたんです。
ラリーBさんすっげえ推してますね。ドラマ見ていないのにグロ&意味わからんというだけで観たくなります。
私も、ラリーBさんと同じくMOZUのカッコーネタと同じだ~と思いました。
MOZUについては、ドラマはグロイからという理由で1回もみなかったくせに、いきなり映画鑑賞をするという・・・(笑)
でも、不思議と内容はなんとなく理解できてしまいました。
まあ、想像してたより100倍グロかったですが、私は好きでした。役者さんみんな凄かったし・・・。
しかし、スペクターは一見さんには無理ですよね。多分ポカーンとなってしまうかと思います。
それと、MI6本部の網ですが、私も最初観たときは、なんで急にネット張ってあるんだよ!と思ったのですが、2回目鑑賞時は、ボンドがMI6本部に入ってすぐに上を見上げるシーンと、途中でもう一度、少なくとも2回はネットがかなりはっきり映って、ちゃんと伏線が張ってありましたよ!
最後は微妙~な終わり方でしたが、ダニエルは次回続投するんですかね?もう1回契約が残っているとか聞きますが・・・。
> それと、MI6本部の網ですが、私も最初観たときは、なんで急にネット張ってあるんだよ!と思ったのですが、2回目鑑賞時は、ボンドがMI6本部に入ってすぐに上を見上げるシーンと、途中でもう一度、少なくとも2回はネットがかなりはっきり映って、ちゃんと伏線が張ってありましたよ!
ありがとうございます!追記させてください。
> 最後は微妙~な終わり方でしたが、ダニエルは次回続投するんですかね?もう1回契約が残っているとか聞きますが・・・。
最後に「James Bond Will Return」と出ましたが、果たして・・・
で、感想についてですが毎度ながら長くなるのはご容赦を。
ラストは確かに呆気ないですが自分も「殺してしまったところで呪縛から逃れられない」「殺さない方が呪縛から逃れることなんだろう」と解釈してたのであれでよかったかもと思います。
「過去の出来事がすべてスペクターの仕業」に関しても強引と取れるもののそうしたからこそタイトルが組織名だけでなく「亡霊」の意味合いに重ねられたので良かったと思います。
あとラリーBさんが仰ってたのはやはりMOZUのことでしたか。そう言えば確かに倉木警部の娘もそうでしたねえ…。とりあえず観る場合はドラマ版本編は押さえといた方が良さげかもと思いますが
>でも、不思議と内容はなんとなく理解できてしまいました
とのことなので意外と大丈夫で時間があれば程度なのかもしれません。
突っ込みどころは言われてみれば確かに…。何故気づかなかったんだろ。昔のでも皆無ではないにせよ「たまに」程度だったかも。
鉄道のシーンに関しては「あれだけの騒ぎで駅員さんとか駆け付けないのかなあ」って思ってました。いやそういうもんなのかもですが。
>論理的なキャラだったらふつうに銃を使えよ。
レスラーだからアクションさせたのはわかるのですがそれならそれに則した設定にすべきでしたねえ…。
>ボンドはこのときにこめかみに穴を開けられる拷問をされていただけど、その後何事なかったかのようにピンピンしていましたよね。
そこも正味気になるところです。
>協力して敵を倒すという展開があってしかるべきなんだけど、けっきょくはボンドは自分ひとりの狙撃によりラスボスを倒しちゃう。
描写されてないだけで、かもしれませんがそれはそれで考え物ですしねえ。ただ確かにボンドがブロフェルドを仕留めてますがその前のQのハッキングや新庁舎でのMのCとの対峙を考えるとあれも一種の共闘かと。もしQがハッキング成功してなかったらその時点で敗北だったかもしれませんし(それでもマネーペニーやタナーの活躍がないですが…)。それにブロフェルドと因縁があるのはボンドなので彼が仕留めるから意味があるのでしょう。
>ふつうに「時間を教えてくれる」でいいんじゃないかな?
吹替えでは「どんな機能が?」→「時間が分かります」って感じでその後に「あと音が大きいです。意味はわかりますよね」と記憶してたのでその記憶が間違ってなければそっちのほうがまともだったかなと。
>ボンドがマシンガンでガスタンク?を引火させて爆発させたシーンがあるんで 多分アレが連鎖して大爆発したのではないでしょうか?
だったと思いますがそれを聞いた時ふと『ゴールデンアイ』の終盤を思い出しました。
>出来れば「女王陛下の007」みたいな悲劇にはなって欲しくないです。
同感です。ブロフェルドが生きてるので起きてもおかしくないですし。ただ基地壊滅&首領逮捕し亡霊から脱却してますし大丈夫かも、と思います。
あとあそこのボンドは地味に『ダークナイトライジング』ラストのブルースに近いものを思いました。
>その後のヘリコプター+空中アクションは『ユア・アイズ・オンリー』へのオマージュですね。
おお!言われてみればそうとも取れます!あとブロフェルド(あれは「っぽいヒト」ですが)もいましたし。
>そしてボンド・カーことアストンマーチンも登場!
モブも含めですがかれこれシリーズの半分は登場(しかもDB5はこれで7度目)し今作で半世紀いってますからねえ…。そりゃ特注で作ったりQ課においてクレイグボンドで活躍したのと同型の車両(尤も、ここ数年のアストンマーチン車の顔つきがほぼ同じ顔つきなので勘違いかもしれませんが)が置いてあったりするのもわかる気がします。
ちなみにボンドカーの扱いに関してはこじつけと言われればそれまでですが作品によっては
*『ワールド・イズ・ノット・イナフ』みたく装備使用直後に真っ二つになる
*『ゴールデンアイ』みたく装備が全く使われない
*『黄金銃を持つ男』『オクトパシー』『美しき獲物たち』みたく周辺の車両を奪って敵を追いかける(しかも一番最後のは車体が斬鉄剣の如く切断される始末)
*『死ぬのは奴らだ』『ムーンレイカー』『消されたライセンス』みたくボンドカー自体が出ない
な例もあるのでそれらと比べると散々じゃない方かもしれませんw
あと照準や川へのダイブに関しては『リビング・デイライツ』に登場したV8サルーンを地味に思い出しました。
>スペクターは一見さんには無理ですよね。
そもそも一見で観るような作品じゃないですからねえ…。
>最後は微妙~な終わり方でしたが、ダニエルは次回続投するんですかね?もう1回契約が残っているとか聞きますが・・・。
自分もそれを聞いてるので気になるところです。でもクレイグ氏本人のモチベーションが萎えてる位なので更新を自分から打ち切る可能性もあったりして。それにあのラストなら続けずに7代目に移行して1から立て直した方が良いでしょうし。
>最後に「James Bond Will Return」と出ましたが、果たして・・・
シリーズ全体であのテロップは出てたと思いますし実際このテロップが出た次で主演が変わってる例もあったと思うのであまり関係ない気がしますが…どうなるのやら。
クレイグ氏続投なら続投でそれはそれで気になるので観るのですが…この場合はやはり7代目に移行すべきかと。
それよりも個人的には主演云々よりクリストファー・ノーラン監督が007ファンなので彼が監督を務めてくれたら、と気掛かりなところがあります。
肯定、否定どちらの意見も自分の知る範疇では一理ありますし「最高傑作というのも語弊はあるだろう」ってところはあります(rotton tomatoesでは自分が目にした時点でクレイグ作品最低評価でしたし)がなんだかんだ言って自分はこれが一番好きです。
原点回帰してるということもあり過去3作と比べて細かいことは気にせず過去作のオマージュを楽しむのがもしかしたら一番吉なのかもしれません。
不満点が多くなってすみません。意見を反映させていただきました!
>クリストファー・ノーラン監督が007ファンなので彼が監督を務めてくれたら、と気掛かりなところがあります。
それめっちゃわくわくしますね。
>肯定、否定どちらの意見も自分の知る範疇では一理ありますし「最高傑作というのも語弊はあるだろう」ってところはあります(rotton tomatoesでは自分が目にした時点でクレイグ作品最低評価でしたし)がなんだかんだ言って自分はこれが一番好きです。
個人的にも「スカイフォール」より好きですね。ツッコミどころも含めてこの映画が好きです。
たしかルチアの旦那さんの後継者として幹部に名乗り出てライバルの目を潰した人でしたよね。
世界の三分の一を支配しそうな悪の組織の幹部選考がタイマン・・・とズッコケつつも、日本のヒーロー特撮の悪の組織っぽくてイイ・・・と思ってしまいました。
>〜野暮なツッコミどころ(2)アジトドカァァァァン!!〜
>アジトにお客さんのように出向いて、そのまま拉致されるのも間抜けっちゃあ間抜けですよね。
本当に「え?」となりました。何か「気取ってんじゃねえよ。ザマァァァッ!!」と歓喜させてくるような作戦があるものかと・・・。
時計爆弾を使う事も、その場で思い付いたように見えますし。
>あと旧庁舎の中にハンモックのような網がかけられている
冒頭のソファーにストン!は笑えたんですけどね。
>オーベルハウザーことブロフェルドは、カッコウの「托卵」になぞらえて、義兄弟のボンドのように愛されなかったことを逆恨みしていました。
出発点こそ妄執ですけど、その為に父を殺し、数十年かけて世界規模の悪の秘密結社を作り上げたとか見上げたもんだ・・・と思ってしまったり。
>〜殺さない〜
Mの「殺しのライセンスは殺さないライセンスでもある」という言葉は良かったのですが、やっぱり後々カムバックしてボンドの人生の呪縛となって、巻き込まれる人も大勢出るのだろうなあ・・・と思うと、サクっと殺っとけば・・・と考えてしまいます。
とうとうMI6を辞めてしまったボンドがどう復職するのか・・・次回作が待ち遠しいです!
人知れず世界の平和を守る者達、それがスパイ!なんて世界が映画の中だけのロマンにならない事を願いながら・・・。
(現実世界ではQみたいな人が重用されるんだろうか・・・)
冒頭の長回しやローマの夜景や雪山に、映像の美しさだけならシリーズでも最高峰だったと思います。
しかし、スパイ映画としては物足りなかったかなぁと。
ボンドカーのようなシーンを出すなら、もっと荒唐無稽に振り切った方が退屈しなかったような気がします。
拷問しないでさっさと殺せよとか、頭蓋骨に穴開いてるのに何であんなに元気なんだよとか、シリアスな作品にしては突っ込み所満載ですし…。
まあ、こう思うのは先にキングスマンを見たせいかもしれませんが(笑)
> 冒頭のソファーにストン!は笑えたんですけどね。
あれはよかったですね。忘れていた!さらっと追記します。
> >〜殺さない〜
> Mの「殺しのライセンスは殺さないライセンスでもある」という言葉は良かったのですが、やっぱり後々カムバックしてボンドの人生の呪縛となって、巻き込まれる人も大勢出るのだろうなあ・・・と思うと、サクっと殺っとけば・・・と考えてしまいます。
ああ!そのセリフも忘れていました!追記します。
本当、『女王陛下の007』みたいになりませんように。
>世界の三分の一を支配しそうな悪の組織の幹部選考がタイマン・・・とズッコケつつも、日本のヒーロー特撮の悪の組織っぽくてイイ・・・と思ってしまいました。
なんかわかるなあ…。
あと、以前述べたように拳をぶつけ合うアクション見せる前提なら論理的という設定は如何なものかと思うのですが過去のシリーズでも割と拳をぶつけ合うアクションはあったように記憶してるので案外満足してたりします。
>出発点こそ妄執ですけど、その為に父を殺し、数十年かけて世界規模の悪の秘密結社を作り上げたとか見上げたもんだ・・・と思ってしまったり。
普通に考えてこれって逆にすごい気がします…。執念恐るべし。
まあ未読なのでよくわかってないのですが原作小説も割とコツコツ築やってき上げたところもあるようですが。
なお、映画版では逮捕された本作はともかくとして過去作では明確に死んだかは不明ですが原作小説版では『007は二度死ぬ』でボンドに殺されケリがついてるらしいです(あとボンドから陰謀の規模が小さくなっちゃったと突っ込まれてるとか)。
> 冒頭のソファーにストン!は笑えたんですけどね。
あれは笑いましたがあちらの方がMI6旧本部の網よりうまかったでしょうねえ。
>やっぱり後々カムバックしてボンドの人生の呪縛となって、巻き込まれる人も大勢出るのだろうなあ・・・と思うと、サクっと殺っとけば・・・と考えてしまいます。
それも考えなかったではないですがこれまで同様殺してしまったらそれはそれで尾を引いて抜け出せなかったろうなという思いが自分の場合先行してました。前作のシルヴァの例もありますがあれは綿密に練った上ですし今回は組織が実質壊滅状態ですし大丈夫かもと。
とりあえず「殺しのライセンスは殺さないライセンスでもある」は印象的でしたがこの台詞が活きたのはよかったと思います。
>とうとうMI6を辞めてしまったボンドがどう復職するのか・・・次回作が待ち遠しいです!
以前のコメントと被りますが、個人的には7代目に移行して1から…と思いますがクレイグボンド5作目がもしあるならどういう感じになるのかそれはそれで気になります。
>ボンドカーのようなシーンを出すなら、もっと荒唐無稽に振り切った方が退屈しなかったような気がします。
昔よりやりにくくなってるのか飽和状態にあるのもしれませんがその方が良かったでしょうねえ。とりあえず本格的なボンドカーの復権は俺得でしたが。
余談ですがボンドガールがボンドカーの助手席に座ってるのって「ゴールデンアイ」以来かもと思います(尤も、前作におけるMが実質ボンドガール状態なのでその意味では前作以来ですが)。
>シリアスな作品にしては突っ込み所満載ですし…。
昔のシリーズだったら案外これでも許容度は高かったでしょうがクレイグボンドの場合シリアスでハードですからねえ。
ただ自分の場合「原点回帰でかつてのシリーズを意識したんだろう」って感じで自分は許容できてます。『カジノ・ロワイヤル』の記事でも書いたようにコミカル寄りでもシリアス寄りでもいける口だからかもしれませんし許容されてたのは筋がそれだけしっかりしてたから、の可能性も無きにしも非ずですが。
>クリストファー・ノーラン監督が007ファンなので
ダークナイト3部作もその影響が色々垣間見えてましたよねえ(ブルースとルーシャスの関係性がボンドとQに見えますし)。
もし彼が晴れて007シリーズの監督になることがあるならその情熱を空回りしない程度に発揮してほしいものです。
ジョーカー(超越的敵役)は出さない&女性は殺さない殺させないというルールの「ダークナイト」ですかね。
ブロフェルドはめでたくtwo faceっぽくなりました。
??・プリーゼンスさんとかいうかなり有名な人が、過去に同役で出ていますが、まあ、この役とボンドの関係を結びつけるのは至難の業であります。
確か、白いペルシャ猫をなでながら、出てくる場面が、数回あったように思います。
これは、あの、オースチン・パワーズでも使用されてますね。
いきなり、死者のお祭りから始まったので、「死ぬのは奴ら」だったかの中南米のお葬式の場面を思い出しました。
でも、あの長回しは凄いですね。
道路から、ホテルに入り、エレベーターに乗り、降り、部屋の中まで、ワンカット。
どこで変わるのか、注視しました。
ルチアナ・パツッツイーが出たのが、取り上げられましたが、前の映画では、ほんとにバイクで襲撃するチョイ役でした。
ビルのネットの件は、解体工事用の転落防止と、爆破用の配線が一緒になっていたように思います。
あの秘密(!)基地の大爆発は、やはり、誘爆だと思います。
あの場所ですから、何やら、エネルギー源がなければいけませんから。
結構,old fun には楽しい映画に思えました。
シリーズもののリブートってのは、新旧い入り混じったり、原作とのの混乱が多いですね。
>いきなり、死者のお祭りから始まったので、「死ぬのは奴ら」だったかの中南米のお葬式の場面を思い出しました。
あれは割と印象に残ってましたねえ。
「スペクター」より小規模だったと思いますが確かに想起させるには十分だと思います。
>アジトで、VTR「ベスパーの尋問」なんてのがありましたが、確かベスパーは車で運転中に狙撃されたような思い出があります。
劇場版は沈んでいってましたが異なるんですね。
車で狙撃と聞くと「女王陛下の007」のラストを思い出してしまいます。
>ジョーカー(超越的敵役)は出さない&女性は殺さない殺させないというルールの「ダークナイト」ですかね。
ブロフェルドはめでたくtwo faceっぽくなりました。
ある意味前作のシルヴァがジョーカーの立ち位置だったのかなあ、と思ったりします。
ブロフェルドに関してはボンドが悪に走る切っ掛けなので強ち間違ってもないのかもしれません。まあ傷はできた時点で悪の道に走ってましたし『007は二度死ぬ』のオマージュだろうと思うので何とも言えませんが。
・ダニエル・クレイグ ですね。本文中「クレイヴ」になっている箇所が多数あります。検索リンクも「ダニエル・クレイヴ」になっています。
・「そこ滑るから気をつけろよ」でボンドと一緒なのはMではなくビル・タナーです。
・「ペン型爆弾?」の台詞はスカイフォールですが
・スカイフォールの記事で
>頭にりんごを置かれて
という記述がありますが、頭に置かれるのは酒の入ったグラスですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5Z0wEVxL30Q
ライターとしてもご活動されてらっしゃるとのことで、特にスペクターの記事も書いていらっしゃるので、作品内容と異なる記述があるのは好ましくないと考え指摘させて頂きました。
字幕版では「The dead are alive.」の下に「死者は生きている」とあるようで。
吹替え版では英文部分は出ず「死者は生きている」しか出てなかったです。
あと序盤や列車のところで誰も駆けつけないのかと思ってましたが観直したらちゃんと警官や車掌の姿がありました。
で、字幕についてですが「It can tell the time.」のところは吹替え版同様「時間が分かります」ってなってその後で「それと音が大きいです。意味は言わなくても…」って感じになってました。
DB10の制作費に関しては確かに野暮にも円単位に訳されてましたね…。吹替え版ではポンドのままでしたが。
そういえばあのシーンは3万ポンドじゃなくて300万ポンドだったと記憶してましたが…さっき調べたら「1英ポンド =184.668374 円」となったので正しいのは後者かと。
それ以外にもあったでしょうが聞き取れなかったです。
行き当たりの行動は多かったですが取り敢えず拷問の際に腕時計爆弾を投げて脱出は状況下を見極めた上のとっさの判断でしょう。
あとあの大爆発はやはりガス管に撃って誘爆ってことでしょうしMI6旧本部の件もマドレーヌを見つけたのは偶然でしょうが探す際にネットを見上げてたのでそこのところは行き当たりでもないと思われます。
> DB10の制作費に関しては確かに野暮にも円単位に訳されてましたね…。吹替え版ではポンドのままでしたが。
> そういえばあのシーンは3万ポンドじゃなくて300万ポンドだったと記憶してましたが…さっき調べたら「1英ポンド =184.668374 円」となったので正しいのは後者かと。
ありがとうございますー!いいこまさんの指摘にはいつも助かっています。修正させてください。