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『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』日本版の宣伝&絢香の主題歌がミスマッチな理由

現在公開中の『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』が大・大・大好きすぎて語りたいことがいーっぱいなのですが、まずは日本版の宣伝について、少し文句を言いたいです。
映画本編から受ける印象と、少々齟齬があるぞ、と。

以下のポスターをごらんください。

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE (ムビチケオンライン券)

ごらんの通り、スヌーピーとチャーリー・ブラウンがなごやかな笑顔でハグをし合うというビジュアルです。
かわいく、ハートフルで、友情を感じられそうな映画に思えますね。
本作のテーマは「絆」であると堂々と掲げてもいます。

じつはこれ、日本版オリジナルのポスター(もととなるビジュアルもあり)なんです。

一方で、海外版は以下のようなビジュアルになっています。

Peanutsposter2.jpg ThePeanutsFrenchPoster1.jpg snoopyposter1.jpg 

こちらは、どちらかと言えば「みんなでバタバタするコメディ」な印象ですよね。

実際に映画を観てみると、日本版のポスターおよび、「絆」というテーマ、「みんな、誰かのだいじ。」というキャッチコピー、「I LOVE スヌーピー」という邦題は、あまり的を射ているとは思えませんでした。

海外版のポスターのほうが、映画の内容を的確に表しているように思えます。

その理由を以下に書いてみます。



〜この物語で「絆」を感じられる?〜

映画本編はチャーリー・ブラウン自身が努力をする物語であり、スヌーピーがさほどチャーリーを大事にしていない描写さえあります

たとえば予告編で、チャーリーがスヌーピーを「大切な友だち」と言うも、寝ているスヌーピーがバッと毛布を剥ぎ取ってしまうようなシーンがあります。

本編でも、スヌーピーはチャーリーにわりといらんことをするいたずらっ子なんです。

これは原作コミックの設定が起因しています。
原作では、スヌーピーはチャーリーを「自分のごはんを出してくれる丸頭の男の子」としか思っていないんですよね。

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原作コミックは(読んでいる人には言うまでもないことですが)哲学的な考察や、大人が楽しめる皮肉がたっぷりの、ある意味で辛辣な内容なんです。

チャーリーは、『ドラえもん』ののび太に相当するようなダメダメな男の子。
映画では、そんな彼が女の子にイジワルされたり、みんなに邪険にされつつも、(自分の力で)努力するという物語が紡がれています。

確かに劇中では、誰かが誰かのことを想っている「みんな、誰かのだいじ。」にあたる描写も、「絆」にあたる描写もあるにはあるのですが・・・それよりはチャーリーの成長が主体となっている、という印象が強いのです。

吹き替え版の声優を務めた鈴木福くんの言っている、「仲間たちの友情や、人生にとって何が大切かを教えてくれる映画です」という感想が、もっとも物語の本質に近いと思います。



映画にはいろいろな捉え方がありますし、この宣伝とキャッチコピーも決して間違いではありません。

しかし、このおかげで、重大な問題が浮上してきてしまっています。
それは、絢香の日本語版主題歌です。


〜絢香の主題歌がミスマッチな理由は?

キャラクターにはなかなかの皮肉屋、一癖も二癖もあるメンツが揃っているので、やはり本編はドタバタコメディの印象が強くあります。
さらには笑ってちょっとホロリとできるハートフルな要素もある・・・そんな本編の雰囲気に、残念ながら水を差してしまうのが、絢香の日本版主題歌です。

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とてもいい曲なのだけど・・・本編のテンポの良さと相対するスローバラードなうえ、歌詞も本編の内容とまるで関係ないものになっています。

なぜこうなったのか? 以下の発言から鑑みることができます。

20世紀フォックスは、心から安らぎを与える美しいメロディと、限りない優しさ、絆の強さを感じさせる心に響く歌詞を期待して絢香にオファーをしたたそうです。
絢香は映画のテーマにある『みんな、だれかのだいじ。』という言葉に共感して書いた曲であると答えています。

つまりは、20世紀フォックスが日本版のキャッチコピーをもとにオファーをして、絢香はその期待に応えた、ということなのでしょう。
絢香は一切悪くはありません。映画の内容を顧みずに、テーマ(キャッチコピーや印象)だけを絢香に伝えたことが、このミスマッチな主題歌になった原因です。

エンドロールでは、この日本語版主題歌が流れてしまう・・・(吹き替え版でも字幕版でも同様)。
以前から洋画のエンドロールの楽曲差し替え(例:アメイジング・スパイダーマン)は映画ファンから嫌われていましたが、今回も同様に日本語主題歌が「余韻を台無しにする」と若干バッシングされています

キャッチコピーは単なる宣伝の手法なので、映画の印象を変えたりはしません。
しかし、このキャッチコピーに則った主題歌は、思い切り「映画の余韻」として作品に関わっています
日本語版主題歌を使う場合は、しっかりと映画の内容にあった選曲、起用をしてほしいものです。


〜子役を使ったことは英断だ!〜

日本語版主題歌はともかく、配給先に「よくやってくれた!」と言いたいこともあります。
それは日本語吹き替え版に、鈴木福小林星蘭をはじめとした子役を使ったことです。

原作コミックの作者シュルツは、より子どもらしさを演出するために、アニメでは同年代の子役を吹き替えにあてるべきだとスタッフに申し入れ、アメリカでは子役たちが声を当てていました
今回の映画の吹き替えで子役を配役したのは、生前の原作者の意向に沿ったものと言えるのです。

ちなみに、昔のアニメでは故・谷啓がチャーリー・ブラウンを演じていたりしました。これはこれで味があるなあ。




〜けっきょくどういう映画なの?〜

こう書くと、ダメダメな主人公(チャーリー)をいじめるような、教育的に悪い映画に思えるかもしれません。
でも、実際は人生に大切な、素晴らしい教訓を与えてくれる内容になっています

むしろ、チャーリーは『ドラえもん』ののび太のように道具を出されたりして甘やかされたりしない、自分で正しい道を切り開いていく男の子なので、こっちのほうが親御さんは子どもに見せたいと思うかもしれませんね。
それどころか、将来設計や人生の勝ち組になる方法を語るシーンまであるし(笑)。

そんなわけで自分は、本作のキャッチコピーとして、「ダメ人間でも、成功できる」を掲げておきます。


こういうほのぼのとした雰囲気は満載ですよ↓
映画『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』の世界 (ShoPro Books)

参考↓
<ピーナッツの仲間たち|SNOOPY.co.jp :スヌーピー公式サイト>
<A Song For You - 絢香 - 歌詞 : 歌ネット>

テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

2015-12-10 : いろいろコラム : コメント : 6 : トラックバック : 0
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非公開コメント

No title
感動ゴリ押しは、ベイマックスの時を思い出しますね。
スタンド・バイ・ミードラえもんがヒットしたお陰(せい?)で、そういった方向で宣伝すると大人層も狙えると考えているのでしょうか。
個人的には感動系も食傷気味なので、明るい方向で宣伝したほうがいいと思うんですがねぇ…
2015-12-10 19:17 : きゅうはちきゅういち URL : 編集
字幕版が東京しかやってないって…
正直ここに来て見に行こうかどうしようか悩んでいます。
予告編見てて思ったのはチャーリー役の福くんはまあ及第点かなと思ったんですが
ルーシー役の谷花音ちゃんが正直微妙で…
内容はヒナタカさんや他の方の評判見ても良いのは間違いないとして
敢えてブルーレイ出るまで待って字幕版を一番最初に見るのも手かな…と邪な考えまで出てきました。
つくづく字幕版が新宿バルト9とTOHOシネマズ六本木しかやらないのに腹が立ちます。

あと個人的に絢香氏のネットリ歌声は正直聞くに耐えないんで、それも劇場に二の足踏んでる原因ですね…
(これは字幕吹替関係なしにぶっこまれてるそうなんで本当に頭が痛いですが)
2015-12-10 22:46 : ラリーB URL : 編集
Re: 字幕版が東京しかやってないって…
字幕版、一応東京以外でも以下でやっているんですが、それでも全6館は少ないですよねえ・・・

【兵庫】OSシネマズミント神戸
【千葉】シネマイクスピアリ
【沖縄】シネマライカム
吹き替えはそれなりに賛否両論、自分はまだ観ていないのでなんとも言えないところです。

あとすみません、本文でちょっと言いすぎたところを変えました。
本レビューも7割くらい書けているので、明日には投稿します。
2015-12-10 22:59 : ヒナタカ URL : 編集
No title
絆に関しては皆無ではないにせよこの作品の場合寧ろチャーリー・ブラウンの恋と「駄目人間だけど長所がある」という点の方が焦点だろうなと感じるのでヒナタカさんの提唱したキャッチコピーの方が的を射てる感が否めないです。
その上で自分の場合「キミにもいいところはあるさ」って感じのキャッチコピーだったら良かったろうなあ、と思います。

絢香さんのEDもあれ自体は悪くないにせよ気分も雰囲気的にこれは違うなと思います。
もし適切なコンセプトを伝えられてたら、とつくづく思います。

吹替えは谷啓さんの方が味があると自分は思いましたし亡くなられてなければやってたのかな、という思いもありますが鈴木福くんの吹替えは違和感なく原作者の要望的にも普通に良かったと思います。
2015-12-11 15:36 : いいこま URL : 編集
No title
気がつけば「ギャラクシー街道」が地元シネコンに二ヶ月も居座っているという絶望感。

>以下のポスターをごらんください。
近日公開の「白鯨との闘い」のポスターも酷い有様ですが、やたら情報量を詰め込んだ画面はお客さんの為を思っての事らしいです。
けど好い加減に、愛!愛!愛!アイ!アイアイ!アイ!・・・な広告はサヨナラだ!したいよ・・・。

しかし、この方がお客が入っているのも事実なんですよね。数字という現実には適わない。
こんなことを言うと、自分が普段蛇蝎の如く忌み嫌っている意識タカい人達の仲間入りしたようで二重に陰鬱な気分になります。
万人ウケしない「ハイセンス」に酔ってるだけでは、それこそ三谷幸喜監督を怒れない自己満足ですし・・・。
2015-12-15 20:55 : 毒親育ち URL : 編集
No title

20世紀FOXのロゴの、シュローダーの演奏で思わず拍手をしてしまった人。

高校時代に演劇部で、演劇集団キャラメルボックスの『不思議なクリスマスのつくりかた』の台本で舞台劇をし、シュローダー役を演じたので、何だか嬉しくなってしまった。

『不思議なクリスマスのつくりかた』
http://www.caramelbox.com/stage/xmas/story.html
2015-12-16 22:38 : シオンソルト URL : 編集
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<2013年上半期公開>
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『貞子3D』
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<2011年下半期公開>
『ミッション:インポッシブル4』
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